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海は涸いていた
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海は涸いていたの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.11pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全13件 1~13 1/1ページ
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『天国への階段』『最も遠い銀河』以来、久しぶりに白川道さんの作品を読みました。ジャンルでいうとハードボイルドに該当するのだと思いますが、魅力的な人物ばかりで引き込まれました。主人公の伊勢はもちろん、おそらく二十以上年上でありながら部下として恭しく仕える茅野、追いつめながらも伊勢の気持ちに寄り添う刑事佐古、その他大勢いずれの立場に肩入れしても読後は何とも言えない余韻に浸れることでしょう。ラストの今日子とのやり取りは涙を流さずにはいられませんでした。 | ||||
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白川道は「天国への階段」からファンです。主人公の伊勢孝昭は裏社会の人間ですが、命をかけて天才音楽家の妹を守ります。男も惚れる立ち振る舞いです。また、主人公をとりまく登場人物もしぶい味を出しています。本作は一気に読めます。せつないラストは、「天国への階段」同様、まさに白川ワールドです。 | ||||
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白川と笹沢、私の好きな作家です。 タイトルがやたらカッコイイ。 映画化されましたが、原作が100倍いい。 | ||||
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白川道5作品目、読もう読もうとおもいつつ、著者作品5番目に読めた、期たいとおりの面白さ、今のしらけた世の中に、生きる、若者にぜひ、読ませたい、読んでほしい、一冊。 | ||||
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素晴らしい内容で映画化されたようなのだが、 たった数時間の上映時間では、 表現出来ない部分が多くて 割愛された場面が多い事だろう。 それに、つい最近では、児童養護施設を 舞台としたドラマで全スポンサーが 降りるという醜態を晒した面があったので この主人公の芳賀哲郎と千佳子と慎二と 薫が施設出身という事で軽薄な視聴者と 無能極まりないマスコミが第一話から バッシングを浴びせて来る危険性も 考えられる。テレビでドラマ化すれば 高視聴率は取れると思うのだが、 無理かもしれないなあ… | ||||
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今から15年も前に文庫本が出た作品です。 どなたかの、感動した一冊の中に挙げられていました。 かつて芳賀と名乗った男は、伊勢と名を変えて、第二の人生を歩む。 伊勢というやくざ商会の代表は、かつての芳賀の名残を、CDと、地球儀に 匂わせて、あくまで芳賀であることを貫き通す。 孤児院での友情と、継父への慕情、今日子との淡い恋心と、全てを全て捨て 去って、一人の死、そう、たった一人ぼっちの死に向かって生きていた伊勢。 その伊勢の「かつて」が、ゆっくりと、しかし勢いを増して伊勢に近づいて、 伊勢は倒れるのです。 死を選んだ、朱色の世界、朱色の国を目指した、伊勢の死に様。 壮大な、そして細やかなプロットと、たどり着いた、たどり着かれた真相が、 お見事でした。 設定は、あたかも「永遠の仔」。 時代から言うと、こちらが先なので、本作がオリジナルでしょうか。 共通点は、なかなか進まず、読みにくい。 特にこの作品は、前半と後半が、別人の作品のようです。 後半の文章は、上手い、読ませる、震えます。 前半の、読みにくい、理解しにくい、話が前後する、とにかく文章が下手、 構成が下手、と言うところから、信じられない変化。 とにかく主語のない文章から切り出される場面展開は、理解しにくい、捉え にくい、読みにくいのですが、その前半を乗り越えると、待ってます。 そう、男の生き様が。 プロットと、描かれる伊勢の姿に、満点。下手糞な文章で綴られる前半は-50点。 朱色の国にたどり着くことのなかった伊勢を囲む、慎二と千佳子、そして今日子の 姿に120点。 | ||||
