■スポンサードリンク
果断: 隠蔽捜査2
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
果断: 隠蔽捜査2の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.57pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全121件 101~120 6/7ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
待ちに待った「隠蔽捜査(2)・果断」の文庫化です。前作を読んでいて、この2作目が数々の賞を取っていたので、期待して読みました。 読み始めると、あっという間に事件が起こり、あっという間に事件は解決します。 なんだ・・・これは、この後は官僚の間での責任云々だけのストーリーなのか・・・。と思ったら、それだけではありませんでした。 意外と思われる事実がどんどん判明していきます。 読み終わると、その前半のストーリーの中に実は伏線が張られていたことが後から分かってきます。 ただ星を一つだけ減らしたのは、あまりにも予定調和的に終わった点と前半に竜崎とPTAとのやり取りなどがいまいちしっくり来なかった点です。 ただし、それを省いてもあっという間に読めますし、筆者の警察内などの造詣の深さに感心しました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
とにかく常套句の羅列で、文章が稚拙だと感じた。 何度も出てくる同じ言い回し(「微笑んだ」等)、ベタなテレビドラマのような場面構成。 発想に多少目新しさはあるものの、雑な描写に心奪われ、集中できなかった。 登場人物も、ステレオタイプで書き込みが浅い。魅力を感じるには至らなかった。 すごく面白いからと勧められて読んだので、残念。 レビューの評判も良いし、賞もとっていらっしゃるので、 何か読み間違っているのだろうかという気にすらなってくるけれど。。 私はつまらなかったです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
この作品は先にテレビドラマで見て、大体のあらすじはわかっていたのであるが、 最後まで一気に読ませてもらった。 今野敏は、作品の出来不出来が激しいが、この作品は、 山本周五郎賞の名に恥じない作品。 隠蔽捜査シリーズで今野敏のファンになった方は、 名前買いせずに、レビュー等で評判を確かめてから読むことをおすすめする。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
この作品は、「隠蔽走査」の続編です。 前作で主人公の竜崎は、警察庁のエリートキャリア官僚でしたが、息子の不祥事のために、大森署署長へと飛ばされてしまいます。 やはり相変わらずの朴念仁ぶりを発揮して、何事も正論で、合理性を追求するやり方は、方面部長とのいさかいに発展したりと、少なからずトラブルも起こします。 そんななか、立てこもり事件で、弾切れだった立てこもり犯が、SATの突入により射殺されたことから、世間の批判を浴び、現場の指揮を執っていた竜崎は厳しい立場へと追い込まれます。 この事態をどう打開するのか。 最終的にはやや都合のよい落ちで、その点は残念でしたが、これまでにない警察官僚という立場から事件を描いているという新鮮さがあるのと、非常に魅力的な竜崎というキャラクタで、楽しんで読むことができました。 おすすめできると思います。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
本書は’05年の話題作『隠蔽捜査』の続編にあたり、’07年、「このミステリーがすごい!」国内編で第4位、「週刊文春ミステリーベスト10」国内部門では第9位にランクインしている。『隠蔽捜査』が’06年の「第27回吉川英治文学新人賞」を受賞したのに続いて、本書は’08年、「第21回山本周五郎賞」と「第61回日本推理作家協会賞(長篇および連作短篇部門)」をダブル受賞している。 警察庁キャリアだった竜崎伸也警視長は、前作で警察上層部と息子の不祥事の両方で、隠蔽の誘惑にかられる事態に直面し、共に明るみに出すこと選び、警察官僚の地位をはずされ、所轄署である大森警察署の署長に左遷されてしまう。