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yoshiki56 さんのレビュー一覧
yoshiki56さんのページへレビュー数44件
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東野圭吾のお笑いシリーズの第4弾であり、かつ本人が「もう書きません」と言っているので恐らくこれがラストとなる。
今までははっきり言ってお笑いと謳っておきながら腹を抱えて笑えるシーンはほとんどなかったが、 今作では不覚にもある場面で笑い転げてしまった。なので電車の中等で読む際には注意が必要。 第一話の「伝説の男」の一部で大笑い炸裂。獅子取編集長、素敵である。 第六話の「小説誌」で出版業界の裏話が聞ける。真実がどうかは定かではないが、こんなこと書いてしまって本当によかったのか。必読! 最終話の「職業、小説家」でうかつにも涙を流しそうになってしまった。 そして最後の書き下ろしの小説紹介で「おお」と思わず唸る感動の出来事が起こっていたことを知ることとなる。 今までのお笑いシリーズで一番笑い、感動した作品。ミステリからは外れているので一つ★を落としておいた。 |
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物語随所に囁きが流れ、囁きシリーズ第4弾とも言える作品。
そしてまたまた登場する咲谷由伊という同姓同名の名前。よほど気に入った名前なのか、少々しつこい感じもするが。 白髪痴呆という病に侵された母親の幼少期の最後の記憶の謎をその息子が解き明かしていくというサイコファンタジックホラー。 物語後半で異界という空間が登場し、一気に現実離れしてしまったが、ラストの真実を語る上で絶対に必要だった空間であり、妙に納得してしまった。 この空間の存在を読者が理解できるかできないかで評価が分かれる最大のポイント。 またファンタジー要素も含むことから、これの好き嫌いでも評価にバラツキを生むこととなる。 筆は素晴らしいので特に疲れを感じることなく一気読みできるのは流石の一言。 咲谷由伊シリーズを全部読みたい人や、サイコファンタジー好きにはお勧めできる。 |
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ジウシリーズの続きと言っても良いだろう。新たな歌舞伎町殺し屋集団見参である。
だが、この殺し屋達は唯無差別に殺人を犯すのではない。 歌舞伎町ルールを守る為に、そのルールを犯した人間達を排除するのがその理由という。正にダークヒーローだ。 また、殺人の実行犯とは別に、彼らに殺人を依頼する影の首謀者が存在する。 その首謀者が明らかとなった時には戦慄を覚えた。これは誉田氏の描く警察小説では初のトリックではなかろうか。 素晴らしいラストに感激し驚嘆してしまった。 本当に誉田氏の筆は自在だ。警察、青春、ホラーと彼にしか描けない世界が広がっているように思う。 正に今という時代を疾走する希代のストーリーテラーと言っても過言ではないと思う。 次はどんな世界を生み出してくれるのであろう。 この「歌舞伎町セブン」もこれで終わりではない。ラストには東警部補が意味深な言葉を発して物語は一旦終わるが、 恐らく「歌舞伎町ダムド」へ続くと予想される。 どんな形で完結となるのか待ち遠しいと思わずにはいられない、一気読み必死の筆者渾身の自信作と言えるだろう。 |
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東野圭吾氏の新たなシリーズとなりつつある、マスカレードシリーズの1作目。
2作目の「イヴ」3作目の新作「ナイト」とシリーズ化されたのも頷ける。 新たなヒーローの新田刑事、ヒロインの山岸尚美も誕生し、映像化が待ち遠しい。 いろいろな要素を詰め込んでおり、ミステリーファンならずとも万人にお勧めの傑作だろう。 ホテルで起こるだろうと思われる連続殺人の犯人を追うべく、張り込みを続ける捜査員の姿に警察小説の要素が見える。 様々な理由で訪れる宿泊客に困惑され、悩まされながらも着々と業務を遂行するホテルフロント担当の山岸尚美の姿にホテル物語の要素が。 新田刑事がホテルフロントに化け、容疑者を見分けようとする姿も面白い。 そしてもちろん、ある暗号から犯人捜しをしていくところに推理要素も見れて、一度で三度おいしいということになる。 このくらいの長編だとラストが少々尻つぼみになるところが東野氏の欠点と言えば欠点だったが、事件解決後のそれぞれのその後も含めて終わり方もスッキリ。 減点と言えば殺人動機であったが、まあしょうがないかと思えた。 新作が出たばかりの今だからこそお勧めしたいシリーズ原点。 |
