海辺のカフカ

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海辺のカフカの評価:

3.76/5点 レビュー 521件。 D ランク

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平均点3.76pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
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全571件 481〜500 25/29ページ
No.91
(3pt)

強さとは、実在を想像する強さである

「ノルウェイの森」の有名なシーンで、ブームが去った瞬間授業に出始めた全共闘の連中を見て、主人公は「ひどい世の中だ」と呟く。僕はこの発言には違和感を覚える。「世の中」とは一部の人間の行動で判断するものではない。それに、人によって良心に多寡がある事は知識として知っているからだ。
全共闘の過激さは、彼らが学問に快を味わえなかった事を示している。
賢明な「修行者」は、それが「快」をもたらすまでは(自分の態度かその修行が)本物ではない事を知っている。学問もまた自己実現の一環なのだ。モノの名前を聞いてまわる子供のように、己の知的欲求を理解する事は、自らの可能性を開花させる事につながる。文明の活力は、どれだけ多くの個人が、どれだけ深く、己の知的欲求を自覚するかにもよる。
村上春樹は何が詩人の強さであるかについて誤解していると思う。「カフカ」で少年が筋トレするのも、「詩では食べていけない」からだろう。本ばかり読んでいては世間の荒波に太刀打ちできない、という訳だ。これは世間で良く耳にする事だが、事実には反する。しかも例によってこれは深いところでの間違いである。想像の内に終始する弱さは筋トレでは補えない。
「詩では食べていけない世の中」では、「現実」の荒波を越えて向かうべき彼方を見る事が出来ないのだ。
知的伝統が失せた時、「永遠よ」と詠ずるたおやかなあの声がどれ程聞きにくくなることか。しかもそれは破滅的なことだ。物質はすべて時によって滅ぼされる。精神こそが永遠への鍵である。永遠を知覚すればこそ、生は倦怠の内に自らを浪費せずに済むのである。
海辺のカフカ (上) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 海辺のカフカ (上) (新潮文庫)より
4101001545
No.90
(4pt)

「新世紀エヴァンゲリオン」の再構成ヴァージョンとして

前半で提示された謎が一つに収斂しそうに思わせつつ、読者に対しては解明されないまま終ってしまうという手法を、「エヴァンゲリオン」とは違って意図的に使用した作品だと思いましたが、上巻から下巻にかけての盛り上がりは圧巻で、私は見事にのせられてしまいました。
ただ、この小説の基本的な主題は「他者と向き合うこと」だと思うのですが、これすらもエヴァンゲリオンをなぞっているように思え、あんまりオリジナリティは感じられませんでした。
やはり時代が生んだ作品なのではないでしょうか。
海辺のカフカ (下) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 海辺のカフカ (下) (新潮文庫)より
4101001553
No.89
(5pt)

あの言っときますけどね

 安易な結論を出すような作品に碌な物は無い。傑作というものは安易に結論を出しておらず、読者の見方次第で幾通りにも読み取れるものだ。
 こう私は考えております。この作品を読んで読者は戸惑うだろう。そりゃ当然だ。結論を明確に出していないんだから。でも、出たからといってどうなのだ。「これこれこうですよ」という結論だけでは「あっ、そうなの」で終わりだ。それで全て終了。でも、名作と呼ばれるものは違う。絶えず複眼的な解釈に晒される。それだけ堪能する価値があるからだ。そして時を置いて読み直せば、新しい解釈を得るかもしれない。
 私にはこの『海辺のカフカ』という作品には、そういう要素があるように思うのだ。読みきったのでしばらく本棚の中で眠ってもらおうか。そしてしばらくしたらもう一度読もうと思う。
海辺のカフカ (上) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 海辺のカフカ (上) (新潮文庫)より
4101001545
No.88
(4pt)

この本を読んでタフになりましょう。

この本に出てくる少年をとりまく様々な事柄に、気付かないうちに、しかし確実に吸い込まれていきます。それとこの本を読む前にやはりフランツ・カフカの本も読まれた方がいいのではないでしょうか?そうすることで何故、この本の題名が「海辺のカフカ」となった所以を想像することが出来るかもしれません。
海辺のカフカ (上) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 海辺のカフカ (上) (新潮文庫)より
4101001545
No.87
(4pt)

