駆け込み寺「慶光寺」に突然、侵入者が現れた。

ならず者の弥蔵が遺体で見つかった。

縁切り寺「慶光寺」御用宿「橘屋」に、小料理屋「鶴亀屋」の仲居お勝が駆け込んで来た。

縁切り寺「慶光寺」御用宿「橘屋」の雇われ人、塙十四郎は、捨てられていた赤子を拾い、慣れぬ子育てに悪戦苦闘していた。

「亭主のなにもかもが嫌になった」―そう言って「慶光寺」に駆けこんできた小間物屋の女房おはつ。

小伝馬町から囚人たちが切放しになった。囚人たちに恐れをなし、町から人気は消えた。

自らの藩が取り潰しとなり浪人となった塙十四郎。

縁切り寺「慶光寺」の御用宿「橘屋」に雇われた元築山藩藩士の塙十四郎。

駆け込み寺「慶光寺」の主・万寿院の知人の娘・お結を、京から連れ帰ってきた「橘屋」の用心棒・塙十四郎。

付火の罪で倅が火付盗賊改に捕まったと、御用宿「橘屋」を手伝うおふくが主・お登勢と雇われ人の塙十四郎に訴えてきた。

縁切り寺の慶光寺に、白粉屋「紅屋」のおかみ、お新がやってきた。

縁切り寺「慶光寺」に来て半月のおきよの亭主竹次郎が亡くなった。

縁切寺慶光寺の御用宿「橘屋」に、醤油問屋「紀州屋」の番頭がやってきた。

「消息を絶った密偵を捜してほしい」―縁切り寺慶光寺の御用宿「橘屋」の用心棒・塙十四郎は、元老中の楽翁こと松平定信から密命を受けた。

駆け込み寺「慶光寺」の御用宿「橘屋」に、大店の薬種問屋「小国屋」の内儀おきくが駆けこんできた。

「慶光寺」の御用宿「橘屋」に、身重の武家の妻女が駆け込んできた。

上総の国から『橘屋』へやってきたおふきは夫の和助に離縁されたが復縁したいと言う。

家老の陰謀によって幽閉された城主の斉晴を救うため、上訴をすべく石見国加瀬津から江戸にやって来た永見功兵衛。

昔の思い出に生きる女を救えるか、平七郎――。

川に落ちた小娘を自ら飛び込んで救った渡り用人の片桐弦一郎。その人助けが噂になり、小大名小栗藩から仕事が舞い込む。

7代将軍の生母、月光院の生涯を描く長編。

片桐弦一郎の用人仲間である但馬佐兵衛が、何者かに殺された。懐中にあった大金が紛失している。

竜閑橋袂で、美人女将の愛嬌と絶品茶漬で繁盛する『紅葉屋』の娘が攫われた。

伊織、けじめの「見届け」を描く文庫書下ろし完結巻!「押し込みをやる悪い奴らの情報がある」見届け人志願でだるま屋を訪ねた男は、食い詰めた大店の息子・巳之助だった。

武家を捨て、町人として生きる決意をした清七郎改め清七。

「切り絵図屋清七」シリーズ第6巻。

女医者千鶴の助手をしているお道の幼馴染み・おふみが、許嫁の松吉にわけも告げず、吉原に身を売った。

長崎でシーボルトの警護役を務めていた井端進作が、役目の上の不手際で自害した。

弾正橋―生き別れになった母への切ない慕情。千住大橋―都落ちし、再起を誓った男女を襲う悲劇。

橋上に芽生える愛、 終わる命… 情をもって剣をふるう、江戸・橋づくし物語 永代橋——桜の季節、愛しい男を待って橋の袂に佇む女。

次期藩主の座をめぐる政争が幕府に露見し、安芸津藩はお取り潰しとなった。

神田川沿いで岡っ引の彌次郎の刺殺体が引き上げられた。

女医桂千鶴のもとに重い下痢を訴える商人三人から立て続けに往診依頼が入る。

軽微な罪で入牢していたおまちという女が、娑婆に出てまもなく、本所堅川の土手で無残な遺体となって見つかった。

新大橋近くで旅の侍が何者かに襲われた。

牢医師を務める千鶴は、子殺しの罪で小伝馬町の牢に入っているお勝から、娑婆に一人残してきた娘の暮らしぶりを見てきてほしいと懇願された。

江戸で大評判の伽羅油「花の露」を扱う桔梗屋の主、吉蔵が多額の借財を残して姿を消した。

吾妻橋―主君への忠義のため、惚れた女房を苦界に沈めた男。

「この世の中の、すべての人があの人をどう言おうと、私だけは信じてあげたいのです」組紐屋のお幸は盗賊の疑いをかけられた与七をそう言ってかばった。

「夢の中でおっかさんに会ったんだ」幼い頃、母親に捨てられた少年僧・珍念が橋廻り同心立花平七郎に嬉しそうに話した。

江戸の夏の風物詩―杉の青葉などをいぶして蚊を追い払う蚊遣り火。

江戸市中に現れた、宮家のご落胤を名乗る一行。大奥とつなぎを取ってやると称して商家から金を巻き上げ、奉行所を悩ませていた。

本所・法恩寺橋袂で麦湯屋をやっている器量よしの娘。奉行所が総力を上げて追う浪人は、必ずその娘と接触するはずだった。

安芸津藩の改易で浪人となり、江戸で渡り用人として糊口を凌ぐ片桐弦一郎。

「世を、人の心を変えるのだ」「人をあきらめない。それが我々の戦いだ」 ――平安時代「童」と呼ばれる者たちがいた。

八朔の日、亥の刻。芝湊町の土蔵に、見知らぬ者の文で呼び出された男たちが、 密かに集まってきた。

三郎太、蘭次郎、幸四郎、林右衛門の四人は大旗本の次男、いわゆる部屋住みの身分で、半分無頼の悪仲間であった。

久里浜沖で流人船が難破した。助かったのは、流人の鹿之助ひとり。

「葉月十二日、巳の刻。

日本橋「菖蒲屋」に奉公しているお春は、お店の土蔵にひとり閉じ込められていた。

立花平七郎は懇意の酒屋での聞き酒会の最中、巾着切りの少年を捕らえた。

藍染橋の袂に診療所を開いている千鶴のもとに、身元の分からない白骨が持ち込まれた。

幼馴染みのおまつとの約束をたがえ奉公先の婿となり主人に収まった吉兵衛は、義母の苛烈な皮肉を浴びる日々だったが、おまつが聖坂下で女郎に身を落としていると知り…(「夜明けの雨」)。

「ほたるの舞う頃にはまた戻る」と言い残して去った男を尋ねて上京した、箱根の湯宿の女主人おみねだが、運悪く持ち金を掏られてしまう。

「一日だけ、儂を晦まして欲しい」――飴売りの仕事を終え、日本橋の波積屋で鮃の昆布締めと肝を肴に一杯やっていた平九郎の元に、口入れ屋の坊次郎が訪ねてきた。

「皐月十五日に、船で陸奥に晦ましていただきたい」── かつて採薬使の役目に就いていた阿部将翁は、幕府の監視下に置かれていた。