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ドラマでは「ストロベリーナイト」として放映されていたが、これは初めて映画化された姫川シリーズの傑作である。
今までのシリーズでは、姫川班と呼ばれる主任の姫川を筆頭に、部下の菊田らと共に共同で事件解決に奮闘していた。 殺人劇もグロ描写があったりしていたが、今作の「インビジブルレイン」は少々趣きが違う。 まず、姫川玲子が単独で捜査を行っている点。 部下の菊田ら、監察医の國奥、ガンテツこと勝俣、日下班の日下、井岡も登場はするが、いずれもチョイ役のみ。 とにかく、姫川がかっこいい。全く作者の誉田氏は素晴らしいヒロインを作り上げてしまったものだ。 暴力団の牧田という男との濡れ場もあり、女心も見えて可愛らしい一面も見せる。 次に事件は普通の事件で、グロ描写は無い。 その分、事件そのものよりも主人公の姫川にスポットを当てた作品ということになろう。 また、巻末には作者の誉田哲也氏とドラマで姫川役を演じる竹内結子との対談も収録されており、これだけで眉唾もの。 冒頭ではフェイスプロモーションも出てくるので誉田氏フリークスにはたまらない。(あれは恐らく柏木夏美だったのだろう) ファンなら絶対に読むべき1冊で、ドラマを見たことがある人も読むべきマスト本。 |
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人間一人ひとりの遺伝子をデータ化することで、犯罪を未然に防ごうという近未来のお話。
その中である事件から抽出された遺伝子はシステムで検索されずエラーとなってしまった。 このエラーの鍵を握るのがプラチナデータ。 あまり書くとネタバレになるので止めるが、とにかくスケールの大きい設定に圧倒。 追う側、追われる側のスリリングな展開にも興奮することこの上なし。 東野氏がこれを書いていた頃は2012年? 現在はマイナンバーが導入されたことで似たような状況になっているなと思わされた本であった。 |
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殺人方程式シリーズ2作目。
懐かしい感じの、これぞ正統派推理小説であろう。 今作のテーマは「なぜ犯人は死体の髪の毛を切ったのか」である。 物語の中盤で「事件解決の材料は全て揃った。さあ推理してみよう」という短い章を挟むので、 もう一度事件を整理したい、内容を忘れてしまった場合は読み返してみることをお勧めする。 そしてトリック、犯人、動機の順で解き明かされる。 「なぜ髪の毛を切ったのか」も明かされるが、これは分からなかった。難問だった。 この想像できなかった部分が減点材料であるが、その他は全てが満足のいく内容であったと思う。 前作もそうだったが、序盤の殺人事件でもビックリする真相で隠されており、悶絶してしまった。 最後の綾辻氏自らの解説で、3作目をいつかはと書いてあった。 発表から20年たった今、実現は難しそうだが、続編を期待せずには入られない。 |
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これもまとめて読みたい誉田氏の少女心満載の武士道シリーズ。
今回は香織と早苗の一人称物語に加えて、脇役の短編集を挟み読み応えは抜群。 早苗のお姉ちゃんの西荻緑子の物語では、「その気持ち分かる」と頷く女子がいるのでは。 男物短編に少しだけミステリー要素を加えた今作も一気読み必須。 4作目のジェネレーションではどういう展開が待っているのだろうか。乞うご期待。 |
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柏木夏美シリーズの2作目。
前作ではボーカルの自殺の原因を探るところに若干のミステリー要素はあったが、今回は題名の通り バンド解散からの夏美の進路がどうなるのかというところに焦点を当てているのでミステリー要素はゼロ。 夏美はバンドをやりたい、しかし事務所はソロを押す。 「ギター以外のメンバーがいないじゃないか」の一言から夏美のメンバー捜しが始まる。 事務所の以外な根回し、夏美の根性アルバイト、音楽性の違いから嫌いだった人を好きになったり、 とにかく読んでいて内容に引き込まれていく。これぞ青春という感じ。 私もギターを弾くので、本の中のデビュー曲の詩をイメージに合うように作曲してみた。 ポップロック調のいい出来になったと思う。アッパレ。 いつも思うが、作者の誉田哲也氏の心には少女が住んでいるのだろうか。これにもアッパレである。 |
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【ネタバレかも!?】
(1件の連絡あり)[?]
