丑の刻、貴船神社に夜毎現われる白装束の女が鬼となって、自分を捨てた男を取り殺そうとする。

平安京の暗闇に蠢く魑魅魍魎に、若き陰陽師・安倍晴明と朋友の源博雅が敢然と立ち向かう大好評シリーズ第四弾。

十二年前の月の夜、源博雅に芍薬の枝を差しだし去って行った謎の姫…安倍晴明は人の心にすまう鬼をいかにおさめるのか。

とある晩、安倍晴明の師・賀茂忠行の息子保憲が訪れ、晴明に厄介な一件を頼み込んだ。それは―。

「童子のあやかしが出没し、悪さを働いているようだな、博雅」「よし。では、ゆくか晴明よ」。

安倍晴明の屋敷で、いつものように源博雅が杯を傾けている所へ、橘実之の娘、虫が大好きな露子姫がやってきた。

盲目の琵琶法師、蝉丸は美しくも怖ろしい女に取り憑かれていた。

鬼や霊が跋扈する平安時代。

妙法寺の僧、善智内供の悩みは、顎の下まで垂れ下がる、赤く腫れた長い鼻だ。

宦官・高力士が、死の直前に安倍仲麻呂へ遺した手紙には、楊貴妃の出自にまつわる、さらなる驚愕の事実が記されていた。

カトマンドゥの裏街でカメラマン・深町は古いコダックを手に入れる。

病弱だけれども、優しくて知恵の働く若だんなこと一太郎と、彼を見守る摩訶不思議で愉快な妖たちが、お江戸に起こる難事件珍事件を解決!大人気しゃばけシリーズのナビゲートブックが出来ました。

激化する独ソ戦のさなか、赤軍の女性狙撃兵セラフィマが目にした真の敵とは──デビュー作で本屋大賞受賞のベストセラーを文庫化

動乱前夜、北条家の独裁政権が続いて、鎌倉府の信用は地に堕ちていた。

『のぼうの城』から六年。

ある事件で母と妻子を亡くした辻本拓海は、大物地面師・ハリソン山中と出会い、彼のもとで不動産詐欺を行っていた。

デビュー30周年を記念した京極夏彦のファンブック。

この世には不思議なことなど何もないのだよ―古本屋にして陰陽師が憑物を落とし事件を解きほぐす人気シリーズ第一弾。

今より濃い時間が、濃い情熱が、 あの日々にはあった――。

あらゆるものを螺旋として捉え、それを集め求める螺旋蒐集家は、新宿のとあるビルに、現実には存在しない螺旋階段を幻視した。

「私を、異界へ喚んだのは、誰?」海に映る美しい月影をぬけ、ここへ連れてこられた陽子に、妖魔は容赦なく襲いかかり、人もまた、陽子を裏切る。

膨大な書物を暗記するちから、遠くの出来事を知るちから、近い将来を見通すちから―「常野」から来たといわれる彼らには、みなそれぞれ不思議な能力があった。

怪異譚を蒐集するため諸国を巡る戯作者志望の青年・山岡百介は、雨宿りに寄った越後の山小屋で不思議な者たちと出会う。

呪術はリアルに 使えます。

その孤島に招き寄せられたのは、たがいに面識もない、職業や年齢もさまざまな十人の男女だった。

幕政改革に邁進しようとする八代将軍・徳川吉宗の先兵として奔走する惣目付の水城聡四郎。

聖遷暦1213年。偽りの平穏に満ちたエジプト。

京都の寺町三条商店街にポツリとたたずむ、骨董品店『蔵』。

清少納言の妹が、 霊力を失った 陰陽師に弟子入り!? 夢の中に響く笛の音――名器『葉二つ』の謎。

平安の世。異能の力を持つ竜胆は、都を追放された呪禁師に育てられ、京の外れ、化野で薬師をしている。

匣の中には綺麗な娘がぴったり入ってゐた。箱を祀る奇妙な霊能者。

17歳のおちかは、ある事件を境に、ぴたりと他人に心を閉ざした。

今をときめく太政大臣・兼家の首から下が行方不明に!?道満の仲介で鬼との双六勝負に挑んだ兼家だが…。

江戸、四代将軍家綱の御代。ある「プロジェクト」が立ちあがった。

恩人の命令は、思いがけないものだった。 不当な理由で職場を解雇され、腹いせに罪を犯して逮捕された玲斗。

何でも売っている不思議な市場「夜市」。幼いころ夜市に迷い込んだ祐司は、弟と引き換えに「野球選手の才能」を手に入れた。

わたしの家のおとなりには、どうやらあの「晴明さん」が住んでいる――。 秋が近づく京都。

【第166回直木賞受賞作】 どんな攻めをも、はね返す石垣。 どんな守りをも、打ち破る鉄砲。

この祝祭の真実は、禁忌。ポップなのにねっとり不気味な民俗学カルトホラー 失敗続きの就職浪人生・島本笑美。

8歳の清少納言は、帝の后である17歳の中宮定子様に仕え始めた。

日本人の「義」とは何か。 小雪舞う一月の夜更け、大坂・南部藩蔵屋敷に、満身創痍の侍がたどり着いた。

ある雪の降る夜に芝居小屋のすぐそばで、美しい若衆・菊之助による仇討ちがみごとに成し遂げられた。

小兵衛と大治郎の親子が、ばっさばっさと悪を斬る。女武芸者・三冬も登場――。

忽然と出現した修行僧の屍、山中駆ける振袖の童女、埋没した「経蔵」…。

若だんなが行方不明になり、長崎屋の不運が幕を開けた。

天平の昔、荒れ狂う大海を越えて唐に留学した若い僧たちがあった。

三月以外の転入生は破滅をもたらすといわれる全寮制の学園。二月最後の日に来た理瀬の心は揺らめく。

森の奥に囚われた盲目の王女・レイアは、父王の愛と美しいドレスや花、物語に囲まれて育てられた…はずだった。

マンションの屋上からの飛び降り、地下鉄への飛び込み、そしてタクシーへの飛び出し。

弟を普通の人間にしていただきたいのです…。鳴神真人に害を為す者が事故にあうのは、自分たちが鳴神素十の子であるから。

長野県の旧家を襲った怪異。主の久我沼羊太郎が犬のように月に向かって吠え、息子の嫁にまでのしかかるようになった。

伊織と青目の「あの日々」と、妖奇庵のみんながここに。待望の完結巻! 東京下町にひっそり建つ妖奇庵。

文化大革命で父を惨殺され、人類に絶望した科学者・葉文潔（イエ・ウェンジエ）。

昭和29年春から夏にかけて続く怪事件。 「先祖代代、片倉の女は殺される定めだとか。

婚約者・坂庭真実が忽然と姿を消した。 その居場所を探すため、西澤架は、彼女の「過去」と向き合うことになる。

オウムガイは､螺旋は、 「神」に似ているのです…。 巨匠が、“物語”を物語ることで挑む、 壮大なＳＦ宇宙論。