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まさに追いこむようにやってくる「裏」と思惑。二度と戻れない、人間の背景。この人の本ばかり読みたくなる。中毒性がある。変わらない日常に、スパイスを求めるなら心から推薦します。いい本だなあ・・・。 | ||||
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白川道作品のある種「禁欲=ストイシズム」に覚える違和感正体が1・意味不明の「諦め」2・レイモンド・チャンドラーの「男は強くなければ生きていけ無い、優しくなければ生きていく資格が無い」なる「マッチョなキリスト教徒を正当化する免罪符」の如き欧米?英米?ローカルな俗な迷言に侵されたその裏返しとしての「放棄」と、思えて仕方ない。よくあるヤクザ映画・ド演歌・Vシネマらが「アプリオリな?=無垢な?」迄に前提するド禁欲ではある。何故1ヤクザが腹違いの妹の為に自己犠牲をハタラくか?、の超・重要な心理過程詳細はなぜか放棄される。だが、緻密極まるディティールこそタマらない!フロント企業が入る新橋雑居ビル、寂れた焼津の裏社会バー、「まずは1杯」の酒の注ぎ方詳細から場末自棄酒泥酔酒場に赴く「グラサン」ヤクザな「パンチパーマ」的イデタチ詳細等、描写こそ超・1級だ!根岸吉太郎監督で映画化された「絆」では更に本作ディティールが増幅・炸裂!撃たれる寸前、伊勢のダチ・布田がガウン姿で出前ラーメン啜る場末スナック2階真昼リアリティこそ秀逸!小説・映画共凄い! | ||||
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生い立ちを隠し、異父妹や昔の仲間の幸せのみを祈って静かに暮らす主人公。 そんな男が、皮肉にも昔の仲間との再会をきっかけに事件に巻き込まれ、自分の過去とも交錯をして、大切なものを全て失う危機を迎える。 淡々と半ば世を捨てたような男に、大切な人を守るため、かつての激情が蘇る。 しかし、その激情は、かつても、そして今回も男を幸せから遠ざける結果を招くものだった・・・。 敏腕刑事(この刑事もなかなか魅力的な人物に描かれている。情はあるがクールな仕事人)の登場から結末に至るまでは、主人公の「大切な人を守りたい」という愛情や「状況を打開せねば」という焦燥が伝わってきて、一気に読ませる。 ラストは・・・涙なしでは読めない。 力作、一読の価値あり。 | ||||
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ハードボイルド小説が苦手で、そっち系の男が苦手なのに、何となく買ってしまい読んだのですが…。 感動しました。 伊勢を囲む人間関係の濃さ。彼の妹も多くの人に守られましたが、やくざな世界の中で彼もまた守られていたのだと胸が熱くなりました。 警部が伊勢追い詰めていくくだりには、「やめて」と言いそうになり、最後のシーンには涙が出ました。 作中にあった、伊勢の人生のたくさんの「もしも」。こういう道を選ばざるを得かった伊勢の人生の重さを感じさせます。 この作品の中で、一番好きな場面は、伊勢がある女性とホテルに入るところ。 セクシャルな表現はひとつもないのに、生々しい大人の情事を感じさせます。 行間を読ませる小説だと思いました。 | ||||
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作者の特徴なのか人物描写がとても硬く感じる。「天国への階段」でもこの違和感を持ちながら、結局大作を一気に読んだ。本書も同じで「硬質なサスペンス」。少し旧い人間像、展開。ありがちなストーリーながら黙々と読ませる力感。上質なセンチメンタリズム。渇いている時に読みたくなる一冊。 | ||||
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この本は、ヤクザ側と刑事側の双方の視点に立って描かれたハードボイルド小説です。どちらの立場に立って読んでみても、切なさが感じられました。役所広司主演で「絆」というタイトルで、映画にもなった作品です。 | ||||
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■プライドを持つ。■自分自身の道義性を貫く。■愛に対しては愛で報いる。■愛する者のためにはどんな犠牲も厭わない■信頼を裏切らない。■私利私欲を捨てる。ハードボイルドの主人公に必要とされるものが以上の通りなら、この作品は間違いなくハードボイルドである。ハッピーエンドでなくとも、彼の人生の美学は貫徹されたと思う。しかし、『天国への階段』を読んだ後だったので、インパクトは今一つであった。したがって☆は4つ。 | ||||
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