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タカタソン さんのレビュー一覧

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レビュー数15

全15件 1~15 1/1ページ

※ネタバレかもしれない感想文は閉じた状態で一覧にしています。
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No.15:
(5pt)

「獣眼」は要る?

大沢SFハ-ドボイルド。「獣眼」というタイトルに惹かれて期待しすぎると読み終わった時に、何それ?と思ってしまうだろう。
物語はキリというカッコ良くて、セフレがいて、語られない過去・闇をもっているボディガ-ドが依頼によって17歳の女子高生を守るという話。そこに出てくるのが「神眼」という未来を予知出来る能力で、色々と狙われるのであります。

「神眼」の承継というのがキ-ワ-ドになるのだが、承継の条件が最終的に何だんだよと、ちょっとイラッとしてしまいました。「獣眼」については何も言えません。

読み易くはあるので、大沢ファンは期待しないで是非。
獣眼
大沢在昌獣眼 についてのレビュー
No.14: 2人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(5pt)

一気読みとはならず

スリラ-、徹夜本という煽りで読んでみたが正直イマイチ。SFっぽい内容なんだろうなと思いながら読んでみると、中盤まで永遠に主人公の女流作家ローラの生い立ちからの半生が描かれていて、時折不可解な事件や謎の男が登場したりするぐらいで、どうゆう方向にいくのか、また期待するような先の展開が乏しく結構つらかった。

後半になると、一気に話が加速し盛り上がってくるが、何かターミネ-タ-っぽいというか、そこまでSFではないにしろ歴史の野望というか・・そんな感じです。ここまでくればそれなりに面白いしし最後まで突っ走れるけど、そこまで主人公の半生を描く必要があったのかは疑問。

ライトニング (文春文庫)
ディーン・R・クーンツライトニング についてのレビュー
No.13:
(5pt)

リアルよりも展開重視

ミステリ-としては趣向は非常に面白いが、リアルさを求めるとかなり残念。

物語は、新幹線に偶然乗り合わせた殺し屋と中学生が、それぞれの理由によってトラブルや事件が起こるというもの。そこには警察とかの介入は一切なしで殺し屋達だけの物語になっている。一見面白そうだが(いや、普通に読めば面白いと思うが)、そこはいつもの著者節があって殺し屋達の妙な個性がリアルから離れコメディになってしまった。殺し屋の名前が檸檬(れもん)や蜜柑(みかん)だったり、機関車トーマスが好きだったり。しかも、一番は悪運・幸運が物語の核を握っていたりして、著者の意図するところだと思うが、卑劣な中学生の悪運で物語が進むのはちょっと嫌な気分。

殺人という部分の怖いリアルさを出すよりその物語性を重視し個性すぎるキャラを登場人物をしたところは好き嫌いは分かれると思う。
マリアビートル (角川文庫)
伊坂幸太郎マリアビートル についてのレビュー
No.12:
(5pt)

少女マンガか夢物語

不倫で退社した元OLが偶然若手俳優と知り合い、その後撮影現場にエキストラとして出演することになり再会、そして何故かその俳優のマネ-ジャ-となって、事件が起きて若手俳優が容疑者になって、その彼と恋をしてと、女性の夢物語です。

元OLがひたむきに頑張る様や、芸能世界、微妙な殺人事件など意外と読み易く、スイスイ読んでしまった。

ただ、なにぶん芸能や恋話に興味はありませんのでこの評価です。好きな方にはハマるかも。
恋雨 (文春文庫)
柴田よしき恋雨 についてのレビュー
No.11: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(5pt)

ファ-ザ-じゃなくても

著者の得意路線ではないでしょうか。主人公が高校生のほんわか青春ストーリー。いつもだったら仲間として登場しそうな超個性的な人間が、父親として、しかも4人という設定にしたらどうなるんだろうと。

