萌子は、かつて夫だった男と待ち合わせをしていた。折り入って相談があるというのだ。

以前生涯学習センターで男の料理講座の講師を務めた美由紀。

夫、息子と幸せに暮らす宏美は9年前に恋人を飛び降り自殺の巻きぞえで失っていた。

夫・石井夏彦の浮気が原因で、5年続いた結婚生活に終止符を打った恵子。

平凡で慎ましやかな生活を送っていた主婦永井純子のもとに、不可解な贈り物が届いた。

「本当の自分になるの」突然、自信に満ちた表情で語る秀子に、喜美代は恐怖さえ覚えた。

単調な日常と無関心な家族。

人生は楽しく、充実していなければ。そこそこ出世した旦那に、健康な息子。

色恋をめぐる狂気は、その女たちを少しずつ蝕み、少しずつ壊していった…。

ペットの洋服作りの仕事が軌道に乗ってきた芭子と、パン職人の道を邁進する綾香。

小学校教師の水川には給食で食べられなくなった物がある。それはうずらの卵。

高谷美由紀は、結婚を間近に控えた27歳。

婚姻届を出すのは待ってほしい―彼が結婚を決断しない理由は、思いもよらぬものだった(「二年半待て」)。

なぜ、充たされないの？ 恋愛、仕事、家庭心に隙間を抱える女たちが一歩踏み出したとき・・・ 「私の幸せって何？」かつて同じアイドルの追っかけをしていた三人もはや三十八歳。

大学時代の友人たちと、十四年ぶりに集まることになった史子。近況報告や思い出話をしながら、楽しいひとときを過ごしていた。

ドラマの記録係として活躍する田所有記は、見知らぬ女から「復讐殺人の一部始終を記録して欲しい」と頼まれる。

わたしの人生は充実する、あの夫、あの親族さえいなければ。

わたしを裏切った男と侮辱したあの女は絶対に許せない!ふたり同時に復讐するには、あの方法しかない―男に妻も子どももいると知った愛人の心に燃えたぎった嫉妬と殺意。

老人福祉施設のデイサービスセンターに勤める純子は偶然、一生忘れようとしても忘れられない女性の担当になった。

十二年連れ添ったペットを亡くした女性、仕事中の夫からの電話に苛立つ主婦、披露宴で友人のスピーチを聞く新婦、娘から結婚の相談をされる母、母の遺品から見つかった一通の手紙…。

子供を作るか否かで夫とすれ違い始めた志奈子。幼なじみのプロポーズに戸惑う智美。

かつての恋人の故郷でその不在を想うキャリア・ウーマン。寒い土地への転居を境に狂い出す「じゃぱゆきさん」。

家族と絶縁状態だった姉が急死した。都会でたった一人で生きてきた姉。

夫の定年を機に安曇野で田舎暮らしをしていた中井絹子を不幸が襲った。夫が脳梗塞で急逝したのだ。

中学2年の夏、桃子は親友のすみれとバス旅行をしていた。ところがそのバスが事故を起こし、ふたりは崖下に転落してしまう。

仕事がしたい。なのに、あの男は“私の家”に帰ってきて偉そうに「夕飯」だの「掃除」だの命令する…。

一つになれない家族を猫だけが見つめ続けた――「すずの爪あと」。

一家惨殺事件のただひとりの生き残りとして、新たな人生を歩み始めた十歳の少女。だが、彼女の人生は、いつしか狂い始めた。

二十三年前に殺された父。母が殺人依頼したのかも……(「見知らぬ乗客」)。

かつて一世を風靡した美貌の女優・野崎有利子。彼女に魅せられたエリートサラリーマンが、殺人と詐欺の容疑で逮捕された。

「週に三度、他の男とセックスすることを習慣にして」いる主婦・麻美。

女性誌「フレンジー」の人気連載小説「あなたの愛へ」。

少女漫画 『青い瞳のジャンヌ』 をこよなく愛する”青い六人会”。

雪子の憧れの人は、八歳年上で大学生の従兄・賢一。

生まれて初めて芽生えた殺意という名の感情。

エリート銀行員の仁藤俊実が、意外な理由で妻子を殺害、逮捕・拘留された安治川事件。

同日に同じマンションで、二人の独身キャリアウーマンが殺された。

三十一歳のOL・亜紀子は、ある日、見知らぬ女性の訪問を受ける。

独り身で子供も持たなかった、仕事ひとすじの啓子は、病気のため五十四歳という若さで亡くなった。

その名が語るのは嘘か真実か 珠玉の短編ミステリ傑作選！ ゆりかごから墓場まで、すべての人に一生ついて回る「なまえ」を巡る短編ミステリ傑作選。

この子と、幸せになりたいだけなのに―岸谷奈江と一人娘の真央は、入園を予定している有名幼稚園へ見学に向かう。

安藤亜衣里、木村京美、市川郁子。

目撃者は猫？ 謎解き好きの夫婦が消えた殺人犯を追う！ 『ただいまつもとの事件簿』に続く好評長野ミステリー第２弾！ 松本に移住して半年の清水真紀は、長野に住む片瀬敏子から猫のニシンを預かることになった。

訳アリの遺品と「不幸」をコレクションするオギーの依頼を受けた俺は、我が子の首を切断した母親の元に赴く。

いま旬の女性ミステリー作家による、「イヤミス」短編を集めたアンソロジー。

夫と義母を殺した罪で、懲役10年の判決を受けた茅野春子。

「人を殺して来たの」と、美樹の部屋に訪ねてきた同級生雪乃は妊娠していることを理由に、ずるずる居続ける。

売れっ子ミステリー作家が手紙にまつわる謎を解く。『ふたたびの加奈子』が映画化され、注目を集める著者の最新刊。

小田切可憐は毎日家事を終えると「デル・エア」へ向かう。

「ひとおもいに、ひとおもいに、夏子、あの男を殺してしまいなさい」―翻訳家の笠木夏子は、少女時代の家庭教師・金子敏弘に偶然、再会してしまう。

北島早苗は、ホスピスで終末期医療に携わる精神科医。

ある雨の降る晩。突然、僕は佐々木千尋を思い出した。

連続結婚詐欺&不審死事件の容疑者―稀代の毒婦、佐竹純子。

心の奥底に封印した過去、口にできなかった一言、それが解き放たれるとき、普段の風景は恐怖の色に塗り替えられる…。

日本ホラー小説大賞、山本周五郎賞受賞作、待望の文庫化！ 岡山の遊郭で醜い女郎が客に自分の身の上を語り始める。

「弟を殺そう」―身長195cm、体重105kgという異形な巨体を持つ小学生の雷太。