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下山事件 最後の証言
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下山事件 最後の証言の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.09pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全11件 1~11 1/1ページ
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ドキュメントとあったので少し期待したが、期待外れでした。ハードボイルド小説の域を出ない。米軍占領下の時代、亜細亜産業のような怪しい会社は沢山あったであろうし、生活のためにアクドイことをする人間も多かったでしょうが、私の心証としては自殺かなと思う。この本の中では早々と自殺説を全否定して、目撃情報を替え玉もしくは偽証と決めつけているが、本当にそうかなと思う。他殺にしては動機とされるものがいずれも曖昧で弱い。よっぽどご自分の祖父が殺人の関係者だったことにしたかったのかなと思う。親族の発言した部分を除いたならどのような作品に仕上がっただろうかと思ってしまいました | ||||
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最後の証言・・・しかも、身内が関係者だったかもしれない・・・ということで、以前から興味を持っていた下山本である本書を購入しました。 出だしは中々好調。戦中戦後のフィクサーたちとその周りに蠢く男たちのドロドロの闇が、現在までその影を引きずっていることがよくわかる内容で良かったのですが・・・・ 肝心の結論(動機)はあやふや、登場人物達の証言が芝居がかっていてとてもそのまま信用できない(特におばさんや矢板 玄)し、エピローグの(犯人一味だったかもしれない)おじさん賛歌に至っては、本当にがっかりでした。別の評者さんも言っておられるように、ここはいらなかった。 これ、実際の事件を扱ったノンフィクションですよね? かなりお安く購入できたのと前半が良かったのでこの星数です。 | ||||
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著者自身の怪しさ満載。戦後すぐに亜細亜産業というごく怪しいところに関係して怪しいことしていたお爺ちゃんのための言い訳かと思いながら読んだ。最後にやっぱり、お爺ちゃんヨイショッと終わった。お爺ちゃんは男だった的な。ああ、なんだ、やっぱりそういうことかー。というか、がっかりだ。下山事件のドキュメンタリーのつもりで読み始めたから、自分の一族の自慢話はどうでもいい。 戦後の亜細亜産業で事務員をしていた著者の大叔母があまりにも無邪気に描かれていてポカンとする。怪しい人々の出入りを散々見ていて、会社の床下の金塊も見てて、事務やってたら会社の全貌とまで言わなくとも、相当のことが分かったはず。だから、戦後何十年も経って、法事の酒宴で彼女の兄について声をひそめるように話し始めた。その大叔母さんが聞けば何でも答えるのにな~んにも知らない風に描かれる。 気になったのは、何となく右に誘導する風の書きぶり。事件直後、首相吉田茂は何の確証もなく共産党がやったと公言し、報道もその方向で煽った。 ちょっとドキュメンタリー、ノンフィクションとは言いがたい。 読後、著者への不信感が残る。 まあ、それもおもしろいので読んでみてください。 | ||||
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(祥伝社から2005年出版された単行本についてのレビューです。申し訳ありませんが書く所がないのでお許しを。) 当時の状況から「赤」に殺害された以外考えられない、自殺説他はそれを隠す為の謀略である。 この本ではGHQ関係者の犯行と結論づけている。悪質だ。この作者について調べる必要がある。 読むのは時間の無駄である。 | ||||
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偶然に購入した。下山事件にはあまり興味がなかったので、その他の著者の作品は読んでいない。その私が、バスを降りるのも忘れて読み進んだのだから、事件素材には引きつけられる何かがある。やはり解明が必要な戦後史の主要事件だとは再認識させられた。しかし、どうもこの本は核心部分に根拠が薄い。「物語」というか、筆者の想いに付き合わされたというのが読後の感想である。そうみると細かいところではそれなりに独自の史料と思われるところも、本当はどうなのか。 | ||||
