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漆黒の王子
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漆黒の王子の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.81pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全16件 1~16 1/1ページ
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図書館で借りました。 いろいろ詰め込まれたお話でした。 ふだん読まない感じの本だし、異質な設定の物語なので共感はしづらいかったのですが、時々こういうお話も読んでみたいなと思いました。 力作だと思います。 | ||||
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本作品は、第22回(2002年)横溝正史ミステリ大賞受賞によりデビューした著者の受賞後第1作として、2004年に発表、2009年文庫化。 これまで、高校生のハルタとチカのコンビが活躍する連作青春ミステリ短編集「退出ゲーム」や、2008年発表の第3作目の長編「1/2の騎士」などを楽しんできたが、この第2作目の本作品も、高品質なミステリ作品であると思われました。 この作品は、「上側の世界」と「下側の世界」という二つの章が交互に描かれて、物語が進行します。 この「上側の世界」では、ある地方都市の暴力団組織の組員が次々と怪死するという事件が発生。 「ガネーシャ」と名乗る人物からの脅迫状がメールで届いていることから、「殺人」と思われるのですが、「殺しの痕跡」が見当たらず、眠ったらそのまま、目覚めずに死亡していたという状況。 どうやって、犯人は犯行に及んでいるのか、という「大きな謎」が提示されます。 一方、「下側の世界」では、都市の地下に江戸時代に作られた暗渠で暮らす人々が描かれます。 この部分は、登場人物達が現実から遊離しているような感じで、著者の作品が、ファンタジー+ミステリの作風と言われるのもここからきているものと思われます。 しかし、この著者の作品は、その作風とはそぐわないような「社会性」も組み込まれているのが大きな特徴です。 私は先述の短編集や長編を読むうちに、巻末の「参考文献」を読書の途中で見るようになりました。 読んでいる途中では、どうしてこんな書物が「参考文献」なの?と感じてしまう書名が並んでいます。 ところが、ラストにくると、これが、物語展開にうまく適合する。 なるほど、そういう発想で、結びつくのか──と。 たまたま最近は、古典的ミステリを再読してきたこともあって、これぞ21世紀のミステリだ──と強く感じてしまいました。 ミステリの誕生から、150年以上経ちましたが、常に進化しているということを実感させる良作です。 | ||||
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この作品、デビュー作よりも長くなっています。 しかも展開がやや冗長気味ですし 伏線、いや謎が所々に張られています。 この謎は冒頭から始まり ラスト近辺まで覆われていますので ある程度本を読んで得てきた情報を整理しないと 頭がこんがらかってしまうことでしょう。 一応序盤には真相理解のために傍点が付いているので 注意深く見ていてください。 この本に出てくる内容は まさに悲劇といってもいいでしょう。 そう、いろいろな意味で。 決してひとつではないのです。 最後に出てくる犯人の 復讐の真相… これは止めることが できなかったものでしょう。 すべての種の方は好き勝手やりすぎましたね。 救えない本です。 そして暗いです。 別のシリーズを読んだ人は 「読んじゃダメ」 | ||||
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★5つ、は、ちょっと甘いかな?確かに甘いところや無理がある点もいなめない。主人公の心の内側が描かれないことおびただしいとか、いくらなんでも子供にそこまでのいじめはないだろうとか、それはあまりにも偶然というかうまく行き過ぎ、とか?でも、あまりの面白さに途中で止めたくなくてベッドにまで持ち込み、でもどうしても眠くて朝方電気がこうこうとついたまま、なんて、久しぶりの経験だったし。しかもこれが新人賞受賞後2作目ってのがいい。受賞作の次の作品でここまで丁寧に、欲張りに、いろいろと持ち込んだこの作家さんの、そのキモチが嬉しくて。久しぶりで、注目の作者さん、来ました! | ||||
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★5つ、は、ちょっと甘いかな? 確かに甘いところや無理がある点もいなめない。 主人公の心の内側が描かれないことおびただしいとか、 いくらなんでも子供にそこまでのいじめはないだろうとか、 それはあまりにも偶然というかうまく行き過ぎ、とか? でも、あまりの面白さに途中で止めたくなくてベッドにまで持ち込み、 でもどうしても眠くて朝方電気がこうこうとついたまま、なんて、 久しぶりの経験だったし。 しかもこれが新人賞受賞後2作目ってのがいい。 受賞作の次の作品でここまで丁寧に、欲張りに、いろいろと持ち込んだこの作家さんの、 そのキモチが嬉しくて。 久しぶりで、注目の作者さん、来ました! | ||||
