プリズム

【この小説が収録されている参考書籍】

【この小説が載っている参考書籍】

評判

プリズムの評価:

3.52/5点 レビュー 75件。 B ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点3.52pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全155件 81〜100 5/8ページ
No.75
(3pt)

彼らは何のために推理する?

 小学校の美人教師が、他殺と思える状況で変死。教え子、同僚教師、元恋人、不倫相手と、彼女の周囲にいた人物たちが、「真相」を推理していく趣向のミステリー。一見、合理的と思えた推理が次々に崩壊し、被害者の新たな一面が明らかになるにつれて、事件の様相も変化していく。
 最終的な推理を読者に委ねてしまうという、面白い趣向のミステリーだと思うし、それなりによくできている部分も多いのだが、結果的にはあまり成功していないように思う。
 理由はいろいろあるが、最後に登場する不倫相手の推理に無理がある(衝撃的な結論に至っている割にはあまりに根拠が弱い)ことと、四者四様の推理を展開する語り手自身が犯人だという可能性も否定できないことだろう。
 語り手が犯人かもしれない、というのは作者として想定内とも言えるだろうが、もしそうなら、語り手は「自分以外の容疑者を探すフリ」をしていることになり、彼らは何のために推理しているのかわからなくなる(自分への疑いを逸らすためではないのは明らか)。そのあたり、作者自身が「推理ゲーム」の幅を狭めているような気がするんだけどね…。
プリズム (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: プリズム (創元推理文庫)より
448842502X
No.74
(4pt)

結末が複数存在する小説の存在を認めるか?

一人称の語り手4人が、4つの章ごとに小学校女教師の死について真相を探ってゆく。
章が進むごとに、新たな事実がひとつひとつ明らかになり、教師の死についての別の仮説が浮かび上がっては消える。
そして、最後の4つ目の章の結末で、最初の第1章で暗黙の前提となっていた語り手の潔白性が否定され、4人の語り手の誰かが嘘を語っているのでなければ結局どこにも犯人はいないことになってしまう。
事実を小出しに示してゆき、真相に迫るスリルを徐々に高めてゆく展開は、ミステリ小説として非常に面白い。一気に読み切れる。
それでも、見かけ上、犯人の存在しない殺人事件、というあいまいな結末は残る。異なった人間の視点により、事実は全く異なった様相を見せる。そんな真実を極限まで追求したスタイルのミステリだと言われれば、そうかも知れないが、それでも読後感はすっきりしない。
つまり、結末がひとつに決まらないのも、小説の終わり方の一つだ、という事実を受け入れるべきなのか。
どうしてもそれが受け入れられなければ、本作はエンターテイメントに徹した小説ではなくて、実験小説と考えるしかない。
プリズム (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: プリズム (創元推理文庫)より
448842502X
No.73
(2pt)

灯るべきはずでないものが灯り、そして消え

被害者を巡る人物がそれぞれ探偵となり、仮説・検証を経ていちよの着地点に各々が辿り着く。まさに多面体な一冊。構成美は確かに見事と
評したいが、よくよく本質的に観察するとそもそもの立脚点が不遜であり、表現の前に作者がミステリに何を求めているかが甚だ不明に感じる。
寧ろ度外視すべき部分に非常な拘りをみせ、なまじ体系立てる技巧があるだけ余計に小賢しい印象が拭えない。
この作家像・作風にこのタイトル...皮肉としか思えない。。
プリズム (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: プリズム (創元推理文庫)より
448842502X
No.72
(4pt)

多重解決+α

一つの事件に対し、複数の“真相”が導き出される
『毒入りチョコレート事件』の形式が踏襲された作品。
作中では、四人の語り手がそれぞれ最終的に到達する
“真相”も含め、合計十通りの仮説が構築されています。
さらに本作には、そうした本家から受け継いだ《多重解決》の趣向に加え、
もう一つ、作者独自の趣向が採り入れられています(各章の章題に注目)。
作者は、その趣向によって本作を一個の“プリズム”とすることに成功したといえます。
ところで、本作の四人の語り手は、事件について調査・推理しますが、それは自分を
納得させる口実を見出す作業にすぎず、真実を追究することとイコールではありません。
もっとも、そもそも真実などというもの自体が、人と人のあいだに
あえかに現出しては消えていく、幻影にすぎないとも言えますが。
プリズム Amazon書評・レビュー: プリズムより
440853367X
No.71
(2pt)

