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孤虫症
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孤虫症の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.78pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全31件 1~20 1/2ページ
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女性同士のどろどろとした嫉妬と見栄、姉妹の、母子の歪んだ愛憎、暴力に性欲、寄生虫という生理的嫌悪感、ありとあらゆる手法で不快感を煽ってくる、イヤミスの女王のデビュー作らしい作品です。イヤミスということを念頭において読んでも辟易するエログロ度合いに(受賞を通り越して)「よく出版出来たな」とも思いましたが、それだけ出版社の期待もあったのでしょうか。ミステリーというより、歪んだ女性の不快さを描写する技巧に脱帽です。生身の友人、知人には決して勧めることはできません(笑)。 *以下、ネタバレ、エログロ表現含みます。 この作品自体、読み手の感性のどこを刺激するかによって、気味悪さの度合い(ある意味面白さ)が激変すると思います。個人的には、倫理観のかけらもなく頭がおかしいと思わせていた女子高生アコが、意外と冷静で、小説に細工したり、実母を糾弾して準主人公を助けて清涼剤になるかと思いきや、孤虫症に感染して肛門からはみ出す条虫(原文ママ)を自身の子のようにかわいがる、というどうにもこうにもやりきれない、かつ不快さMAXの嫌悪感が最骨頂(クライマックス)でした。ただ、ここに引っかからない人にとっては、後半の隠れた軸になっている娘たち(美沙子、アコ、ルミ)の中でのアコの立ち位置や、最後に淡々と書かれた緊急報告書がとってつけたような薄っぺらなものになるかもしれません。とはいえ、これは個人的な解釈なので作者の意図は不明ですが。 | ||||
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気味の悪い感染症を軸に展開される嫉妬や欲望が渦巻くイヤミスで、どんでん返しもあり面白く読みました。 その辺りの感想はたくさん書かれていると思いますが、私は違う点でこの小説を忘れることはないと思いましたので、その点を書いておきたいと思います。 仕事柄、基本的な寄生虫感染症の知識があり、孤虫症についても「そういえばそんなの習ったな」と懐かしく思い出しながらふと調べてみたところ、なんと去年(2021年)日本の研究者たちがついに芽殖孤虫の正体を突き止めたとの記事が。 小説が書かれた2005年はまだ正体不明の寄生虫であり、すでに知られて居る寄生虫の変異種か全くの新種であるのか議論が分かれている状況でした。 何せ世界で確実に孤虫症と断定できるのはたったの7例。疑いを含めても18例。 けれども、コロナ禍の中、大発見がなされていたのですね。 世界初の孤虫症は東京で発見され、また感染者の半数以上は日本人という、レアながら日本人に関係が深い(つまり人知れず日本のどこかに生息地がある可能性が高い)寄生虫症のベールを剥がしたのもまた日本人研究者であったことは、喜ぶべき事ではあるのでしょう。 本作では、実際に存在する芽殖孤虫とよく似た地域限定の孤虫として多岐森孤虫という架空の寄生虫を登場させています。 作中の多岐森孤虫症の致死率もほぼ100%ですが、現実の孤虫症の致死率も100%であり、正体不明の不気味さと相まってじわじわくる恐怖を伝えてきます。 論文によれば、芽殖孤虫の正体は新種で、幼虫のまま大人にならずに増殖を繰り返す特異的な寄生虫らしいというのが現時点での結論ですが、どこからヒトに感染するか不明(ヒト以外の感染は見つかっていない)。 さらに、正体不明のタンパク質を大量に出しているということで、不気味さは一層深まった感じです。 小説のような、集団感染ということが容易に起きるとは思いませんが、近代化され衛生的に生活しているすぐ裏側には手に負えない闇がまだまだ広がっていると思いました。 | ||||
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知人からのおすすめ本。一気読みでした。 いやー面白かったー!…とは言えない後味ですが、なぜかページを繰る手が止まらず、ラストも鳥肌モノでした。 もうどこからどこまでも僕好みの本でしたが、いやもうすごいね。気持ち悪い・・・! | ||||
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こんなにエグロい(エグいエロいキモい)くて 真梨さんだし誰も幸せにならないって"わかってるのに"止まらない 誰だって何かにすがって依存して寄生したい時がある それがうまくいかなくて自分を制御できなくなった時…嫉妬…執念…怨念? おぉ怖い 【人のことなんてそっちのけで、なんてかわいそうな私って、自分自身を抱きしめてちょろちょろ傷を舐めている、】 | ||||
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どんどん読みたくなる展開。 ストーリーに引き込まれ 次はどうなる?どうなる?と読み進められる 面白い小説でした。 流石、イヤミスの女王。 | ||||
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彼女の作品は読後、とてつもなく悪い。 だけれども、なぜか読んでしまう。 それは、やはりいやミスを味わいたいから、だまされないと思って読んでいて、必ず、だまされる。 この作品も、ネタバレしてしまうといけないのであえて言わないが、きっとだまされます。 そして、この作品のもっとも気持ち悪いのはやはり、題名どうり虫が出てきます。 彼女の作品には虫がでてくることも多いですが、これはやはり虫が主体。 でも、それよりも、やはり人間の悪意が根本的にあり、妬みや嫉みの気持ちが人間そのものをむしばんでいるのです。 騙されないで読もうと思っても、やっぱり騙されてしまうんでしょうね。 でも、この作品は、ちょっと個人的に虫がでてくるため、☆4つ。 | ||||
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うまくまとめてあるけれど、ラストの説得力は「真梨さんにしては弱い」かもしれない。まあ、デビュー作なので?いや、嫌な感じにしたいとすでにこの時点で思っていたのかも。 | ||||
