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海辺のカフカ
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海辺のカフカの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.76pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全78件 61~78 4/4ページ
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村上春樹がカフカ賞を受賞。この賞は歴史は大して無いが、受賞者のなかからノーベル文学賞を授与された者が2名もいるところから、「すわ、ノーベル賞?」という話題にもなっている。川端が「美しい日本のわたし」、大江が「あいまいな日本のわたし」とくれば、村上には是非とも「やれやれな日本のわたし」とやってもらいたいものだ。 今やこの文学賞ワールドカップも「ニッポンチャチャチャ」的な報道が喧しいし、「美しい国」(国って「国語」じゃなかったっけ?フジワラセンセによると)のレトロなカワバタ的世界に回帰しているのだから、是非是非村上センセには勝って「やれやれ」をやってもらいたい!!! 因みに、今年ノーベル賞を取ったパムクの『雪』は、村上の『カフカ』より数等面白い。 | ||||
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15歳の誕生日に家出をする僕。 なんとなく行き着いた高松の図書館に僕は住み着くことになる。 ------------------------------- 春樹ぶし全開ですね。 ぶっちゃけ私はあんまり好きじゃない。 物語が独走しすぎてて置いてかれている気がする。 あと、なんか登場人物がみんなエラそう。 読んでいて村上春樹にバカにされている気がするのは私だけか? カフカ少年とか、本当はもっと苦しくてもいいはずなのに、あんまり辛そうに見えない。 達観しすぎ。 | ||||
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この本の設定では時代は現代、世界は2つの世界。つ まり、普通の世界とやや異なった外れた(架空の)世界 の物語であり、最近ではありふれたものに感じます。 登場人物は非常に個性的で、多分これが読者を逃がさ ないものにしているのだろう。この2つの世界に密接に 関係し、関わっていく登場人物をもう少し具体的にいう と記憶喪失者や性同一性障害者や変わった親とその子供 などであり、このような人たちが非常な人間味を出して いて、とても引き込まれるものがあった。 ただ内容的に物語を長くしたり、意味不明な矛盾点( 特に私が不思議な(気に入らない)のは、なぜ四国をそ の場所に選んだか?)であるが読み手をパニックに陥ら せないように設定され、心地よさも感じる。 結論からいうと、この本は読み手によって、ばらつき があるように思われるが、良い他の小説と比較して思う ことは、この本からは作者の強いメッセージを感じない。 | ||||
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読むほどにキャラクターに愛着が湧いてくる。 一章ごとに登場人物と場面が入れ替わり、それが終盤に向かって段々近づいてゆく。この辺りの展開の巧さは流石。 不思議な事件、奇妙な人物、不可解な謎が次々と現れるが、謎解きや明確な答えは何も与えられない。しかし、それが不思議と不満には思わない。 人は、答えのない物語に惹きつけられるのだろう。 ファンタジーとSFの世界のような、それでいて登場人物の行動はリアルに迫ってくる。 頻繁な性的描写や泥臭い人間の行動など、これまでの作風からの変化に賛否両論のようだが、面白い物語ということは確かだ。 | ||||
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家出少年の話というのは、割合と子供に人気のある物語です。私も「エルマーの冒険」という本が大好きで毎晩抱いて寝るようにして読みました。カフカもこのエルマー似ていて、家出に際していろいろ準備したり、バックパックにサバイヴァル・キットを詰め込んでいるのが微笑ましいです。長年村上春樹を読んで来た人だったら、あれ?今度は井戸の中に閉じこもらないで、家出しちゃったんだなあ〜・・??と思ったと思います。だからある意味、村上春樹は遍歴時代に入ったんでしょう。まだまだ彼の作家人生は長そうです。(だって毎日外走って健康維持していらっしゃるそうですし・・?) でも少年としてのカフカはちょっと不自然でしたね。村上春樹は子供さんがいないから?最近の少年に関して不案内なんだと思います。例の95年のサリン事件でいろいろなフツウの人たちにインタヴューして、いろんな人が世の中にはいるのであるという自覚がこの作品に強く反映しているように思います。そういう訳で、今までの村上ワールドに登場しなかったような下品で垢抜けない連中がイキイキと描かれているので、ちょっと戸惑うファンも多いかもしれないと思います。 蛇足になりますが、村上春樹はアメリカでものすごく売れています。近所のごくフツウの本屋にまでこの「カフカ」の翻訳をはじめ、「ねじまき鳥」「ノルウェイの森」「ダンスダンスダンス」等など盛り沢山です。一体どうしてそんなにアメリカ人に人気なんでしょうか?今度アメリカ人の友達に聞いてみようと思います。 | ||||
