■スポンサードリンク
青の炎
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
青の炎の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.12pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全265件 161~180 9/14ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
自分は初ミステリー作品ということで どんなものかワクワクしながら、最後まで読みきりましたが、 ページを捲るのが止まらない!止まらない! 決して自分よがりな目的ではなく 家族の生活を脅かす異物を排除しようと決意をする秀一。 犯行を決意したときや 殺人を犯したあとの、徐々に精神が蝕まれていく描写に、とてつもなく力を注がれてらして、 驚くほどあっさりと感情移入できました。 主人公自身、何度も自問自答をくり返すシーンがあり さぞかし苦悩に苛まれたことでしょう。 ただ、紀子に対する扱いが酷くありませんか? いろいろと利用されて彼女が不憫に思えてしかたありませんでした。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
帯にあるとおり、『こんなにもせつない殺人者がかつていただろうか』とてもせつない物語だった。 主人公の秀一はかけがえのない大切な家族を守るため、人を殺す。 自分が人殺しになったことが明るみに出ると、守るべき大切な家族に迷惑がかかり、家族を守ったことにはならない。 そこで秀一は周到な殺人計画をたて、見事計画通り実行する。これで平和な家庭を取り戻せるはずだった。 しかし悪いことはできないもので、警察、同級生に疑われ、嘘を重ね、犯罪も重ね、どうしようもないところまで追いつめられてしまう。 最後まで普通の幸せな家庭を望んだだけだったのに、犯罪を犯したばかりに物事が悪い方向にしか運ばない。 人を殺して幸せをつかむことなんてできない、と当たり前だけど考えさせられた。 それでも読めば読むほど、家族のことを一番に考える秀一に同情して応援している自分がいた。 どうして普通の幸せを願っただけなのに、こんなことになってしまうのか。 何とかしてやってくれと誰にともなく思った。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
友人には家族を殴れと言いつつ自分は正面から挑まない主人公本当に家族の為の犯行なのか?単純な殺意を募らせた結果なのか?第一の犯行へプロセスをどう捕らえるかで、主人公の最後の責任の取り方への感想は変わってくると思う非常に面白い一冊です。再読に耐える作品だと思います。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
貴志作品は『黒い家』に続いて二作目。『黒い家』とは違う意味で手に汗握って夢中で読み進めた。高校生という若さがもたらした悲劇。冷静に眺めれば、いかに殺人の動機が衝動的で、その道を選んだ主人公が未熟であるかがわかる。しかし、主人公の細かい心理描写、また主人公の目線が前提である上、一件目の殺人の際にはかなり主人公に感情移入していた。二件目の殺人は、一件目と同じ名目上は母と妹を守るためといいながらも、自己の保身で精一杯である。何度心の中で主人公を咎めただろうか。彼にはこの道しかなかったのだろうか。ヒロインとの交流がある故に、どうしようもなく切ない。救いのない結末ではあるが、この結末以外残されていないだろうとも思う。いかなる理由があろうとも、殺人は決して許されるものではない。完全犯罪などあり得ない。読後の余韻は何とも言えないやりきれなさが残った。映画版はキャスティングにやや疑問も感じるが機会があれば一度観ようと思う。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
批判を書いている方が意外と多いことに驚きましたが、私はこの小説に強い衝撃を受けたと同時に感動しました。 もし自分が秀一と同じ立場になった時、私が殺人という手段をとることはおそらくありません。 心を憎しみで満たし、緻密な殺人計画を練る秀一に少なからず引き込まれました。 それは恐ろしさではなく好奇心と言った方が妥当でしょう。 秀一が義父を殺す際の描写が印象的です。 映画で見た時には思わず目を反らしてしまいました。 また秀一は友人である拓也に弱味を握られたため、彼を殺し罪を重ねてしまいます。 人間は一度過ちを犯すと、時にまた同じ過ちを繰り返してしまう。 取り返しのつかないことをしてしまったと気付く頃にはもう遅いのです。 この本は私に少なからず影響を与えてくれました。 初めて読んだ、殺人者側の気持ちが著された本でした。 おそらく一生印象に残り続ける作品となることでしょう。 秀一が最後、ハンドルを切ってトラックへ突っ込んで行く場面には思わず涙が溢れました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