万人受けではない

本屋さんで平積みしている人気作家の作品だからって、万人受けするとは限らない。村上春樹をよく読みこんでいる人の間でさえ、本作は毀誉褒貶が定まらない。だから春樹デビューをしたい人は、まず図書館などで借りて下読みしてから注文されることをお勧めする。 本作は村上作品の中でも特殊な文体で進行するし(カフカくんの章)、ナカタさんの章は童話的にほのぼのしていてホッとするからって油断して読み進んで行くととんでもない場面に出くわすのだ。コケると最後までたどり着けない。
物語の主人公カフカくんの自己制御力は15歳という年齢設定からすれば異常とも思えるほどだが、清潔を保つ習慣や体作りを怠らないこと、栄養バランスの取れた美しい食べ物を好み、孤独を孤独と思わず、クラシック音楽や古い文学作品を愛する教養などは、どれも作者・村上春樹氏の美意識に適っていることばかりである。逆に正反対ともいえる星野青年の造詣こそが、作者のプロとしての力の現れとも思える。
村上春樹の世界観を「分からない」と思える感覚はある意味で正常だと思う。この暗さ、救いの見えないやりきれなさ、痛みを万人が意識し出し肯定するような世界は異常である。恐らく春樹読者の半数くらいはあんまり面白いとは思っていないのではないだろうか。
村上春樹がいくらノーベル賞候補の聞こえの高い人気作家であっても、彼に引きずられて孤独を自覚する人が増えるよりは、素直に「分かりません、好きじゃありません」と言える人が増えたほうが健全である。ハマればのめりこむのは必須だが(私のように)。
海辺のカフカ (上) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 海辺のカフカ (上) (新潮文庫)より
4101001545
No.86
(5pt)

おすすめです

関連性の無い話が複数で進められ初めは訳がわからなかったが、複数の話の点と点が線で結ばれていくテンポが心地よい。妙にリアルで具体的だったり、まるで夢のような非現実性が同居していて非常に面白い。15歳という年齢や父親との関係、母親との関係・・・様々な構成が絡み合い絶妙な村上ワールドに引き込まれる作品だと思う。
海辺のカフカ (上) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 海辺のカフカ (上) (新潮文庫)より
4101001545
No.85
(5pt)

いよいよ終焉へ。納得のフィナーレ。

他の村上作品と比べると、かなり納得のいく終わり方ですね。
特に『ねじまき鳥クロニクル』と比べたら余計に。
相変わらず戦争の描写がやたら細かいのはどうかと思ってしまいますが、感動のフィナーレ、と言っていいのではないでしょうか。
海辺のカフカ (下) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 海辺のカフカ (下) (新潮文庫)より
4101001553
No.84
(5pt)

主体がくるくる

この作品は、著者の中で、もっとも有名だと思います。
特にすばらしいところは、人称が変わるところです。
1人称で書いたり、いきなり3人称で書いたり、それでいて、作品がバラバラな感じがしません。
それどころか、もっと感情移入できるように仕掛けられています。
こんな風に、私も文章が書けたらなと思いますが、一生かかっても無理そうです。
文章の内容だけでなく、書く技術にも満点です。
(私が点数を付けることができるなんて思いませんが。)
海辺のカフカ (下) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 海辺のカフカ (下) (新潮文庫)より
4101001553
No.83
(5pt)

村上さん初心者の方に特にオススメです。

今まで何冊かの村上春樹さんの本を読みましたが、この『海辺のカフカ』はそれまであまり本を読んだ事のない私にもすっと村上さんの世界に入る事が出来た作品だと思います。
本屋で他の作品より先に見つけたという理由だけで最初に『海辺のカフカ』を読んだのですが…。
私には村上さんの作品の中で『海辺のカフカ』が一番興味深く、読んだ後に考えさせられる事も多々あり、非常に有意義な時間が過ごせたと思います。
村上さんの本を読みたいけれどどの本から読もうか考え中という方、もちろんそれ以外の方も、ぜひ読んでみてください。
海辺のカフカ (上) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 海辺のカフカ (上) (新潮文庫)より
4101001545
No.82
(2pt)

