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八日目の蝉



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【この小説が収録されている参考書籍】
八日目の蝉
八日目の蝉 (中公文庫)

八日目の蝉の評価: 4.06/5点 レビュー 425件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.06pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全48件 21~40 2/3ページ
No.28:
(3pt)

まあまあ良かった

薫が一人暮らしになってからのストーリーがあまり興味をなくしてきた。
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4120038165
No.27:
(3pt)

怖かったです

読んでいて怖くなりました。でも次はどうなるんだろうって気になりながら読んでいました。
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4120038165
No.26:
(3pt)

しんせいじ

睡眠中の新生児を誰もいない家に放置して駅まで夫を送る・・・ありえん・・・
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4120038165
No.25:
(3pt)

後半…

前半はこの話の軸である場面設定、社会的背景に、主人公とその周りの人々の言動が合うように描かれており、面白かった。
しかし、後半、視点が薫のものに変わったあとは、どうも感情の描写が直接的すぎると感じた。地の文、それも結構長い文章で、薫が思ったことを「…は○○なのだ」と書き連ねられると、前半のノリで読んできた私は気圧されてしまう。前半にもこういう直接的な表現が少しあって、なんとなく嫌だな、と思っていたが、後半はそれがかなり多くなっている。所によってはそれが二、三段落連続で書かれている。こんなに多くの、説明文のような感情描写を読むとなると、いくら考えさせられる内容とは言え、困惑し、興ざめしてしまう。
情景一致や薫のそれとない行動で、説明調の文で表されてきた心情をより間接的に表せないか。そう感じた。
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No.24:
(3pt)

面白く読めた

前半がこれ、ものすごくつまらなくて全然ダメだと流し読みした。何しろ、ただのバカ女が後先考えず子供を誘拐する逃避行なんて、何がいいたいんだかさっぱり、主人公にも全く共感できないしどうしようかと思った。

ただ途中から薫の話にシフトしていって、そこからはなかなか読ませる展開だった。
角田光代の作品は、過剰にドラマチックでなくて好感が持てる。これは前半にすらも言える事だ。
奇をてらっていない。

ただ、途中から話は面白くなっても、これを読んだところで誰に感情移入すればいいのか、一体何をテーマにしているのかが不明瞭で、星は3つが限界。
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No.23:
(3pt)

共感はできませんでした

物語としての起伏があまりあるわけではないのに、ぐいぐいと読ませる力はさすがと思いました。
しかし、起きたことを自分視点で次々と追っているので、小説というより、ドキュメンタリーか手記を読んでいるよう。
私に子供がいないせいでしょうか?登場人物の気持ちは理解できなくないものの、共感にはほど遠かったです。
そして、登場人物がなにかを決断(気が変わる)するのがすべてその場の思いつきというか、唐突で、(誘拐するのも、中絶するつもりの子供を生もうと思うのも)説得力に欠ける気がして納得できませんでした。
オチなく終わった気がしてモヤモヤが残ります。
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No.22:
(3pt)

親子ってなんだろう…。

角田さんの作品を読むと、いつも分からなくなる。
親子ってなんだろう…。

基本的に不倫が絡むお話では奥さん側に感情移入してしまうので、読んでいて辛いことが多いです。
ただこの作品では、誘拐された側の夫婦が分かりやすく嫌な人間として描かれているので、そこまで同情できませんでした。
誘拐は犯罪であり、一般的に希和子のほうが悪だとは思いますが、この夫婦、特に父親に対しては「自業自得だろうが」という念が強かったです。
というか、この夫婦の状況で妹が生まれていることが少々疑問でした。

むしろ第2章の薫の不倫のほうが、「奥さんは?」の考えが出てしまい、ちょっと辛かったです。
なので、薫と千草の二人のシーンは、読んでいてほっとしました。
ラストは爽快、とも言えないのかもしれませんが、すっきり終わっていて良かったです。

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No.21:
(3pt)

ドラマの方が・・・?