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地上世界と地下世界の物語が交互に語られ、やくざを眠ったまま殺す謎の連続殺人犯の正体、殺人トリック、ガネーシャの正体、等々読者を引っ張る力量はさすがである。 しかし、まず紺野と高遠の物語から始まったのに。水樹という脇役で登場したキャラクターが出てくる。彼も強烈な個性を持っていればいいのだが、どうにも善人過ぎる。彼を「真の極道」だと紺野は言ったけどよくわからない。 水樹が行動すればするほど、何のために彼はこんなことをするのか?と白けてしまった。出来ることなら水樹の生い立ちにその理由を描いてほしかった。 | ||||
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地上世界と地下世界の物語が交互に語られ、やくざを眠ったまま殺す謎の連続殺人犯の正体、殺人トリック、ガネーシャの正体、等々読者を引っ張る力量はさすがである。 しかし、まず紺野と高遠の物語から始まったのに。水樹という脇役で登場したキャラクターが出てくる。彼も強烈な個性を持っていればいいのだが、どうにも善人過ぎる。彼を「真の極道」だと紺野は言ったけどよくわからない。 水樹が行動すればするほど、何のために彼はこんなことをするのか?と白けてしまった。出来ることなら水樹の生い立ちにその理由を描いてほしかった。 | ||||
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悪に満ちた世界。凄まじいいじめに遭いおのれの運命をねじ曲げられた男が、また新たな 悪を作り出す。犠牲になった人たちの逃げ込んだ先は、日の光が届かない暗黒の世界だった。 ガネーシャは戦った。ひとり、敢然と悪に立ち向かった。そうすることで自分がどうなるのか 分かっていたはずなのに・・・。 上の世界と下の世界が交錯する不思議な話だった。奇妙な時の流れはいったい何を意味する のか?漆黒の王子の正体は?最後まで分からないことばかりだが、ひとつ言えるのは、人の 悪意は悲劇の連鎖を生むということだ。全てが終わったあと、何が残るのか?それは虚しさ でしかない。内容に深みがあり構成もよかったが、タイトルが「漆黒の王子」なのにその王子の インパクトが弱い。王子の抱える心の闇の部分をもっと描いてもよかったのではないだろうか。 また、ホームレスを惹きつける王子の魅力も読み手には伝わってこない。明かされることの ない謎もあり、少々不満が残る作品だった。 | ||||
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悪に満ちた世界。凄まじいいじめに遭いおのれの運命をねじ曲げられた男が、また新たな 悪を作り出す。犠牲になった人たちの逃げ込んだ先は、日の光が届かない暗黒の世界だった。 ガネーシャは戦った。ひとり、敢然と悪に立ち向かった。そうすることで自分がどうなるのか 分かっていたはずなのに・・・。 上の世界と下の世界が交錯する不思議な話だった。奇妙な時の流れはいったい何を意味する のか?漆黒の王子の正体は?最後まで分からないことばかりだが、ひとつ言えるのは、人の 悪意は悲劇の連鎖を生むということだ。全てが終わったあと、何が残るのか?それは虚しさ でしかない。内容に深みがあり構成もよかったが、タイトルが「漆黒の王子」なのにその王子の インパクトが弱い。王子の抱える心の闇の部分をもっと描いてもよかったのではないだろうか。 また、ホームレスを惹きつける王子の魅力も読み手には伝わってこない。明かされることの ない謎もあり、少々不満が残る作品だった。 | ||||
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本格ミステリという謳い文句を知らずに手にしていたので、他の方のレビューに『本格ミステリ』と書いていてびっくり! 私も他の方と同様、『本格ミステリ』とは思わないなぁ。 どちらかというと人間模様重視の、幻想ファンタジーにちょっとミステリがくっついたって感じだと思います。 このお話は、二つの話が同時進行しています。 闇、地下での浮浪者たちとの生活を描く、わたしの物語『地下世界』と、やくざの抗争・因縁が飛び交う話『地上世界』 一見、何のつながりもないはずの二つの世界が、ラストに近づくにつれその真相にたどりつくとき、何とも言えない感情が溢れました。 どうしてこの人は、こんなに伏線が素敵なんだろう。 一度読むだけじゃもったいない。何度も読み直して読み直して、どこからつながりがあるのか、それを自分で推理するのも第二の楽しみになるんじゃないでしょうか。 そのくらい、オススメです。 | ||||
