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ソロモンの犬
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ソロモンの犬の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.50pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全58件 41~58 3/3ページ
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陽介が引きずられたのは本当に事故だったのか、この疑問は友人を疑うことになってしまう。 主人公・静がこれを明らかにしようとする中で、彼を含む大学生4人の青春が背景となり、その事情、秘密も徐々に明されていく。 少年が亡くなったという事件は別にして、4人の関係性、静の葛藤は、懐かしく、せつなく、甘酸っぱいものに感じられた。 動物生態学が謎を解く鍵になるという珍しい部分にも興味を惹かれた。 「ソロモンの犬」を含め、「シャドウ」、「ラットマン」で、道尾秀介の青春3部作と言われていると解説にあり、すぐに読みたくなった。 | ||||
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「始めに動物行動学ありき」の発想から全体を構築していったようなシナリオ。恐らく、「言葉の通じない犬が起こした事件」と「大学生達の恋愛ドラマ」を通じて、「人間同士ですら本心は分からない」というコミュニケーションの難しさをテーマにしているのだと思われる。が、そのメインの謎解き部分と大学生たちのドラマがあまり上手く噛み合っていないように感じた。 どの登場人物にもクセがあり、主人公も年齢の割りには無知で幼かったりと、いまいち誰にも感情移入し切れず。青春ミステリらしい「成長や挫折」といったドラマもあまり見られず、読後に残るものは薄い。 思わせぶりで意味深な伏線(各人物の不審な行動など)が随所に出てくるものの、本筋の謎に直接絡んでくるものは少なく、「読者をミスリードするためだけの伏線」が多いように思う。そのせいもあり、肝心の動物行動学に基づいている(らしい)謎解きの真相もスッキリ腑に落ちない微妙なものだった。 途中途中に挿入される意味深な喫茶店のシーンも、その露骨な雰囲気から「ああ、多分よくある○○オチ」だな、と勘繰っていたら、そんな読みをもう一段引っくり返すオチだったので違う意味で驚いた。全体的に良くも悪くも読者を騙そうとする作者の狙いに踊らされた印象が強かった。 アイデアが出尽くした現在のミステリー界において、色々と読者を驚かせよう、楽しませようという意気込みは伺えるが、そのせいで少し空回りしている部分もあるので、そこをどう捉えるかで評価が分かれそうな作品だと思う。 | ||||
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偶然とかたまたまそこにいた、とかはダメな気がする。メインの謎の真相は好きではなかった。謎がちょこちょこ出てくるが真相を知っても「うーん」ただ終盤で1つやられました。 | ||||
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相変わらず文章がうまく引きつけるが、今回は痴話げんかみたいな流れの事故と自殺で、どんでん返しもどっきりもなく、三途の川のだじゃれが出てきたりと低調だった.相変わらず勉強不足で現実離れした描写があり、話の中心である動物の行動学自体が作者の思いつきなのではと思われ嘘くさい.多作なのはよいが、もう少し小説に書く分野をしっかり勉強してほしい。 | ||||
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題名に惹かれ読みはじめたのですが、いやはや、気持ちよい位に作者に踊らされました。ラストへ向けての疾走感も、笑ってしまう位のどんでん返しも、久々に満足!といった感じです。紙のように薄っぺらいと書かれてる方もおられるようですが、是非もう一度読み返して頂きたい。きっと作者の張り巡らせた伏線に気付かれるはず。おすすめです! | ||||
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最近、はまっている道尾秀介。 大学生4人を中心に、彼らが通う大学の助教授と、その息子陽介の死の真相を解明していくという青春ミステリー小説です。 少し色々な要素を詰め込み過ぎた感があり、ストーリーとしてのリアリティに欠けるかもしれませんが、コミカルな部分も合わせ持っており、とても面白かったです。 結末に向かって、「えっ、こんな終わり方なの?」と思いきや、最後にもうひと捻りあります。 大学生秋内が主人公なのに、事件を解決するのは、同じ大学の間宮助教授だったりします(そこには、それなりの理由がありますが・・・)。 そして、この間宮助教授が、いい味を出しています。 道尾作品の中には、ホラー作品や読後感が重たい作品もあるのですが、個人的には、本作のよう作品の方が好きです。 | ||||