檀れいさんの出ていたドラマ版を見たのち、本を読ませていただきました。
ドラマ版では演出の都合か、細かいセリフやエピソードが足されていたようで、本の方は全体的に平坦な印象。
登場人物の心情の描写が少ないのかぼんやりしているのか、あまり共感できませんでした。

本を読んでいまいち共感できなかった方はドラマで見てみることをお勧めします。
ドラマ・映画の原作としては評価できる作品です。
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No.20:
(3pt)

不公平な人生にどう向き合うか

この小説は、運命に弄ばれる2人の女性(2人の女性の関係がこの小説を面白くしているゆえんである)が主人公である。二人ともに、なぜ自分がこのような運命になってしまうのかと問い続ける。いろいろな人とのかかわりを持ちながらも、同じ問いを繰り返し、人生を呪いながら、それでもたくましく生きていく。そして最後には、自分の運命を受け入れ前に踏み出していく。私はこの小説から、「人生は不公平だ。でも、その不公平な人生を受け入れて前向きに生きていくことが大切だ」というメッセージを受け取った。

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No.19:
(3pt)

タイトルが魅力的

映画化で初めて知り、とても魅力的なタイトルだと思い購入しました。

第1章は赤ん坊を誘拐した主人公が逃亡しながら暮らす内容で疾走感のあるストーリー展開と
主人公の母親ではないのに、まるで母親のように赤ん坊(薫)を愛し、大事に思う気持ちが
上手に描かれていてとても面白かったです。
ただ、第2章はこの作者の作品の特徴に思えますが、一気に退屈で陰鬱な印象となります。
結局火事になった原因がはっきりしないことも読んでいて不満でした。
主人公が子供を誘拐したことは罪ですが、
もし誘拐していなかったら火災で子供は亡くなっていたのではないかということも
物語的にからんでいるのか、気になっていたので若干肩透かしでした。
あとラスト、個人的にカタルシスがなくこれもがっくりしましたが希和子が犯した罪の重さを考えると
妥当なラストなのかな。

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No.18:
(3pt)

ダメ男少々、ドロドロの女性ワールド

男女間の問題が物語のきっかけとなる。ただ登場人物には、女性が殆どを占める。
出てくる男は、生々しいほどダメ夫君。こんな男がモテるのだろうか?

前半は、お母さんが中心で、後半は娘(薫)が中心。
後半の状態が有るべき状態なのに、幸せ感は前半の誘拐している状態が高いのが人生の矛盾を表しているようだ。

映画化すると言う事で手に取ったが、ストーリが作りやすそうだ。
でも少し暗い内容ですね。テンションが低い時に読んではだめかも知れません。
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No.17:
(3pt)

男性諸君、手放しで感動してよいのだろうか。

ベストセラーで120万部を超える売行きらしい。こうなると逆に気後れがするのであまり読みたいと思わないのだが、赤ん坊を誘拐するシチュエーションが気になり、読んでみようと思った。

ノーテンキな私は密かに粗筋を構築していた。幼い頃に誘拐されたその子供は犯人逮捕により本来の母のもとに帰るのだが、誘拐犯との日々が楽しかった分、当然馴染むわけがなく、逆に誘拐犯にシンパシーを持つ。後年、その誘拐犯と感動の再会をし、互いにひしと抱き合う、そのようなストーリーを描いていた。そして、ある意味ハートウォーム的結末なら、多少陳腐でも良いかなと思った。

しかし、読み進むにつれて予想は裏切られてゆく。野々宮希和子は自分の不倫相手と別れることになり、その腹いせから、夫婦(秋山丈晴・恵津子)との間に出来た赤ん坊(恵理菜)を誘拐する。紆余曲折するが3年半の逃避行の果てに、小豆島で逮捕される。ここまで希和子のサイドに立って書かれており、全体の半分以上が費やされる。

よく読めば判るが、秋山丈晴以外、主要登場人物は女性で、しかも秋山丈晴はどうしようもない男性として描かれている。たしかに、このような男性は居るが、もう少し書きようがあるだろう。

後半は女子大生になった恵理菜のサイドから書かれており、恵理菜自身と家族があの事件の為に翻弄され、大きな痛手を蒙った経過が淡々と描写される。ここでは希和子をあの女と呼ぶ憎しみの対象でしかない。

