昭和44年、筑豊。主要産業の炭鉱が衰退するなか、荒々しい気質だけは健在だった。

白昼堂々、議員会館から盗み出された闇献金一億円。犯人は伝説の極道、“人斬り秀”こと花田秀次。

新宿ゴールデン街の酒場のマスターで事件屋稼業も営む小田健に寄せられた四つの依頼。

瀬戸内の小島に、死体が次々と流れ着く。

進々堂。京都大学の裏に佇む老舗珈琲店に、世界一周の旅を終えた若き御手洗潔は、日々顔を出していた。

国内篇2001年、新聞社を辞めたばかりの太刀洗万智は、編集者から海外旅行特集の協力を頼まれ、事前調査のためネパールに向かう。

第153回芥川賞受賞作 「早う死にたか」 毎日のようにぼやく祖父の願いをかなえてあげようと、 ともに暮らす孫の健斗は、ある計画を思いつく。

大蔵省の若き官僚・尾谷は、腐りきった官房長・村井の殺害を密かに計画していた。

「刑事を辞めるか、人間を辞めるか」 新宿署の一匹狼刑事・佐江は法を捨て、日本最大の暴力団最高幹部・延井は、面子を捨てた。

無趣味の元刑事がみつけた道楽は、バスの旅。

博多中洲のラーメン屋台「ゆげ福」の息子・弓削匠は、ラーメンには目がない私立探偵。

やんちゃが少し過ぎた俺は、祖父の差し金でマンションの管理人見習いに。だがそこは、「なんでもアリ」の殺し屋専用住居だった。

九州博多のラーメン屋台「ゆげ福」の息子・弓削匠。

「もういいんです」人を殺めた女は控訴を取り下げ、静かに刑に服したが…。

圧倒的な密度と熱量。

「ムラセアズサを預かっている。

「お前が戦わなければ皆殺しだ」強盗殺人事件の捜査中に自分をかばった同僚を亡くし、その責を負って警察を辞めた牧しずりは、同僚の息子・岬人と出会う。

箱根、富士屋ホテルに飾られていた一枚の写真。そこには1919年夏に突如芦ノ湖に現れた帝政ロシアの軍艦が写っていた。

海に浮かぶ「密室」殺人者はここにいる。昭和34年。

博多の伝説ラーメン屋台の息子、「ゆげ福」こと弓削匠は、父の失踪の謎を追いながら探偵業を営む。

1944年6月6日、ノルマンディーが僕らの初陣だった。

通訳捜査官の七崎隆一は、正義感から同職の義父の不正を告発、自殺に追い込んだことで、職場でも家庭でも居場所がない。

携帯型の核兵器を所持するロシア人テロリストが日本潜入―。

世界最強の傭兵“傷”が、金沢潜伏中の志波銀次を襲う。

元公安捜査官でシングルマザーの律子は、出かけたまま帰ってこない息子を担任教師の美晴と探しに行くが、そこで発見したのは、韓国の要人が襲撃された痕跡だった。

残月の郎次―昼は廻船問屋の番頭、夜は裏金融を牛耳る儀平一味の大幹部。

「犯人は〇〇だよ」。鈴木の情報は絶対に正しい。

世界最強の傭兵“傷”が、金沢潜伏中の志波銀次を襲う。

殺人の代償。それは、誰も愛さないことだった。

村上和久は孫に腎臓を移植しようとするが、検査の結果、適さないことが分かる。

その映像は、開けてはならないパンドラの箱だった!?大手放送局に勤務する川原庸次は、かつて学生運動に参加していたという上司からT大時計台闘争にまつわるスクープ映像の存在を聞かされる。

ようこそ。ここは地球の歴史がいちど終わったあとの新しい世界―弱肉強食の大西部。

マンションで孤独死体となって発見された女性の名は、鈴木陽子。刑事の綾乃は彼女の足跡を追うほどにその壮絶な半生を知る。

越野ハルカ。父の失踪により母親の故郷である坂牧市に越してきた少女は、母と弟とともに過疎化が進む地方都市での生活を始めた。

高校生の心中事件。二人が死んだ場所の名をとって、それは恋累心中と呼ばれた。

希望に燃え、警察学校初任科第九十八期短期過程に入校した生徒たち。

世界最大のウィスキー・メーカー、サンシャインで誘拐事件が発生。ウィスキーの味を決める超重要人物がさらわれた。

大学院生・栗栖川亜理は、最近不思議の国に迷い込んだアリスの夢ばかり見ている。

人生をやり直したかったのだ。ネットカフェ難民相沢仁は、闇の提示板で募った仲間と軽井沢の金持ちの屋敷に押し入った。

『死神の精度』で活躍した「千葉」が8年ぶりに帰ってきました! クールでちょっととぼけた死神を、今度は書き下ろし長編でお楽しみください。

警視庁との契約を解除されたユーリ・オズノフ元警部は、旧知のロシアン・マフィアと組んで武器密売に手を染めた。

ロンドンから出帆し、波高き北海を三日も進んだあたりに浮かぶソロン諸島。

官僚もギャンブラーも瞠目せよ。これがニッポンのおもてなしカジノだ! 世界中からVIP客を集めろ――。

母親の自殺未遂の理由が知りたい―青年の相談に、御手洗潔はそれが悪徳金融業者からの巨額の借金であることを突き止める。

ハイブリッドカーは、本当にエコカーなのか?日本の家電メーカーは、なぜ凋落したのか?メモ魔の窓際刑事、再臨場!警察小説史上、最も最酷で哀しい殺人動機。

「被害者女児死亡」――世紀の大誤報を打ち、飛ばされた3人の記者。その七年後、児童連続誘拐事件が発生。

御手洗潔の過去・現在 貫き流れる音楽 次々と壊される便器と美女。

秩父日召率いる極右集団が雇った“傷”たちテロリストが、都庁を占拠した。

ついに工事が始まった。大石を沈めては堰を作り、水路を切りひらいてゆく。

エリート銀行員の仁藤俊実が、意外な理由で妻子を殺害、逮捕・拘留された安治川事件。

1971年、赤軍派のメンバー、吉岡良輝は武装訓練を受けるためにスペイン・バスクにやってきた。

川崎で起きた殺人事件の現場に遺されたDNAが指し示すのは、十八年前に代官山で起きたカフェ店員殺人事件の“冤罪”の可能性……。

大東亜戦争後、日本は南北に分割され、北海道は独立。国内には北のスパイが暗躍している。

三井財閥を創った男・團琢磨。血盟団の指導者・井上日召。

日本占領下の東南アジアに、B29の大空襲を受けた東京に、原爆投下直後の広島に、そしてソ連軍が怒涛のように押し寄せる満州や樺太の地に医師たちの姿があった。

著者のエッセンスが満載された最後の短編集 八人の子供がいる家庭へ脅迫電話。「子供の命は預かった」。