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青の炎
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青の炎の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.12pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全46件 21~40 2/3ページ
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品物はぼろでした。 でも値段相応。 もんくはありません。 お風呂で読むのでない要塞良ければグッド | ||||
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・文体は読みやすく、またいろいろと専門的なことを きちんと調べて書かれた作品で、読み物として文章を 読むことを楽しみたい人にはいい作品かもしれません。 ・ただ読後感が良くないですし、読んでいる途中でも その殺人の手法の説明がそんなに必要かと、だれてくる ところが多々あります。 ・また名作は二度読んでみたくなるような、なにかが 含まれていると思いますが、本作は時間つぶしに一度 読めば、二回目は読んで味わいたい何かがあると思う 人は少ないのではないでしょうか。 | ||||
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結論から書いてしまうとかなりの力作であり、ディテールも中盤まではよく書き込まれているのだが・・・・。殺人にいたるトリックの描写が--これが本作の魅力とリアリティでもあるのですが--僕としては冗漫に感じた。多くの高い評価でレビューをアップしている方は、法医学の描写の部分なんてすんなり頭に入ったのかな?僕にはそこが大きな疑問だ。 そして本作の迫力を欠く大きな欠点をあげれば、第一の被害者の(加害者か?)正体があまりに早く明らかになりすぎているからではないか。正体が簡単に明らかにならず、謎の存在として主人公や周囲の人間との葛藤が多く描かれていれば、主人公の殺人にいたる心理面での描写も、更に凄みをもって書き込めたはずだ。いや、そこは書き込まなければならなかった部分だと思う。その描写によって主人公の純粋さと被害者への恐怖感があぶり出され、この小説はもっとスリリングで迫力あるものになっていたはずだ。そうしていれば、二人目の殺害を描く必要もなく、本作はワンモチーフで完結するものにしあがり、今の何倍も完成度の高い作品に仕上がっていたと思う。 | ||||
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貴志祐介の作品に出てくる主人公はいつも沈着冷静である。それが作品に寄って吉と出たり凶と出たりする。 青の炎は後者だと感じざるをえなかった。 もう少し人間味があるキャラクターであれば素直に感動出来たかもしれない。 ただそれだけでは語れない不思議さもある。 正直作者の意図が良くわからない。 感覚的には脇役の登場人物が必死に読者を感動させようとしているのに肝心の主人公がそれを打ち消しているような感じだ。 | ||||
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主人公が殺人に至る動機が弱すぎる。何年間も苦しめられているというのなら分かるが、義父が現れてわずか10日目で殺害を企てるものなのか?と疑問が生じた。 確かに人を殺すという一線を越えるまでの主人公の葛藤や逡巡は書かれてはいるのだが、主人公や妹が直接被害を受けたり日毎暴力に苦しめられているわけでもなく 追いつめられて、もはや殺害しか考えられないという状況では全くない。同情もできない。もっと過酷な状況で生きている人たちはたくさんいる。 この高校生は知識も豊富で行動力もあり、完全犯罪を遂行できるのではないかと思わせるような人物に描かれているので いっそのこと、高校生の自分が警察の目や司法解剖を欺き完全犯罪を成し遂げられるのか?という考えを試したくなって そこに邪魔者の義父が現れたことによってその考えを実行に移してしまう・・・とかいう話だったらもっと引き込まれたかもしれない。 それでも最後まで一気に読ませてしまう筆力は素晴らしいと思います。 尚「罪と罰」を否定した主人公が破滅していくのは作者のアイロニーだと解釈しました。 | ||||
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ラストの方もけっこう面白かったんだけど、最後の最後が駄目。トラックの運転手が可哀想すぎる。ただの自己中だったみたいな終わり方になって後味が悪い。最後の2行ぐらいなんで作品の評価が落ちるほどのことでもないんだけど。 | ||||