希和子の章と恵理菜の章に「八日目の蝉」の事が書かれている。蝉は七年間地中にいて、その後地上に出、七日間鳴くだけ鳴いて死ぬと云う。それはあまりに早過ぎる。「でも、ほかのどの蝉も七日で死んじゃうなら、べつにかなしくないかって。だってみんな同じだもん。なんでこんなに早く死ななきゃいけないんだって疑うこともないじゃない。でも、もし、七日で死ぬって決まっているのに死ななかった蝉がいたとしたら、仲間はみんな死んじゃったのに自分だけ生き残っちゃったら、そのほうがかなしいよね」。

当初、そう思っていた恵理菜は次の言葉に強く影響を受ける。「八日目の蝉は他の蝉には見られなかったものを見られるんだから。見たくないと思うかもしれないけど、でも、ぎゅっと目を閉じてなくちゃいけないほどひどいものばかりでないと、私は思うよ」。

この、酷いものばかりではないという世界を信じる、あるいは信じようという姿勢が生まれてくる。いま恵理菜はさんざん恨んだ野々宮希和子と同じ道を歩もうとしていた。厳密には違うのだが、彼女もこれから生まれる赤ん坊を育てようとしていたのだ。相手は妻も子供もいる男で、結局不倫の道を自分も歩んでいたのだ。ただ野々宮希和子と違うのは、それが紛れもなく自分の子供だという事だ。

この後半も殆ど男性は出ない。岸田という不倫相手が唯一男性なのだが、男に人格はなく、極端に云えば種馬だけの存在としか描かれていない。このあたりの不満は大いにある。

角田光代は自分の子であれ、誰の子であれ、或いは男性の人格が何であれ、生まれた子供と母性に価値観を見出し、父性は蔑ろにされても仕方がないのだという姿勢の持ち主に思えてならない。

話がドラマチックなので、その辺りはうまく隠れているが、要注意だ。岡山からフェリーに向かうタクシーの運転手が二度出てくるが、その男性の凡庸さが男性の何たるかを象徴している。勿論、そんな穿った見方をせず、ラストまで素直に読んだら本当に見事な小説だと思うのだが。


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No.16:
(3pt)

淡々と語られる悲劇

上映されていた映画が面白かったので、原作を読んだ。
結論から言うと、いまいちであった。
映画が面白いと原作はそれ以上であることが常なので
(あるいは、原作が好きな映画が映像化されると物足りないことが多いので)、
少し期待して読んだせいであろう。
映画の方が面白いのは、珍しいパターンである。

成島監督が話の展開や設定を少し変えたのは正解だっと思う。
小説だとあまり目立たない秋山家の苦悩(特に母親役の森口瑤子が良かった)が映像を通してよく伝わってきたし、
恵理菜が記憶を甦らせていく過程が上手く表現されていた。
一方、角田光代氏の文章は初めてだが、悲劇的なことを淡々と記述するので、味気なく感じた。

ただし、お薦めできる作品であることは確かだ。
特に、母子関係にトラウマを抱えた経験のある人々に読んでもらいたい。
解説者は、本書は「相当に過激なフェミニズムの小説」であるという。
確かに、この物語に出てくる男性は、だらしのない男ばかりだ。
だから、そんな男たちに振り回され苦労するのはいつも女性たちなのだ、という隠れたメッセージを感じた。

しかし、私が思うに、この作品のテーマは、やはり「家族愛」や「親子愛」であると思う。
さらに言えば、「機能不全家族」や「アダルト・チルドレン」に通じるものがある。
自分の母親を愛せない苦しみや、我が子に愛してもらえない苦しみ。
愛された経験がないから、どうやって人を愛したらよいか分からないし、
愛する感情が何なのか分からない。
そうした思考停止に陥りやすい人々を取り扱っている。

主人公の恵理菜(薫)の不幸は、誘拐犯である女性を本当の母だと思い込んで育ち、彼女を母親として愛したことである。
だから、犯人希和子が逮捕され恵里奈が本当の家族のもとへ帰った時、家庭に自分の居場所を見つけられなかった。
そこにいるのは、ヒステリックな母親と存在感のない父親であった。