そこで彼は、部下や地域の人々から変人扱いされながら署長決済の膨大な判子押し作業に追われていた。 そんなおり、消費者金融強盗の犯人のひとりが、管内の小料理屋に銃を持って人質をとり、立てこもるという事件が発生する。竜崎は慣例を無視して現場に駆けつける。 現場での警視庁捜査1課特殊班SITと警備部に所属する突入部隊SATとの主導権争い。説得に応じない犯人。やがて銃声を耳にした彼はSATの突入を下命、犯人は射殺される。ところが、マスコミの思わぬ報道で、突入をめぐる責任問題が巻き起こり、さらには家庭を任せきりにしてきて自分では何もできない妻の緊急入院という難題が重なり、竜崎は公私共に窮地に立たされる。 複雑な縦割り社会である警察機構の圧力や、所轄の署長として従来の慣習に従わせようとする副署長以下の部下たちの態度にも“どこ吹く風”とばかりにあくまで“原理原則”を遵守するおのれの信条を曲げない竜崎の言動は爽快・痛快で、潔ささえ感じる。 さらに、本書ではいったんは解決したかに見えた事件が新展開をみせるという、前作では希薄だったミステリー的な要素も色濃くなっている点も見逃せない。 本書は、竜崎というキャリア警察官の特徴的な個性を軸に据えながら、組織内の主導権争い、捜査現場の緊迫感、意外性のあるプロットが用意された、背骨の通った硬派の警察小説である。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
内容に少し疑問が残った。 立て篭もり事件に、強行突入で解決を図った。 犯人死亡という結果になった。そこまではいい。 しかし、撃ったのは誰か、という点を明らかにしないまま 終りにしようとするなんて事が実際にあるのでしょうか。 報告書には書かないのだろうか。 読み終わった後、その点が気になって、もやもやします。 その点を除けば、かなり痛快な警察小説だと思います。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
隠蔽捜査の第二弾。2007年度の各種ミステリランキングにもランクインした作品。 前作で警察庁の長官官房の総務課長だった竜崎は、家族の不祥事による降格人事で大森署の署長に就任した。幼なじみの同期のキャリアの伊丹とは地位が逆転してしまったが、前回の事件で恩を売ってあるので、適当に伊丹の地位を利用する竜崎だ。所轄の署長に収まってみると、上意下達と序列重視の警察の組織の無駄を竜崎は痛感する。すべてを合理的に処理していこうとする新署長に、大森署の警察官たちは面食らう。出世コースを外れたことで、ますます自由になってしまった竜崎の言動が面白い。 就任早々、強盗事件が起こり犯人が逃走する。犯人のひとりが銃を持ったまま大森署管内の小料理屋に人質をとってたてこもり、竜崎は対応を迫られる。所轄をまとめ、外部からやってくる警視庁の応援部隊や、捜査一課特殊班(SIT)とSATの間の調整もしなければならない。SITは交渉による解決を目指し、SATは実力行使で解決を図る訓練を受けている。犯人の説得をいつまで続け、どこで強行突入するかは、判断が難しい。交渉が長引いて人質に危害を加えられても、警察が銃撃して負傷者が出ても、世間は警察を非難する。一番楽なのは自分で判断をしないことだ。組織の上部へ判断を任せ何もしないことが組織で上手に生きる術だ。ところが現場にいるのは竜崎だ。彼がそんなことをするわけがない。だからこそ『果断』なわけだが・・・ 竜崎が決断を下して事件が解決したあとに、本当の事件が始まる。 竜崎の家族とのやりとりも楽しい。家庭を守る妻が入院し、竜崎は風呂の沸かし方もわからない。それでも就職活動のあいまに長女がごはんを作ってくれたり、浪人中の長男が進路について相談をしたりするので、家庭を顧みない父親にしては、愛されてる方だと思う。東大を目指している長男が、アニメの道にすすみたいと言い出し、竜崎は思考が停止する。それは子供の見るものだろう、と言った父親に、息子は名作だから見てほしいとDVDを渡す。国民的人気ブランドの某アニメだ・・・そんなもんで感動するなよ、竜崎!素直すぎるよ。現代若者事情もひととおり知っていないと犯罪に対応できないよ?(笑) | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
