八日目の蝉

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八日目の蝉の評価:

4.06/5点 レビュー 425件。 A ランク

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平均点4.06pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全735件 701〜720 36/37ページ
No.35
(5pt)

私は、何をも憎みたくなかったんだ。

「そのときのことを私は覚えている」で始まる2ページでスピード感溢れる前半はゆっくり締めくくられ、後半は関係者の内面がじっくり描かれ、ページをめくる指が頻繁に止まってしまいます。
多くの著名人が絶賛する角田光代著「八日目の蝉」ですが、確かに素晴らしい作品でした。「空っぽのがらんどう」と罵られて犯罪者となった前半の主人公に対し、不思議と責める気持ちが持てません。謝罪を求めた裁判官に対し、「子育てという喜びを味あわせてもらった」と感謝の言葉で返した彼女に共感すら覚えてしまいます。
「今までどうもありがとう、本当にありがとう」と言って最愛の恋人と別れた後半の主人公、彼女の再生の過程に痛々しさを感じながらも、同時に強さを感じます。この小説で著者が描きたかったことの1つのは、女性が母親になる瞬間ではないでしょうか。「私は、何をも憎みたくなかったんだ。」と気付き、「母」の最後の言葉「その子は...」を思い出す所は、穏やかな瀬戸内海の映像と共に心に沁み渡ります。
そして、最後の数ページ。著者はあるラジオ番組で最後のシーンに関して「最後は悩みました」と答えていました。せつなさの中にほんの少しだけの希望。希望なんて呼べない位の出来事ですが、穏やかな気分で読み切らせてくれます。忘れかけていた色んな感情を呼び覚まさせる作品でした。
(http://shuzlog.jugem.jp/?eid=85)
八日目の蝉 Amazon書評・レビュー: 八日目の蝉より
4120038165
No.34
(1pt)

これがサスペンスですか

なぜこの小説がサスペンスといわれるのか理解できないのですが、それはまあ置いといて、
作者の意図が理解しがたい小説である。
希和子は妻子ある男性との不倫騒動の果てに、男性の娘、恵理菜(薫)を誘拐する。でも彼女は逮捕されるまで、薫にたっぷり愛情を注ぎ、薫も幸せだった。
だがその恵理菜もまた、まだ大学生だというのに妻子ある男性の子を妊娠してしまう。
たぶん両親の援助も相手の援助も受けられないだろうに、何故か医師の「緑がきれいなころに生まれるねえ」の一言だけで、産む決心をする。
絶賛しているレビューが多い中、批判を承知で書きますが、不倫を美化しているとしか思われない。
父娘2代にわたる不倫。
角田さんが、こういう小説を書く人とは思いませんでした。
ラストシーンが恵理菜と希和子の感動の再会、でなくてまあよかった。
八日目の蝉 Amazon書評・レビュー: 八日目の蝉より
4120038165
No.33
(3pt)

加害者と被害者、2人の女性から語られる誘拐事件

新生児誘拐事件を被害者と加害者の両側から描いた作品。犯罪を起こしてしまう心理、逃亡生活、宗教とセクシュアリティ、犯罪被害、トラウマ、報道…これでもかというほど多くのテーマが含まれています。途中まで犯人の視点に引き込まれてどんどん物語に入っていきますが、後半になって、被害者の眼から事件が語られていきます。ラストは被害者と加害者がある意味交錯(敢えて再会とは言いません)する場面で終わっていますが、最後に全てのテーマを無理に収集したような印象もあり、胸に迫る、というほどではありませんでした。ただ、後半、事件の背景が語られると、数年前実際に起こった、女性が不倫相手の自宅に放火した事件を思い出し、何とも言えない気持ちになりました。
八日目の蝉 Amazon書評・レビュー: 八日目の蝉より
4120038165
No.32
(5pt)