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読むに値しない本。矢板某の件は思わず吹き出しそうになった。だいたい下山事件は完全に自殺だ、私とは主義主張は違うが佐藤一氏の著作、十数年前のNHKの特集、北大の錫谷教授の考察で明らかなはずだ。 はじめに他殺ありきのバカげた考えの代表作のひとつだね。 | ||||
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下山事件についての新たな物証、または信頼に足る証言が載っているのかと 思って読んだが期待はずれであった。 本書の推理の土台は矢田氏や松本清張によって すでに書かれていたことがメインになっている。 著者はその土台の上に、亡き祖父の属していた組織の人脈を掘り起こし、 推理の楼閣を組み立てていくのだが、それは「亜細亜産業説」とでも言うべき一つの仮説だ。 オリジナリティはある。戦後の空気に触れたような生々しさはある。 だがこの仮説を信じるかどうかは、読者次第だろう。 著者の推理のキモであるたった一度の矢板氏との面会に、誰も立ち会っていない。 祖父の英文日記も焼却されていて、著者自身は実は1Pたりとも読んでいない。 すべては状況証拠か、著者の主観であって、物証は何一つない。 特に故人である矢板氏とのやりとりをだれも証明してくれる人がいないのは、致命傷ではないだろうか。 残念ながら私には、父を知らず祖父に溺愛されて育った男が すべての事象や証言を強引に「敬愛する祖父」に結び付けているようにしか読めなかった。 | ||||
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戦後の不可解な事件の一つの下山事件。 本書は関係者の孫が著作するスタイルです。 GHQ・CIA・G2・CIC・731部隊・戦後の右翼・鉄道弘済会などが登場する複雑さです。 しかし、著者が他殺説にこだわり袋小路に迷い込んだような著作です。 以下疑問点。 1他殺説としての死後轢断と鑑定したのは東大法医学の古畑氏です。古畑氏の鑑定に問題が多いのは有名です。証拠の捏造が疑われているケースまであります。冤罪事件を生み出す鑑定までした疑いもあります。 2三越などで多数の下山目撃証言がありますが偽証だ、警察による偽証強要だとの記述もあります。一人や二人ならば考えられますが多数の人間に偽証させられるでしょうか。 3下山氏の替え玉を準備したとありますが荒唐無稽です。似ている人間を探すのは大変です。探せても当人が承諾するとは限りません。時の人である有名人下山氏を見間違うとは思えません。 4血液を抜いて現場まで運搬して列車に轢かせるなんて非現実的です。自殺に見せかける他殺ならばもっと簡単な方法がいくらでもあります。 5下山油や身体の傷は自殺のためらい傷の可能性があります。油をかぶって死のうとしたが失敗し喫煙具を無くしたのかもしれません。 6他殺説通りだと463ページにある通り100名以上の人間が関与していますが彼らが秘密を守り通したとは信じられません。 7当時絶大な権力を保持していたGHQなどの組織が下山氏が邪魔ならば、くびにすれば済む話で、多数の人間を動員して殺すメリットが彼らにはあるでしょうか。 本書の中盤からは他殺論の立場で延べられる陰謀論や当時の時代背景解説などです。 そもそも自殺だった、つまり、生体轢断の鑑定が正しかったら、本書の意義はあるのでしょうか。 | ||||
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うーん。。。矢板インタビューは超面白かったけど下山本としては正直微妙でした。 矢板氏にあと2,3回インタビューしてほしかったな それの裏取った(超難しいけど)らとても面白い作品になったと思うので残念でした。 しかし森達也氏の捏造を指摘し「事実捻じ曲げてしまった人」と断罪し、「事実を捻じ曲げる過程を見たような気がした」というのは大いに同意してしまいました。 しかし著者が黒幕だと断罪したX某氏について、著者はなんの根拠もなく著者の推測の推測の推測の推測・・・の結果という感じなので、「おいおい、事実を捻じ曲げる過程を見たぞw」と突っ込んじゃいましたw あと、他殺説の法医学的な根拠となっている「生活反応がないことから死後轢死」の古畑教授の鑑定についてですが、古畑教授という人は冤罪事件4件生み出した誤鑑定ばかりしてるいわくつきな人だということは別の下山本にも出てくるし事実でもあるので著者が知らないわけないと思うのですが、あえて明記していないところに著者が森達也氏に対して断罪した「仮説に誘導とする意図」と同様のものを感じてしまったので残念でした。 こういう類の本は、納得させてほしいと思い、納得させられると「面白い本だな、凄い本だな。」、と思います。 肝心のところで憶測の憶測の憶測の・・・みたいなお話だとちときついな、というのが正直な感想ですが、もう年月が経ちすぎていて難しいんだろうな、と思いました。 | ||||
