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果断: 隠蔽捜査2
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果断: 隠蔽捜査2の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.57pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全121件 81~100 5/7ページ
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前作で警察庁の総務課長であった竜崎は、家族の不祥事の監督責任を問われ、所轄の署長へと左遷されており、本作はその大森署が舞台となっています。 官僚の縦割り・前例主義に与せず、物事を原理原則に則って合理的に判断するが故に、官僚組織の中では「変人」扱いされていた竜崎。その「変人」が現場に赴任することでどのような化学反応が起こるのか、そんなことを期待しながら読み進めました。 舞台である大森署は、あからさまな問題があるとは言えない迄も、副所長や課長は方面本部の管理に怯え、現場の刑事は斜に構えている、お世辞にも良好な組織とは言い難い状況です。 まず竜崎は自室(署長室)のドアを常に解放します。これは、その後、竜崎が署内に風穴を空けることへの暗示ととれます。主題となる立て篭り事件の解決と、その後の真相究明にあたり、竜崎は原理原則に則って判断し・指示を出し・部下と対話をします。これらを通して、当初竜崎に対して猜疑的だった署員の感情が溶けて行き、署内が徐々に一体感を増して行く、この過程には鳥肌が立ちました。ここが本作の見所の一つではないかと思います。 もう一点、今回は妻の病が重要な役割を果たします。黙って竜崎をサポートし続けてくれていた妻の不在によって、竜崎はその有り難みを知ると同時に、転勤などで妻に心労を掛けていたことに気づきます。時を同じくして、竜崎は立て篭り事件における失態のスケープゴートにされそうになるという窮地に陥ります。ここで竜崎は、国の治安を守るという大義のためでなく、大切な家族を守るために闘います。この竜崎の心境変化が素敵でした。恐らく多くの働くお父さんの共感を得たことでしょう。そして、最後の竜崎と妻との会話がいいんです。一山を超えた夫婦の一体感、失礼ながら便所で読了したのですが、個室で思わず目頭が熱くなりました。 | ||||
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非効率的なしきたりに縛られる警察機構の中でスマートな行動を取る 主人公竜崎には前作にはなかった魅力が感じられ、この一点だけでも刑事物として 面白いのだが、事件において間違った判断はしていないのに次第に追い詰められて いくという展開も読んでいてジレンマを感じさせられ中々に秀逸 事件は大した物ではないが、犯人の杜撰な点なども踏まえてリアリティがあるのかしれない 登場する人物にも面白い人物が多く悪くなかった 今野氏の刑事物が好きな人ならば満足できる作品だろう | ||||
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思わず、Kindle版があったので、隠蔽操作を読み終わりつい2があるので、ダウンロードして読みかけて見たら 久しぶりに時間を忘れて一気に読んでしまいました。一番主人公の良さが出ていたのではと思ってしまう作品でした。 3は評価が別れていますが、またKindleにおろして読んでみようと思います。 | ||||
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一作目よりも面白かった!馴染みのない署長の業務も、さすが警察と思った! | ||||
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周囲から変人と言われながらも自分の信念を曲げずひたすら貫く痛快さが良かった。 | ||||
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冷静な主人公の性格の下に淡々と語られていく事件。1の時と同じく読者は手に汗握る展開を追う。 しかし、当たり前の事が当たり前でないのが組織。 それは警察庁も警視庁も同じ。解決に向かいながら、そこには大きなカタルシスが存在していて感動すら覚える | ||||