気分転換に

重厚な小説を読みながら、小休止に2−3章ずつ読むのに適した小説でした。丁度よいテンポと、独特の文体でこそ可能なユーモアと、先が読めながらも適度に期待感を持たせるプロットで、良い気分転換になります。ただ、上下と読み終えるのに一日もかかりませんし、気分転換以外の目的で読むには内容が軽すぎる気がしました。
海辺のカフカ (上) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 海辺のカフカ (上) (新潮文庫)より
4101001545
No.81
(5pt)

意識・無意識をさまよう、自分探しの旅

村上氏の著作は、基本的にはこの「海辺のカフカ」と同じようなストーリー性を持っています。根本のテーマは“自分探し”です。
フロイトやユングの心理学を念頭に置きながら、この物語を読んでいくと、よりいっそう理解が深まるとともに、楽しむことが出来ます。
結論を知っていても、何度も読み返すことの出来る本ですね。読むたびに得るものが違いそうで、毎年読みたいくらいです。
海辺のカフカ (上) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 海辺のカフカ (上) (新潮文庫)より
4101001545
No.80
(5pt)

面白かったです。

私はこの本を知り合いに進められて読みました。
最初はよくわからなかったけれどだんだん読んでうちに
続きが気になるようなワクワクする本でした。
私はナカタさんが出てくるほうは
途中で読み止めてカフカの方だけ進めていました。
けれど途中でストーリーが繋がってると知って
急いでナカタさんの方も読みなおした時
すごい寒気のような緊張感が走りました。
こんなすごい話しがどんどんすごい展開
で進のでもう何時間もとまりませんでした、
私は昨日読み終えたんですけど、
すごく良い気分になります。けどもっとよみたいな
っていう感じも持ちました。
だからぜったいオススメです!!
海辺のカフカ (上) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 海辺のカフカ (上) (新潮文庫)より
4101001545
No.79
(2pt)

ダークなスパイスの効いたおとぎ話か少年成長記

村上さんの小説を初めて読みました。世界観はひしひしと伝わってきました。ファンの方はこのワールドがたまらないんだろうなって。
この話はおとぎ話チックな少年成長記でしょうか。
少年が父も母も超えて成長してゆく様を描いている様に感じましたが、どうも「猫殺し」と「近親相姦」が受け入れられません。
特に「猫殺し」場面がどうしてもどうしても心に残っちゃって。ファンはこのダークなスパイスがたまらないんでしょうね。
ただのおとぎ話が受け入れられなくなった時代に素直に悲しみを感じます。
ナカタさんとホシノ青年の話はとっても面白かった。カーネルも最高。
個人的な好みだとこちらをメインにして欲しかったぐらい。カフカ少年の話だけだったら正直最後まで読まなかったかも。
海辺のカフカ (下) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 海辺のカフカ (下) (新潮文庫)より
4101001553
No.78
(5pt)

読み終えたときに・・・

早く続きが読みたいけれど、読み終えてしまうのがもったいない・・・久しぶりにそんな風に思えるお話に出会いました。残り200ページというところで、このレビュー書いてます。読み終わったとき、何を思うのでしょうか?
海辺のカフカ (上) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 海辺のカフカ (上) (新潮文庫)より
4101001545
No.77
(5pt)

もっと早く読みたかったです。

本の中に書いてあったこと全てを上手く読み取ることは凄く難しいことでした。でも、読み終わった後になんとも言えない清清しさが残りました。春樹さんの書く文章は、「なんとなく」読んだ後でも何かがどっしりと自分の中に残ります。
カフカ少年が、今まで考えたこともなかったことを考えたり、見たり、触れたり、新しい発見を自分の中に取り込んで成長していく様が鮮明に描かれていました。孤独で力だけ強かった少年が、色々な出会いを通して最後には素敵な笑顔を作れるようになり、本当の意味で「タフ」な15歳になっていく…多感な時期を乗り切った少年は懐が大きくて優しい大人になるのでしょう。私ももっと早くにこの作品を読みたかったです。
海辺のカフカ (上) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 海辺のカフカ (上) (新潮文庫)より
4101001545
No.76
(5pt)

