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りーり さんのレビュー一覧

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レビュー数424

全424件 241~260 13/22ページ

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No.184: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

美味しい

 
 上巻にて作中作「カササギ殺人事件」著:アラン・コンウェイが展開される。 クリスティのオマージュのような英国古典ミステリはラストに大きな謎を残し・・・。
 下巻にて「カササギ殺人事件」を読み終えた編集者の私はアランの残した謎と現実世界での事件の解決を試みる。 古典と現代の上下巻のミステリの結末は・・・?

 一粒で二度美味しいです。 結構バカなことやってます。 ★は8つ。
カササギ殺人事件〈上〉 (創元推理文庫)
No.183:
(4pt)

名探偵の掟の感想


 東野圭吾のアンチミステリ、メタミステリかと思ったがどちらかというとミステリの未来への警告、メッセージ性の強い啓蒙的な作品となっていて捻くれたミステリを期待した方は肩透かしを食らうだろう。 というか私である。
 まぁ自分はアンフェアとかフェアだとかルールとか掟の前に驚けるかどうかの二分割でしか考えていないのであんまりこういう構成の作品は同調できない。 当時は本格ミステリが隆盛を極めた時期で焼き増しやテンプレート的な作品も溢れていたのだろうか、大先生もミステリ界の行き詰まりを感じていたということだろうか。 大丈夫、読者が犯人だったり幽霊が犯人だったりしてますよ。
 
名探偵の掟 (講談社文庫)
東野圭吾名探偵の掟 についてのレビュー
No.182:
(6pt)

殺意は必ず三度あるの感想


 鯉ヶ窪学園シリーズ第二弾。 相も変わらずユーモラスな面々と大胆なトリックが光る作品。 重苦しいミステリに疲れた方にはいいんじゃないでしょうか。
殺意は必ず三度ある (光文社文庫)
東川篤哉殺意は必ず三度ある についてのレビュー
No.181:
(7pt)

東京二十三区女の感想


 流石長江さん、人の負の側面の恐怖を描くのが上手い。 ただのホラーじゃ終わらない東京散策ミステリ。
東京二十三区女 (幻冬舎文庫)
長江俊和東京二十三区女 についてのレビュー
No.180:
(5pt)

ダチョウは軽車両に該当しますの感想


 マラソン大会に乱入したダチョウを捕まえた楓ヶ丘動物園の飼育係面々。 やがて脱走したダチョウを巡って大きな陰謀が動き出す・・。

楓ヶ丘動物園シリーズの第二弾。 ライトミステリというかサスペンス路線で戦ってる事件の規模はライトではない。 のほほんとした動物ミステリを期待してるなら引き返そう。 基本的に似鳥鶏さんはストーリの面白さよりキャラの掛け合いで勝負している作家さんなのでそこに見出せないと厳しい作品でしょう。 
ダチョウは軽車両に該当します (文春文庫 に)
似鳥鶏ダチョウは軽車両に該当します についてのレビュー
No.179:
(7pt)

これが50年前の作品か・・

 
 汝夜歩くなかれ――
三流推理作家の屋代寅太は腐れ縁の知人仙石直記から脅迫まがいの手紙の存在を打ち明けられる。 手紙が届いたのは土地の権力者古神家の娘八千代、奔放で不道徳な彼女は先日の銃撃事件の犯人なのだと仙石は語るが・・・。 そして彼女を狙う、同じ佝僂の症状を持つ二人の男、露骨なまでに身元隠蔽を狙った首なし死体が転がり連続殺人の幕が上がる。

これが50年前に出てるんだもん、現代の作家はネタ作りが大変だなって

▼以下、ネタバレ感想
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夜歩く (角川文庫―金田一耕助ファイル)
横溝正史夜歩く についてのレビュー
No.178: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(6pt)

『アリス・ミラー城』殺人事件の感想


 冬、海に浮かぶ密室「アリス・ミラー城」に招待された探偵たちの目的は館に伝わるアリスミラーの捜索。 最後まで生き残った者が手に入れられるという条件の下で探偵たちを嘲笑うような奇々怪々な惨劇の幕が上がった・・・。

 非常に面白い点とそうでない点がはっきり。 ★6つ。
 

▼以下、ネタバレ感想
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『アリス・ミラー城』殺人事件 (講談社文庫)
北山猛邦『アリス・ミラー城』殺人事件 についてのレビュー
No.177:
(4pt)

さようなら、上小野田警部


 若くして芸能界を引退し隠遁生活を送っていた往年の名女優、美里織絵が逝去した。 〈蒼色館〉でしめやかに葬式が行われる中、遠く離れた織絵の実家で誘拐事件が発生する。 関係者一同は蒼色館にいたという鉄壁のアリバイがあり事件は難航、そして美しい犯罪を渇望する上小野田警部自身にはどこか外の世界から怪しい気配が・・・。