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始めに断りを入れるが、唯の短編集だと思うと大怪我をすることになるのでご注意を。
一つ一つのお話は登場人物も舞台も違うが、それぞれの事件に「シズガ」という少女が暗躍している。 そして章が進むことに、「シズカ」の正体が徐々に明らかになっていく。 最終章を読む前までは、正に悪女という感じだったが、最後には妹思いのある一面を見せて涙を誘った。 謎のまま終わってしまうところだけ減点をさせてもらうが、誉田氏久しぶりの警察ホラーアクションにあっぱれ。 非常に読みやすく、東野圭吾氏の「白夜行」のような流れで進んでいくので、東野ファンへもお勧め。 DVDでも出ているので、実写版も気になってしまう。 帯に書いてあった2012年度面白い本大賞第1位も伊達ではなかった。 |
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ミステリーに読み飽きたら、このシリーズを読むのがベスト。
出会いあり、別れあり、涙あり、笑いあり、続編もこの上ない面白さだった。 タイトルの通り女子高生が奮闘する物語だが、私のようなアラフィフが読んでも面白いものは面白い。 青春系を読みたくなったら迷わずこの本を手に取ろう! |
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目次を見て「なんだ短編集か」と思ったのは私だけではないはずだ。
二話目を読み始めたら「まだ続いてる!」と思った時に思わず興奮した。 ある一つの殺人事件を捜査する際の捜査対象となった家族や人物に焦点を当て、容疑を晴らすと一話が終了する。 後半になるにつれ、手掛かりも増え事件は核心に迫っていく。 このような手法に初めて出会った本で、東野さんにあっぱれである。 加賀恭一郎シリーズは全て読破しているが、これほど人情味溢れる、温かく優しい気持ちになれたのは初めてだ。 こんな刑事が所轄で埋もれてるなんておかしい。もっと評価されてもいいだろう。 テレビドラマでは阿部寛が演じているが、人格容貌とも完全にシンクロする。 また、タイトルにも納得。 加賀刑事が日本橋署に移動してきたばかりなので自分を「新参者」と呼んでいる。 書き方、登場人物、事件の真相、全てに感服した東野氏後期のベスト本である。未読の方には是非お勧めしたい。 |
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冒頭から3年前の十角館での事件が述べられ、否が応でも盛り上がることこの上なし。読む手が止まらない。
物語の進め方にも十角館との共通点がある。 時計館の新館と休館での出来事を交互に進めていく、憎らしい書き方! 河南君が再登場することで、十角館での興奮再びである。 直前発表の霧越邸で不発の原因となった薀蓄は一切なし。無駄な表現はどこにもない。 新館の方では時計館の謎に迫り、旧館では連続殺人事件の犯人捜し及び謎かけに挑むこととなる。 二つの話を同時進行させる方式は綾辻氏の定番のやり方だが、話が途切れる感が無い。 実は、旧館の連続殺人の犯人当ては、下巻の序盤で大体検討がついてしまう。 またトリックも上巻を読むだけで多分こうだなと思ってしまう。 それなのに大絶賛したいのは新館で語られる、時計館が建築された背景にある。 親が子を愛する気持ち、自ら命を絶った儚い娘の気持ちを考えると涙が止まらなくなる。 本格推理小説でありながら、壮大なスケール感を併せ持つ、物凄い小説だ。 一つだけ残念なのは最後が普通すぎて、騙された感をあまり味わえなかったこと。 なので個人的には十角館と迷路館を超えることはできなかった。 |
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東野圭吾作品としては初となるであろうSFパニック小説。
13人の老若男女が自然災害に立ち向かい生き残りをかけてゆくサバイバル生活に息を呑む暇がない。 ページ数の割にはあっと言う間に完読でき、最後には安堵できる。 ラストをもう少し厚くすれば更に完璧であった。 東野さん、新しい分野に挑戦しました、的な本。 |
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【ネタバレかも!?】
(2件の連絡あり)[?]
