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マッチマッチ さんのレビュー一覧

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レビュー数71

全71件 21~40 2/4ページ

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No.51: 3人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

希望が死んだ夜にの感想

「女子中学生の同級生殺しの動機は何なのか」
まさにミステリー小説の体をなしてるが、実はこれは典型的な社会派小説です。
設定も事件も展開も何か都合良く、表現力もやや稚拙な印象で、読みはじめはちょいとハズレだったかなと思いました。
でも単純にミステリーのことを考慮せずに読むと、とにかく悲しい物語です。
懸命に生きようとする二人の女子中学生。貧困の中で都合良く生活する大人たちとのギャップ。
何故彼女らは、生きる希望を失わなければならなかったのか。
「希望が死んだ夜に」まさにタイトルがそれに終結します。

▼以下、ネタバレ感想
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希望が死んだ夜に (文春文庫)
天祢涼希望が死んだ夜に についてのレビュー
No.50: 2人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

同志少女よ、敵を撃ての感想

真面目な戦争小説です。
ちょっとタイトルが安っぽく、少年向け漫画のタイトルの様だけど、しっかり骨太に書かれています。
後書きの解説を読むと、どうも著者のデビュー長編作らしい。
参考文献も多数明示されており、第二次世界大戦の独ソ戦について、入念に勉強されたことが伺える。
そのことが、本書の細部にリアリティー感を与え、戦争の苛酷さ卑劣さを読者に明白に晒してくれた。次回作を期待させる新人作家さんだと思う。
やむなき事情からスパイナーとなった一少女が成長していく一種の冒険小説なので、驚くような展開があったり、ミステリックなオチがあるわけではありませんが、スピード感もあり、あっという間に読み終えることが出来ます。ただし、ワクワクするような面白さを一面に挙げたエンタメ小説ではないので、それは期待しない方が良い。それも加味して良品です。
最後にこの小説を読みながら、今ウクライナで起こっている惨状に深い憂いを感じています。人類というのは、常に同じ過ちを犯すものなんですね。
同志少女よ、敵を撃て (ハヤカワ文庫JA)
逢坂冬馬同志少女よ、敵を撃て についてのレビュー
No.49: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

読みごたえ十分

とにかくボリュームがあります。読みごたえ十分ですね。
これで面白くなかったら、挫折するところですが、結構一気に読み終えてしまいました。
著者作は初読みですが、読み易いです。これだと、他作品にも触手を伸ばしたくなりますね。
本作の良さは、とにかく人間関係が丁寧に描写されているところ。そして、事件の本質がなかなか最後まではっきりしないこと。まさに、長編ミステリー小説の醍醐味でしょう。
終盤近くまでは、特に秀逸です。

▼以下、ネタバレ感想
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聖なる黒夜〈上〉 (角川文庫)
柴田よしき聖なる黒夜 についてのレビュー
No.48: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

霧をはらうの感想

好きな作家さんなので、あえて最新作を読んでみた。
いわゆる冤罪に絡んだ弁護物。よって、当然ながらある程度ストーリは決まっている(冤罪が晴れて被告人は無罪)。
さて、それをどのように展開させるかが、著者の腕の見せ所。

▼以下、ネタバレ感想
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霧をはらう
雫井脩介霧をはらう についてのレビュー
No.47: 2人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

黒牢城の感想

時代小説でミステリー物ですね。4編の短編から成り立ちながら1つの結末に向かっていく、なかなか読み応えがあり、楽しめました。
基本的に時代物は言葉遣いが解りづらく、すらすら読めないので敬遠しています。しかしながら、本書は、ある程度は読みやすいように工夫されていたように感じられました。
各編は、「満願」や「儚い羊たちの祝宴」のようなオチの切れ味の良さも感じられ、十分に直木賞の価値があると思います。
なお、史実を全く知らないでこの評価がですが、史実を知っている方にとっては、かなり評価が高いのではないでしょうか。
黒牢城 (角川文庫)
米澤穂信黒牢城 についてのレビュー
No.46: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

果断: 隠蔽捜査2の感想

実に読後感が良い爽快な1冊である。
勧善懲悪というか、最後はここまでするかという位、徹底的に登場人物を持ち上げる。
イヤミスの最対極のような小説であった。
(警察小説の体を取ってるけど、半沢のような読後感ですね。)