息子のヘロイン煙草喫煙が原因となり、大森署の署長に異動した竜崎が着任した直後に事件が起こる。高輪署管内で消費者金融への強盗事件が発生し、犯人逃走に対応し緊急配備が敷かれる。その犯人の一人が、大森署管内の小料理屋「磯菊」に立てこもる。 この事件解決を軸にメインストーリーは展開する。 犯人逮捕に臨むSITとSATの2つのグループ。現場の前線本部長になる竜崎と指揮本部長になる伊丹。この2人はキャリアの同期で、小学校の同期でもある。 一警察署組織内での警察人の価値観・組織観と、竜崎の原理原則主義との衝突。従来のやり方を変えていく竜崎の行動。警察組織間の縄張り意識の衝突。キャリアとノンキャリア間の人間関係。新聞報道の実態。作者の眼は、警察機構と新聞報道に潜む問題事象自体を伏流するテーマに据えているようだ。 立てこもり犯の「射殺」で事件が落着したかに見えた。しかし、大森署ベテラン刑事のちょっとした疑問とそれを重視した竜崎の指示から、事件は全く別の様相を表していく。まさに、逆転劇。竜崎と伊丹の絡みは前作に続きやはりおもしろい。 そのプロットの巧みさに引き込まれ、一気に読み終えた。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ミステリーしか本を読まない僕ですが、この作品はかなり楽しめました。前作の隠蔽捜査から読まれることをお勧めします。その方が、主人公のキャラクターが理解でき、そこでの出会いがこの「果断」にも関係していくからです。とにかく主人公のキャラクターが最高で、他の作品では警察キャリアの嫌な奴というサブキャラクターっぽい主人公が、その冷たい感じを極めていることで愛されるキャラになっています。警察小説はあまり読まないのですが、この作品はかなり異質で本当にあっという間に読み切れました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
「隠蔽捜査」を文庫で読んで早速「果断」を購入しました。一気に読み上げてしました。前作と同様リズム感のある文章で読みやすい。久々に読後の爽快感を味わうことができました。今野さんのシリーズの中でも出色のできですね。軸のぶれない竜崎伸也の生き方に魅了されます。警察官僚に限らず日本を支えるエリートがかくあって欲しいと思います。私も警察官ではないのですが日々人命を預かり、決断を迫られる仕事をしています。明日からの仕事の励みになりました。竜崎に負けないように頑張りたいと思います。単行本を購入しましたが決して損のない優れた作品だと思います。今後のシリーズにも期待が持てます。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
竜崎かっこいい!妻子がいても惚れ惚れしちゃいます。 「果断」そのタイトルにふさわしく、 警察の縦割り習慣を気にする部下、時には位が上でも バッサバッサと斬っていくところが爽快です。 だけど奥さんが病気と知ると動揺を隠せずにいたり ナウシカ見て感動するところも人間っぽくてグーです。 こんな警察ばかりだったらいいのになぁと 思わずにはいられない作品です。次回作もぜひ読みたいです。 今の警察に不満を抱いてる方、必見です。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
テレビドラマ化された作品(2008年10月4日放送)の原作。「果断」とは、「思い切りよく事を行うこと(さま)」という意味だが、たしかに本書の内容はその言葉を如実に反映している。前作よりも事件それ自体に緊迫感が漲っており、単純な解決から一転するストーリー展開にも読者を飽きさせない作者の工夫が感じられる。前作との関連(登場人物の背景など)の記述もあるので、本作品から読んでも全く支障はない。スピード感に満ちた質の高い警察小説であるというのが率直な印象だ。 読了してあらためて感慨深いのは、「原作」を読んでみることの価値についてだ。テレビドラマを最初に観ていたので、事件の進展とその結末も知っており、原作を読んでみる必要性を感じなかった。かなり以前に放送されたものであればよいが、ドラマはごく最近に放送されたものであり、記憶もまだ鮮明である。警察小説を読むならば、こちらに全く予備知識がないほうがずっと楽しめるはずだ。しかし原作は、ドラマとは違った面白さがあるし、ドラマとの違いもかえって新鮮であった。竜崎と伊丹を演じた俳優の口調を本文と重ね合わせてみると、更に印象が濃くなった。