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りーり さんのレビュー一覧
りーりさんのページへレビュー数231件
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岡山と兵庫の県境にある陋村・鬼首村。 休暇ついでにその地を訪れた金田一耕助は二十年前の不審死と故郷に錦を飾る人気歌手の存在を知る。 程々に余暇を過ごす金田一の前に現れる既に死亡していた怪老婆、そして放蕩老人の失踪。 やがて始まる連続殺人は奇妙な装飾が施されていて・・・、村に伝わる手毬唄の存在が知れた時金田一に戦慄走る。 映画の方を先に見てて、悲しすぎるだろこの物語って少年ながらに思いましたね。 改めて原作を読んでみると金田一と旧知の礒川警部の存在が楽しく小気味よい。 いやぁ既存の伝承を使う使わないで問答する時代の話ですからねぇ、手毬唄、数え歌の古典としては十分なのではないでしょうか。 個人的には犬神家や八墓村のように大団円の章で終わるような話の方が好き。 ★は6つ。 |
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日暮百人は早々に引退して自適な生活を送る綾鹿市の実業家。 美術に造詣の深い彼は私財で美術館兼アトリエを建て奇抜な現代芸術家6名を招待していた。 やがて起きるのは芸術家を始めとする連続怪死事件、動機も何もかもも奇抜すぎる事件を綾鹿市の刑事と探偵は解決できるのか!? 痙攣的に続く美術ミステリの皮を被ったとんでもミステリ。 ところどころ尖った解決が提示されるがやはりラストのどんでん返しがシリーズの中でも弱すぎる。★は4つ。 |
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変態教授“増田米尊”は異変を感じていた。 複数の女性に言い寄られ童貞消失の危機に陥るなどあり得ないことだった、そしてどこからか感じる視線、書き換えられる原稿。 四つの「○○作」と名付けられたバカミスは何を意味するのか、彼の異変の正体とは・・・。 舞台は綾鹿市、変態教授再訪。 今作は公然とバカミスという単語が出てきてるので言っちゃっていいでしょうバカミスです。 問題なのはその処女作、問題作、出世作、失敗作と名付けられたバカミスたちがどういう意味を持っているかですが、これは作者がどういった人物か知っていれば自ずと浮かび上がってくるかもしれない。 バカミス好きにはお得で楽しい作品でした、★は6つ。 ▼以下、ネタバレ感想 |
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主人公の横江継実は特殊な能力を持っていた、幽霊が視え、声を聴くことができるのだ。 ある日まったく知らない事件の事情聴取を受けることになる、容疑者の男から指名を受けてしまったらしいが横江は何の身に覚えがない。 しかし過去の記憶と目の前にいる従妹の幽霊が何かを握ってる気がする・・・、現在と過去、現世と黄泉が交わる超絶ミステリ。
西澤×幽霊でSF的な作品を想起した方も多いかもしれませんが、今作は主人公含めた一般人に事件を解決させる推理合戦よりの作品ですね。 幽霊の要素はあくまで主人公に付属する副次的なものです。 本作を読んで多くの方が抱きそうな感想は「分かりづらっ」でしょうね。 名前、家系図、各々の性格、登場人物、時系列、家の配置、あらゆるところで分かり難さが目立ちます。 少なくとも幽霊という奇怪な響きに惹かれて読むのはお薦めできないですね。 ★は5つ。 |
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瀬戸内の孤島に降り立った刀城言耶は十八年ぶりに行われる儀式で監視の役を任される。 凶鳥と巫女、人知の及ばぬ魑魅と超能力は果たして人間のトリックか、それとも本物の怪奇か・・・。 探偵が最後に解き明かす人間消失の秘密とは・・。 刀城言耶シリーズの二作目。 冒頭文のとおり今回はホラー要素は薄れ言耶の探偵譚というのが強調されているようです。 怪異も含めて論理的に推理していく様は面白い、一方孤島で連続消失が起こっているのにあまりにも淡々とし過ぎていないか。 前作のようなおぞましさがもっと欲しかったです。★は6つ。 |
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アマゾンの奥地で調査団が邂逅したのは新種の人類、世界をひっくり返す新発見とそれから始まる殺人の連鎖・・。 ホモサピエンスとは異なる遺伝子を持つ隠蔽人類、彼らの正体は何なのか、そして人類に下される審判は・・・。 舞台は綾鹿市、隠蔽人類を巡り一転二転する殺人と推理。 どこか怪しいテキストながら最後まで結末を予想させない(というか予想できないよ)のが本シリーズの魅力、やはりこのシリーズ頭おかしい・・・。 ★は6つ。 |
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倉知淳の短編集。 奇抜な作品をよく書いている彼の中でもブラックユーモアとSF的な不思議空間を利かせた異色作になっている。 ★は4つ。 |
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精神科医・伊良部シリーズの第三作。 相変わらずはちゃめちゃな医師伊良部一郎が患者の悩みをすぱっと解決は・・・しない、あくまで解決の糸口は患者自身にゆだねられているのだ。 面白いけど精神医学要素は薄れた感じ、元々そういう作品では無いのかもしれないが。★は6つ。 |