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本格ミステリという謳い文句を知らずに手にしていたので、他の方のレビューに『本格ミステリ』と書いていてびっくり! 私も他の方と同様、『本格ミステリ』とは思わないなぁ。 どちらかというと人間模様重視の、幻想ファンタジーにちょっとミステリがくっついたって感じだと思います。 このお話は、二つの話が同時進行しています。 闇、地下での浮浪者たちとの生活を描く、わたしの物語『地下世界』と、やくざの抗争・因縁が飛び交う話『地上世界』 一見、何のつながりもないはずの二つの世界が、ラストに近づくにつれその真相にたどりつくとき、何とも言えない感情が溢れました。 どうしてこの人は、こんなに伏線が素敵なんだろう。 一度読むだけじゃもったいない。何度も読み直して読み直して、どこからつながりがあるのか、それを自分で推理するのも第二の楽しみになるんじゃないでしょうか。 そのくらい、オススメです。 | ||||
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本格ミステリという事ですが、私が、最初の5,6ページを読んだ時点では絶対悪を描くそういう物語なのだと思った。題名も”漆黒の王子”だし。読み進めて行くと、なるほどだんだんとミステリっぽくなっていき最後には、やっぱりミステリじゃなかったと思う。なぜって、謎解きがされていないような気がしたからだ悪い意味じゃないです。例えるなら、アニメの風の谷のナウシカを見終わったときに感じるそれは、全体のほんの一側面で本当の謎はまだ静かに眠っているまたは、舞台の幕が閉まった瞬間のえもいわれぬあの思いそういう感覚のラストでした。読んで、良かったです。お試し、あれ? | ||||
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本格ミステリという事ですが、 私が、最初の5,6ページを読んだ時点では 絶対悪を描くそういう物語なのだと思った。 題名も”漆黒の王子”だし。 読み進めて行くと、なるほどだんだんとミステリっぽくなっていき 最後には、やっぱりミステリじゃなかったと思う。 なぜって、謎解きがされていないような気がしたからだ 悪い意味じゃないです。 例えるなら、アニメの風の谷のナウシカを見終わったときに感じる それは、全体のほんの一側面で本当の謎はまだ静かに眠っている または、舞台の幕が閉まった瞬間のえもいわれぬあの思い そういう感覚のラストでした。 読んで、良かったです。 お試し、あれ? | ||||
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全くつながりの無いように思えるものが、徐々に一つの線へと繋がっていく様はうまいと素直に思いました!伏線がいたるところにばらまかれています。ここらへんが本格ミステリーと称される所以なのでしょうか?魔法でもかけたような、眠りについたまま外傷も無く死んでしまうという連続殺人事件。色々な要素が絡み合っている、ただのミステリーで片付けてしまうにはもったいない一冊です。 | ||||
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文章は淡々として、読みにくくはありません。浮 眠っている間にいつの間にか死んでいる殺人事件が起こる「地上世界」。浪者達が住む、現実とは隔絶した「地下世界」。やくざ二人と謎の女性の視点から二つの世界の物語が交互に描かれます。読んでいる間は、幻想小説を読んでいるような不思議な感じがしました。やがて、三つの視点からある一つの姿が見えてくるのですが…その見えてきたものには胸を打たれるものがありました。ラストは理解しにくい部分もあるのでその点がマイナスであるように感じました。けれど、ラストでも不思議で胸が打たれてしまうような感覚を味わうことが出来ました。この作者には今後も注目していきたいと思います。最後に、この本の帯には「超本格ミステリ」とありますが、どちらかというと幻想的ミステリといったほうが良いかもしれません。派手なサプライズよりも徐々に胸にしみる何かを味わいたい人にお勧めです | ||||
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文章は淡々として、読みにくくはありません。 浮 眠っている間にいつの間にか死んでいる殺人事件が起こる「地上世界」。浪者達が住む、現実とは隔絶した「地下世界」。 やくざ二人と謎の女性の視点から二つの世界の物語が交互に描かれます。 読んでいる間は、幻想小説を読んでいるような不思議な感じがしました。 やがて、三つの視点からある一つの姿が見えてくるのですが…その見えてきたものには胸を打たれるものがありました。 ラストは理解しにくい部分もあるのでその点がマイナスであるように感じました。けれど、ラストでも不思議で胸が打たれてしまうような感覚を味わうことが出来ました。 この作者には今後も注目していきたいと思います。 最後に、この本の帯には「超本格ミステリ」とありますが、どちらかというと幻想的ミステリといったほうが良いかもしれません。 派手なサプライズよりも徐々に胸にしみる何かを味わいたい人にお勧めです | ||||
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