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私はミステリーというよりも犬とか動物行動学という部分に惹かれて購入しました。 結果、とてもおもしろかったです。 ミステリーとか青春とかの部分に期待をして読むならちょっといまいちかもしれません。 | ||||
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道尾作品の文庫は全て読んでいますが、それを好き順にランキングに したらこのソロモンの犬は最下位かも。 ミステリでもないし恋愛でも青春でもなく一匹の犬の行動の話。 向日葵の咲かない夏に衝撃を受け、道尾作品の虜になっていた自分でも 今回のオチには失笑してしまった。 ただ読みやすいし退屈もしないので星三つ。 | ||||
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評価の難しい作品である。 「信頼できない語り手」の手法によって、本来ならば事件とも言えない「日常の謎」を描いている。 登場人物は一般市民であり、しかも主役クラスは非常に頼りないキャラクターとして設定されている。 そうした人物たちによって語られる「謎解き」が、緻密なロジックを持たず、物証に乏しく、科学的根拠も十分とは言えないような、推論のレベルに留まったとしても、むしろ当然である。 だが、そうした点が気になって、ミステリ的な謎解きの部分が弱いとか説得力に欠けると感じる人もいるであろう。 また、登場人物の誰を信じてよいかわからないし、謎解きにも疑問を覚えるという人がいても不思議ではない。 実際、何だか宙ぶらりんな頼りない読後感なのだが、それこそが作者の狙いなのだろう。 登場人物たちの今後の人間的成長の中で、その人物にとっての“事件の真相”は、どのようにも変化しうる。 登場人物が、自分をどう納得させるかは、その人物しだいなのだ。 その意味では、読者でさえも、登場人物の真の内面には迫り得ない。 そもそも読者の側が、実際の人生において、他人の心の真の内面を、どれほど理解しているだろう? 人間という動物の、真の心の声を聞きたければ、「ソロモンの指輪」を自分で探すしかない。 そうした人間の存在自体の「滑稽さ、悲しみ」を描くこと。 そこに作者の意図があり、ミステリ的な手法は、まさに手法に過ぎないのではあるまいか。 ついでに、登場人物の大学生が余りに幼く、知識も乏しいのではないか、と疑問を感じる方もおられるようだが…。 近年の、失礼ながら偏差値の余り高くない私立大学で教壇に立っている友人知人の話によれば、それはもう、学生たちの知識教養レベルは低いそうである。 地方の、どうやら余り有名でもなさそうな大学で、何を勉強しているのかも判然としない、肉体労働のアルバイトに精を出している学生の知識教養レベルは、かなり残念なものであろうと、個人的には納得しながら読んだ。 | ||||
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僕は今まで道尾作品はこれを含め3作品しか読んでいないのですがこの作品は他の作品と比べるとあまりにも酷すぎる。この本を購入した時青春は滑稽で悲しいと書かれた帯がついていた。主人公が青春を謳歌している時代というのは今の自分の年代ならば共感もしやすいはず、と物語の先々を楽しみにしながら読んだ。結果はなんともいえない。予想不可能の結末、と裏に書かれてあったのだが僕にはそこそこ簡単に予測出来たし、そこまで驚きのラストともいえない確かに帯に書かれてあるように道尾秀介は僕にとっては読みのがせない作家だ。しかしその期待もこの物語の展開には崩壊させられた。もう1つ感じたのはこれは青春と呼べるのか、ということ。今僕はこのソロモンの犬の主人公である秋内と年代が近い。だがこの作品を通して秋内に共感出来たことはあまりにもなさすぎたし、恋愛ごとに関しても最初だけであとはそれほど智佳に好意を抱いているとは到底思えなかった。またミステリー小説の死因は少し不明瞭だったりすることがあるがこの本もそうだ。あまりにも適当過ぎる、と感じた。最後にがっかりさせられたのは向日葵の咲かない夏や片眼の猿で感じた読書欲が全く感じられなかったということ。伏線の回収の仕方も曖昧だし、なんとも微妙な締め方。以上からこの作品の評価は酷評をつけさせていただく。よく他のレビューで見かける道尾氏の作品は好き嫌い分かれる、と聞くがこの作品は到底好きにはなれない。 | ||||