確かに、著者節が効いていて、好きな方には満足するだろうけど、父親という設定でなくても良かった気がする。つまり、父親である必然性があまり感じなかった。父親が子を思う場面は沢山出てくるが、著者の他の青春ストーリーでの仲間を思う場面とそんなに変わらず。
オー!ファーザー
伊坂幸太郎オー! ファーザー についてのレビュー
No.10:
(5pt)

もう少し活躍が欲しい

文庫の帯に書かれている「ジウ」とか「ダ-クヒ-ロ-」をそのまま期待して読むとちょっとガッカリはするでしょう。

もう少しアンダ-グラウンドの世界で動きのある展開を期待していたが、どちらかというと「歌舞伎町セブン」とは何なのか、見え隠れする「歌舞伎町セブン」の正体で物語の終盤まで引っ張られ、少なくてもスケ-ルの大きさはあってもよかったはずだが、終わってみればあまりに狭い身内の話で終わり、なんじゃそれ?とツッコミました。

救いはおなじみの東警部がほんのちょこっと出ているので、次回作は期待。
歌舞伎町セブン (中公文庫)
誉田哲也歌舞伎町セブン についてのレビュー
No.9: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(5pt)

孫行者ってなに

著者らしく「私の話」と「猿の話」が交互に展開されていき、どんなふうに繋がっていくのか期待されるところだが、どうも物語の力強さというか引っ張るスト-リ-性が弱い。これが、なかなか話の起伏も無く進んで行くので単調に感じてしまい脱落者もいるかと思う。

それにしても、題名みれば分かると思うが、西遊記の孫悟空が関与する話なのだが、いちいち孫行者とか難しい言い回しは意図はあるのだと思うがめんどくさいよ。

ただ、最後まで読み終えれば、それなりのメッセ-ジ性もあり、繋がりの持たせ方・オチの付け方は流石の領域。空想と現実の上手い取り方、重力ピエロにあったような犯罪に対する提議は考えさせられる。

SOSの猿
伊坂幸太郎SOSの猿 についてのレビュー
No.8:
(5pt)

ミステリ-ではなく不思議な輪廻?の話

まず、本の帯でも書いてあるとおり、ミステリ-ではない為、期待するとがっかりするでしょう。

シェ-クスピアのマクベスのなぞらえて、野球を題材に、
予言どおり?野球の王になるために生まれてきた主人公の人生の話。

もちろん、マクベスを知らなくて当然に読めます。

ある意味、主人公は何があっても全くぶれず、周りが騒いでいるだけというところは面白みではあるが、
そんなに物語にヤマがあるわけでなく、淡々としている。

個人的に嫌いではないが、どうせならもっと独創的な展開にしてほしかった。
終わり方も変にきれいにまとめている感じで、ちょい残念。

あるキング (徳間文庫)
伊坂幸太郎あるキング についてのレビュー
No.7:
(5pt)

冒険小説ではなかった。

表題から言って山岳冒険小説だと期待したが、中身は程遠いものでどちらかというと青春小説。

元トップクライマ-が運営する山小屋でバイトする3人が、ヒマラヤの未踏峰に挑むというもの。
この3人というのが、仕事に翻弄され軽度な犯罪を犯してしまった主人公と、障害を持つ二人。
まず、主人公の状況で万引きという犯罪を犯してしまう事に全く共感・理解が出来ない。
人生の再生・再出発がテ-マかもしれないが、ちょっと厳しい。

どちらかというとトップクライマ-だった通称パウロさん(日本人であだ名)の、若か知り頃からの山岳冒険シ-ンと辞めるに至ったところを詳細に描いて欲しかった。

この3人の山岳シ-ンはちょっと現実見がなさすぎた。

未踏峰
笹本稜平未踏峰 についてのレビュー
No.6:
(5pt)