子供は母親を愛せず傷つけていることに罪悪を感じ、母親は子供から愛されないことに苦悩する。
「私は父と母に好かれなければならなかった」(267ページ)とは辛い言葉である。
その後に続く、母子のやり取りは読むと心が痛む。
こうして育った子供は、愛情を自分のものにできないまま大人になってしまうし、
配偶者の不倫相手に我が子の「心」を奪われた母親の苦しみは計り知れない。

考えさせられたのは、「産みの親」であることが必ずしも健全な母子関係を決定づけるものではない、ということだ。
親子といえども、究極的には他人なわけで、愛情を持つ絶対的理由にはならないのである。
「家族愛」とか「親子愛」とか聞こえは良いけれども、それに縛られては互いに苦しむ羽目になってしまう。
この幻想から覚醒した時、人間は強固な存在になり得ると思うのだが。

「八日目の蝉」とは恵理菜が生もうとしている新しい命のことであろう。
特殊な環境で育った自分と同じ思いをさせまいと、初めは堕胎を考えたけれども、
「憎みたくなんか、なかったんだ」と思い直した彼女は、これまでとは違う世界を思い描いた。
なかなか良いタイトルだと思った。

物足りないのは、犯人・希和子の人物背景である。
読者としてはどうしても知りたい所であるが、それが無かった。
あと、恵理菜が自分の感情を整理する場面(353ページ)も、もっと細かく描写して欲しかった。

それに、希和子がしたことは自分勝手な考えに端を発した犯罪であることを忘れてはなるまい。
映画だと、希和子と薫(恵理菜)の別れのシーンに感動を誘うような演出がなされるが、フッと我に返る。
「待てよ、誘拐された子供がやっと解放されたんだぞ」と。

本書に満足できなかった方には
奥野修司『心にナイフをしのばせて』(文春文庫)をお薦めする。
八日目の蝉Amazon書評・レビュー:八日目の蝉より
4120038165
No.15:
(3pt)

すっきりしない読後感。

あまりにも小説の中に 思いを入れすぎて 読み終えてから何日も引きずってしましました。 
冒頭、アパートに忍び込み妻と別れず自分を捨てた男の家族の生活を垣間見て 寝ている赤ちゃんを連れ去ろうと決意するわけですが、
誘拐犯となる野々宮希和子に 数々の疑問を感じました。
子供に薫と名付けて 生まれてくるはずだった我が子として育てていきますが、赤ちゃんの頃はかわいいばかりだと思うけれど
子供は成長するに連れて 生みの親に顔かたちが似てくるはず。まして女の子なので、だんだん「あの女」に面影が似てきたとき憎いという感情は起きないものなのだろうか。
殺意すら覚えそうだが・・・なんて考えて読んでいたら、
希和子は全然そんなことはなく、全身全霊で薫を守り抜くことだけを考え すべての愛情を注ぎこんでいきます。
親子の情というのは 血のつながりではない というのはわかります。
親子の情・・・というより 絆とでもいうのでしょうか。
それは、特異な環境や想像しがたい体験などをした場合、特に強まるような気がします。
逃亡生活の中で 希和子には 子供がだけがすべてで 自分が生き延びる手段として 無意識に守り抜こうとしていたのかもしれないと思いました。
ここで一番の悲劇は 身勝手な大人たちに翻弄され続けた 恵理菜(薫)の存在だと思います。
「どうして 私なんだろう」 本当にそう思います。
ただ 恵理菜もまた不倫の末に妊娠までしてしまうことが とても残念でした。
小説の中で 登場する人物たちが それそれに思いを抱えていて ちょっと含みを持たせているところが 
現実ではないのに本当にあった事件のあらすじを見ているようで 気が滅入りました。
希和子と恵理菜は、出会うことなくそれぞれの思いを残したままエンディングだったので その先が気になりました。
ちょっと続きを見てみたいです。二人の幸せな日々はは来ないと思います。それぞれが いろんな思いを抱えたまま生きていくのだと思います。
それでも この先が気になって仕方ありません。
今 井上真央主演で映画が公開中です。
ドラマも映画も見ていませんが、いろんなところで井上真央の薫を見てしまい、
薫=井上真央になってしまい、頭の中で中島美嘉の「Dier」が延々なってるし原作を読むのに邪魔でした。
読む時期が悪かったと反省しています。


  