小説好きな著者のテクニックご披露

美貌の女性教師殺人事件を巡る、四者四様のアプローチと推理。
巻末解説や他の方のレビューによると、往年の名作推理小説へのオマージュらしいが、
恥ずかしながら、それらの作品を未読の私。
そんな私からすると、そういった「書く側のテクニック」はなるほど素晴らしいのかも知れないが、
「一人の人間の多面性をプリズムに喩えてるんだね。ふーん」くらいのものだった。
ハラハラドキドキするようなストーリー展開や登場人物の人間的魅力といったものを求める
私のような者には、合わないようだ。
プリズム Amazon書評・レビュー: プリズムより
440853367X
No.70
(5pt)

一人称多視点

ストーリー構成に翻弄され推理も交錯し、真相解明までのスリル感がページをめくる度に高まる。
エドガー・アラン・ポオのミステリー小説を読みたくなった。
プリズム Amazon書評・レビュー: プリズムより
440853367X
No.69
(4pt)

結末なき結末とでもいうのか

プリズムというタイトル通りに本作を読み進めることができれば、
被害者の多面性を見事に描いた秀逸なミステリーだと感じます。
しかしながら単に推理小説の枠で読みきるとすれば、
やや消化不良にも感じるでしょう。
プリズム Amazon書評・レビュー: プリズムより
440853367X
No.68
(5pt)

『慟哭』から派生した新機軸の小説です。

一つの事件を複数の視点から多重的に書くというのは、『慟哭』『修羅の終わり』や症候群三部作で見せた、貫井さんがよく用いる手法ですが、本作ではそれの一つの完成型を提示してくれていると思います。
人間誰しも接する人間によって性格を変えるし、更には相手の感じ方次第でその人の人格は無限に存在し得ます。だからといって、ミステリーの世界でそんなことを描いてしまってはトリックや犯行動機自体が成立し得ない場合が殆んどです。
しかし、本作ではそういった人間の持つ多面性に正面から向き合っています。他殺か事故死かもわからないある小学校女教師の死。複数の視点で次々に明かされる新事実。衝撃のラスト!
本作は複数回読むことによって味の出る作品ですし、読者自身が自由に事件のストーリーを思い描くことも出来ます。読み応えがあるのでお勧めです!
プリズム Amazon書評・レビュー: プリズムより
440853367X
No.67
(3pt)

藪の中

小学校の女教師が死んだ。
切られた窓ガラス、睡眠薬入りのチョコレート、他殺と事故の両方で捜査はすすむ。
警察以外にも事の真相にたどり着こうとする人々。
各自が真犯人と目星をつけたものが次の語り手となり、死んだ女教師が様々な色の光を放つプリズムのような多面が見えてくる。
心理描写は見事な作品である。しかし出口の見えない暗い藪の中に置き去りにされてしまったような小説であった。
プリズム Amazon書評・レビュー: プリズムより
440853367X
No.66
(3pt)

消化不良

真相が知りたいと、読み進めていた僕にとっては消化不良。
内容自体は面白くさらさら読めるが、最後は「だから結局どうなんだよ!」と裏切られた感じさえする。
プリズム Amazon書評・レビュー: プリズムより
440853367X
No.65
(4pt)

驚いた

すごい。これはすごい。
ボクはまず目次で感銘を受けた。
この小説のつながりが目次を見ただけでちょっとわかった。
すごい。これは自分の中である推理を想像してから読み進めるのがいいかと思います。
プリズム Amazon書評・レビュー: プリズムより
440853367X
No.64
(5pt)

ネガティブ

軽快なテンポで、次々と画面が変わるがごとく、事件は展開していく。それは刺激的なのだが、何とも言えぬ、せつない読後感を感ずるのは、なぜだろうか。人間のネガティブな一面をさらけ出しているからだろうか。
プリズム Amazon書評・レビュー: プリズムより
440853367X
No.63
(4pt)

地味な事件が派手な事件に。

被害者を取り巻く人間の右往左往する思惑が、一つの(決して設定が派手ではない)殺人事件を二重三重にも深みをもたらせていく。事件が次々にリセットされていく構成は多少くどくも感じるが、そこは作者の筆力と一人称という面白さがカバーしているように思える。何度もページを振り返ったりと、頭の中で事実関係を組み立てていく楽しさもあるだろう。プロットはこてこての推理小説だが、読後は一種のドラマ作品のよう。貫井徳郎は優れたストーリーテラーですな。
プリズム Amazon書評・レビュー: プリズムより
440853367X
No.62
(4pt)