「悪人」との対称性と、その意味するもの

この物語の持つ深い情感は、普遍的な名作のものであるが、
そのモチーフは、今の時代を切り抜いている。
強く感じたのは、吉田修一の「悪人」との対称性である。
犯罪、逃亡、道連れ、希薄な人間関係、
他者との邂逅、豊かではない生活感、
そして善悪の真偽と世間、別離と再会への希望。
それらが、男女の性別を軸にして、
ロールシャッハテストのように左右に広がったようだ。
似たような時期に同じように新聞連載で、それぞれの話が別々に展開され、
またそれぞれに代表作となったのは、なんとも象徴的な気がする。
それは、文学、善悪、世相といった広い範囲に、
多くのもの、重いもの、を投げかけたと思える。
時代の産んだ双子の名作。
子供を誘拐した直後の、やわらかく、重みや体温を感じさせる描写
それを慈しみ、世話をし、抱いて逃げていく主人公のくだり。
自分もまた、だれかに愛され育てられたのだ、という感慨が沸いた。
八日目の蝉 Amazon書評・レビュー: 八日目の蝉より
4120038165
No.31
(5pt)

救いを求めて

 読み終わった後、説明使用のない安堵感に包まれた。私は私らしくそれでいいのだという自尊感情が芽生えた。
 子どもを持ち母となり、その責任と役割に時折押しつぶされそうになる、今のままで良いのだろうか、私は良い母だろうか。そんな漠然とした悩みを抱えている方にぜひ読んで頂きたい。内容そのものよりも、読後の不思議な感覚を味わっていただきたいと思う。
八日目の蝉 Amazon書評・レビュー: 八日目の蝉より
4120038165
No.30
(5pt)

癒しの小説

人の弱さを描き出しながらも、
同時にあたたかさを感じる作品でした。
しばらくしてまた読み返したい、
そう心から思える作品です
八日目の蝉 Amazon書評・レビュー: 八日目の蝉より
4120038165
No.29
(4pt)

八日生き延びた蝉のように。

私がちいさな子供をもった女でもなく、警察に追われる犯罪者でなくても、
主人公が逃げまくる様に強烈な共感をおぼえるのは、
私も同じように、向き合わなければならない某かの現実から逃げ、
「この平穏な日々はいつまでつづくのだろう。
毎夜、私は考える。
そんなにうまくいくはずがないと思う日と、
いつまでも続くに決まっている、私と薫は何ものかに強く守られているのだからと
確信するように思うときもある」
と、調子良くのうのうと生きているからではないか。
「蝉はずーっと土の中におって、出てきたらすぐに死んでしまうんで」
だから、犯罪者である主人公にいつか必ず訪れるであろう、破滅を
先延ばしに、一日でも先延ばしにと切実に願う。
八日生き延びた蝉のように。
描写に不足な所もあるが、切実に訴えかけてくる疾走感とも感じられるものがある。
いい、作品だと思う。
八日目の蝉 Amazon書評・レビュー: 八日目の蝉より
4120038165
No.28
(4pt)

泣けます

愛人だった男の赤ちゃんを奪い、逃亡しながら、その子を自分の子として育てる4年間の生活が第一章。犯人の女性の視点で第一章が描かれる。事件が解決して17年後、成長して大学生になった「盗まれた赤ちゃん」自身、いつまでも違和感を拭い去れないでいる当事者の視点で描かれる第二章と、この小説では二人の女性が主人公である。
昨日、第一章を読んでいる最中は、眼が涙で曇ってしまい、そのたびに読み留まって、なかなか先に読み進むことができなかった。それくらい、この小説の題名にもなっているエピソードを含む瀬戸内、小豆島で描かれる瑞々しい描写がすばらしい。
読みながら、高橋和巳の『邪宗門』や平山秀幸監督の映画『愛を乞う人』を想い出していた。
八日目の蝉 Amazon書評・レビュー: 八日目の蝉より
4120038165
No.27
(3pt)

もっと描写が欲しかった

第一章が素晴らしい。いずれは捕まるだろうと思っていても、展開が気になるし、スピード感がある。しかし、第二章の最後が物足りないのだ。角田さんが書きたかったのは、突然の出来事によって不幸にされた人達(犯人も含めて)の心の描写とその再生ではないかと私は思った。その再生のためには誰かが八日目の蝉になって仲間とは違う光景を見つめ、伝える必要があるのだ、と。しかし肝心の家族一人ひとりの描写が足りない。大きくなった恵理菜が恵理菜として生きるには家族の痛みを理解するのが不可欠だからだ。また希和子と会うことの意味も上記のことから理解出来るのだが、紙面が足りないために、結果メロドラマ風になってしまったのが残念。リアルな人物像だっただけに本当に残念だ。
八日目の蝉 Amazon書評・レビュー: 八日目の蝉より
4120038165
No.26
(5pt)

すごく完成度が高い、秀作!