こうした印象を持ったのは私だけかもしれないが、原作を読むという主体的行為が有する価値をあらためて感じ取った。大袈裟ではあるが、なかなか貴重な経験であった。 本書は前作に引き続く第二作目であるが、今後も是非とも読んでみたい作品である。「変人」と呼称される竜崎(大森署著長)の生き方が、次第に周囲から受け容れられるのも心地よいし、彼とは対照的な性格と位置づけがなされている伊丹(警視庁刑事部長)との関係性に親近感が増していることにも安堵感を覚える。竜崎家族にもきっと変化が生じるだろう。その辺も今後の注視点の1つ。本書は警察小説である同時に、家族小説でもあるのだから。何か大切なものを教示してくれる読み応えある作品である。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
前回の隠蔽捜査では竜崎のエリート意識が鼻についたが隠蔽捜査2の竜崎の垢抜けっぷりに大いにうけました(笑)いや、本当にこんな官僚ばかりなら昨今起きているうんざりするよーな不祥事はあまり起きないかもしれないですね…。隠蔽2で気付いたですが、竜崎は天然ですね(笑)いや、面白かった(笑) | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
警察庁長官官房総務課長から大森署の署長へと降格人事となった主人公:竜崎伸也であるが,生活の習慣も,仕事に対する矜持が変わることはなかった。現場に戻り判子を押すことに一日の大半を割かなければならない現状に疑問を持つ日々の中,近隣の高輪署管内で強盗事件が発生し,大森署にも緊急配備がかかることになる・・・ 文庫本で読んだ隠蔽捜査の2作目となって,前作の事件で降格となり,警察庁キャリア路線から外れてしまった主人公の話である。前作は警察ものとしては多少淡泊でもあり物足りなかった印象がぬぐえないが,この作品は事件とその後と二段構えとなっていてページをめくる手が止まらず最後まで一気に読んでしまう面白さであった。面白さでは最高点であるが,何となく前作よりも角が取れてしまった感じの主人公が少し残念だった。しかし,その変化に思わず「ニヤリ」としてしまい,圧倒的に人間くさくていいのであるが・・・次作も楽しみである。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
大森警察署長に格下げされた竜崎警視長の話の第2弾だ。 それほどのなぞときがあるわけではないが、テンポよく話は進んでいく。 あいかわらず、竜崎は、駆け引きや保身ではなくあくまで自分の信じる”正義”を貫く。 偏屈にも奇異にも移るが、本人は意に介さない。 警察と市民の防犯の懇談会にの一幕にもそれが現れる。 最近、ぶっそうな事件が多いことで警察にはしっかりしてもらわないといけないという市民に対して 警察は可能なことはやらせていただきます。 では、皆さんは警察に対してなにをしていただけるのですか? 世の中は原理原則であり、権利には義務がついてまわります。 それにはプライバシーをとるか、治安をとるか市民の皆さんに選択するときがきているのです。 と竜崎は言うのだ。 そんな偏屈にも見える大森署の館内で強盗事件が発生する。 犯人は3人で、逃走中で、別に小さな事件が起こる。 そこには。。。。 すばらしくよくできた警察小説だ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
内容については他のレビューにもあるとおり。 徹底した合理主義で警察組織の矛盾を突いていく主人公竜崎の言動が痛快です。 新宿鮫をさらに合理的にした感じです。その分軋轢も多くなるんですが、それも 周囲の人間に支えられることで解決していったという感じ。 ボリュームがやや少ないのが残念ですが、また続編が出てほしいと思います。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