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凋落した名家で起こる連続殺人事件、カギを握るのは過去に起きた宝石強盗とその容疑者とされ自殺を遂げた子爵の存在。 子爵の好んだフルートの音色と共に悪魔がやってくる・・・。 序文に作者からの警告文、陰惨を強調しているがそれほど過去の作品と比べて際立って鬱屈な作品だったかは微妙である。 割とあっさり事件が進行するのと期間も長くオープンな事件なのでやっぱり暗い緊迫感のようなものは薄いです。 しかしただじゃ転ばないのが横溝正史、悪魔が来りて笛を吹くの真相が暴かれるラストは見事。★は6つ。 |
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標高2200mに建つ山小屋「琴乃木山荘」で働くのは生真面目なオーナーと不詳のアルバイト達、下界から離れた山奥でちょっと不思議な事件が巻き起こる!? 随所に山の蘊蓄や魅力は感じさせますがあんまりミステリーとしては絡んでないですかね。 泊りがけで登山となると三日は休みが必要ですよね・・・、山登りハードル高いなぁ。 ★は5つ。 |
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日々奴隷のような扱いを受けていた芸能マネージャー北上梁一は、ある夜の一組の男女との出会いで人生を見つめなおす。 自身の手で芸能界のスターを作り出す・・・、イメージとコネが物言う芸能界を掻い潜りつつ梁一は一世一代の勝負に挑む。 嘘、偽り、駆け引き、どんでん返し、技巧に技巧を重ねた連城三紀彦氏の長編。 技巧派ミステリと銘打ってるだけあって想像以上に複雑なつくりになってますね。 正直、嘘や奸計、トリックのためのぼかした表現が多すぎて非常にくどく読みにくいです。 芸能界のスターダムを目指す話なわけですが、私自身はあんまり俳優や映画スターに憧憬が無いのであんまり感情移入出来なかったですね。 ★は5つ。 |
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市民サービス課の腕貫さんには老若男女、大から小まで様々な相談が、そして今回の依頼人は浮遊霊!? 西澤氏のらしいSF要素も兼ねた短編集。 ★は6つ。 |
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腕貫探偵シリーズの櫃洗市を舞台にした番外短編集。 富豪探偵の話は良かったです。 お金を使って常人には出来ない方法で豪胆に事件を解決する様は個性的でよろしい、それ以外の話は並。 やっぱりこのシリーズには腕貫さんかユリエちゃんは欲しいところ。 |
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市民サーヴィス課臨時出張所櫃洗市一般苦情係、腕貫をしたその男に寄せられるのは些細な悩みから殺人事件まで様々。 パイプ椅子に座った探偵が概要だけで事件解決!? 役所勤めの腕貫男が冷静井に事件を解決してゆく短編集、シリーズ第一作。 短編集としてはかなり良かったです。 ★は6つ |
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わずか10ヶ月の活動で忽然と姿を消した写楽。 一人の研究員が彼の正体に近づくも、現実の世界では浮世絵界を揺るがす殺人事件が起き始めていた・・・。 希代の絵師東洲斎写楽をテーマにした歴史美術ミステリ。流石は作者が元研究者なだけあって浮世絵部分は相当緻密、美術好きなら読む価値はあるかもしれないです。 ミステリを期待しすぎると損、★は5。 |
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北海道は宗谷岬、斜塔どころか屋敷も傾いてる「流水館」。 リッチなクリスマスパーティの夜に起こる密室殺人、奇怪な現場と珍妙な館の真相は。。。 御手洗シリーズの2作目。 まぁあまり登場してこないけど・・これはこれで探偵ものあるあるである。 読者に対する驚天動地のトリック、作者視点では博打的な作品かもしれない、★は5つ。 |
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舞田ひとみは多忙な父と警察官の伯父を持つ小学5年生。 事件のことはよく知らないけど意図しない無邪気な発言から事件解決!? 歌野晶午氏の短編物。 小学生の思わぬ発言から事件の糸口を照らし出すライトな仕上がりになっている。 そういう点では探偵というよりワトソンの方が近いかもしれない。 一応続き物ということで歌野晶午らしい嫌な空気を漂わせつつ物語は一旦終結する。 短編としてはあまり真新しさはないがキャラクターは良いです。 |
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1988年、日本初の屋根付き野球場が竣成した。 そのアーチ状の柔らかな見た目からBIG EGGとも呼ばれ、今日までプロ野球や社会人野球、ライブに各種イベントと数多くの人を収容し楽しませてきた施設、東京ドームである。 本作はそんな完成直後の東京ドーム、巨人-阪神戦5万人の観衆の中、無差別殺人に踏み切った男のサイコスリラー。 文庫版の粗筋が下手だったのかな、随分と想像と違った作品でした。 ノベルス版の粗筋はしっくりくる、本作はある出来事をきっかけに自身を誇大させてしまった男の猟奇的暴走と狂気的思考を描いています。 あんまり毒とか野球とかドームとか考えなくていいです(私が勝手に想像しすぎただけか)。 ★は4。 |
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