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(短編集)

ガラスの麒麟



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ガラスの麒麟の評価: 3.53/5点 レビュー 17件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.53pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全3件 1~3 1/1ページ
No.3:
(1pt)

あんまり好きじゃないかな…

『カーテンコール』『いつかの岸辺に跳ねていく』に続けて3冊目の加納朋子さんを読みましたが本文の中のある時、神野菜生子先生が横断歩道で車イスのお年寄りを助けようとしつつもどうしようもなくなっている横を楽しそうに通りすぎて行く若い女の子の集団の描写の部分で集団の冷たさ、怖さを感じました。
本の帯にも本文にも繰り返し書かれた言葉である「美しく聡明」とはなんぞや!?と感じたし作者はそれを考えさせたかったのかなと想いました。
私は麻衣子さんよりも『いつかの岸辺に…』の徹子さんのほうが断然好きで『いつかの岸辺に…』は取ってありますがこの『ガラスの麒麟』はもういいかな…f(^ー^;
ガラスの麒麟 新装版 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:ガラスの麒麟 新装版 (講談社文庫)より
4065249724
No.2:
(2pt)

読むとモヤモヤする一冊

加納朋子さんのファンとして、万を辞して日本推理作家協会賞受賞作である本作を読み始めました。
いつもの作品と違うやや暗い雰囲気でしたが、まあこれは許容範囲内。一話目のトリックは、そうきたかといった感じで、素直に面白いと感じました。その後の展開も暗いなりに悪くはなく、どんなオチが待っているのかと期待させました。
ところが、最後まで読み進めてみると、これがモヤモヤするのです。何と推理がどう見ても後付けで、完全に破綻しているのです。しかも謎の答えすら提示されていない部分もあり、ミステリとして成り立っていません。
どうしてこんな作品が日本推理作家協会賞?と思ったのですが、よく見れば「短編部門」。最初の第一話が受賞しただけで、全体が評価された訳ではなかったのです。これにはがっかりでした。
加納朋子さんの作品は大好きなのですが、残念ながらこれは失敗作でしょう。
ガラスの麒麟Amazon書評・レビュー:ガラスの麒麟より
406208757X
No.1:
(2pt)

陰鬱でアラの多い作品。

本書は、作者の第5作目にして第48回日本推理作家協会賞・短編および連作短編集部門の受賞作だが、期待との落差の大きさに大いに幻滅したものである。
まず、『ななつのこ』などと異なる陰鬱な作風が好きになれない。また、連作作品として全体を通して見たときにはアラの方が目についた。その最大のアラは、犯人像と被害者像がいい加減なことである。
まず犯人だが、麻衣子を殺した方法がナイフによる刺殺という直接的な方法である。こういう犯人は、その後も(ナイフを使うかどうかは別としても)直接的な犯行を行うのが普通だろう。にも関わらず、その後に犯人が行ったとされるものは、砂場に「わな」を仕掛けたり由利枝に陰湿な嫌がらせの手紙を送ったりなどで、犯人像に一貫性がない。
それと麻衣子は最大の謎と言っていい。いったい誰か他の人の呪縛を解き放つために身を犠牲にする者などいるのだろうか? どんなに言葉を尽くされても、まったく理解も納得もできない。
また、卒業アルバムの由利枝のページに栞をはさんでいたことも納得できない。それが本書に記されているとおり直子に対するサインならば、なぜ麻衣子はその時点で自分の次に由利枝が狙われると知っていたのか。それとも、次に由利枝を狙わせるために、わざと手紙を犯人にすり返させたとでもいうのだろうか。矛盾もいいところである。
しかし、個々の作品を見たときには気に入ったものもある。
一番好きな作品は「ダックスフントの憂鬱」で、中2の主人公の青春の苦悩と淡い恋のエピソードを交えたストーリーは微笑ましく(犯人の行為はちっとも微笑ましくないが)、暗い物語が多い中のオアシスのような作品である。
それと、推理作品としては「三月の兎」が秀逸で、謎の答えが説明されるまで気がつかないが、説明されると「あぁ、なるほど」と即座に納得できるシンプルさがいい。
ガラスの麒麟Amazon書評・レビュー:ガラスの麒麟より
406208757X

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