村が水害にあい、練習もままならない蜷谷高校・通称ニナ高の野球部。剛速球投手コーキも、日々その素質をくすぶらせていた。

不登校の息子を連れて故郷に帰った柿崎信郎。30年ぶりの帰郷が「あの頃」の記憶を呼び覚ます。

リストラされた父親が失踪。14歳の次男は陸上部をやめ、17歳の長女は優等生をやめ、27歳の長男は家計のために肉体労働。

怪しげな健康食品販売会社に心ならずも就職した元フリーターの加藤は、路地裏のおんぼろビルの前に立つと呆然として見上げた。

「北海道行くべ!」―女性絡みのトラブルでチンピラから追われる無職のレンチは、会社を辞めたばかりのタカシと引きこもりのキノブーを強引に連れ出し、東北道を突っ走っていた。

若くして二児の母親になった“あかね”。子供は公園の芝生にほったらかしで、携帯に夢中だ。

わけあって故郷に背を向け、孤独に生きる20歳の一郎と24歳の辰巳。

20XX年、「上」と「下」に階層が分断された社会。地下住民のリオは、空飛ぶバイク“アフロ”を駆るカイに命を救われる。

舞台は、伝統ある男子校の寮「松籟館」。冬休みを迎え多くが帰省していく中、事情を抱えた4人の少年が居残りを決めた。

高齢者が国民の三割を超え、破綻寸前の日本政府は「七十歳死亡法案」を強行採決。

抗いがたい力によって掏摸を続ける男が掏摸集団にスカウトされる。そこで出会う個性豊かな人間たちとは…「指」。

郊外を走る蛍川鉄道の藤乃沢駅。若き鉄道員・夏目壮太の日常は、重大な忘れ物や幽霊の噂などで目まぐるしい。

この一冊で世界が変わる、かもしれない。 実業之日本社創業120周年記念! 小社文庫限定の書き下ろしあとがき収録。

甲子園に憧れていた。予選を勝ち進んだ。

おニャン子に夢中だったあの頃。

会社がヤバい。彼女とヤバい。

直木賞受賞、第一作 待望の書き下ろし長編 母と祖母の女三代で暮らす、伸びやかな少女、朱里。

コンビニ強盗に失敗し逃走していた伊藤は、気付くと見知らぬ島にいた。

刑事の息子が綴る、本邦初の警察家族小説! キャリアの兄とノンキャリの弟は、 刑事だった父の汚名を雪げるか? 警察庁の刑事局組織犯罪対策部薬物銃器対策課に所属していた高岡剣は、異動で故郷・津之神市に戻ってきた。

長谷川初実（ハツ）は、陸上部に所属する高校1年生。

「俺たちは奇跡を起こすんだ」独自の正義感を持ち、いつも周囲を自分のペースに引き込むが、なぜか憎めない男、陣内。

CDショップに入りびたり、苗字が町や市の名前であり、受け答えが微妙にずれていて、素手で他人に触ろうとしない―そんな人物が身近に現れたら、死神かもしれません。

梶屋信介は都内の工業高校に通う17歳。ちょっとしたことから人工衛星をつくることになった。

会社員の安藤は弟の潤也と二人で暮らしていた。

泥棒を生業とする男は新たなカモを物色する。父に自殺された青年は神に憧れる。

兄は泉水、二つ下の弟は春、優しい父、美しい母。家族には、過去に辛い出来事があった。

東京湾に浮かぶ月島。ぼくらは今日も自転車で、風よりも早くこの街を駆け抜ける。

津村沙世子―とある地方の高校にやってきた、美しく謎めいた転校生。

大手ライバル企業に攻勢をかけられ、業績不振にあえぐ青島製作所。

武蔵を心の師とする剣道エリートの香織は、中学最後の大会で、無名選手の早苗に負けてしまう。

妻に出て行かれたサラリーマン、声しか知らない相手に恋する美容師、元いじめっ子と再会してしまったOL…。

記憶が80分しか持続しない天才数学者は、通いの家政婦の「私」と阪神タイガースファンの10歳の息子に、世界が驚きと喜びに満ちていることをたった1つの数式で示した…。

リストラ直前の中年男、駆け出しのシナリオライター、離婚目前のキャリアウーマン、本命になれない30歳のOL―。

東京でピアニストとして活躍していた柏木ユリが音楽教師として長崎にある中五島中学校へ赴任してきた。

東天高校文化祭初日、ブラスバンド部のオープニング曲終了とともに、突如校内放送から謎の男の声が流れてきた!DJネガポジと名乗る男は、リクエスト曲を流しつつ携帯電話でのリレーインタビュー企画を進めていく。

半沢直樹が帰ってきた! 今度の敵は政治家だ! 出向先から東京中央銀行本店に復帰した半沢直樹に頭取から大仕事が降ってきた。

衆人環視の中、首相が爆殺された。そして犯人は俺だと報道されている。

ぼくに与えられた使命、それは勝利のためにエースに尽くすこと―。

軽音楽部の廃部を取り消せ!優柔不断が玉にキズの神山啓人は、猪突猛進型幽霊部員の九十九伸太郎に引きずられて行動を開始する。

ベテラン女子行員はコストだよ―そう、うそぶく石頭の幹部をメッタ斬るのは、若手ホープの“狂咲”こと花咲舞。

「ねえ、あなたも最初に会った時に、犯人って分かるの?」こんな体験は初めてだが、俺は分かった。

たったひとりで県立坂越高校文芸部を守る、ハカセこと河本博士に春が来た。なんと、可愛い新入生が入部してきたのだ。

傷心の元暴走族ヘッドが、言葉を失った5歳の少女と逃避行―星屑のようなささやかな僕たちの光。

ロケットエンジンのバルブシステムの開発により、倒産の危機を切り抜けてから数年――。

昭和三十七年、ヤスさんは生涯最高の喜びに包まれていた。

高校生活最後を飾るイベント「歩行祭」。それは全校生徒が夜を徹して80キロ歩き通すという、北高の伝統行事だった。

ある町の銀行の支店で起こった、現金紛失事件。

池上信用金庫に勤める小倉太郎。その取引先「松田かばん」の社長が急逝した。

男にだまされた母・肉子ちゃんと一緒に、流れ着いた北の町。肉子ちゃんは漁港の焼肉屋で働いている。

瀟洒なホテルの中庭で、気鋭の脚本家が謎の死を遂げた。

子会社・東京セントラル証券に出向した半沢直樹に、ＩＴ企業買収の案件が転がり込んだ。

幼馴染みと十年ぶりに再会した俺。

巨大な妄想力の持ち主。主人公のひねくれた学生生活が描かれた、笑撃のデビュー作。

「これは貸しだからな」。謎の言葉を残して、債権回収担当の銀行員・坂本が死んだ。

最後のレコーディングに臨んだ、売れないロックバンド。「いい曲なんだよ。

人と人の組み合わせの数だけ、物語がある―― 読めば心が軽くなる傑作集! バーテンダーの僕は、骨折で入院した先の看護師の彼女に恋をした。