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正直いって村上春樹の小説って良く解らない部分が多くて、大きい事は言えませんが、なんかデビュー以来「羊をめぐる冒険」から同じような事ばかり言ってるんじゃないかって気がします。文章の言い回しの魅力でつい読んじゃうけどね。疎外された世間にコミットしきれない主人公はそのまま高級プータロー村上春樹の姿にオーバーラップします。 この本では、ナカタさんと星野クンの交流が良かったですね。ああいう人のいい運転手のアンチャンってほんとに身近にいそうで、村上春樹の小説ではめずらしいキャラですが、いい味出してたと思います。 | ||||
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「ノルウェイの森」の有名なシーンで、ブームが去った瞬間授業に出始めた全共闘の連中を見て、主人公は「ひどい世の中だ」と呟く。僕はこの発言には違和感を覚える。「世の中」とは一部の人間の行動で判断するものではない。それに、人によって良心に多寡がある事は知識として知っているからだ。 全共闘の過激さは、彼らが学問に快を味わえなかった事を示している。 賢明な「修行者」は、それが「快」をもたらすまでは(自分の態度かその修行が)本物ではない事を知っている。学問もまた自己実現の一環なのだ。モノの名前を聞いてまわる子供のように、己の知的欲求を理解する事は、自らの可能性を開花させる事につながる。文明の活力は、どれだけ多くの個人が、どれだけ深く、己の知的欲求を自覚するかにもよる。 村上春樹は何が詩人の強さであるかについて誤解していると思う。「カフカ」で少年が筋トレするのも、「詩では食べていけない」からだろう。本ばかり読んでいては世間の荒波に太刀打ちできない、という訳だ。これは世間で良く耳にする事だが、事実には反する。しかも例によってこれは深いところでの間違いである。想像の内に終始する弱さは筋トレでは補えない。 「詩では食べていけない世の中」では、「現実」の荒波を越えて向かうべき彼方を見る事が出来ないのだ。 知的伝統が失せた時、「永遠よ」と詠ずるたおやかなあの声がどれ程聞きにくくなることか。しかもそれは破滅的なことだ。物質はすべて時によって滅ぼされる。精神こそが永遠への鍵である。永遠を知覚すればこそ、生は倦怠の内に自らを浪費せずに済むのである。 | ||||
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初めて村上さんの作品を読みました。(同世代の友人には人気があり、興味がありました。) これが「村上ワールド」なのかと感心しながら読ませてもらいました。他の作品にも興味があり、手当たり次第読みました。 気付いたのが、作品には独特な表現があり、慣れてしまうと途中から読み飛ばすようになります。それらを一つ一つ丹念に読んだ末に、オチきらない結末に慣れてしまい、途中から表現に大事さを感じなくなったためでしょうか?話に「オチ」を求める、否は人によりけりですか。 最後に共通して気付いたのは以下の通りです。 ・性的描写は非常にうまい。(生々しい) ・タバコと酒の表現はあまり共感できない。(禁煙したくなる。) ・食べ物の表現が食欲をそそらない。 村上さんお作品を読んだあとに、「オチ」のある作品を読むとすごく読みやすいです。 | ||||
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大島さんと主人公カフカのやり取りに哲学的なものが盛りだくさんです。思考をめぐらせて読めるよい本だと思います。ただ、下巻が。。。。ペース落ちました。なぜでしょう。それはあなたの中に答えがあるでしょうか。真相に近い部分がひっかかりが多く残り、ちょっと楽天的かつおしつけっぽい結末への足早な展開が残念ではありました。。 | ||||
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この人の作品を読むときは,「これはフィクションなんだ」と特に言い聞かせて読むようにしています。でないと後々の展開での不可思議なイベントについていけなくなるので(笑)。あまり深読みをせず,意味を求めようとせずに,読んでいけば純粋なエンターテイメントとして楽しめるのかなぁと思います。個人的に92年の「ねじまき鳥」以来、突出した長編が出てこないので,少し食傷気味な感はありますが,「神の子どもたちは皆踊る」から3人称を取り入れたり,少しずつ文体とか,変わってきているので,今は過渡期なのかなぁと思っています。また,唸らせるような長編が読みたいです。 | ||||
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最近この本を読みました。熱心な春樹ファンではないですが,初期の作品から文庫化されてから読んでいます。単純な感想として,この本は『ねじまき鳥クロニクル』系統のものだなというのが一点。言葉遣いは特に難しくなく,このあたりはいつも通りだと思います。あとは,相変わらずきれいなうまい文章を書くなあ。と思わされました。小説の中で,ギリシャ神話が出てきて,これが丁度off-broadwayのミュージカル『Hedwig and the angry inch』のテーマと被るのですよね。このミュージカルは公開が1997年(映画は2001年公開)だから村上さんも見ていて影響を受けたのかな?と思いました。この小説もミュージカルもカタワレを探すっていうお話だから・・・。細かいことを若干書きましたが,小説としては十分に楽しめるものだと思います。ただし,個人的には『ねじまき鳥クロニクル』の方が好きかな。 | ||||
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村上春樹の旅行記やエッセイ(やがて哀しき外国語など)は大好きなのです。 でも小説(といってもまだノルウェイの森とこれしか読んでませんが)はどうも何度もでてくる性的表現が好きになれません。 こんなに何度もこういうシーンが必要なのか疑問だし、読んでいて気分が悪くなりました。 ナカタさんとホシノ君の偶数章はとても好きなんですが。 | ||||