▼以下、ネタバレ感想
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果断―隠蔽捜査〈2〉 (新潮文庫)
今野敏果断: 隠蔽捜査2 についてのレビュー
No.45: 3人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

仮面山荘殺人事件の感想

東野圭吾の初期作です。
図書館で見かけて未読本だったので、読んでみました。
「○○殺人事件」というタイトルの小説は、いわゆる犯人探しのミステリー本という印象が強く、それほど好みでは無いので手にしないのですが、手ごろな厚さだったので読むことにしました。
結果的に予想通り犯人探しがテーマ。

▼以下、ネタバレ感想
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仮面山荘殺人事件 新装版 (講談社文庫)
東野圭吾仮面山荘殺人事件 についてのレビュー
No.44: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

隠蔽捜査の感想

警察キャリアの思考・行動を記した、いわゆる俗に言う警察小説。
事件を解明するというミステリー度は、ほとんどなく、ある連続殺人事件に向かい合う2人のキャリアとその上司たちの考えと動きを細かに描いていく。
正直、これだけだったらアマゾン評価の2点程度の内容。大して面白くもない。
しかしながら、なぜにアマゾン評価4点を計上したのかというと、主人公竜崎の家庭問題をうまく絡めて、読後感良く感動的に仕上げられたからである。

▼以下、ネタバレ感想
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隠蔽捜査 (新潮文庫)
今野敏隠蔽捜査 についてのレビュー
No.43: 2人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

テスカトリポカの感想

なかなかハードで強烈な作品ですね。
かなり面白いです。どのように展開していくのか予想しづらいので、ゾクゾクしながら読み進めることができます。
特にⅡ章・Ⅲ章当たりの中盤は、秀逸な面白さです。
このペースなら、アマゾン5点なんだけど、Ⅳ章以降がちょっとショボかったかな。

▼以下、ネタバレ感想
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テスカトリポカ (角川文庫)
佐藤究テスカトリポカ についてのレビュー
No.42: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

検事の信義の感想

検事・佐方貞人シリーズの4作目。
短編集ですね。
それぞれスッキリまとまっています。
そして、いつものように読み易い。
アッと驚くようなオチがあるわけではありませんが、それなりに切れ味も良く、良品が揃いました。
綺麗すぎるというか、やや上品にまとめられているので、もう少し灰汁(あく)のある下劣な場面が加味されてくると、よりアリティ感が出て面白くなりそうです。
でも、よくできた短編集だと思いました。
検事の信義 (角川文庫)
柚月裕子検事の信義 についてのレビュー
No.41: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

ギャグですね。

結構面白いです。
上下2冊の文庫版を読みましたが、サクサクっと読み終えます。
サイコキラーのお話なんですが、著者の「黒い家」のような得体の知れない「怖さ」というものは、一切感じられません。
まさにギャグのようなお手軽さで、人が死んでいきます。
そういう意味では、「怖さ」より「展開・スピード感」を楽しむエンタメ小説のような感覚かもしれません。
とは言え、「学校」現場と「サイコキラー」いう題材は、最高に良かったです。
この題材で、「恐怖」と「リアリティ」を追求して書いていただいたら、全く別の小説として仕上がり、より楽しめたかもしれません。
そういう意味では、ほんのちょっと残念だったかなぁ、という気もしますが、気楽に楽しめたのでOKでしょう。

悪の教典 上
貴志祐介悪の教典 についてのレビュー
No.40: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

悲しいなぁ・・・

読み終わり、悲しさがいつまでも残った。
ただ、悲しいと言っても、悲惨な悲しみではない。小さな希望が残された悲しみであり、わずかな灯が救いを残してくれた。
上下2巻のある程度ページ数の多い小説ではあるが、物語はテンポよく進み、特に下巻はあっという間に読み終えた。
複雑な人間の感情を思い知らされると同時に、一種の社会派小説として今の日本の抱える社会問題に一つの石を投げかける。
惜しむべきは、山神一也の生い立ち・内面・心理・動機などについては、やや希薄な描写で終わり、もう少し記述して欲しかった。(※作者の意図かもしれないが、、、)
最後に追伸だが、本書の冒頭は悲惨な惨殺現場で始まり、犯人は逃亡したままで捕まっていない。
と言っても、犯人探しのミステリー小説ではないことをお伝えしたい。
怒り(上) (中公文庫)
吉田修一怒り についてのレビュー
No.39: 3人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