 作者はあまり気にしてないみたいだけど、過去作は読んでおいた方がいいでしょう。 かなり綱渡りな作品なので故人を見送るような温かい心で読みましょう。
不可能楽園 〈蒼色館〉 (講談社ノベルス)
No.176:
(4pt)

四神金赤館銀青館不可能殺人の感想

 
 湾を跨いで対峙する二つの館、金赤館銀青館。 両館で起こる不可能事件をミステリー作家の屋形は解くことができるのか・・。

▼以下、ネタバレ感想
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四神金赤館銀青館不可能殺人 (講談社ノベルス)
倉阪鬼一郎四神金赤館銀青館不可能殺人 についてのレビュー
No.175:
(6pt)

ウェディング・ドレスの感想


結婚式当日、私は何者かに襲われ婚約者との関係を引き裂かれた。 一方、婚約者のユウくんもまた結婚式当日に私との関係を引き裂かれた。 互いが互いを追う中で見えてきたのは母の残したウェディングドレスと得体の知れない猟奇的ビデオ、2人が再び出会う時、巧妙な仕掛けが明かされる。 黒田研二デビューのメフィスト賞作品。

非常にデビュー作品らしい、作者のミステリで描きたいことを詰め込んだ感じである。 人物描写やストーリーの起伏はかなり荒いが、メフィスト賞を取るぐらいの尖った妙趣は価値あり。星は6!


▼以下、ネタバレ感想
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ウェディング・ドレス (講談社文庫)
黒田研二ウェディング・ドレス についてのレビュー
No.174:
(7pt)

撓田村事件 ―iの遠近法的倒錯の感想


 1997年、岡山県の小さな集落・撓田。 土地の旧権力者・朝霧家と遠縁の桑島家との古い派閥の残る村で中学生の阿久津智明はドライな学生生活を送っていた。 世の中を俯瞰したような思春期らしい壁に直面し悶悶とする一方で、村内で過去の伝説に見立てたような下半身切断死体が見つかる・・・。 横溝正史をリスペクトしつつ、そこに中学生の青春を織り込んだ挑戦作。

 非常にテンポは悪い。 青春小説らしく人物の描写に筆を傾けすぎた結果、事件の発生から解決までの道のりはスローペース。 しかし待つに値するぐらいのとんでもない真相はあるので一読の価値は多大にある。 タイトルと表紙のおどろおどろしさに対して結構青春してるのでそこは考慮されたし。 ★は7つ。

▼以下、ネタバレ感想
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撓田村事件―iの遠近法的倒錯 (新潮ミステリー倶楽部)
小川勝己撓田村事件 ―iの遠近法的倒錯 についてのレビュー
No.173: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

連続殺人鬼 カエル男の感想


初めての中山七里。 ただの食わず嫌いだけど流石有名作家なだけあって面白いわ。 珍しく推理が当たって楽しい、勿論深読みせずに読んでいっても面白い。 星は7つ!!

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連続殺人鬼 カエル男 (宝島社文庫)
中山七里連続殺人鬼 カエル男 についてのレビュー
No.172: 2人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

生ける屍の死の感想


 アメリカ全土で起こる死者の甦り現象、生と死の境界が曖昧になり「死者」の定義が崩壊する中でパンク青年のグリンもまた屍の仲間入りをしてしまう。 なぜ自分は死ななければならなかったのか、死者が次々と甦る中で起きる連続殺人は何を意味するのか、あらゆる常識を覆した山口雅也氏の伝説的SFミステリ。

 設定は実にシンプル、死んだ人間が生き返ってしまうというただそれだけである。 しかしそれだけで動機、、証拠、あらゆる角度の事件の手掛かりが常識から逸脱してしまう。 そもそも死者が死んでいないような世界になった中で殺人を犯す意味は何なのか、逆説的な謎が立ちはだかる。 非現実的な世界に論理的な解決を、★は7つ。
生ける屍の死(上) (光文社文庫 や 26-3)
山口雅也生ける屍の死 についてのレビュー
No.171:
(3pt)

T島事件 絶海の孤島でなぜ六人は死亡したのかの感想


 ホラー映画のロケハンに訪れた6人の男が絶海の孤島で全員死亡した。 残された事件のテープには本物の死体、凶行、事故の瞬間が・・・、警察が殺人と自殺と事故死と断定した中、その結論に疑問を抱く者が月島探偵の下を訪れる・・・。