主人公について傲慢で未熟と声が上がっています。 犯行に至るまでの心の動きも、やはり短絡的です。 未熟ゆえにケアレスミスを連発し、追いつめられた末のあのラストですし。 私もそう思いますが、そもそも母が曾根に対し毅然とした態度を取ってさえいれば こんなことにはならなかったのでは。 DVの後遺症で、脅されたらうまく頭が働かなくなったのかもしれません。 でも、「子供のことで脅され耐える私」の姿に酔っているように見えるのです。 その脅迫内容すら、いつか子供が自分で乗り越えなくてはいけない内容。 子供の為と思って耐えているようですが、母が傷つけられる姿を見ても子供は傷つきます。 真の悲劇の原因は、この母親なのではないでしょうか…… | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
主人公、母、妹の円満だった家庭に、母の別れた再婚相手である、ヘビー級の体躯を誇る屑(主人公に言わせるならば)が居候を始める。 そして、屑により家庭の平穏は乱され、主人公は証拠を残さずにこの暴君を葬り去る計画を立てる・・。 まだ夜が明けない時間帯に読み終えたわけだが、明らかなミスであったろう。 このやりきれなさ、虚脱感・・凹むねこれは。 厚みのある読ませる文章は本作でも健在で、物語の中盤以降は主人公を取り巻く状況が変化を見せるが、彼の心理描写が秀逸。 また、殺害方法についての細微にわたる丁寧な説明は、まさに貴志氏と言ったところか。 終始退屈せずに読めたが、殺害方法が巧妙で、高校生離れした卓越した才知の持ち主である主人公にリアリティを感じず、また一方で、簡単に殺害に走ってしまう早計さには、いささか呆れてしまった。他に方法はありそうなものだが・・。 そんなわけで、主人公には完全に肩入れすることはできなかったが、ラストの紀子の台詞に心揺さぶられ、妹は全体的に可愛く、純粋に楽しめたから満足。読後は悄然としちゃったけど満足。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
まず、自分は10代の少年ではありませんが 読んでいて、そして読み終えて ちょっと涙腺が緩んでしまいました、、、 最初に平穏な家族(母と妹)を脅かす母の元旦那を 殺人という短絡的な考え方で、想像で満足せず しかも完全犯罪を企み、実行してしまうトコロなど ちょっとムリあるだろ!と思うかも知れませんが、、、 確かに、客観的に見ると、動機があまりに陳腐。 他にも方法はあるだろ、、、とツッコミが入ると思うかも知れませんが 人間は本当にトラブルに直面した時、真に悩んでいる事柄であればあるほど 人にはなかなか打ち明けられないものでしょうね。 作中では勇気を振り絞り弁護士に相談するも、それが解決に導かないと分かれば なおさら短絡的な解決方法が脳裏に浮かび、遂に実行を決意する、、、 そして完璧に計画していた犯罪が破綻した時、主人公の心は もう正常な思考ではなくなっていき、、、、 読んでいて思ったのは、この主人公には正義などなにもありません、、、 あるのは常に自己中心的な考え方と他者を見下し、外見は笑っていても 心の中ではバカにしている傲慢さが読んでて伝わってきました。 作中ではしきりに母と、妹の為だ、、、と自答するが 常にあるのは己の保身。人を殺してもクズなら許される。 そして、同級生に普通に接していても、心の中で見下している 傲慢さ、、、 この主人公こそ10代の孤独な少年にある心の闇だと思いました。 誰にでもある少年の心ではなく、孤独な少年にある特有の闇なのかなと解釈しました。 学校では成績優秀、他者に何の関心も示さず、点数と自己の能力向上に努める 成績優秀者。 きっと、社会に出たら出世しか目に入らず、他人を蹴落とすのに忙しい日々に 給料明細の数字を増やす事が己の価値を上げると言うような大人になっていたでしょう、、、 彼女と出会っていなければ、、、、、 本作で涙がでるのは、彼女の存在が余りにも大きいからです。 おそらく、紀子がいなかったらこの作品の評価は大いに変わっていたでしょう。 彼女の恋心があったからこそ、序盤では他者に無関心で傲慢な主人公も 後半では所々変わってきた心情が伝わってきます。 今は社会人となり毎日仕事で忙殺されてるような10代の頃、誰しも経験したような淡い思いを 忘れてしまった大人にも是非読んでほしいトコロでもあります。 やがて主人公の犯した罪と彼女の恋心が事件と知らず知らずに リンクしていき、そして結末には、、、、、 泣けます。本当に、、、 単純に完全犯罪を目論んだって最後は捕まるんだろ、、、と予想して読んでる人は 言い意味で裏切られると思います。 少年の心をいつまでも忘れない大人にもオススメしたいです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