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堕ちた(?)警察庁エリート、正論キング竜崎氏が主人公の痛快物語。 シリーズ1作目で虜になり、即、2を読みました。 竜崎氏の奥様も1に続いて登場。実にいいコンビですね。 このシリーズめちゃ好きです。 | ||||
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面白いので一晩で読めた。 警察小説としては、非常に良くできていると思う。 しかし人物造形、特に主人公の竜崎警視長が、家庭の中では妻がいなければ料理はおろか風呂を沸かすことも何も出来ない赤子同然、という設定は、余りに類型的に過ぎると感じた。 熱心に受験勉強を続けて東大法学部を経て上級公務員試験に合格し、警察官僚となったエリートである竜崎警視長は、アニメなど子どもの見るものだと思い込んでいて、『風の谷のナウシカ』のタイトルすら知らない。 作者は、函館ラ・サール高校から上智大学文学部という学歴のようだが、高校時代の同級生で東大を出て官僚になった人たちは、みんな竜崎警視長のように無趣味で勉強しかしない人たちだったのだろうか? 私は竜崎警視長と同年代。中学校の同級生には、実際に東大法学部を経て警察官僚となり、警備・公安畑のエリート街道をずっと歩んでいる男もいる。 彼は同級生の中でダントツに賢かったが、一方で小学生の頃からヘルベルト・フォン・カラヤンの大ファンであり、独身時代には、給料のすべてをクラシックのコンサート通いやCD購入に費やすような生活をしていた。(結婚した後も、余り変わらなかったらしい) 高校の同級生で、入学後最初のホームルームで「趣味は数学の難問を解くことです」と自己紹介し、実際に京大工学部に現役合格して勉学を続け、現在は大学教授の男は、一方でスペースオペラのようなベタなSF小説が大好きで、「宇宙英雄ローダン」シリーズを全巻読んでいるほどだ。 同じく京都大学工学部から大学院を経てアメリカへ留学し博士号取得、帰国後は某大企業の中央研究所に勤務し年収数千万円を誇る知人は、高校時代からずっとアマチュアバンド活動を続けている。 ドラムセットの両側に譜面台を置き、一方に楽譜、一方に参考書・問題集を置いて楽器練習と受験勉強を同時にこなして公立高校から京大工学部へ一発合格し、その後も研究と音楽を両立させてきた。 このように私の周囲の東大・京大出身者を頭に順次思い浮かべても、竜崎警視長のようなガリ勉タイプなど、1人もいないのだ。 竜崎警視長や私の年代なら、小学生で『太陽の王子 ホルスの大冒険』や『どうぶつ宝島』を観て宮崎駿の名前を覚え、高校時代には受験勉強のかたわら『未来少年コナン』や『ルパンIII世』、ファーストガンダムなどは欠かさず見ていたものだ。 それでも、勉強の出来る者は東大・京大に一発合格した。数学教師とケンカして高校二年の途中から数学の勉強をやめた私ですら、大阪大学の文学部なら一発合格できた。 そして『風の谷のナウシカ』は、劇場公開封切初日の朝一番の上映を待つ列に並んで観た。 今でもヱヴァンゲリヲンだけは見ている。だからと言ってアニヲタでも何でも無い。 東大出のエリート官僚だからガリ勉で、ナウシカも攻殻機動隊も何も知らないという設定には、作者の偏見が入っているのではなかろうか? この点だけは疑問を覚える。 | ||||
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ともて面白かったです。物語の展開が実にスムーズで、登場人物のキャラもしっかりしており、それでいて「えっ!」と思わせてくれる。言うことなしです。特に、展開を進めるための複線が絶妙で、楽しく読めました。 | ||||