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途中でこの人が犯人かな?と思いつつ、次から次へと疑わしい人物が変わっていって・・・ 犯人が最後までわかりませんでした!なので終盤にさしかかった時には「あ~~!!」と 絶叫してしまいました!鳥肌ものでした。ちょっとエッチな描写も残酷な描写もありますが、 大丈夫です。面白さの方が上を行きます。友達にお薦めしたいと思います。 あ、今、気が付いた!そうか!次から次へと移るのはまさしくタイトルと同じ・・・ また鳥肌!! | ||||
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読み進めいくとまさかの…最後。期待通り、最初から最後までずっと胸糞悪い気分で読み続けることができました。女って厭な生き物…でも厭な女ほど魅力的なのかもしれませんね。 | ||||
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さすがイヤミス女王。ゾクっとする真梨ワールドは健在。読む価値あり | ||||
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凄すぎます。素晴らしい才能のある方です。あまりの衝撃に最後は手で口を押さえました。 | ||||
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フジコ関連を読み終えて、作者のイヤミスっぷりに どっぷりハマってしまいこちらも購入。 フジコ同様に姉妹を軸に展開していくストーリー。 作者自身の経験の投影か? ラノベチックとも取れる軽妙な文体に グロくてエロくて悍ましい描写に グイグイ引き込まれる。 特に虫に関しては参りました、 あまりに気持ち悪いので 部屋を隅から隅まで掃除してしまった。 正直こんまりより即効性アリ。 持続性は知らんけど。 フジコでも感じたけど狭いコミュニティーの人物で 話を進めるから良い意味で閉塞感が出てる。 なんか酸素が薄い感じ。 でも小説ならではか?映像化されたら シラけてしまうスケールなのかもしれん。 | ||||
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en-taxi最新号での真梨氏と西村賢太氏の対談がめっちゃ面白く、未読だった真梨さんの本を買ってみました。いやもう、ぶっ飛びました。確かにミステリーとしては3章以降の展開が破綻していますが(乱歩賞落選もやむなし)、前半から中盤の、二人の娘と母親の三人家族の造形が、もの凄くエグく且つリアルで、これだけで読む価値あり。他の作も読みたくなりました。 | ||||
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殺人鬼フジコの衝動を読んでから、気になり読んでみました。どうなるのかドキドキして読みました。 | ||||
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真梨幸子の恐ろしいデビュー作。 「殺人鬼フジコの衝動」で真梨氏を知ったが、やはりデビュー戦から異常ともいえるほどの、読者を得体の知れぬ恐怖に陥れる策を彼女は既に持ち合わせていたようだ。 作品が恐ろしいことより、こういった真実味ある恐怖を思い付ける、その事がなによりも恐ろしい。 他の評価の通り、後半は確かに失速していた感がある。物語があまりにもジェットコースター化してしまった。 ただ、読後長い間、身震いさえする恐怖、抜け殻になってしまうような気味悪さを感じさせてくれる作家はそういないと思う。 まあそれにしても恐ろしい事は、孤虫症という病気が実際に存在するということだ。生々しい女の憎悪や嫉妬より、なによりの衝撃だった。 | ||||
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真梨さんは、いつもドロドロ ドキドキ ハラハラが期待通りで読み終わると、どっと疲れが出て それが病みつきになります。 | ||||
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赤星 香一郎の虫とりのうたと並ぶメフィスト賞虫系作品である。ま、そんな括り方だれもしないが・・・。 物質的に満たされたタワーマンションを舞台に性行為によって感染する寄生虫の恐怖を描いているが、何となく初期のカナダ時代の「シーバース」「ラビット」のデビッドクローネンバーグ作品を思い起こす世界観だが、バイオホラーで終わるのかと思いきや、きっちりと折原一作品でよくありがちなプロットのミステリー要素まで盛り込んであるのが凄い。それだけだとよくあるB級作品に終わってしまうが、女性作家ならではの生々しい性描写やドロドロの女性の内面描写を独特の苛立つような文体で描写されており、読んでいると尻の穴がムズムズしてくるような不快感が堪能できる作品。読み始めると止まらなくなるのは確実で、メフィスト賞受賞作としては個人的にはかなり面白く読めた。その後のブレイクも納得の才気あふれるデビュー作である。ラストのカタストロィを予感させる印象的な幕切れである。 | ||||
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グロい内容が含まれているので、読むのを止めようと思うのだが、一方でもっと読みたい自分もいて結局ノンストップで読破した。デビュー作だけあって、ちょっと甘い部分もあるが面白かった。 | ||||
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孤虫症というまれな寄生虫をモチーフにしたサスペンス. 高層マンションで専業主婦をしている姉と 仕事をしていて結婚したばかりの妹の2人を軸に物語は進む. 徐々にメンヘル的な要素が前面に出てきて, 姉妹の恵まれない生い立ちが描かれるにつれ,サイコものっぽい雰囲気になるが, ラストには思いがけない真相と,孤虫症の顛末が明らかになる. このサイコスリラーから,正統派ミステリーあるいは医学ミステリーへの急展開が見事で 登場人物の内面世界の気味の悪さだけでない,不思議がリアリティが感じられる読後感. | ||||
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郊外のタワーマンションに住む主婦の真っ黒くろ黒な日記?手記?から物語が始まります。ページからあふれんばかりの負の心に息もつかずに読み進むと,闇から闇がどんどん立ち上がります。 ラストへ駆け抜ける爽快感がありますが,なにぶん処女作,それはないでしょうなところもいろいろあります。それでもなお,魅力ある1冊です。 幸せな世界に住んでいて,大概近所の人とは笑顔で挨拶を交わし,家族と大きな問題なく過ごしていると感じている女性が日常にキックを求めるときこの小説がお勧めです。 | ||||
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