八日目の蝉 (中公文庫)Amazon書評・レビュー:八日目の蝉 (中公文庫)より
4122054257
No.14:
(3pt)

期待外れ

ドラマが良かったので、原作も楽しみにしてたのですが…。

全体的に淡々と、退屈な文章が続いている印象を受けました。
それでも1章はキワコの心情が上手く表現されていたと思います。

2章は浅い。
伝わってくるものが 私は無かったです。


引き込まれる文章では無かったですが、何とか最後までは読めたので★3つです。

八日目の蝉 (中公文庫)Amazon書評・レビュー:八日目の蝉 (中公文庫)より
4122054257
No.13:
(3pt)

衝撃で寂しさで終わるせつないストーリー

最近読みました。
不倫相手の子どもを誘拐して 育てる女性の話。

途中で逮捕され
話しの焦点が 誘拐犯から誘拐された子どもに移る。

不倫はしたことないけれど、こんなにせつなくなるものなのかと
読んでいて涙がでてきました。

誘拐された子どもも 普通の生活に戻ってからの
心の葛藤などが描かれていて、とても深い内容でした。

ラストにのぞみを託しましたが
私の希望とは違い あたりまえだけれど少し寂しくてせつない終わりでした。

映画にもなりましたが、永作さんがどのように演じるのか見てみたいです。
八日目の蝉Amazon書評・レビュー:八日目の蝉より
4120038165
No.12:
(3pt)

小説としてはうまい。

どんどん読ませる、ということには申し分ありません。「不倫」を扱った好きではないものであるにも関わらず、引っ張っていく力があります。
ただ、読み終わり気がついたのは、主要な5人の感覚がおかしい、ということ。この中で1人でもまともなら、こんな話にはならないでしょう。「ご都合主義」という言葉が浮かんでしまった。
べた褒めな書評を見て読んでみたが、少し騙された気がしないでもない。
八日目の蝉 (中公文庫)Amazon書評・レビュー:八日目の蝉 (中公文庫)より
4122054257
No.11:
(3pt)

後知恵作品に過ぎない

作者の細かい心理描写の巧みさには確かに瞠目すべきところがある。
しかし、この小説のグランドデザインが私には共感できない。
なぜなら、1993年におきた日野市OL不倫放火殺人事件と、80年代後半から
社会問題になったヤマギシズムを下敷きにしているのが見え見えであり、
その2つの現実の事象をさらに超えて輝くような魅力に欠けるからである。
現実の事件を参考にして、ちょっと想像力を働かせてうまいこと小説に
まとめてみました、という以上のものではない。
優れた文学の条件とは、時代を予言してみせることではないか。

八日目の蝉 (中公文庫)Amazon書評・レビュー:八日目の蝉 (中公文庫)より
4122054257
No.10:
(3pt)

胸が張り裂けそう

テレビでたまたま,それも2回,6回シリーズ(?)の最後の2話を観て前半がどうしても気になって購入しました。
なぜ子供を連れて逃げ回っているのか,どうも自分の子供ではなさそう。それがわかりました。
すっきりしました。女性の性(さが)ですね。怖いぐらい大胆でした。
ラストはテレビでも見ておりましたが胸が張り裂けそうでした。
4月に局は違いますが放映されるとかききました。本と合わせてみるとなお良いのではないでしょうか。
八日目の蝉Amazon書評・レビュー:八日目の蝉より
4120038165
No.9:
(3pt)

小説としては面白かった

小説としては面白くグイグイ読み進めることができる。

ただ、どんなに子に愛情をかけたとしても、希和子はやはり自分勝手だ。

作者は「実母は母としての資格がないが、希和子には(法的には許されないが)その資格があった」ととれる書き方をしている。

しかし、親子の信頼関係というものは生まれた瞬間からあるものではなく、子育てをする中で育てていくものだ。希和子と子の関係はこれから実母と子が作るはずのものだった。

それを勝手に壊したのだ。

結果的に希和子は周りを不幸にした。大切だと思っていた子の心にさえ、取り返しのつかない大きな傷をつけている。

自分の手元に置いておくことは本当の愛情といえたのだろうか?ただの執着ではなかったのだろうか?


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4120038165

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