簡単に言うと、不倫相手の子供をさらって逃げる話。
そう聞いてしまうと、ものすごい酷い女が主人公なのかと思ってしまうけど、
多分読んでそう思う人はいないんじゃないかな。
勿論、決して許される罪ではないのだけど、気がつくと彼女の気持ちに寄り添ってしまっているという、そんな描き方。
物語は、1章と2章に大きく別れているんだけど、2章への転換が「お!そう来たか」という感じ。突飛ではないけど予想外。
前半もいくつかに別れているのだけど、それも丁度良く出来ている。
飽きさせず、書き足りなさも感じさせず、程よいサイズにきっちり納まってる感じ。
ミステリーというわけじゃないけれど、そういう要素もあってスリリングな気持ちにさせつつ、
登場人物の気持ちをすごく大切に描いている。
全体に、とても完成度の高い作品という印象。
読後感も○。決してハッピーエンドではないのに(あ、ネタバレか?)
なんだか穏やかな気持ちになれる。
手放しで「良かった!」と言える作品だ。
八日目の蝉 Amazon書評・レビュー: 八日目の蝉より
4120038165
No.25
(4pt)

良書

すごく面白く、でも色々なことを考えさせながら読みました。
執筆が始まる前に「血ではないつながりを書きたい」と語っていた新聞記事を拝読しました。
その試みが大成功していると思います。
救いもあるし、微かな希望もあって、角田さんの次作にも期待です。
八日目の蝉 Amazon書評・レビュー: 八日目の蝉より
4120038165
No.24
(4pt)

小説だから善し

純文学のテーマのひとつ、人間のダメさだらしなさをどのように
美しく表現し正当化するか、という点に置いて上手く書かれている
作品でした。
しかし、物語が終わった先を考えると、さらわれた子供はこの先も
私生児を産んだことに反省することなく、だらしない男と更に私生児
を作っていき、家族家族と美しがっていきかねない、そして、彼女が
そうなったようにその娘も同じ道をいきかねない、と果てしない連鎖
を想像させられ、暗澹とした気分になります。
不倫をする際に避妊をしない、という点ですでに人殺しは始まってい
るのだ、と言うことを痛感させられる物語でした。
私には女の子供が居ますが、この小説は見せたくないと思います。
独身の頃、又は子供を持つ前なら、もっと内容を楽しめたかと思います。
(矛盾しますが。)
前編のスピード感が、作者の実力を感じさせる出来でした。
確かに小説としては出来がいい、だから怖い本だと思います。
これを読んで不倫中の方が「現実で未婚の母になっても美しくたくま
しく生きていきたい!」などと誤解する人が現れないことを祈ります。
八日目の蝉 Amazon書評・レビュー: 八日目の蝉より
4120038165
No.23
(5pt)

悲劇をこえて、たくましく生きる女たち

不倫相手の子どもを誘拐し何年も一緒に暮らした主人公は、どう見ても愚かです。でも、彼女を軽蔑することなどできませんでした。子どもを愛しく思う気持ちは本物だったと思えたから。逃亡生活の、とくに新興宗教施設での暮しぶりのリアリティに驚きました。こういう施設の是非はともかく、どこにも行き場のない女性たちにとって必要なのだろうし、今もこういう場は日本のどこかにあるのかもしれません。行き場のない弱い女たちの寂しさとたくましさ明るさ、助け合いに、胸を打たれました。どんなことがあっても人は女は生きていけるのではないかと。
逃亡生活は、いつか終わりがくる予感のなかで、だからこそ一瞬一瞬がせつなく尊く感じられ、この偽母子の暮らしがどうか少しでも長く続きますようにと祈りながら読んでいました。こんな救いようのない悲しい話を明るくたくましく描く角田さんの力と眼差しに、感服です。女は弱いけど強い。愚かだけど豊かだ。「八日目の蝉」というタイトルが示す意味にも、胸がつまりました。
八日目の蝉 Amazon書評・レビュー: 八日目の蝉より
4120038165
No.22
(5pt)

