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タカタソン さんのレビュー一覧

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レビュー数155

全155件 141~155 8/8ページ

※ネタバレかもしれない感想文は閉じた状態で一覧にしています。
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No.15: 2人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

気軽に楽しめるスパイ小説

スパイ養成学校:D機関を設立した結城中佐のスパイとしての教えが5つの短編で展開される。
どの話も非常に良く出来ており、短編ということから気軽に読めて楽しめる。

読む本に悩んでいる方にお勧めです。
ジョーカー・ゲーム (角川文庫)
柳広司ジョーカー・ゲーム についてのレビュー
No.14:
(7pt)

さすが無難の警察小説

北海道警察を舞台にしたシリ-ズ4弾目。
今回主役は、小島百合巡査。
同然今までの津久井、佐伯、新宮といったお馴染メンバ-も登場し、それぞれの視点から物語が展開し
いろんな伏線もありながら最後にうまくまとめている。

このシリーズは、視点の切り替えと展開の速さがあり、気づくと読み終えている。
(まぁ、登場人物が魅力的かはそれぞれですが)

警察小説をあまり読まない方にもこのシリ-ズはお勧めです。



巡査の休日
佐々木譲巡査の休日 についてのレビュー
No.13:
(3pt)

これは完結されているのか?

この本がファンタジ-とは知らず購入。
ただ、ブレイブスト-リ-やICOも読んでいるので何事もなく読始。

スト-リ-は
主人公(小学生の女の子)の兄が同級生を殺害し行方不明。
兄は「英雄」の器になり、事件を起こしたと知る。
「英雄」の表と裏。
兄を救えるのか、英雄を再び封印できるか・・・。

一見面白そうに思えるが、そこまでに前置きが長すぎる。
細かい世界観の説明で、ここまで引っ張るかと思うぐらい。
いい加減投げ出したくなった。
実際に兄を探しにいくのは中盤以降。(これだけ分厚い本で)

で、驚きなのが最終的に主人公の役割が変わってしまうことだ。
当初英雄を封印の旅だったはずが、ある事でスパッと終焉を迎える。
これは元々の発想だったのか、それとも話が壮大になる過ぎるために
途中で切ってしまったのか。

不完全燃焼感がどうしても残る。
続きを匂わすような終わり方もどうだろうか。


英雄の書 (カッパ・ノベルス)
宮部みゆき英雄の書 についてのレビュー
No.12: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(3pt)

しょうがないか。

どうやら映画化になるとの事で(2作目のバ-にかかってきた電話)、1作目であり東氏の
デビュ-作でもある本書を読んでみた。

正直、読んでて暇だった。
主人公がどういう立場なのかがわかりづらい。
彼女がいなくなって探してほしいと言われ
大学の後輩という事で探しはじめるのだが、その探し始める動機も弱いし、
他の登場人物もどういう関係なのか、いちいち巻頭の登場人物一覧を見る始末。
ヤクザともタメ口をきいたり、よく分からん。

話はひねりもなくシンプルでストレ-トな感じで終わる。
デビュ-作だからしょうがないですかね?
2作目に期待です。
探偵はバーにいる (ハヤカワ文庫JA)
東直己探偵はバーにいる についてのレビュー
No.11:
(8pt)

号泣必至の純愛ハ-ドボイルド

耐え切れなかった。結末がわかっていても、涙を我慢出来なかった。
それほどまでに主人公の岡部とかほるに魅入られてしまった。

主人公岡部は暴力団の有力幹部。ある日散歩しているかほるを見て、若い頃、自分のせいで
亡くした彼女と表情が酷似していた事で動揺し、自分の娘ほどの年齢で盲目のかほるとの
関係が始まる。
かほるが盲目となった原因や、暴力団幹部が殺された事で始まる抗争など、やくざの足を
洗おうと決意した岡部に立ちはだかる様々な試練と、かほるとのプラトニックな関係。

岡部はかほるために、足を洗う事はできるのか。目に光を与える事ができるのか。

ラスト15ページは、涙が止まらなかった。
終着駅 (新潮文庫)
白川道終着駅 についてのレビュー
No.10: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

読後感が良かった。

家族を失ったアル中の主人公とその家に住む訳あり同居人達が、主人公が拾ってきた少女によって
その同居人達の間にもたらした明るさを信じ、警察捕まってしまった少女を助ける話。

