チャリオン国太后イスタは鬱々としていた。元国主の夫はとうに亡く、娘はチャリオンの国主となっている。

戦の末に敵国の奴隷となり、身も心もぼろぼろになって故国に戻ってきたカザリル。

ペンリック１９歳、婚約者を迎えに行く途中、病で倒れている老女の最後を看取ったのが、すべての始まりだった。

わけあって家出した地の民の娘フォーンは、ひとり街道を歩いていた。

地の民を治療する医術の匠を目指すことにしたダグは、“新月湖”駐留地に基礎継ぎの匠がいるとの噂を聞いたフォーンに勧められ、教えを乞おうと決意する。

地の民の娘フォーンと湖の民の警邏隊員ダグ。悪鬼との戦いがきっかけで出会い固く結ばれたふたり。

出自の違いを超えて結ばれたフォーンとダグ。

マイルズは途方に暮れていた。

コマールで軍務についていたマイルズの従兄弟イワン・ヴォルパトリル大尉のもとを、機密保安庁職員が訪れた。

【ヒューゴー賞・ローカス賞受賞】 幼年皇帝の摂政として惑星統治を委ねられた退役提督アラール。

ベータ星の女性艦長コーデリアは新発見の星を上陸探査中、見知らぬ敵に襲われる。彼女を捕えた男はヴォルコシガンと名乗った。

マイルズの留守に乗じて傭兵艦隊に潜入した、彼そっくりの偽物―クローンのマーク。

皇帝の結婚式を前にバラヤーに戻ったマイルズは、コマールで出会ったエカテリンに求婚しようとしていた。

傭兵艦隊提督マイルズが回想する冒険の数々。機知と勇気だけを頼りに戦いを挑むマイルズの本領が発揮される。

貴族に生まれながら、生来の身体的ハンデのため士官学校への道を閉ざされた17歳のマイルズ。

結婚一年の記念日を前に、銀河宇宙へ遅い新婚旅行に出かけたマイルズとエカテリン。ところがそこへ故国からの急使が入る。

AIの独立に揺れるラドチ圏から、遠く離れた星系国家。

【ネビュラ賞受賞】 人類のバイオテクノロジーの発達は新たな人間を創造するに至った。

「希望」を信じて、男は覚悟する。慶国に新王が登極した。

驍宗が玉座に就いて半年、戴国は疾風の勢いで再興に向かう。

惑星コマールのミラー衛星に貨物船が衝突、七個の衛星のうち三つを破壊してしまった。

王は夢を叶えてくれるはず。だが。

恭国は、先王が斃れてから27年。王を失くした国の治安は乱れ、災厄は続き、妖魔までが徘徊するほどに荒んでいた。

特命作戦の遂行中、マイルズは低温蘇生の後遺症による発作を起こし、救出すべき捕虜を死なせかけてしまう。

人は、自分の悲しみのために涙する。

江戸川乱歩の造語である“奇妙な味”は、ミステリにもSFにも怪奇小説にも分類不能の、異様な読後感を残す小説を指す。

クローンの体で蘇った6人が最初に目にしたのは、自分たちの他殺体だった――2500人分の冷凍睡眠者と人格データを載せた恒星間移民船で、唯一目覚めていた乗組員6人が全員死亡。

オーウェンと晴れて婚約したケイティに、魔法界のマフィアのような謎の組織が接触してきた。

かつて大量殺人を犯したとされたが、その記憶を消されている人型警備ユニットの“弊機"は、自らの行動を縛る統制モジュールをハッキングして自由になった。

短編ミステリの名手スレッサー。初邦訳の怪盗ルビイものを含む21編。

ある時は辺境惑星の一介の中尉、ある時は極秘任務に就いた傭兵艦隊の提督――二重生活を送るマイルズは、隠密作戦を成功させたが敵に追われ、艦隊を引き連れて地球まで逃げてきた。

苦難のあげく士官学校を卒業し、初任務に胸高鳴らす新人少尉マイルズ。配属希望は、言わずもがな宇宙艦隊だ。

男手ひとつで育ててくれた最愛の父を亡くしたコーディ。父の最期の言葉は衝撃だった。

ある殺人を犯した罪で死刑囚となった少女イレーナ。

『毒見師イレーナ』続編! 生きたいと願った死刑囚の少女、第2章――。 14年ぶりの帰郷、両親との再会。

死者の頭蓋骨から生前の顔を蘇らせる復顔彫刻家イヴ・ダンカン。

生きるためにもがき続けた少女が、最後に見つけたものは―― 3部作、ここに完結。

惑星アトスでは男性だけが人工子宮で生殖を続けてきたが、それを支える卵子培養基が疲弊していた。

FBI特別捜査官のシャーロックは、ニューヨークの空港で手榴弾を投げようとしていた男を取り押さえるが、その直後、市内の教会で時限爆弾が見つかった。