よかった

 村上春樹はこれがはじめてのひとも、ファンもどちらも満足できるでしょう。通勤電車でちょっとずつ読んで、その一月くらいの間は、作品に入り込めたのはよかった。
 登場人物、音楽、自動車、猫、背景など素敵でした。やむをえず、そうしてしまう、というのが切ない。
 村上春樹の長い小説が、また読みたくなりました。
 ハードカバーも、紙がいいので良いです。
海辺のカフカ (下) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 海辺のカフカ (下) (新潮文庫)より
4101001553
No.75
(5pt)

春樹ワールド一色!

上下巻を読みました。
詳細は、上巻をご参考に!
春樹ワールドの、後半でくるどんでん返しのようなクライマックス?には、いっつも楽しまされますね。
春樹ワールド集大成の作品です。
読み逃したら、入り口の石は塞がってしまいますよ。
お見逃しなく!
海辺のカフカ (下) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 海辺のカフカ (下) (新潮文庫)より
4101001553
No.74
(5pt)

春樹ワールド一色!

読み始めは、「ねじまき鳥クロニクル」のようなダークなイメージで始まりましたが、下巻を読み進むにつれて、曇天模様の空から雲が晴れていくイメージへと変わってきました。
私は今年で春樹さん14年目の愛好者ですが、いつも思うのが、春樹さんの作品には、「青年」や「若者」へのオマージュが投影されていると思えてなりません。
というのも、どの作品をみても「若気のいたり」というように、誰もが若かりし頃に感じた色々な思いや感情、行動が詰め込まれているからです。
クライマックスに、作中のカフカ君が決意したのは、春樹さんが何かを突き動かそうとしている証拠なのかもしれません。
そして、それを温かくすっぽりと包んでくれる優しさのシンボルが、常に女性となって投影さえている気がします。
作中の佐伯さん、さくらは、他の作品の直子やミュウにみられるように、まるで母性の象徴として、描かれているようだからです。
また、春樹さんの作品には、常に、生きることへの渇望が描かれていると思います。
古い記憶を残しながら、絶え間なく記憶の「図書館」をフレッシュに保っていくことの必要性。
もしかしたら、それも、今の現代の「若者」「青年」、特に、居場所を求めてさまよう者への、温かいメッセージへとしてのメタファーなのかもしれません。
いわゆる、作品自体が、メタファーなんだと思います。
実体を伴わないから、面白い。
たくさんの春樹ワールドのキーワードを読みときながら、言葉のおくを探っていく、行間を読ませる春樹さんの手法は、確かに超絶技巧です。
アートに近い。
これは、10代の子達にぜひ、読んでもらいたい作品。
作中の大島さんが語りかけることに、耳を澄ましてみてください。
まるで、図書館に入っていくように、静かに・・・・・・。
海辺のカフカ (上) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 海辺のカフカ (上) (新潮文庫)より
4101001545
No.73
(5pt)

傑作

上巻後すぐ読了した物語の傑作。幻想的な2つの物語が2重螺旋の様に絡まってラストへ向かう。途中都合の良すぎる場面の数箇所見られるが特に問題はなし。全ての登場人物が必要であり、その登場人物が織り成す物語に僕達は引き込まれてしまう。この時代に生まれた者必読の書かもしれない。
それにしてもナカタさんに接骨してほしいと思いました。
海辺のカフカ (下) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 海辺のカフカ (下) (新潮文庫)より
4101001553
No.72
(5pt)

上巻読了時点でのレビュー

上巻読了時点でのレビューです。ですので作品の完成度(全体)も不明ですが、傑作の予感です。作者独特の世界観の中で魅力的、幻想的な物語が進行していきます。2つの独立した物語が上巻の終盤では絡み合って来ました。長尺な物語ですが冗長ではなく、全ての出来事が物語の構成上必要であるのです。正月休みのまとまった時間で一気読みですね。
海辺のカフカ (上) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 海辺のカフカ (上) (新潮文庫)より
4101001545