事件が起こるまでは、話のテンポやノリが軽くてあまり好みではなく、読むのがつらかったが
それ以降は逆に事件の究明に奮闘する主人公や同居人達のそれぞれ事情が解明されていき、
事件自体は大した話ではないが、人との絆や家族を守ろうとする登場人物達がとても良い。

最後にわかる真相は前フリもなく突然だが、個人的にはこれで良いと思った。
少女を助けるためには、引き換えに真実が必要で、決してハッピ-エンドではないけど
何となく心温まる終わりだと感じた。

この本の題名の意味も読み終えればわかるが、考えるほど心にグッと来る。

いつか、虹の向こうへ (角川文庫)
伊岡瞬いつか、虹の向こうへ についてのレビュー
No.9: 5人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

珠玉のサバイバルホラ-

何でそんなにのめり込んで読んでしまうのか、自分でもわからない位に一気読み。

内容は、なぜそこにいるのか分からない主人公を含めた9名と各自持たされた携帯ゲ-ム機。
CP(チェックポイント)を通過する事に、ゲ-ム機からアイテムの在り処や情報を貰えたりし
各自求めるアイテムによって別れた仲間達がCPが進む事に変貌を遂げていく事が分かり
(このサバイバルゲ-ムの主催者の陰謀・罠だったりもする)、アイテムや情報を駆使して生き残ろうとする話。

面白さは主人公がCPを通過すると得られる情報により、自分の置かれた環境だったり、別ル-ト
に行った仲間がどうなるのかが少し分かったりすることで、それが怖く感じ、物語の主人公と
同じように不安になったりすることで感情移入をしてしまう。

分かりやすく言うと、ゲ-ムのバイオハザ-ドみたいな(した事ば無い人はすみません)
感じだと思う。

是非、一度読まれる事を薦めます。
クリムゾンの迷宮 (角川ホラー文庫)
貴志祐介クリムゾンの迷宮 についてのレビュー
No.8: 2人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(6pt)

ノリが軽く爽快

友人がヤクザに作った借金を返す為に偽札作りをするという始まりだが、1人の主人公を中心に
名前を変えながら各章で仲間と共に偽札を作る目的が違うのが面白い。

当然、追われながら、もしくは仕掛けながら偽札を作っていくのだが、その作る描写は
相当細かく、物語は軽いノリでどんどん進んでいく。(逆に軽すぎでマイナス)

気軽に読めるのでお勧めです。
ただ、最後のエピロ-グ(大オチ?)はどうでしょう?
私は、エピロ-グは無いほうが良かった。
(なんじゃそりゃと思わず言ってしまった。。。)




奪取(上)-推理作家協会賞全集(86) (双葉文庫)
真保裕一奪取 についてのレビュー
No.7: 8人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

意外性の一冊

大極宮の極、京極氏の作品は初読み。
趣味には合わないと思い今まで敬遠してきたが、とりあえず読んでみようと本書を取った。

まず、読む前のイメ-ジで言うと、本表紙の絵みたいな妖怪の存在が普通の世界で人にとりつき
事件を起こし、最後に陰陽師との妖怪バトルみたいな感じで思っていたけど違った。

あくまで、実在しない妖怪や神霊とは、どのようなモノなのか宗教的、哲学的
科学的な様々な観点から主人公の自論が展開されていき、そのせいでスト-リ-テンポ
は遅いが幾分納得するところもあり、どんどん引き込まれていく。

当然話は怪奇的な事件の謎を究明していくというところなのだが、推理・トリックという
観点では読まないほうが良い。
あくまで、主人公の京極堂が最後にズバッと謎を解いていく爽快感を楽しむものであると
思う。
事件において妖怪や神霊の具体的な描写が一切なく、あくまで人間の所業で
おきた事件で解決するところは、意外であり、新たな小説の発見だと思った。




文庫版 姑獲鳥の夏 (講談社文庫)
京極夏彦姑獲鳥の夏 についてのレビュー
No.6:
(7pt)
【ネタバレかも!?】 (1件の連絡あり)[]   ネタバレを表示する

ファントムを知っても・・・。

長野県安曇野の山で何人もの行方不明者が出て、その正体は・・というパニックもの。
ただ、その「モノ」の正体は中盤くらいには判明し後半はその「モノ」との対決となっている。