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道尾氏程、出来不出来の差が激しい作家も珍しい。読者に異界を観させて驚愕と戦慄を与える作品があるかと思えば、本作の様な凡作もある。 静と言う大学生の主人公とその友人の克也や恋人達を中心とした青春小説に、ミステリ風味を加えた作品だが、作者の現実把握能力の無さとミステリ作家としての身勝手さが如実に出てしまっている。静は"バベルの塔"を知らないし、もったいぶった克也は静を"おたく"と呼ぶ。こんな大学生が今時居るだろうか ? そもそも物語に現実味が欠けるのである。こんな登場人物達が繰り広げる物語に求心力がある筈もなく、愚にも付かない恋愛模様が延々と書かれる様にはウンザリさせられる。二人の犠牲者に対する、"死"の考察も甘い。その癖、動物行動学には絶対の信を置いているのである。読者は何を信用して読んだら良いか分からない。 ミステリ的には、禁じ手と言っても良い「*」オチを使用しているし、上述した通り、動物行動学に絶対の信を置いた推理になっているので、何のために人間模様を書き込んでいるのか不明である。動物学者の間宮は余りにもご都合主義的に使われ過ぎている。恐らく作者はアイデアを考えてから、それに合った人物設定をしているのだろうが、作中、活きている人物は一人も居ない。紙芝居を見せられている様な薄っぺらな作品に映った。 | ||||
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少年が死んだ。 愛犬に引き摺られ車道に飛び出したのだ。 幼い少年は何故、死ななければならなかったのか。 ストーリーの展開そのものはシリアスであるのに 登場人物や会話が変にコミカルで ちょっと戸惑いますね… 特に主人公の空気の読めなさというか 思いやりのなさというか…友人の京也を 「思いやりがない!」とか責めていますが お前も相当だ…と思ってしまう… コミカルだ、と思って読めば 会話はテンポ良く、読みやすい。 個人的には間宮が好きです。 どんでんがえしもあり、 動物の習性を活かした伏線とか良かったのですが 今ひとつ余韻がないのはなぜだろう… | ||||
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さくさくと読めました。 朝、終章まで読んで、途中家事等をして、続きを気にしながら、夜ラストまで読みました。 終章までいろいろ考える時間があったので、この本を楽しめたと思う。 私は「静」が好きだ。恋がうまくいくといいね。 | ||||
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「背の眼」を偶然図書館で手にとって以来、道尾氏の作品は必ず手にとっています。 犬の生態を主題にして、ある事故の真実を探るのですが、最も大きな「謎」の真相は それまでひっぱってきただけに若干期待外れ感がありました。 しかし、物語の重要な鍵を握る大学の動物生態学の助教授、 間宮未知夫のキャラクターが強烈で最後までおもしろく読めました。 主人公とヒロインの恋愛模様なども挟まり、ジャンルとしてはエンターテイメントと いえるかもしれません。ミステリーとして読むと少し辛い。 道尾氏の作品はどんでん返しが魅力であり、本作もその例に漏れません。 読後、道尾氏の作品には珍しく?爽やかですっきりとした印象が残りました。 | ||||
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とても薄っぺらい小説だと思う。 その分、サクサク読めるが。 サスペンスで、青春もので、恋愛もの・・・でも全部がとにかく薄くて寒い。 色々謎がありそうで、全て肩すかし。 犯人の動機、主人公が親友を疑う理由、謎解き・・・ 全てが薄くて、作者の力量のなさが浮き彫りになっている。 | ||||
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この作者、若いですねー!驚きました…。ラスト4分の1くらいはすごく面白いです。しかし、そこへ行くまでが、めちゃめちゃ退屈…。主人公は大学生ですが、メンタル的に中高生の感じです。可愛らしすぎる…。いくらなんでも、これはないでしょう…。ただ、犬の習性を利用したトリックは初めて聞いた話で、とても新鮮でした!突然パタパタと明らかになる事実の数々も、なかなか面白かったし、最近、トリックよりは人間の内面に迫ろうとしているミステリー(?)ばかり読んでいたので、爽快感を覚えました。若い作者なので、トリック以外の部分で、登場人物そのものの描写で、読者を惹き付けられるようなものが書けるようになれば、今後化けるような気がします。 | ||||
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犬が好きな人には、読んでほしいなと思います。特にオービーと陽介の関係が微笑ましいのに、それが悲劇を生んでしまうところが・・・面白かったです。 | ||||
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実に見事に張られた伏線の数々。どんでん返し。作者の術中にまんまとはまり,あっという間に読んでしまいました。上手く読ませる書き手です。 まあ,それ以上でもそれ以下でもないのですが…。軽く読書を楽しみたい方におすすめの一冊です。 ただし,帯の言葉は本の雰囲気に合っていないような気がしました。帯はあまり気にしない方がいいと思います。 | ||||
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