タチコギ
- 青春小説 (221)
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小学生の頃を思い出しました。人をいじめ、人にいじめられ。先生に怒られ、先生に逆ギレして。好きな子に告って告って。恥ずかしいことばかりですが、こんな日々がなかったら今の僕はいない。そうこの本は教えてくれました。 笑いと涙なしでは見れない血と汗と糞尿と吐瀉物の物語。 是非お読みください。 | ||||
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廃鉱になりかけている鉱山の町で少年時代を過ごした主人公が、 祖母の死をきっかけに故郷を家族で訪れる。 主人公の少年時代の追憶がこの小説の大半を占める。 ほぼ同年代の私には懐かしく、子どもの見ていたテレビ番組や 昭和のにおいのする厳しい父親、口うるさい母親のありよう…などなど、 手に取るようによみがえる。 しかし野蛮で過酷でパワーに満ちている男子の世界。。。。 これだけはかつて女子だった私には知らなかった世界だ。 じつは主人公にとっては不登校になっている息子に父としてどう接していけばいいのか、 探りつつの旅だった。 仲間と再会して話し込んでいくうちに 父親として心が定まっていく主人公。 私は男子の母親として、読んだわけだが、男の子の世界を垣間見たような気がしている。 多くの父親に読んで欲しい。 | ||||
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祖母の死を受け,十歳の息子と帰郷する柿崎伸郎(ノブ)。不登校に苦しむ息子に何ができるか,一日遅れて来る妻から宿題を言い渡されていた。かつて鉱山で栄え,自分が今の息子の年になるまで過ごした町で,思いをめぐらす。 鉱山の労働運動をモチーフとしつつも,かわいいカバー絵とはかけ離れたクソガキ連中の活躍が笑いをかき立てます。祖母がノブを元気付けるときに使う「泣いたらええ。生きとる証拠」という言葉をもって,現代のノブは宿題の答えにしているように見えますが,さすがに解決は難しそう。 惜しむらくは,中年と少年が主人公でノスタルジーを呼び起こす設定(しかも舞台は岡山)そのもの。明らかに重松清が得意とするパターンで,既読感に結びついて損している感じ。「当世プロレタリア事情+くすぐり満載のエピソード」で描ける題材は,まだまだたくさんあるんじゃないだろうか。 | ||||
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『』で異なる年代の家族を違和感なく書き上げた三羽省吾の書き下ろしと知り読みたくなった。 帯の宣伝には「どんな大人も、昔は立派なクソガキでした」とあり、痛快な少年成長物語に思っていたら内容はけっこう重いものだった。 祖母の葬式で30年振りにその町を訪れる主人公柿崎信郎は、どうも訳ありな小学4年生の息子を連れていく。30年振りに訪れた町は、記憶の中にある景色も色も匂いも光までも大きく変化していて、物語は30年前と今を交互に展開してゆく。 巨大な鉱山があり、町の収入も鉱山頼みだった30年前の町で、柿崎信郎こと「ノブ」の小学4年生の時間が流れてゆくが、確かに帯の宣伝文句はそのノブたちが夢中になっていたクソガキの日常になるんだけど、物語の中核にあるのはノブの友人ガボちゃんにある。 家庭環境に大きく左右される子供が背負っていたものが物語の後半から出てきて、大人である私には気が滅入る状況なのだ。少年から大人になるために、少年は悔しさにまみれ涙に暮れ、人前でその不様な姿を晒す屈辱により己の弱さを知ると218頁で語られる通り、少年から男への免罪符をノブたちは手にしていくなかでガボちゃんだけは誤った免罪符を選んでしまう。 ガボちゃん救うことは出来ないのか 鉱山が辿る時代の変化 けっこう泥臭い人間関係の中でノブが揉みくちゃにされながらも手にしたもの ガボちゃんの30年後を知ることで、主人公柿崎信郎は自分の息子に向きあう始まりで物語は閉じてゆく。 答えなんか簡単に出せるものじゃない。 分かっていても物語の中では完結を期待してしまうだけに、閉じてゆく終わり方も読者に課題を委ねる作品になった。 歪んでいきそうな心を描くのが巧い作家なのだと改めて思った作品だった。 | ||||
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