ひとつ読みどころは、なぜその「モノ」がそこに居るのかというミステリ-部分。
あくまで、パニック部分がメインであるため、あっさりしているがそのバランス次第で
いかようにもできたはず。
これはこれで、正解かもしれない。
最後まで緊張感が持続できるスピ-ド感が出ている。

そしてその「モノ」だが、聞いて直ぐにその大きさや怖さがピンとこなかった。
たぶん、都内に住んでる方は皆さんそうだと思う。
読み進めると、その「モノ」の描写があるのでそうだと認識するのだが・・・。
このあたりは評価が分かれそう。
ファントム・ピークス (角川文庫)
北林一光ファントム・ピークス についてのレビュー
No.5: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(6pt)

大どんでん返し真意は・・・

今、東京の大手書店では平積みにされて、見出しが帯に詠っている本作。

内容はと言うと、中国マフィア、暴力団の抗争と事件追う刑事のよくありそうな話。
ただ、展開は速く、没頭してスト-リ-を追い感情移入して一気読み出来れば、
確かにどんでん返しであり、涙することもあると思う。

しかし私は、どうしても主人公が好きになれず(坊主頭で落語好きな刑事)、時間を空けて
読んでいたため、感情移入も出来ず、さらに結末も途中で何となくわかってしまった。
(とは言っても結末はちょっと切なかった)

読み終えてみると、中国マフィアがふたつ、暴力団など一見複雑な結末に
なりそうなところが、実はとてもシンプルな結末で終わり、良く出来た話だと思う。

ただ、やはり主人公、主人公のチ-ムメンバ-の魅力が薄く、名前も忘れているので
出てくる度に巻頭の登場人物一覧を見る始末。
主人公と対立する新人署長や秘書(キャリアでありヒロイン)は良かっただけに
もったいない気がした。
主人公が気に入れば間違いなく良い作品。

話自体は面白かったので、読む本に迷ったら続編の「毒のある街」を読もうと思う。






孤独なき地―K・S・P (徳間文庫)
香納諒一孤独なき地 K・S・P についてのレビュー
No.4: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

サイコサスペンスの超力作

贄の夜会という題名につられて購入。香納さんの作品は初読。
犯人を追う刑事、猟奇的殺人者に妻を殺された殺し屋(スナイパ-)、容疑者の弁護士など登場人物に
魅力があり、スト-リー展開も相まって引き込まれてしまう。
個人的に好みの文句なしに面白いハ-ドボイルド。
贄の夜会〈上〉 (文春文庫)
香納諒一贄の夜会 についてのレビュー
No.3: 5人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(5pt)

ハ-ドルの上がりすぎた佳作小説

Level7までいったら戻れない、ツイストに次ぐツイスト、緊迫の4日間など帯や裏表紙のあらすじに書いてある事で期待感を上げ過ぎてしまい実際読み終えてみると期待した分何かがっかりする。
別に、つまらない訳ではなく逆に文体や構成がうまく、一気読みしてしまう。
結局スト-リ-が前半は良いものの中盤、後半は良くあるトリックミステリ-の範囲で収まってしまい期待していたような突き抜けた展開がなかった。
初心者には丁度いいのではないでしょうか。
レベル7(セブン) (新潮文庫)
宮部みゆきレベル7 についてのレビュー
No.2:
(2pt)

中途半端な駄作

大沢在昌は、本当に好きな作家の一人でほぼ全作読んでいるがその中でもこの本は正直ワ-スト1かも。


▼以下、ネタバレ感想
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魔物(上)
大沢在昌魔物 についてのレビュー
No.1: 2人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

秀逸の冒険小説

この小説と一緒にゴ-ルデンスランバ-(伊坂幸太郎著)、スプ-トニクの恋人(村上春樹著)を並行して読んでいたが、断トツで読み進み終えてしまった。
面白い。
あらすじを口で説明すると、ベタなアクション映画かと言われてしまう内容だが
じゃ何が面白いと感じさせるのかというと想像を掻き立てるすばらしい文章力に尽きる。
巻末の解説にもあるが話の構成、人物・状況表現が秀逸で次の展開を期待させる。
ページ数は多いが、読みやすいので読まれてない方にはぜひお勧めします。
自己ベスト10に入る小説です。
ホワイトアウト (新潮文庫)
真保裕一ホワイトアウト についてのレビュー