まさにプリズム

 プリズムという言葉の意味は、「ガラスなどでできた多面体で、光を分散・屈折・全反射・複屈折させる光学部品」なんだそうです。まさに、この小説にぴったりのタイトル。
 4章からなるこの小説は、それぞれ教え子、同僚、元恋人、不倫相手の4人の視点で書かれています。だから、それぞれが見た”山浦美津子”像が浮かんでくるのです。いい先生だった(だけど悲しくない)、子どもみたいないい人だった(だけどそれが負担だった)、女王だった(今でもその呪縛から逃れられない)、こんな女性は初めてだった(妻には何の不満もないのに)、と亡くなった山浦美津子に抱く感情は全く違うのです。誰のことを言っているのか伏せておいたら、同じ人のことを語っているとは思えないほどに。それほど山浦美津子という人は多面体な女性だったということでしょうか。
 睡眠薬入りのチョコレートを食べて、アンティーク時計で頭を打って即死していた彼女。事故なのか、他殺なのかは判断できないまま話が進んでいきます。
 結論は・・・読者次第。どんな推理も成り立ちそうな結末。いったいこの事件には何人が関わっているのか。不幸な偶然が重なって起きた悲劇なのか。彼女に決定的な一打を与えたのは誰なのか。
 読んだあとも考えさせられてしまう小説なのです。
プリズム Amazon書評・レビュー: プリズムより
440853367X
No.61
(4pt)

新しいタイプの推理小説だと思う。

違った立場にいる人物が、多様な視点から推理をする。
そして結局答えはでない。
答えがてっきり、出るのだと思ってよむと少々物足りないかも・・
でもこういう小説があってもいいと思う。
プリズム Amazon書評・レビュー: プリズムより
440853367X
No.60
(3pt)

ラストもプリズム・・・。

さまざまな人間の証言から浮かび上がってくるのは、殺された山浦美津子の
さまざまな姿。一人の人間に対する印象は、証言者が違うとさまざまに変化する。
それはまさにプリズムのようだった。だが、証言者が証言すればするほど
被害者の真の姿も、事件の真相も霞んでいく。そして、霞んでいけばいくほど
読み手はラストを期待するのだが、真相もまさにプリズムそのものだ。
それを是とするか非とするかは読み手しだい。ちょっと異色のミステリーだった。
プリズム Amazon書評・レビュー: プリズムより
440853367X
No.59
(3pt)

ええっ 終わりい?

貫井徳郎は嫌いではありません。
ちょっとやさしさや救いが感じられない作家ではあるけれど。
でもこれはどうかなあ。
これありなんだったら。
プリズム Amazon書評・レビュー: プリズムより
440853367X
No.58
(4pt)

おもしろかった。

あー、おもしろかった。推理小説は、一気に読めるのがうれしい。4つの章からなるこの小説は、読者の気持ちが4回ほど、入れ替わる効果を持っている。高ぶった気持ちが、もう一度リセットされて、どういうことが起こるかどきどきして、読めます。真夏の一冊です。
プリズム Amazon書評・レビュー: プリズムより
440853367X
No.57
(4pt)

‘プリズム’というタイトルが納得できました

好きなジャンルだったということともあり、とても楽しめる一冊でした。小学生~大人までのいろいろな人々が推理をしていくので、さまざまな視点からの推理を楽しませてもらいました。ただ、ラストが少しモヤっとしますので白黒はっきりさせたいという方は不満に思うかも知れません。ちなみに、私は一気に二度読みましたが、ますます犯人がわからなくなってしまいました。。。
プリズム Amazon書評・レビュー: プリズムより
440853367X
No.56
(2pt)

どこかで見たような・・・

慟哭のイメージに囚われないことを意識してか、ちょっと違った作風が感じられ、軽い感じで読み進められる一冊です。・・・が、これってどこかで見たような話だな、、と思っているのは私だけではないはず。視点が違うことはわかるけど、、、ちょっと酷似しすぎ?
プリズム Amazon書評・レビュー: プリズムより
440853367X