トシオ・マナハン、13歳。フィリピン、セブ島のガルソボンガ地区に祖父と住み、闘鶏用の軍鶏を育てる日々だった。

あの「灰色熊」のような男になりたい。香坂正次は胸に野心を秘め、海外進出日本企業の非合法活動を担うその男に近づいて行った。

船戸与一最高傑作堂々復刊 冒険小説の第一人者、船戸与一最高傑作『山猫の夏』が、この夏堂々復刊。

民族の悲願、独立国家の樹立を求めて暗躍する中東の少数民族クルド。

待望久しい直木賞受賞第一長編がついに刊行される。物語は1986年アフガニスタン東部のパンジシール渓谷にはじまる。

ベトナム解放三十周年記念番組の収録中、日本の女性タレントが行方不明になった。

ベネズエラの名門エリゾンド家が所有する涸れた油田地帯から希土類と呼ばれる超伝導物質が発見された。

チャウシェスク政権崩壊後のルーマニア。

カメラマンを目指しメキシコを旅する香月哲夫は、ある夜暴漢に襲われたが、タランチュラと名乗る老いた行商人に助けられる。

1941年12月8日、日本海軍機動部隊は真珠湾を奇襲。

アメリカで運を使い果たしたおれを拾ってくれたのは、シケた中年ボクサー・ムーニー。

イタリアは降伏、ベルリンも陥落した第二次大戦末期、孤立無援の日本では、米軍による本土空襲が激化し、戦局は絶望への道を辿る一方だった。

山形の寒村に中国旧満州地方から嫁いだ女・青鈴が二億円を持って消えた。

冷戦時代、米ソは極秘の生物化学兵器を共同開発していた。「死霊の泉」なる猛毒物質はいまも大量に貯蔵されている。

お腹の子の父親はあなたよ―別荘の尖塔から転落死した美貌の社長令嬢・香織。

時はバブル期。

14歳の少女を誘拐、強姦、殺害のうえ、身代金を要求した犯人を銃殺した元刑事・梅沢信介。殺人犯として服役。

愛など捨てたはずだった。恋人を事故で失った若き日に。

黒川博行氏絶賛! 人生の切なさと輝きを描き上げた短編集。

興信所の調査員・高倉圭介は中国地方の山奥にある赤猿温泉郷に赴いた。

その旅客機が墜落したのは灼熱の大砂漠だった。辛くも助かったのは鶴見浩二と何人かの女性たちだけ。

ゴルゴ13の秘密に迫る、シリーズ第3弾! 直木賞作家・船戸与一が、劇画最高峰「ゴルゴ13」を描いた最強のエンターテインメント、第3弾! 作家デビュー前、脚本を手がけていた「ゴルゴ13」シリーズの中から、選りすぐりの3話をみずからが小説化。

自衛官の楢本は、8年間行方不明の元同僚・越路を捜しにカンボジアに来た。

世界的な評価を受ける若き画家・宇佐美の個展で、義父を描いた作品が無残に破壊されるという事件が発生。

遊蕩無頼の大学生活を終えた梨田雅之は、就職を機に大阪で新生活を始める。

1941年に刊行されたルーパート・ペニーの長編"Sealed Room Murder"を初邦訳。

アメリカの巨大鉱業会社から、ペルーの山岳ゲリラの首領抹殺の仕事を依頼された破壊工作員・志度正平は、首都リマに到着、二人のインディオと共にゲリラの進発地チャカラコ渓谷に向かう。

自殺した妻は妊娠を隠していた。何年か経ち彼女にそっくりな女と出会った秋山だが、突然まわりが騒々しくなる。

家業の牧場を騙し取られ、非業の死を遂げた父。

大分・湯布院温泉で見つかった他殺体。被害者は九州ヤクザの大物・相良陽一だった。

十三年前に札幌で起きた殺人事件と、同じ手口で風俗嬢が殺害された。

アマゾンの密林で、世界的な大富豪が人間狩りに興じる。

本土初空襲とミッドウェー大敗。それは帝国の翳り。

アル中バーテンダーの島村は、過去を隠し二十年以上もひっそり暮らしてきたが、新宿中央公園の爆弾テロに遭遇してから生活が急転する。

吹き溜まりの街、ザ・メイン。いろんな人間たちが破れた夢を抱えて生きている。

敷島兄弟は通化の地に集う。苦い再会だった―。

霊南坂の名家に生を受けた敷島四兄弟は、異なる道を歩んだ。奉天総領事館に勤務する外交官、太郎。

昭和二十三年、警察官として歩みはじめた安城清二は、やがて谷中の天王寺駐在所に配属される。人情味溢れる駐在だった。

昭和七年三月、満州国建国。面接約百三十万km2、人口約三千四百万、新京を国都とし、最後の皇帝溥儀を執政に迎えた。

昭和六年九月十八日、満州事変勃発。

僕の殺人の邪魔をするのは誰だ! 孤立した島の中で次々に起こる惨劇。ここには僕以外にもう一人、殺人者がいる。

「帝国政府は爾後国民政府を対手とせず」。日本は中国との交渉の道を自ら鎖した。

復讐に燃えていたはずだった。そして、再挑戦するはずのでかいヤマ。

昭和十六年。ナチス・ドイツによるソビエト連邦奇襲攻撃作戦が実施された。

溥儀を皇帝に祭り上げ、帝政へ移行した満州国。だが楽土の風はそよとも吹きはしない。

満州国国務院へ出向した敷島太郎。抗日ゲリラの殲滅を続ける次郎。

ささやかだが平穏な暮らしが、その日、失われた。怪しい男たちが訪れた時刻から。

元警察官でミステリマニアの私立探偵の「俺」はくだらないもめごとに巻き込まれて死んでしまい、記憶を持ったまま異世界の住人として転生し、ヴァンと名乗る。

学校での居場所をなくし、閉じこもっていた“こころ”の目の前で、ある日突然部屋の鏡が光り始めた。

義父母をはじめとした世間から虐げられてきた双子の兄弟、竜一と竜二。

義侠とプライド道連れに舌先三寸詐欺稼業。騙したつもりが惚れられて、天下一品笑顔の愛嬌。