 所謂孤島ものである、ただ孤島ものクローズドサークルと読むのはお薦めしない。 作者は詠坂雄二、推薦に麻耶雄嵩である。 完全にメタミステリー寄りの作品であるが、物語の構成に些か無理があり。★は3つ。

▼以下、ネタバレ感想
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T島事件 (光文社文庫)
No.170: 2人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)
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遠海事件 佐藤誠はなぜ首を切断したのか?の感想


 有能な書店員として過ごしてきた彼の裏の顔は86人もの人間を殺したシリアルキラーだった。 証拠も遺体も完璧に処理し、警察に事件とすら認識させない彼の仕事の中で、唯一異端とも言える事件が「遠海事件」。 遺体の首を切って持ち去るという謎の行動、殺人鬼佐藤誠はなぜ首を切断したのか? 直球なワイダニットがここに。

 ここまでワイダニットに凝った作品は珍しい、どうしてもハウやフーに比べると謎の大きさという点で劣りがちだが本作は申し分ない出来である。 何故か作者視点のメタフィクションの構成をとっているが、それがプラスに働いてるかは微妙である。★は7つ。

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遠海事件
No.169: 4人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

出版禁止 死刑囚の歌の感想

 
 幼い姉弟2人を殺害した罪で、死刑囚となったホームレスの男・望月。 動機の見えぬ殺人と潔い自首の謎、多くを語らなかった彼が唯一残したのは獄中で詠んだ短歌。 数多の記事から真実を読み解くことはできるだろうか・・・。

 出版禁止シリーズの第二弾。 ノンフィクション作家の取材紀行やルポ記事の羅列で構成されたモキュメンタリー作品。 そこにホームレスという社会的弱者による無差別な凶行や獄中歌人という現実的要素を取り合わせることでフィクション作品であると理解しながらも現実の事件を解き進めるような気分にさせられます。 終わり方も既存の禁止シリーズとは毛色の違う感じで・・・、★は9つ。
 

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出版禁止 死刑囚の歌 (新潮文庫)
長江俊和出版禁止 死刑囚の歌 についてのレビュー
No.168:
(7pt)

具合悪いときに発生したら嫌だね


同じ一日を九回繰り返してしまう高校生・大庭久太郎。 同じ行動を取れば同じ一日が繰り返されるはずだったが、二週目の一日から殺人事件が発生して・・・。 死者を出さずに明日を迎えることはできるのか・・?

 西澤保彦の日本SFミステリ界の胚胎的作品。 0時を起点に一日を何回も繰り返してしまい、九週目の一日の内容を引き継ぎ明日へ進むという特殊能力を持った主人公のお話。 SF世界に論理的解決を見出す挑戦的秀作、ラストの急転直下も良し、★は7つ。
新装版 七回死んだ男 (講談社文庫)
西澤保彦七回死んだ男 についてのレビュー
No.167:
(8pt)

新世界崩壊 上小野田警部の恥辱の事件の感想


 ニューヨークの一室でシンディは特殊な任務を遂行する。 ある時はイギリスとアメリカ、ある時はニューヨークからサンフランシスコと瞬時に移動して殺人を行う。 FBIに出張してきた上小野田警部はシンディに“理想の犯人”の匂いを感じ、彼女の住む坂の上の館で対決を挑むが・・・。 英米同時進行の二段プロットに刮目せよ!!

 上小野田警部シリーズの二作目。この作品の前のバカミスが三崎黒鳥館なので、バカミス作者としてもう限界突破していて本作も驚天動地のアイディアが光ります。 もうやりたい放題ですよ、★は8つ。

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新世界崩壊 (講談社ノベルス)
No.166:
(4pt)

紙の碑に泪を 上小野田警部の退屈な事件の感想


 上小野田警部シリーズの一作目で倉阪氏のバカミスでは比較的初期の作品。 主人公の警部には既に首魁が分かっていて読者は事件の資料である容疑者のブログから事件を推理することになる、しかしそこの挟まるのは警部の読む海外ミステリー。 果たしてあなたは犯人の名前を当てられるだろうか・・・。 



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紙の碑に泪を (講談社ノベルス)
No.165:
(5pt)

密室の如き籠るものの感想


 刀城言耶シリーズの5作目であり初の短編集。 表題作含め四編が納められている、中編である表題作以外はかなり短めで過去のシリーズ作品の雰囲気とは一線を画す。 シリーズ読者なら読んで損は無いし、読まずに先に進んでも差し障りのないような作品。★は5つ。

▼以下、ネタバレ感想
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密室の如き籠るもの (講談社文庫)
三津田信三密室の如き籠るもの についてのレビュー