泣けて泣けてしょうがない

素晴らしいレビューは書けないので、皆さんと違う視点から・・
やはり男性はちゃんと避妊をしないとです。
女性も、それを当たり前にできない男とはつきあわない、
というシンプルなことを教訓にできます。
誰もが一度は、自分の存在の不思議を考えたことはあると思うのですが
人間の誕生はどんな時代でもどんな人種でも
単純に男と女がセックスをしてのことで、
それが、ものすごく求め合ったときだったか成り行きのものだったか
単に性欲解消だけのようなものだったか、
なんてことには関係なく、そして勿論知ることもなく、
たまたま生を受けた人間は自分を受け入れ、生きていかなくてはならない・・
なんてことを考えてしまう小説でもありました。
子どもが欲しい(育てている)人、
結婚という形に発展できない(できなかった)恋愛をしたことのある人、
女性なら誰もが胸に迫るものをどこかで感じるであろう小説なのですが
ただ、好きな人の子を身ごもり、産みたかったのにやむなく堕胎したことのある女性には
つらくて読めすすめられないのではと思いました。
特に二章からは涙を拭いて鼻をかんではまた泣き、の繰り返しでした。
詳細にわたってインタビューし、実話を小説にしたのかなと思ってしまうほど
情景や登場人物の心情にリアリティがあって・・・
読後も興奮状態が冷めません!!
八日目の蝉 Amazon書評・レビュー: 八日目の蝉より
4120038165
No.21
(4pt)

はまります。

以前何かで紹介をみた覚えがあり、古本屋で見つけて買った。
一気に読んでしまった。
子どもたちほったらかしで(笑
そもそも、普段から子ども達にやられっぱなしの私。
わざわざ他人の子どもを盗むなんて意味不明。
と思ったけど。
ないものねだりじゃないけれど
欲しいのに手に入らない人には
本当にうらやましいことなのかもしれないと思った。
ハタから見たらウチも幸せそうなのかもしれないし、
子どもができないということをこちらが知らないまま、
相手を傷つけてしまう可能性があるなぁと。
そして主人公の、子どもへの気持ちと
自分の子どもへの気持ちと比べて反省した。
もちょっときちんと向きあっとこ・・・明日からw
八日目の蝉 Amazon書評・レビュー: 八日目の蝉より
4120038165
No.20
(5pt)

それでも生きて行く!

不倫の果てに堕胎した女性が、本妻との間に生まれた赤ん坊を誘拐するところから始まる物語。母ではないが、子供とどこまでも生きて行こうと逃亡生活を送る1章。
成長し、かつて自分をさらった女性をなぞるかのような人生を送る娘を描いた2章。
そしてすべてを無くしたはずなのに、希望の見えるラスト。
「八日目の蝉は、ほかの蝉には見られなかったものを見られるんだから。見たくないって思うかもしれないけれど、でもぎゅっと目を閉じてなくちゃいけないほどにひどいものばかりでもないと、私は思うよ」
そう、八日目の蝉は悲しいことばかりではない、まんざらでもないそれからの人生を生き抜くことの強さを教えてくれる。
「女」として「母」として生きている人には必ず琴線に触れること間違いなしでしょう。
八日目の蝉 Amazon書評・レビュー: 八日目の蝉より
4120038165
No.19
(5pt)