黒い家の感想

あっと言う間に読み終えました。
ホラーというより、サイコパスですね。
中盤までは、リアルに怖いです。
アマゾン評価5点の、9点・10点を付けたいところですが、・・・

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黒い家 (角川ホラー文庫)
貴志祐介黒い家 についてのレビュー
No.38: 2人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

骨太

図書館にあった1冊を手に取り読んでみた。
「新宿鮫」シリーズの4作目。
当方にとって、このシリーズ初読みである。
30年ほどの前の発行だが、読んでいて古さは感じられない。
500ページ弱のボリュームも、難なく読み終える。
登場人物もさほど多くは無く、しっかり関係・背景が書き込まれているので、落ち着いてじっくりと読み進めることが出来る。

▼以下、ネタバレ感想
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無間人形―新宿鮫〈4〉 (光文社文庫)
大沢在昌無間人形 新宿鮫IV についてのレビュー
No.37: 2人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

天使の囀りの感想

「得体のしれない怖さ」というのが、この小説の味噌。
しかしながら、思ったより早くその正体を明らかにする。
そういう面からも、さほど不気味さを感じたり、恐怖心を抱くことはなかった。
反って、俗っぽい陳腐なホラー小説では無かったことに好感がもてる。
また、リアリティー感を高めるための膨大な量の情報提供は、ややクド過ぎる感もあるが、妙に気になり読み込んでしまう。著者の研究熱心さが伺えて、高ポイントであった。
ただ、終末に向けてのストーリー展開は、やや先細りかな、、、

▼以下、ネタバレ感想
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天使の囀り (角川ホラー文庫)
貴志祐介天使の囀り についてのレビュー
No.36: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

まさに最悪

3人の登場人物が、それぞれ、徐々に最悪な結果に陥りつつ、絡み合っていくというストーリー。
3人の細かな心理描写が丁寧で、リアリティに富み、感情移入したくなる。そういう旨さがあり、面白い。
ページ数は多いが、3者の行動にイライラしながら、簡単に読み進めることができた。
特に鉄工所の社長は、そのダメっぷりがいい。

▼以下、ネタバレ感想
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最悪 (講談社文庫)
奥田英朗最悪 についてのレビュー

No.35:

噂 (新潮文庫)

荻原浩

No.35: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

2度読みして確認

いやはや、読み終わって2度読みしてしまいました。
書かれた年代は、ガラケーのiモードが使われだした時代ですね。
当時の女子高生たちの生態が懐かしい。
ストーリーは、良くあるような猟奇犯罪だが、飽きさせない。
後半は完全に一気読みです。
殺人犯に迫る過程が、この小説の読みどころなんですが、事件解決と思いきや、なんと最後に、、、

▼以下、ネタバレ感想
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噂 (新潮文庫)
荻原浩 についてのレビュー
No.34:
(8pt)

単純に面白いですね。

文庫本3冊一気読みでした。
第一部は割とコミカルな感じでストーリーが進み、全編こんな感じで展開するのかなと思っていましたが、第二部中盤に予想外のことが起こり、話しは急展開です。
ここから、俄然面白くなりましたね。第三部からはエンタメ感たっぷり。後半はあっという間に読み終えます。

▼以下、ネタバレ感想
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ガダラの豚〈1〉 (集英社文庫)
中島らもガダラの豚 についてのレビュー
No.33:
(8pt)

怖い

下手なホラー・サイコ小説より怖かった。
そして無性に腹立たしかった。
せめて、、、、

分量的に丁度いいくらい。読み易いです。
あっという間に読了しました。

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日没
桐野夏生日没 についてのレビュー
No.32:
(8pt)
【ネタバレかも!?】 (2件の連絡あり)[]   ネタバレを表示する

暴虎の牙の感想

虎狼・狂犬・暴虎と続く一連の警察(ヤクザ)小説の完結編ですね。
読み易くて面白いですよ。
虎狼の主人公である大上(ガミさん)が出ています。
個性が強くて、いい味を出していますね。
○○組とかいう名前が色々出てきて、その抗争の歴史の説明が少々面倒くさいですが、そこを端折って読む分には軽快で、ハマって読めます。
お勧めします。

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暴虎の牙
柚月裕子暴虎の牙 についてのレビュー