涙香迷宮

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種別
長編
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6,225回
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8
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58
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あらすじ

2018年03月15日 涙香迷宮 (講談社文庫)

囲碁界では有名な老舗旅館で発生した怪死事件。IQ208の天才囲碁棋士・牧場智久は謎を追いかけるうちに明治の傑物・黒岩涙香が愛し、朽ち果て廃墟になった茨城県の山荘に辿りつく。そこに残された最高難度の暗号=日本語の技巧と遊戯性をとことん極めた「いろは歌」48首は天才から天才への挑戦状だった。『このミステリーがすごい!2017年版』(宝島社刊)国内編第1位!!第17回「本格ミステリ大賞」小説部門受賞!第40回「週刊文春ミステリーベスト10」国内部門第3位。(「BOOK」データベースより)

評判

涙香迷宮の評価:

5.17/10点 レビュー 6件。 C ランク

書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点5.17pt

涙香迷宮の総合評価:

4.94/10点 レビュー 52件。

感想一覧

サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

全2件 1〜2 1/1ページ
No.2
(8pt)

涙香迷宮の感想

色んな方が同じ指摘をされていますが、殺人事件が蛇足中の蛇足。KING OF 蛇足。
もし、この殺人事件のみの筋立てであれば3~4点といったところ。

ただ。
これまた多くの方の指摘の通り、いろは48首の暗号が本当に素晴らしい。
暗号ミステリとしてだけで評価するなら10点です。
単純に暗号パズルとしての知的興奮のみならず、言葉の美しさという普段ミステリを読んでいると中々味わえない感動もおぼえます。
やはり竹本氏は「匣の中の失楽」などに見られるプロットの妙と、「狂い壁 狂い窓」に見られる言語的センスが魅力(両作は推理物としても十分面白いですが)の作家さんで、本作はその言語に関する知識とセンスが最大限に発揮された傑作だと思います。

AliceinAbyss
RG0JBP5M
No.1
(8pt)

すごいが好みは分かれる

直近のこのミスで1位を取ってそこらじゅうの書店で平積みになっていたので、見たことある人も多いかもしれない。

牧場智久という天才囲碁少年が探偵役を務めるシリーズの一作。今作は冒頭に殺人事件が発生するが、それをそっちのけで黒岩涙香という実在のジャーナリストが残した暗号に取り組む話となっている(一応事件は解決する)。「日本語の奇跡」と賞する人が多いのも頷ける話で、とにかくこの暗号群は「すごい」の一言。私のように国語が苦手な人間には絶対解けそうにない暗号だらけだが、殺人の謎なんてほっぽり出してさんざん驚かされる。これ書くのに何年かけたの? っていうくらいの力作である。
ただやはり良くも悪くもこのミス受賞作である。賛否の分かれるところもいくつか存在している。まず、設定が古い。今時こんな絵に描いたような少年名探偵が出てくる作品はないし、ワトソン役の女の子も然り。あってもいいと思うし、二十年以上続くシリーズとなるとある意味仕方ないのかもしれないが、やはり違和感がある(ここは人によるか)。
そして事件の扱いがひど過ぎる。暗号の他に黒岩涙香に関する豆知識、各種クイズ・パズルゲームが乱発され、もう事件がどうでもよくなるレベルである。挙句未解決に終わるクイズのせいで余韻もそちらに残されたまま。

個人的には日本語の奇跡を体感して欲しいし、クイズ・パズル好きにはぜひ読んでみてもらいたいと思う作品である。ただ、表紙とタイトルの取っつきにくさ、ミステリ好きには賛否の激しい事件の扱いも考えると、まあ、お好みで、というところかもしれない。

非澄
MP0X59EF

Amazonレビュー

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

No.46
(4pt)

牧場智久さんが全て解く

ミステリーというか、推理小説の体を成してはいますが、いろは暗号も事件も牧場さんが最初から最後まで全て解く物語。黒岩涙香さんという傑出した人物を活用し、いろは暗号を作り上げ、推理小説風の物語に編み上げることが目的であって、最初から読者への謎解き挑戦を目論んでいないと思われます。仮に、いろは暗号を解くとなると、作者がこの暗号を作り上げるのに要した時間は最低限必要でしょうから、おそらく、通常読み下す読書時間では到底解けないと思われます。いろは暗号をいかに鑑賞するかが、この物語を楽しめるかどうかにかかってくると思います。
 ミステリー的といえば、秋水のクイズの解答は明かされなかったけれど、おそらくは・・・・・だと思います。
涙香迷宮 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 涙香迷宮 (講談社文庫)より
4062938723
No.45
(4pt)