実際に殺人か、それに近い重大犯罪を実行しなければ不可能と思われるような、精緻でリアリティのある主人公の心理描写に、興味の大半が引き付けられました。特に、実行直後から始まる、「いつ罪が暴かれるか」という焦燥と不安の中での生活。ひょっとして貴志さん、やっちゃったんじゃないかと思えるほどです。 「青の炎」、「黒い家」、「クリムゾンの迷宮」という、タイトルに色が付いている3作品は、いずれも貴志作品の中では、人気が高いようです。 舞台は江ノ島・鎌倉を中心としています。大阪生まれで大学も関西だった著者は、外海と直結するこの湘南に憧憬を抱いていたのでしょうか。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
作者はあいかわらず最高である。 しかし、この本を高校生の時に読んでおきたかった。そうすれば、もっとドブエボリューションできた。 しかしこの主人公はかっこいい。高校生でありながら、エロゲーの素晴らしさを理解し、Z会の勉強をがんばり、バイトをし、酒を楽しむ。尊敬できるぞ。 だがリアルのゆとり化する高校生たちとはあまりにもイメージがかけ離れているため、そこがドブくそ的な違和感を感じずにはいられない。 最後のシーンは賛否両論であろうが、読み終えたとき体をドブねこが駆け巡るであろう。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
何年前だろうか筆者の「黒い家」が発売されてすぐ偶々読んだ。 保険会社社員が知り合った家で巻き込まれたどうしようもない災厄からひたすら自分を守るドラマだった。 不気味で不格好で、どうしようもなく気持ち悪い読後感が残った。 本作発売と平積みされているのを観て気持ち悪い想いをぶり返したのだが手は本を握ってレジに向かっていた。 最近、久しぶりに読み返してみた。 初めて読んだ時は逃げることの出来ない不条理から逃げること「黒い家」と一緒だなァテーマが。という印象から何かを思うと言うことがなかった。 今回は逃げる事をやめ復讐に切り替えた辺りから爽快とは言えないワクワク感がもたげてきた。そして事を終えラスト坂を自転車で全速力で駆け下り目の前に写る江ノ島そばの国道を走るトラックの群れという主人公目線の終わり方。 非常に辛く哀しいものだった。 哀しい終わり方のドラマなんてたくさんある。 恋人を病気や事故で失う、主人公がなすべき事を終えて死ぬ、奮闘虚しくやっぱり悪が勝った。そういった様々な哀しいラストの中でも非常に爽やかで、でも「他にも道はあるだろう」と思わずには居られなかった。 主人公が余りにも若く、強く、孤独にすら耐えうる人間だからこそ流れていくストーリーならばこのラストも必然なのだろう。 こんな青春、「青の炎」というタイトルでくくっても哀しすぎる。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
読んでる内にどうやって終わらせるのかと思ってたけど、まさかあの終わらせ方をするのか。 でもそれは無理やろって場面もあるけど、そこは小説ということで。 犯行の計画・準備・実行を読んでしまって分かってるので、警察の推理・分析はなんかなーと思ってしまった。 貴志氏の作品で文庫化されているのは全部読みましたけど、全部おもしろい。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
まずしいながらも、幸せな家族に突如あらわれる異分子。母を妹を守るために完全犯罪に挑み殺人を犯すが、少しずつほころび始める。そして、証拠隠滅のための不完全な第2の殺人をおかし、追いつめられた少年のとる最後の手段は・・・。主人公の家族を思う必死さや殺人を犯すまでにいたる心情、一度罪を犯してしまったあと追いつめられていく過程が緻密に描かれていて、衝撃のラストに涙してしまいます.ホラー以外でもすばらしい才能を発揮する貴志祐介さんの傑作の一つだと思います. | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
純粋なままに母と妹を愛し、それゆえに手を汚してしまう秀一。 彼を追い詰める刑事が憎らしく思えるほどに、秀一側に立って感情移入していました。 完全犯罪が可能と思えるような理系的裏づけ、恋や酒に興味を抱き、自分だけの空間で過ごす時間を大切にするという17歳の等身大の姿、どれをとっても大変よくできた作品です。 貴志祐介、今後も読んでみたいと思いました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
しばらく読書から遠ざかっていたため、"狐火の家" で貴志祐介を思い出し、今ごろになって読んだ本。 主人公の櫛森秀一にしょっぱなから感情移入し、殺人の成功を祈らざるを得なかった。けれど、話があまりにも一本道で疑問が常に残った。それは、感情移入していても残っている私の理性が鳴らしていた警鐘なのかも知れない。最後になって明かされるある事実。やはり、秀一の導き出した結論はあまりに早急過ぎたのだ。だからこそ「切ない」殺人者なのだろうと思う。 また、完全犯罪を狙っても、結局のところ綻びがいくつも出てしまい、次々と彼の目論見が崩れていく。犯罪を犯すまでのストーリーを読み進めながら、貴志祐介が撒いた悪意のこもったトラップがどこかにあるはず... という不安がやはり当たっていき、より絶望的になって行く。その綻びが決定的になった後は、もはや転げ落ちていくだけだ。 そんな、前半の完全犯罪を狙うまでの過程と、後半の、石岡の姿、警察の影に怯え、転落していく過程のいずれでも、完全に感情移入してしまっている私には激しい動悸や不安、焦燥が襲い、読み進めている何日かは夜も眠れず、どうすれば完全犯罪をなしえるか、どうすれば綻びを繕えるか、あるいは、次の章では貴志祐介が救いの手をさしのべてくれるかも知れない、などと繰り返し考えてしまうほどだった。 ラストの主人公同様、読了してやっとその絶望の中から私も解放された気がします。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
