ザ・スイッチ



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初公開日(参考)1986年05月
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長編小説

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ザ・スイッチ (サンケイ文庫―海外ノベルス・シリーズ)

1986年05月01日 ザ・スイッチ (サンケイ文庫―海外ノベルス・シリーズ)

不動産業者フランク・ドーソンとその妻ミッキーのあいだは冷えきっていた。フランクはひまさえあればゴルフに出かけ、ミッキーはひとり息子ボウのテニス・クラブに熱中していた。ところが、ある日、ミッキーが誘拐されたのだ。犯人は前科者の2人組。彼らは、フランクに巨額の身代金を要求したのだが…。現代アメリカを代表するハードボイルドの巨匠、エルモア・レナードが放つブラック・ユーモアのあふれる会心のスリラー!!(「BOOK」データベースより)




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ザ・スイッチの総合評価:5.67/10点レビュー 3件。Dランク


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全1件 1~1 1/1ページ
No.1:
(3pt)

まだまだ発展途上の作品

レナードの作品にはある一定のテーマパターンがあって、その1つには夫婦関係というものがある。『マイアミ欲望海岸』では既に夫婦という関係が失われた後で、その呪縛に縛られる未亡人が物語の中心だったが、外から見るには何不自由ないと思われる夫婦、家族の間は実は冷え切っていて、そこに非日常性、つまり事件が介入することで今まで知らなかった自分、もしくはかつてそうであった自分を取り戻す、というのが隠れたテーマになっている。
で、この『ザ・スイッチ』はまさにその典型。

不動産会社を経営して裕福ながらもその関係は冷え切ってしまっていた夫婦。その妻が前科者2人組に誘拐される。2人の悪党は巨額の身代金を要求するが、事態は思わぬ方向へ進む。

まあ、冷え切った夫婦の片方が誘拐され、巨額の身代金が要求された時に夫はどうするかという、非常に人間くさいところを上手く突いたところが面白い。今の日本人ならば案外同調するところがあるかもしれないが、個人主義の発達したアメリカ人ならではの展開というところか。
そしてこの事件をきっかけに妻も変わる。題名どおり「スイッチ」が入るが如く。身内しか解らない夫の秘密を暴き、逆に攻め側に転じるのだ。
こういう物語のツイストこそレナードの真骨頂。しかしまだこの作品では本領が発揮されていないように感じた。

本書に出てくる悪党オーディルとルイスは後のレナード作品にも登場する。この三文悪党がけっこう気に入ったらしいが、私自身はどうにもピンとこなかった。はったりばかりが強くて、一本芯が通っていない、いわゆる背骨の無い連中だなぁというのが漠然とした印象。レナード作品に登場する悪党には妙なこだわり、マニアックな趣味という物を備えていて、それがキャラクター造形に一役も二役も買っているのだが、この2人にはそれが希薄。
誘拐事件をこのように展開するレナードの妙には感心はしたが、キャラクターが弱かった。『キャット・チェイサー』の後、続けて読んだ2作があまり琴線に響かなかったので、このときの私の心には微妙な空気が流れていたのだった。

Tetchy
WHOKS60S
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

No.2:
(4pt)

小ぶりなストーリーが小粋さに通じるため、古さが気にならない

エルモア・レナードを読んだのは大昔です。村上春樹の新訳なども出ているようなので、どんな作品を過去に読んだか確認してみました。

作品数としては結構あったのですが...そして結構好きだったから何作も読んだはずなのですが、明確に細部まで思い出せるのはこの作品だけでした。
クライムストーリーとしてはかなり小ぶりと言えるかもしれませんが、その分破綻がないし、土地や生活環境の空気感もわかりやすい。レナードとしては小粋な作品の部類に入ります。
特に、私が以前読んだ時点でも時代的にちょっと古いかなと思うものが多かった中で、この作品はストーリーが小体なので、設定の古さを欠点ではなくただのバックグラウンドとして受け入れやすかったという点が大きいです。

というわけで、今から新しくこの作家の古い作品を読みはじめるなら、これからスタートするのは悪い選択ではないと思います。
ザ・スイッチ (サンケイ文庫―海外ノベルス・シリーズ)Amazon書評・レビュー:ザ・スイッチ (サンケイ文庫―海外ノベルス・シリーズ)より
4383024920
No.1:
(3pt)

Not The Best But...

冷め切った関係にある不動産屋夫妻はそれぞれが別のスポーツに熱中するという形で不満の爆発を抑えていた。ところが、そんな状況の最中に妻が前科者たちに誘拐され更には多額の身代金要求まで来た時に夫は…。本作はデトロイト・ハード・ボイルドの巨匠E.Leonardによる誘拐モノの一角を成す作品です。同じ誘拐モノで、しかも同じく妻を誘拐された夫の姿を描いた『52 PickUp』に比べるとやや劣りますが、それでも夫の愛人や隣人夫妻を巻き込む不動産屋夫婦の醜悪な小細工の数々にはユーモアが利いており、それなりに楽しめる娯楽作に仕上がっています。ラストのブラック・ユーモアにも典型的にLeonardらしさが出ており好感が持てます。
ザ・スイッチ (サンケイ文庫―海外ノベルス・シリーズ)Amazon書評・レビュー:ザ・スイッチ (サンケイ文庫―海外ノベルス・シリーズ)より
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