牧場智久さんが全て解く

ミステリーというか、推理小説の体を成してはいますが、いろは暗号も事件も牧場さんが最初から最後まで全て解く物語。黒岩涙香さんという傑出した人物を活用し、いろは暗号を作り上げ、推理小説風の物語に編み上げることが目的であって、最初から読者への謎解き挑戦を目論んでいないと思われます。仮に、いろは暗号を解くとなると、作者がこの暗号を作り上げるのに要した時間は最低限必要でしょうから、おそらく、通常読み下す読書時間では到底解けないと思われます。いろは暗号をいかに鑑賞するかが、この物語を楽しめるかどうかにかかってくると思います。
 ミステリー的といえば、秋水のクイズの解答は明かされなかったけれど、おそらくは・・・・・だと思います。
涙香迷宮 Amazon書評・レビュー: 涙香迷宮より
4062199548
No.44
(3pt)

うんちくが凄い

囲碁やいろは歌や黒岩涙香のうんちくが凄い。このあたりのネタが好きな人はたまらないのでは。
だけど私はその辺りの知識も興味もさほど無いので、延々と続くうんちくがきつかった。
ミステリーとしては、目新しさもあまり無く、殺人の動機も弱い。
涙香迷宮 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 涙香迷宮 (講談社文庫)より
4062938723
No.43
(3pt)

うんちくが凄い

囲碁やいろは歌や黒岩涙香のうんちくが凄い。このあたりのネタが好きな人はたまらないのでは。
だけど私はその辺りの知識も興味もさほど無いので、延々と続くうんちくがきつかった。
ミステリーとしては、目新しさもあまり無く、殺人の動機も弱い。
涙香迷宮 Amazon書評・レビュー: 涙香迷宮より
4062199548
No.42
(5pt)

美酒⁈

読む巻措くをあたわずというような、ぐいぐいと読者を引き込み、次はどうなるのだろうとページを繰る手の止まらないミステリーが傑作であるのは言うまでのないところでありますが、本作はそれらの作品とは趣きを異にします。

端的に言えば、本作は読者に立ち止まることを要求するミステリーなのです。
ページをめくろうとはやる気持ちをぐっと抑え、手を止め、日本語の奥深さをいかんともなく発揮する目くるめく暗号の数々をとくと味わってもらう、Googleで言葉の意味を逐一調べるのもいいでしょう。つまりは読者に酩酊感、作者と相互的な没入感を持ってもらう、そのことこそが本作の目論見なのです。

芳醇、濃醇な美酒をたっぷりときこしめされた酔客が車を走らせて場をそうそうに立ち去るのがもってのほかの如く、迷宮に放り込まれたものが方角もわからぬまま闇雲に進むのがいかにも浅薄な行動であるが如く、読者は立ち止まって、紙面から滲み出し溢れんばかりの、魅惑的な言葉を杯で掬い取り傾ける、その時間を意識的にでも持たなけれはばならない、その読者の姿勢こそが本作を空前絶後の暗号ミステリーの傑作にまで昇華させるのです。

親切ではないです。言うなれば、竹本健治氏が読者に期待した、頼むぞと願いを込めた、あるいはごめんなさい、なんてお茶目な気持ちも見え隠れする、そんな作品ではないでしょうか。

終盤に智久の涙香分析で、「意味が通じて綺麗にできあがっている作品よりもむしろ遊戯的技巧の極致のような作品の方がむしろ自慢だったのでは」と涙香についての的を射た見解を述べる箇所があります。
これにはまさに竹本健治と『涙香迷宮』の関係性が表わされているのと思います。綺麗に纏められた破綻のないミステリー作品に仕上げることはもちろん竹本健治氏の経験、技術をもってすれば容易かったはずですが、そこにあえて重点を置かない意識的にずらそうとする竹本健治氏の創作への遊戯的意識(趣味?)を、智久に代弁させたかのような智則の涙香考察が竹本健治氏が『涙香迷宮』の創作において暗号(遊戯)を散りばめることに徹した、必然性とも言わないまでも動機が垣間見え、いくらかは得心できるのではないでしょうか。

それとまあ、これは蛇足ですが、智久シリーズであるゲーム三部作などでは当時幼き智久はまるで見当違いの推理などを披露して、事件解決どころか、逆に犯人に追い詰められてしまう始末で、脳生理学者の須藤信一郎がもっぱら事件を解決していたのですよ。ようやく彼も成長してやっと周囲から手放しで褒められるようになったので大目に見てあげてください笑。
涙香迷宮 (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 涙香迷宮 (講談社文庫)より
4062938723

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