読もうと思った時期にちょうど映画化されてしまい、 この一番人気の本を、後回しにしていました。 そのため読後一番の感想は、「これって貴志さんの作品??」です。 ちょっと賢い高校生の等身大を、なんとも上手く描いています。 おどろおどろしい貴志さんの作品を読み続けてきたので、 本当に不思議な感じでした。 主人公・秀一について一言で言うと、やはり頭が良すぎたんでしょうね。 ごく普通の高校生なら、きっと違った展開になったことでしょう。 巧妙に仕組んだ、ふたつもの殺人を犯してしまうのですから。 そしてそれが自分の利益のためでないところが、 こんなにも読者のハートをつかんだのでしょう。 ただラストは予想が付きましたし、警察の態度もどうなんでしょうか。 秀一の言うように、必然的なラストでした。 これ以外はないのですが。 救いが無いという点で☆4つとしました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
小説を読んで初めて泣きました。心に届きましたよ貴志さん!(ToT) | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
正しくこの主人公と同年齢(現代文や古典などの授業も同じ)に読み、他作品を全て読んでいても素晴らしいと感じました。分野別に考えている方もいらっしゃいますが、この作品は家族や恋人、己の命運やなんかを度外視せずには成らない結末と、そこへ向かうまでの高校生活という土台の均衡とを非常にうまく描いたものだという点では無二です。 私は入浴以外は常に音楽を聴き、またそれを厳選する質で、この本のために選んだのはthe eaglesのdesperadoとtake it to the limitでした。とりわけ相応しい詞なくして満足しない感動が、この本にはぴったりだと告げました。是非お試しを。 文学ではない。それでも読まずにいれば、貴方の思春期、人生の今後は間違いなく損すると思います。長生きが人生ではないと知ることが出来ます、この作品で。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
だからどんなに大切な家族の為を思っての殺人でも 殺すしかしか方法がなかったとしても 警察は見逃してはくれない。 たとえ殺した相手が母と妹、そして秀一自身をも苦しめる 母の10年前別れた再婚相手であっても。 正義の存在は人の心のなかだけなのか… だからやりすぎだったのだろうか、2回目の殺人の目撃者である 元親友を殺すのは。 自分以外の大切な人を守るためにできる事、それは殺人でないほうが 良いに決まっている。しかし他に方法がない場合はどうすれば良いのだろう。 殺人はいけない事は判っている、だがこの本を読むと どんな場合でも正義が正義として最後まで通ることはないのだろうと思い辛くなる。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
この作品には表と裏、二つの楽しみ方があります。 一つ目は、巧みな心理描写による、主人公による切ない犯罪計画。 これが表です この件に関しては、他の方が語りつくしておられるようなので割愛いたします。 肝心なのは二つ目。 何人かの方が仰られているように、主人公が垣間見せる自己陶酔。 これが裏です。 そもそも勉学にどれだけ励むかは、当人の知識欲しだいで大きく異なってきます。 今レビューを書き連ねている私と、今このレビューを呼んでいるモニターの前の皆様。 それぞれ知識欲の大小はかわってくるでしょう。 話を戻します。 では、この青の炎の主人公に関しては如何でしょうか。 正直、こんな高校生いねぇよ、と思わずツッコミたくなるほどの秀才っぷりです。 作中からも見れる通り、彼の知識欲はかなりのものなのでしょう。 と同時に、それに見合った知識を持ち合わせているとなれば、それを見せてやりたい。 すなわち顕示欲が生まれてくるはずです。 これこそが彼の唯一見せる未熟さであり、「青さ」なのでしょう。 顕示欲はその内「完全犯罪」という形で結論を迎え、 彼の家にかの悪の元凶がやってくるわけです。 この青さに失望した方もおられるようですが、私は逆にその「青さ」に惹かれてしまいました。 完全なようで未完全。そんな主人公に気付くと、よりいっそう物語に深みが増すことでしょう。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!