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東弘樹警部補が再登場。
しかし、今までの誉田氏の作品と一番違う点は、女性が登場しない。 それもそのはずで、東弘樹の所属する警視庁捜査一課と裏で暗躍する公安警察の捜査が交互に進んでいくからだ。 この小説で一番おもしろいところは公安警察ってこういうところを理解できる点。 これに在日朝鮮人が関わり、また北朝鮮崩壊を目論む集団との息つく暇のない銃撃戦等、 スピード感溢れる物語にあっぱれ。 女性主人公ばかりが誉田作品ではなかった。 ミステリーというよりも警察アクション。実に面白かった。 |
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B級ホラー映画(特に殺人鬼もの)が好きな人間であれば読んでみることをお勧めする。
映画ではどうしても全てを表現できない殺人シーンが小説では詳細に表現できる。 また、先に「暗闇の囁き」を読んだか読んでないかで評価が分かれるので、これが一番の重要なポイント。 有名な殺人鬼ものホラー映画としては、 「13日の金曜日」のジェイソン・ボーヒーズ 「ハロウィン」のマイケル・マイヤース 「悪魔のいけにえ」のレザーフェイス がある。 この小説の冒頭では「13日の金曜日」を彷彿とさせる。 殺人鬼の残虐性では「ハロウィン」のマイケルだ。 そして殺人方法は小説ではチェーンソーではないが、ずたずたに切断されるのでレザーフェイスとなろう。 特に冒頭の殺人シーンの「私の腕があ!」はグロすぎる。 このように有名なホラー映画の良いとこ取りをしており、ファンにはたまらないだろう。 また、単なる連続殺人かと思いきや、綾辻氏の作品定番のあっと驚くトリックもある。 それから、先に「暗闇の囁き」を読んでいると、「なるほどそうだったのか」と思わず唸ってしまうだろう。 大絶賛したいが、万人向けではないので敢えて一つ評価を落としておいた。 |
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青春剣道小説。
誉田哲也の作品なので読んだが、非常に面白く、最後には涙も誘った。 ミステリー以外の小説でこんなに嵌ったのは初めてかもしれない。 |
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誉田作品読破中の私にとって、これは今までの誉田ワールドのイメージとは違っている。
今までは姫川シリーズやジウのような警察小説でも明るさと華やかさはあった。 女性ヒロインを応援し、ハラハラドキドキする感覚を持ちながら読んでいた。 本作は真逆の暗く悲しい物語。 内容は女子高生と教師の不倫、強姦レイプ、殺人と暗い内容だ。 姉の死に疑問を持った妹が事件の真相を暴こうとするが、読者には既に犯人を知らせており、 姉と妹、音楽教師、犯人側を過去と現在を交互に描写していく手法がおもしろい。 性描写に残酷シーンがあり嫌悪感を覚えるが、姉の野々村涼子がとにかく可哀想で涙で枕を汚したのもしばしば。 と、今書いている間にも涙がこみ上げてくる。 現実でも実際に起こりうる内容で、作者は警鐘を鳴らしたいのであろう。 万人にお勧めできないところが難点。女性は読まない方がいいかもしれない。 また、東野圭吾にも「さまよう刃」という同様の小説があり、読み比べるのも面白いかもしれない。 |
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やはりサブタイトルは新世界秩序で決まりだろう。
歌舞伎町があんな状態になるとは想像できない。ドラマではどんな撮影をしたのか物凄く興味がある。 よって、読了後にTSUTAYAに走るのが既に決まっている。 ラストがもう少し濃ければ、と思ったが、大満足の3部作。 |
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すぐに前作の終わりから続きが始まる。
表題をつけるとしたら ジウⅠ「門倉美咲と伊崎基子」 ジウⅡ「ジウと黒幕」 ではなかろうか。 やはり居ました。黒幕が。 彼の半生が描かれているが、途中グロい描写があるので注意。 興奮と驚嘆の3作目へと続く。。。 |
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