キャット・チェイサー



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    初公開日(参考)1986年08月
    分類

    長編小説

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    キャット・チェイサー (サンケイ文庫―海外ノベルス・シリーズ)

    1986年08月31日 キャット・チェイサー (サンケイ文庫―海外ノベルス・シリーズ)

    マイアミのモーテル経営者ジョージ・モランはふと思い立ってドミニカ共和国のサント・ドミンゴに飛んだ。16年前の内乱当時、海兵隊射撃部隊(キャット・チェイサー)のリーダーとして戦った思い出の地だった。サント・ドミンゴに着くとモランは意外な人間と再会する。かつての彼の恋人だ。今の彼女はドミニカ共和国の元秘密警察長官夫人。やけぼっくいに火がついたふたりは危険な逢い引きをかさねる。そして、彼らの周囲にはきなくさい者たちが…。巨匠レナードの最高傑作登場!! (「BOOK」データベースより)




    書評・レビュー点数毎のグラフです平均点8.00pt

    キャット・チェイサーの総合評価:7.00/10点レビュー 2件。Bランク


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    全1件 1~1 1/1ページ
    No.1:
    (8pt)

    最強の間男

    私とレナードとの出会いは特別な物があったわけではなく、海外ミステリを多数取り扱っている東京創元社、早川書房のミステリ作品に触れたので、次にその頃、どんどん海外ミステリの新刊を出していた扶桑社のミステリーにも手を付けるかということで、『このミス』の過去のランキング作品の作家名と文庫目録を眺めていて、目に付いた作家がレナードだったという実に単純な動機による。
    私がレナード作品を読もうと思った95年ごろは既にレナードは文藝春秋を中心に各社がどんどん翻訳出版を行っており、ちょっとしたブームになっていた。しかし、この『キャット・チェイサー』という題名の本は当時はもとより、今でも各種のミステリガイドブックの類いでその名が挙げられることもなく、またなんとも珍妙な題名―なんせ「猫追跡者」である―から、全く食指をそそられなかった。

    主人公はマイアミでホテルを経営するモラン。彼は昔、題名の基になっている海兵の特殊部隊、通称「キャット・チェイサー」に所属していた。隊員時代、彼はサント・ドミンゴのゲリラ戦に参加した際、少女兵士に狙撃され、止めを刺されずに見逃された経験があり、それがトラウマとなって夜な夜な夢に見て、苦しんでいた。この悪夢を克服するため、モランは彼の地に訪れることを決意するが、その際、かつての同僚が流れ者としてホテルを訪れたのが気に懸かっていた。そして訪れたサント・ドミンゴではかつての恋人と再会する。かつての想いが再燃し、二人は関係を持つが、それが災厄の始まりだった。

    率直な感想を云えば、本書は面白かった。予想外に展開するストーリーが全くページをめくる手を休めず、どんどん先が気になって読み進んでいった。上に書いているようなストーリーだと、てっきり悪夢の地で落ち合うのは少女兵士の成長した姿であり、それが見違えるほど美人なって、悪夢の対象に惹かれる自分に気づく、という展開が考えられ、しかもそういう展開も非常に面白いのだが―なんせかつての元凶が恋の相手になるんだからね!―レナードはそんな方法は取らず、なんとそこでかつての恋人との再会と恋の再燃を演出し、その夫による脅迫劇に転じるのだから、いやはや参るね。
    どのように自ら蒔いた災厄をいかに乗り切るかがストーリーの主眼になる。通常一般小説ならばこのような間男というのは非常に情けなく、泥臭く立ち回り、そういうダメ男の苦悩とか悪あがきが読者の共感を得たりもするのだが、なんせ間男モランは特殊部隊出身だから、肝は据わっており、しかも凄腕。こういうところが非常に面白いのである。
    結末は実に皮肉。最初に読んだ時はなんとも痛快なコン・ゲームを読んだ爽快感を感じたが、今なおレナードを読んでいる身にしてみれば、これは典型的なレナード作品だったなぁと思う。しかしレナードという作家を知るには本作は取っ掛かりとして非常によかったと思う。

    しかし元兵士のトラウマというテーマを扱いながら、それはあまり重視されず、記憶に残るのは中南米のひりつくような暑さとマイアミの常夏の中で非常に緩やかに展開される物語だ。この南部小説とも云うべき犯罪者達のどこか明るいやり取りがレナードの持ち味だと気づくのはこれ以後、巻を重ねるにつれて解ってるのだが、このときはまだそんなことは全く考えもしなかった。

    Tetchy
    WHOKS60S
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    ※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
    未読の方はご注意ください

    No.1:
    (3pt)

    レナードらしいキャラ設定、らしい展開、らしいオチ

    今や昔、ドミニカ共和国の内戦に参戦した元海兵隊員。平穏な生活を営んでいた主人公が思い出の地を訪れ、元ドミニカ共和国秘密警察長官の夫人と怪しい関係をもったことから、すったもんだが始まる。

    悪党どもの騙しあいと鍔迫り合いに美女が絡むという、レナードらしいキャラ設定、らしい展開、らしいオチ。全てが”らしい”過ぎてかえって退屈してしまった。

    主人公の宿命のライバルともいえる敵側スナイパー少女等、ストーリーに尖がりキャラを活かしきれていないのが難。良かったのはラスト、丁々発止な対決シーンだろうか。
    キャット・チェイサー (サンケイ文庫―海外ノベルス・シリーズ)Amazon書評・レビュー:キャット・チェイサー (サンケイ文庫―海外ノベルス・シリーズ)より
    4383025382



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