前作「隠蔽捜査」も好きだったのですが、今作は更に良い。 竜崎節、絶好調! こういう上司、部下にとってはちょっと面倒くさいだろうなと思う。 何しろ竜崎は正論で向かってくる。だから反論もしにくい。 だけど竜崎の良い所は、正論で部下を困らせようとか威光を振りか ざそうとか、そんな姑息な考えを持っている訳ではなく、純粋に 警察組織や警察官のあるべき姿を追求している姿勢にある。 実際彼は自分を厳しく律している。 さらに彼は、分からないことは正直に尋ね、相手の話は素直に聞き、 間違いは即座に正す、柔軟さと正直さを持っている。 だからこそ次第に周りの信頼を得ていく。 彼の性格が分かってくると、PTAのうるさ型や所轄にとっては絶 対服従の管理管に対するあしらい方も、ハラハラするどころか思わ ず笑ってしまうような痛快さを感じる。 今回も竜崎や伊丹は窮地に陥る。 立てこもり犯のSATによる射殺の是非を巡って、マスコミが警察 を非難し始め、主席監察官直々による調査という「一大事」が起こ り、竜崎や伊丹の責任問題は免れなくなってきたのだ。 しかしその窮地を救うのが前作「隠蔽捜査」で竜崎と一悶着あった 戸高刑事なのだから面白い。 しかも彼の一言が事件の様相をガラッと変える。 この戸高刑事、前作では散々な書かれ方をされていたが実は優秀な 刑事で、斜に構えた態度も組織の現状に不満があるからだと分かる。 さらに彼はだんだん竜崎に対し、好意を抱き始めている。 この「実は」って人、好き。 また竜崎の妻、冴子も良い。 妻の突然の入院にうろたえ心配する竜崎に対し、気丈にも病室から 夫を職場へ送り出し、事件のことはニュースや新聞でしか知らない 筈なのに敏感に夫の窮地を感じ取り「異動のときは早めに教えて下 さいね」とさりげなく言う。 竜崎が「かなわない」と思うほど実にカッコいい奥さん。 こういう、職場の人間や家族との関係を上手に書かれているとこと はさすが今野さん。 全く新しい警察官、竜崎のキャラにハマッタ人は私だけではない筈。 このシリーズ、まだまだ続いて欲しい。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
文句ない傑作です。なにより主人公の竜崎伸也、キャリア官僚ながら、頑固である意味不器用な立ち回り、土臭い人間臭さがとにかく良い。主人公を取り囲む家族愛、そして人質立てこもり事件に、警察組織内の葛藤。自分が信じる正義、正論と組織の壁、マンネリズムに挟まれ、もがき苦しむ所なんて、仕事をしている人は、誰でも似たような経験を一度はしているはず。どのようにして竜崎が切り抜け、事件の解決を見るのか、本当に一気読みの面白さ。 シリーズ化と共に、竜崎自身の今後と、多分素晴らしい竜崎家の成長がかみ締められるそんな期待大。早く、続編を読みたい。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
シリーズ2冊目でこれはベイエリア分署シリーズのキャアリア版だと思った。 周囲から仲が良いと思われている同期で階級が同じふたりの警察官、竜崎署長と伊丹刑事部長(階級は警視長、その上は警視監・警視総監だから、とにかく偉い)は、ベイエリア分署の安積班長と速水小隊長(階級は警部補)にあたる。 ベイエリア分署の敵役は階級が同じ相楽警部補だが、竜崎の敵役の方面本部の野間崎管理官は2階級下の警視なので竜崎は相手にせず、伊丹を番犬か水戸黄門の印籠(浅見光彦探偵の兄・刑事局長とも言う)に使っている。ちなみに速水は署内パトロールで自主的に安積の番犬をしている。 あと安積・速水は臨海署の内外に信頼し彼を応援する仲間がいるが、本作では警察庁の課長から降格人事で所轄の署長になった竜崎と部下がお互いを理解し信頼していく過程が描かれている。そして署外では捜査一課特殊班の班長とSATの小隊長の信頼を得た。 署長の竜崎が判子押しで一日つぶれているのに、「俺は現場主義だ」と言って、刑事部長自ら捜査本部に詰めていられるのかと思うが(ベイエリア分署では捜査一課長の下の管理官が捜査本部に実質責任者である)、それは言わないお約束だろう。 ベイエリア分署シリーズのファンにはお勧めのシリーズで続編が期待される。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
竜崎は東大をでて官僚になったバリバリのエリート。ひとの気持ちがまったくわからない無神経な男です。なんでも合理的な理屈でものごとを推しすすめ、それだけの権力をもっています。 ただし、これが硬直した警察組織のなかでは意外な効果を発揮する。自分の保身や面子は度外視して、あくまでも「合理的」に動く竜崎は、本人の知らないところで部下の信頼を得てゆきます。 この新鮮なキャラクタの造形が、今野敏の最大の魅力です。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!