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久しぶりに今野敏の作品を読んだ。非常に面白かった。日本には、探偵小説というものは成り立たず、これにあたるのが結局警察小説になる。その警察小説も、単に事件をつくだけではなく、このところ目につくのは、その警察を構成する人、もっと言えば、キャリア・ノンキャリアの役人小説とも言うべき側面だろう。 これはいろいろな捉え方があり、基本はキャリアのあまりの役人臭さ、官僚臭さを突くものだと言える。新宿鮫シリーズもその一面を強く持っている。 本件は、その中でもまた異質な色合いを持っている。キャリア・ノンキャリアがともに仕事をせざるを得ず、圧倒的多数で実際の仕事を支え動かすノンキャリアを、キャリア族がどう扱い、どう接しているのか。そして、少数派ながら圧倒的な力を持つキャリアが同時分を律しているのか。人間としての官僚を非常にきちんと捉えている。 ともすると余談、下手をすると回り道や余分になってしまう、家族問題を実にさりげなく、しかし重要な柱として配しているのは、小説としての厚みを増し、単なる謎解き、あるいは一般受けするアクション派の主人公モノとは一線を画している。 人の役割、なすべき事柄をきちんと見据え、下らぬ風習や見栄を退け、しかもちゃんと弱さをかいま見せる主人公に拍手を送りたい。 | ||||
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TVドラマから見たせいか始終陣内孝則の顔が頭の中を駆け巡った。 主人公である竜崎のキャラクターにはとても共感でき、仕事と家族両方を主題とした傑作である 前作の続編に恥じない作品となっている。 またタイトルが示す通り今作は、現場のリーダーとしての決断が大きくクローズアップされており 組織人として、また長の立場として見た場合、大変多くの教訓が散りばめられている。 さらに秀逸な謎解き要素まで加えられてる事を考えても、日本の警察小説を代表する名作といえる。 未読の方はぜひ第一作から読んで戴きたい。 | ||||
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この本を読みたいが為に、先に前作の「隠蔽捜査」を読んだのだが、期待以上に 面白く、大いに興奮した。 そして今度は期待を胸に「果断」を読んだのだが、期待に違わない出来で、これは シリーズ物の2作目としてはお手本ともいえる良作だ。 どんな状況でもブレない竜崎のキャラは、降格となった警察署長という立場で 更に鮮明となり、ヤリトリの一つ一つが痛快極まりない。 また、今回は警察人事の妙味だけでなく、謎解きの要素も加わっているので、 小説全体の仕上がりは前作以上だ。 小気味良いテンポは前作同様で、次回作も読みたいという欲求に駆られる一冊だ。 | ||||
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まず、本書がどのような賞を受賞しようと、これはミステリーではありません。 前作が警察官僚小説であったのに対し、本作は警察小説、と言う事が出来ると思います。 ****の賞を取ったから、とか、帯を見て、購入されて「期待はずれだ!」等というのは お門違いなのでまず述べておきたいと思います。 さて、多くの警察小説が捜査員の視点で書かれているのに対し、 (善作同様)主人公が降格人事を食らった警察官僚であるので、視点もそこにあります。 ですので、警察小説好きな方が欲する(と思われる)捜査のディテール、と言う点では ある意味不満を持つ方もいらっしゃるかも知れません。 ですので、そう言う物がお好みの方もあるいは避けられた方がいいのかも知れませんね。 と、2点予防線を張らせていただいた上で言いますが、 「面白い!!!」 前作に全く劣らない面白さだと感じました。 相変わらず人物像がしっかりしていて、立っている、 決してどんでん返し、と言うわけではなく、これも一つの王道であり、 初期の段階から読者は事件の本質に気づく事が出来る、またそうさせている書き口が何ともイイ。 筋書きは取り立ててユニークと言う事はないと思いますが、 事件とその周辺、担当捜査員を中心に描く多くの警察小説とは違い、 事件と人物、人物同士を描く部分が多い本作は、そう言う点ではなかなかユニークな作品といえると思います。 前作同様に人物描写にしびれる一作だと感じました。 | ||||
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脳みそまで四角いんじゃないかと思わせといて、たまに戸惑う姿を見せられると、 そこにやたらと人間くささと親しみを感じてしまうのだよなあ。 | ||||
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竜崎が良い方向に向かっていく作品ですね。 クオリティも非常に高いものを感じました。 個性的で魅力的な主人公や、周りにいる同僚達との 絡みも読み応えがあります。 そのうえミステリとしての面白さも十分堪能できました。 | ||||