印象が残らない・・・。

この著者の作品を初めて読みましたが、テンポも良く非常に読みやすかった。
気づけば、どんどんペ-ジが進んでいるような感じだった。

ただ、話の導入部分が良かっただけにオチとなる終盤の失速感?失望感は否めない。
主人公の立場を考えたらもっと、どこかの場面で感情的な事があっても良かったと思う。

オチも1週間ぐらい経ったら何だったけ?っと思ってしまう程度で特にインパクトも無く普通。
テンポ良く読ませるだけに何か勿体ない。

誘拐(新装改版) (双葉文庫)
五十嵐貴久誘拐 についてのレビュー
No.5:
(5pt)

収束が遅いよ

いろんな事件がその日に起き、それぞれの事件の登場人物の視点から話が展開される。
まず、事件が多い。
その上ひとつひとつの事件や登場人物がそれ程魅力がある訳ではないので、先の展開が気になるといった感想は持てず中々読み進まなかった。
それでも我慢して読み進めて、終盤に入ってくると暴風雪という自然猛威によってすべての事件が1か所に集まり、ようやく読める展開になってくる。
正直そこまでが長い。
ちなみに川久保巡査が主人公ぽいが、そんなに活躍もせず、数あるエピソードの一つとして絡んでいるという感じ。
佐々木先生なので、期待が高すぎたが普通に楽しくは読める。
暴雪圏
佐々木譲暴雪圏 についてのレビュー
No.4:
(5pt)

肉としての女・刑事

今から約15年前に発表された本書だが、今読んでも斬新と感じるのはその切り口が性に関する描写であり、万人受けする内容ではないからだろう。

性に関する描写といっても行為自体の描写ではない。
この小説に出でくるのはまず事件として男が男を犯すビデオがあり、その事件を追う女刑事の主人公は同僚、上司との不倫、部下、そして同姓とも関係を持っている。

だからといって、ハチャメチャな内容ではなく刑事小説として、複雑な性犯罪にあってしまった主人公が性に対して悩みながら事件に対峙していく本格物であることは間違いない。

ただ女の性というか肉としての女というか、そこにこだわった内容は共感がなかなか難しかった。


RIKO―女神(ヴィーナス)の永遠 (角川文庫)
柴田よしきRIKO -女神の永遠- についてのレビュー
No.3:
(5pt)

軽快探偵短編もの

本書を取ってみると長編なのか短編なのかわかりづらいが短編モノ。
5編あって、どれもまぁまぁ読める。
主役登場人物に踏み込んだエピソ-ドという事ではなく、初めからそういうものとして話が進んでいく。
個人的には登場人物の設定は結構面白いと思うのでぜひ長編で踏み込んだ話を読みたいと思う。
天神のとなり (光文社文庫)
五條瑛天神のとなり についてのレビュー
No.2: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(5pt)

著者も悩む?エロ怖売り文句。

何に対して怖く感じ、何をエロく感じるのか?
そもそも、エロいって読解がおかしい。
確かに何度も性犯罪にあってしまう特異な主要人物は出てくるが、そういう見方は無いと思う。
そこに期待はしないほうがよい。

話自体はシンプルで(息子を探す)読みやすいが、登場人物に魅力がなく感情移入はできない。
ただ、サスペンスとしては読めるので暇つぶしにはいいかも。

九月が永遠に続けば (新潮文庫)
沼田まほかる九月が永遠に続けば についてのレビュー
No.1: 5人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(5pt)

ハ-ドルの上がりすぎた佳作小説

Level7までいったら戻れない、ツイストに次ぐツイスト、緊迫の4日間など帯や裏表紙のあらすじに書いてある事で期待感を上げ過ぎてしまい実際読み終えてみると期待した分何かがっかりする。
別に、つまらない訳ではなく逆に文体や構成がうまく、一気読みしてしまう。
結局スト-リ-が前半は良いものの中盤、後半は良くあるトリックミステリ-の範囲で収まってしまい期待していたような突き抜けた展開がなかった。
初心者には丁度いいのではないでしょうか。
レベル7(セブン) (新潮文庫)
宮部みゆきレベル7 についてのレビュー