文句なしに、面白い。

どうしょうもない男に不倫の果てに捨てられて、それでも一目その男の妻が生んだ赤ん坊を見て帰るつもりがつい誘拐してしまい、そこから始まる逃亡生活。もう愛情もない男の子供など欲しいものなのか?いや、女はいつのまにか母親になってしまう悲しい生き物なのだろうなと思いました。それは、自分が生んだ生まないは関係なく、愛情をかけられる何かを見つけた時、母親になってしまうのだろうなと思いました。そんな大切な愛情も世間とか現実の前には八日目の蝉のように過ぎ去れば、ただの抜け殻になってしまうのだろうけれど、愛情がつまった土の中のような逃亡生活でも、蝉は確かに息をして輝いていたのであろう、どんな深い愛情がこれ以上にあるのかなと思います。母親は偉大だ。
八日目の蝉 Amazon書評・レビュー: 八日目の蝉より
4120038165
No.18
(5pt)

ラストが素敵!

ようやく地上に出てきたと思ったらたった7日で命を終えてしまう蝉。
もし、自分だけが8日目も生きていたら・・・・。
他の仲間が見ることが出来なかったモノを見ることができたと喜ぶか、
もしくは、自分だけ生き残ってしまったことを悲しむか・・・。
決して簡単に答えられることではないように思う。
両親の愛情をたっぷり受けて育つこと、
それってかけがえのない幸せだと思うけれど、
でも、血の繋がった両親がいないことが必ずしも不幸だとは
言い切れないとも思う・・・。
薫の両親には何だかイラつきばかりが残る。
確かに数年ぶりに我が子が戻ってきても戸惑うだろう。
でも、もう少し愛情を注ぐことが出来たのではないかと思えてならない。
もともとが夫の不倫から始まっているということが
この夫婦を私が受け入れることができなかった要因だと思う。
夫の不倫相手に嫌がらせをする妻というのも
何だか醜く見えてしまうし・・・・。
読了後、この本を読みながら、
私はずっと希和子を応援していたことに気づかされた。
彼女のしたことは犯罪以外の何物でもないけれど、
でも彼女と薫の幸せを願わずにはいられなかった。
幸せな時間をありがとう、という言葉は、
確かに的外れなものだけれど、
でも、あの時間がこれからも希和子を支えていくのだろうと思う。
「どうして私だったのか?」という薫の思いは最もだと思う。
彼女は犠牲者・被害者以外の何物でもないのだから。
ごく普通に生きることすらできなかった彼女・・・。
でも、未来は明るいものであって欲しい。
爽やかで逞しさを感じさせるラストが素敵。
八日目の蝉 Amazon書評・レビュー: 八日目の蝉より
4120038165
No.17
(5pt)

母性の悲しみ

子供の産めなかった私には、主人公の気持ちがよくわかる。
人の子供でも、赤ちゃん 育ててみたかったもの。まして、愛する男の子供なら・・と
思う。幼気な可愛い手で、しがみつかれてみたい。ママと呼ばれてみたい。
そんな気持ちが高じて、主人公は誘拐・逃亡してしまったと思う。
その命と願いを守るために、逃げて、逃げて、見つかりそうになったら、
世話になって人にも背を向けて逃げまどう日々。
さぞ切ない日々だったでしょう。
逃亡生活を描いた前半は緊迫感があり、引き込まれました。
後半は成長した子供の話ですが、基本的にはこの物語は女性の話。
男性の読者には 深い気持ちは理解出来ないと思います。 
八日目の蝉 Amazon書評・レビュー: 八日目の蝉より
4120038165
No.16
(4pt)

引き込まれる

0章で起きてしまう赤ちゃん誘拐事件。1章では、犯人が捕まるまでの逃亡生活がスリリングに展開する。そして2章では、事件が被害者に与えた影響が、成長した彼女の生活と回想を織り交ぜて描かれている。
赤ちゃんと2人でなんとか生きていこう、という犯人を応援する視点に引き込まれてしまっている自分がいて、2章で「あなたは子どものころ、世界一悪い女に連れていかれたの」という言葉が出てきたときには、思わずはっとさせられてしまった。
この小説を読むことで、ひとつの出来事が視点によってだいぶ違ったものに感じられる、ということを改めて教えられた。
八日目の蝉 Amazon書評・レビュー: 八日目の蝉より
4120038165