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い、やー!来ましたね!読み終わるのが残念になるスゴ本!最高。当たり前のことを当たり前としている主人公。揺るがないと思われる本人はそれを、揺らいでいるからこそ、原則に立ち返るだけだと言う。それも、「なんでそんなことを言われるんだ?」とでも言いたげに、とてもとまどいながら。主人公は途中、息子の見せてくれるアニメで我にかえるけれど、あたしはこの作品で少し、自分に戻る。嘘はいけませんとか家族を大切にとか仲間を信じようとか。いろいろたいへんなことはあるけど、実はシンプルなことをきちんと積み上げれば安定するのは、人も積み木も同じようなもんかもね。おーし元気出たぞ!がんばろう! | ||||
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前作の文庫本解説で北上次郎氏がこの小説を「正論の人(主人公)を、警察組織の中に置いたらどうなるか、を描いたのが本書なのである。」と記している。もちろん、本作においてもそれにかわりはないのだが、おもしろさは本作が上だと思う。前作で、著者から「正論の人」としてキャラクター設定され、活躍の舞台を与えられた主人公竜崎が、本作によって独り立ちしているからだ。もしかしたら、著者の思惑以上にキャラ立ちしたのかもしれない。だからといって、前作を読む必要がないわけではない。前作には竜崎の性格や思想が丁寧に描かれているからだ。一人の主人公を描いたシリーズ物を読む醍醐味を味わうことができた一冊だった。 | ||||
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前作よりも数段面白くなっていて、一気に最後まで読み進めました。 主人公のぶれない考えは、警察官のあり方のみならず、教育論でも 正道ど真ん中を行きます。息子とも真摯に向き合う姿勢も参考になり 社会人として、親として、男としての理想像と思えます。 このような人が官僚、教育者、経営者として日本の確たる位置に 腰を据えてくれたならば、日本は容易に再生するものと思います。 大学受験を先に控える高校生にも読んで欲しいと思います。 | ||||
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ストーリーも人物描写も結末も一級品です。中でも本作の主人公、竜崎伸也のキャラは個人的に大好きです。前作では竜崎の真意が分からず探りながら読んでいたのですが、本作では出世を諦めて開き直っているせいか、彼の達観振りを心置きなく堪能する事ができました。 警察官僚を描く際、常に責任回避を第一に考え、上の顔色ばかり気にするステレオタイプが多く見受けられます。しかし竜崎は優秀です。自分が正しいと思う事にまったく妥協しません。しかし自分が間違っていた事に気がつくと柔軟に修正も行います。自分に厳しい分、他人にも厳しいので何かと角の立つ発言が多いのですが、これが正論で自ら日々実践しているので、言われた方は反論できません。 竜崎のような人間が警察官僚であれば、喜んで税金を払う気になります。しかし実際は居たとしても、権力闘争に負けて地方に飛ばされたり、出る杭として疎んじられ孤立してしまうのでしょうね。 | ||||
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シリーズ2作目の本作品も前作に同様とても面白かった。 元キャリア官僚の竜崎署長(前作で息子の不祥事により所轄に左遷された)は、着任早々立て篭もり事件に巻き込まれる。 マスコミの無責任な報道が流される中、警察組織内での責任のなすりつけあいや部下との関係の悪化、加えて妻の入院が重なり、通常でも多忙な署長職(大半が印鑑の押印であるが…)がさらに多忙になる。 しかし、竜崎の持つ「原則に従って合理的に物事を解決する」信条が奏功し事件は解決に。 本書で特に感動したのは、竜崎を支える妻の存在。 転勤が多く、不規則な勤務時間、多忙な夫を支える芯の強さに感動した。 警察小説でありながら、意外な事に本書を読んで妻をはじめ自分を支えてくれる人達にも感謝の念が湧きあがってきた。 どんな人間でも周囲の支えがなければ立派な仕事ができない、という教訓を思い出させてくれた気がした。 | ||||
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