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下山総裁は、他殺か自殺か。 いままでの研究史を踏まえれば、発作的自殺とほぼ断言できます。 発作的自殺説の決定版は佐藤一『下山事件全研究』です。 このレビューをご覧の方々、あるいはこの柴田哲孝氏の本に書いてあることが事実だと思われた方々が、佐藤一『下山事件全研究』をお読みになれば、発作的自殺説が正しいことを、おそらく99パーセント程度の方はご納得いただけるのではないかと思います。 佐藤さんは松川事件の被告として逮捕・起訴され、14年間の法廷闘争の末に無罪判決を勝ち取った人物であり、完璧な左翼の方です。松川事件と同時期に起きた下山事件も、GHQあるいは日本政府による他殺と当初は考え、「下山事件研究会」の事務を引き受けたわけですが、調査を進めるとどう考えても発作的自殺説しかありえないという結論に至ります。 他殺の根拠とされた物証について、地道な調査に基づいてほぼ完ぺきな反論に成功しております。 占領史研究会という、占領期を研究する左翼歴史家の大きな研究者グループがありますが、この研究者グループも、佐藤一氏の説がまったく正しいと結論付けております。 なんでもかんでもGHQ(G2)・保守政権が悪かったと言いたい左翼の研究者グループですら、佐藤説を支持しているほど、発作的自殺説は強力です。 もともと他殺説が世間に広まったのは、松本清張氏の著作によるものですが、これはGHQの文書を、英語もあまり読めないのに都合よく解釈するなどとんでもない作品です。 私は松本清張氏は嫌いではないですが、下山事件他殺説という荒唐無稽な説を広げた罪は否定できません。 多くの方々が、佐藤一『下山事件全研究』をご存じない中で、国民的作家である松本氏の主張が国民に浸透してしまったことは残念です。 さて柴田哲孝氏のこの本ですが、フィクションの読み物としては面白くできていると思います。その点は、松本清張氏と同じです。 柴田氏は賢明な方だと思いますので、下山総裁が発作的自殺であることは百もご承知だと推測します。 しかし、下山総裁が発作的自殺説だという事実を本にしても、本が売れないですから(そもそも出版すらできないですから)、他殺説をもっともらしく見せるあの手この手を使って見事なフィクションをお書きです。 日本推理作家協会にご所属の優秀な推理小説作家柴田氏ですからその点はよくできています。 柴田氏の、人を楽しませようとするサーピス精神を美徳として評価したいですが、内容面からみて星1つにいたします。 | ||||
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下山事件に関する最新の書。解説で櫻井よしこも絶賛しているが、以下のように問題点も多い。 1)まともな法医学的考察をしていない。例えば、著者は総裁が血を抜かれて殺されたとしているが、 鑑定書を作成した東大の桑島講師は失血死の可能性を否定している(著者はこれには全く触れていない)。 また、最新の法医学による検証を一切していない。 2)法医学、油、染料、血痕等については、自殺説から説得力のある論証があるが (『下山事件全研究』など)、 それに対して反論はおろか言及さえしていない。 3)事実確認が杜撰。 4)著者の親族からの情報が信憑性に欠ける。 5)引用のしかたが不自然かつ不誠実(関口由三氏の著書など)。 6)自説に有利な事実のみを取り上げ、それ以外はおそらく意図的に無視している。 7)憶測の割合が多すぎる。 特に1〜3で挙げた基礎の部分をなおざりにしたまま 根拠の薄弱な推理(陰謀論)に没入している点は致命的だ。 著者は「〜と考えたほうが納得がいく」「〜と考えれば辻褄が合う」といった表現を多用し、 憶測に憶測を重ね思うままにストーリーを作り上げていくが、 それでもなお事件を説明しきれておらず、推理自体にすら問題がある。 また、亜細亜産業社長Y氏を実名で名指しているにもかかわらず、事件の首謀者とされる人物及び その他数名の名を伏せている。この二重基準も理解しがたい。 名を伏せたのは「客観的な物証が存在しなかったため」らしいが、 ではY氏が事件に関与したという客観的証拠を著者は示せているのか? 読後感としては、ノンフィクションを読んだような気分には到底なれなかった。 それは憶測に次ぐ憶測に辟易したのと、著者の親族から提供された、 あまりに出来すぎた話を信じられなかったからだろう。 著者曰く、プロパガンダは九割の真実に一割の虚偽を挿入すると、より真実味が増すのだという。 果たしてこの本にはどれほどの真実が含まれているのだろうか。 | ||||
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