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さくらって笠原メイかな、ナカタさんは間宮中尉?大島さんはシナモンかな…と「ねじまき鳥…」以来の読書でした。作者の作品の中に出る突拍子もない登場人物が結構好きです。どう発想したらジョニーウォーカーと言う名前が出るんだろう?毎回そんなことを感じながらなんだかんだと言いながら全作品を読み続けているのですが。どうしても「気にくわない」のは作者の小説に頻繁に出る性器やセックスに関する表現。その他、損なわれる・うつろ…交わる…どこか病んだ人ばかり出ると感じた時期もありました。「純文学」でそういった表現を多用することがある意味珍しく特異だからなのか?だからすばらしいのか?完全なる必要性があると判断してのことでしょうが、読後感じるのは果たしてその狙いが達せられているのだろうかと言うこと。損なわれながら生きていくという流れを私は違った意味として読みます。無駄で不要な面を削って生きていくのだと。真四角な木材から削って彫って彫刻が生まれるように。果てしなく損なわれてしまった…哀愁でしょうか?カフカは損なったのではなくて、学び、得て、そして捨て去ったのだと。取捨しながら生きていくことを損なわれると表現するのがどうかと思います。と言っても次回作品を心待ちにしている私です。 | ||||
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珍しく少年を主人公としているせいか、地に足のついた展開。と思っていたら話はどんどん謎に包まれていく。 結末がわりとさわやかで安心した。 この人の小説は、物語を理解しようと考えず、ただ身を任せるように読むのがよいのでは? 少年の出てこない章は、この人らしくなく軽快な文章で、素直に楽しめます。 | ||||
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全体的に話の内容はおもしろいです。下巻を読むのが楽しみです。しかし、読書経験の浅い学生の俺から言わせてもらえば、シモネタが多すぎます。そして内容がえげつなく、登場する人物に個性がありません。みな理解できない外来語を巧みに使い高尚な論理的思考のべらべら話します。言葉が悪いですが、よほど性欲に飢えてらっしゃる方が好きそうな内容です。俺は友達にはすすめられませんm(_ _)m。 | ||||
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村上春樹は確か1949生まれだっただろう。そうすると今は60歳近いわけでどうしても十五歳の少年を書くには無理があると思う。これは僕の思い過ごしかもしれないが、その文章の端々に少年のはずなのに年寄っている感じが出ていた。僕は春樹の小説は全部読んでいる。だからこの作家は短編を別にすれば若い主人公や登場人物を扱う傾向が強いことはわかる。しかし、この年になって若者の心を代弁しているような小説を書くのはかなりの無理があると思った。 もうひとつ思ったのは、最後の終わり方が意味不明だ。主人公のカフカはいったい何をしたのだ?ただ森の奥の変な世界にいって、小屋で寝て帰ってきただけ、実際のことはホシノという登場人物がやってしまった。主人公はこの意味では全然タフでもなんでもない。 | ||||
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どこか不思議な村上ワールドと、そこに住むこれまた少し不思議な人たちが作り出す話です。その不思議さになじめない人には、まったくダメな話でしょう。その不思議さとは、きっちりとしたSFが作り出す「現実とは異なるけど小説の中での論理的には筋が通っていて矛盾のない世界」とは異なり、読者に与えられる材料は少なくて全体としてどんな風になっているのか良く分からない不思議さのことです。私自身は、村上春樹のこうした世界は嫌いではなく、その一つの典型である「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド」などは高く評価しています。しかし、「海辺のカフカ」は残念ながら「世界の終わりと…」ほど好きにはなれませんでした。世界観は別に不思議な世界であってもかまわないのですが、物語の展開そのもの、主人公のカフカ少年、に引き込まれませんでした。カフカ少年については、全然キャラが立っていない感じがしました。むしろもう一人の主人公、そして主脇役である、ナカタさん、ホシノさんの動きの方が滑らかなように感じました。ひょっとしたらそれは書き手である村上氏自身そう感じていたのではなかろうか、という気さえしました。ホシノさんのことはなんだか楽しんで書いているような感じがしたのです。単なる気のせいかもしれませんが。こうした結果、カフカ君が織り成す物語は、どこかいかにも話を組み上げたという印象がして、物語にもカフカ君にも感情移入ができませんでした。一方、物語が象徴するものもよく分かりませんでした。「世界の終わりと…」では、この象徴性がもっと強くあったように思います。「世界の終わりと…」を読み終わった後では、物語が意味するところは一体なんだったのかを考えずにはいられませんでした。これに対して、「海辺のカフカ」では、その意味を考えようという気にはまったくなりませんでした。そもそも何かを象徴しているのかどうかも分かりませんでした。読んで損したとは思いませんでしたが、私の中での村上氏の作品ランキングの中では、トップクラスとは言えない話です。 | ||||
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カフカ君に感情移入できなかったので、どうも読後がすっきりしません。評価が別れるのでは、と思います。装丁が可愛いので星3つ。 | ||||
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