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主人公の人格描出にブレがあるような印象を受けた。まず脇を固める紀子や友人や、被害者となった元親友への友情、日常生活での生活態度や思考はごく普通に映る。ところが殺人に関するパートでは、血も涙も無い人間になる。気持ちの中に入っていけない怜悧さがある。高校生が計画的な完全犯罪を目論むという筋立ては、単なる未成熟から来る短絡とは読めない。が、その二面性のギャップが明確に示されていない。少年のパーソナリティに関して、読後感にいまひとつ呑みこめないものが残った。A:連続殺人を犯した少年が未成熟だったため人を殺めるという行為についての抑制がきかなかった。B:少年の家族を護るという大義名分があった。これらAとBが少年の殺人を読み手に違和感無く受け入れさせるための十分な素地になると書き手は考えていたのだろう。だが、これだけではまだ不十分ではないか。二つの殺人へと至る少年の思考経路は明らかに異常だが、それを異常なものであると考える、第三者的な視点が必要なのではないか。そうすることで、プロットはより複雑なものにならざるをえないが、本稿は、流れがあまりにも直線的で不自然だと思う。また、末期がんになって娘に会いに来たという父親が、後からがんに罹っていたということが判明したという設定。作為が濃厚で、違和感が残る。もっとも、警察の追い込み、そのパートでの少年の心理描写等、読みごたえはあった。 | ||||
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最初は、主人公の高校生が「絶対にありえないくらいに頭が良くて博学で大人びていて完璧」だと思いましたが、最終的に「ありえないくらいに幼稚で頭が悪い」(動機、下調べ、方法、手際すべてにおいて)ことが分かりました。それが現代の高校生のリアリティと言えばそうなのかもしれませんが、ちょっとギャップが不自然すぎるかなぁと思いました。なので読後感はスッキリしません。この作家さんは「クリムゾン」しか読んだことはありませんが、ドキドキしながら読ませる展開はどちらも秀逸ですが、作品としては「クリムゾン」のほうがよかったと思います。ホラーは苦手なので「黒い家」や「天使の囀り」は避けてます。 | ||||
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リアリティーの追求かな?●台詞の日本語が不自然すぎ●ここまで文学に精通した学生って…●主人公の家庭環境と性格が全くマッチしない個人的に『ひぐらしなく頃に(祟り殺し)』方がしっかりしてた | ||||
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当初事前チェックでは感動もの? 的な売りを信じすぎたことが最後まで尾を引く結果になってしまいましたが…。 ストーリとしては愛するものを守る為少年が犯罪に手を染めていく話なのですが、中盤までは主人公とともにハラハラしたり一緒に怒ったり一体となってサクサク読んでいけましたが、終盤に向けてからは主人公が一体となった自分の心から離れていき、読むこと自体が苦行と錯覚するぐらいきつかった…。 結論として どうしてこうなったか考えさせられる、後悔という負の感情で読者の心をかき乱す、読んだ後半日は作中の余韻が抜けない など本を娯楽として考えるなら殺人者をここまでリアルに表現し、緊張や苦しみを伝えきった本は凄いです。 残念でならないのは妹のシナリオをもっと増やして欲しかった…。この作品で一番主人公の大儀の中心にいるはずの人物であり、最後登場人物の中で一番苦しみ続ける人だから… | ||||
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他のレビューで書かれている方いますが、主人公が「単に不運に追い詰められた純粋な少年」でなく「中二病」を感じさせる部分が多々あるんですね。 ある程度社会経験を積んだ人間ならば主人公のこういう部分が鼻について感情移入できなくなり読後感にイヤーな物が残るのも否めないでしょう。酷い言葉で言ってしまえば 「自らの才気に溺れた主人公が勝手に先走って自爆」 それ以上でもそれ以下でもなくなってしまうんですね。 逆に言えば、この本を読んで「涙が止まらない」「感動」という人はまだ感性が若いといえるのではないかな。 私はまあ、おっさんですから。 | ||||
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そもそもこれはミステリーなのだろうか? 倒叙ミステリーの傑作と言われているが、主人公である少年の犯行の詳細は全て一人称視点で記述されており、読者が推理する要素は何も無い。 これといって“探偵役”との緊迫した駆け引きがあるわけでもなく。 これをミステリーと言うのには疑問を覚えざるを得ない。 青春物の要素を持ったサスペンスとして分類するのが妥当だろう。 肝心の内容であるが、基本的にはよく出来ている。 ラストの余韻溢れる描写も秀逸だとは思う。 しかし、今ひとつ主人公に感情移入が出来ない。 その理由は、第一に主人公の頭が良すぎる&行動力がありすぎること。 偽装工作に使ったトリックや、その下準備の際の行動は、普通の高校生ならまず無理。大学生でも厳しいだろう。 主人公が「こんな高校生いないだろう!」と思ってしまうほどに、余りに完璧超人すぎて、現実味が薄くなってしまっている。 第二に、偽装工作の方法にやや無理があること。 エンターテインメント小説としてのインパクトを重視したのか、殺人を隠蔽するための方法がやや非現実的である。普通なら、殺人自体の隠蔽を選択するだろうし、あれほどまでに凝った偽装工作を施すには説得力が欠けている。 青春小説としての要素も加えたかったのだろうが、無駄に長い性描写も必要とは思えなかった。 同じ作者の作品なら、「黒い家」の方が遥かに出来は良い。 | ||||
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なんだろう、僕はこれを読んでいて、もの凄く虚しくなる訳だが、、、何故か?と理由を考え た時、きっとこの青年像に共感できないからだろう。 思うにこの軽薄さっていうのは、ここ20年の時代の流れに則した最も今風の青年なんだろう。 既成の価値観をすべてぶち壊して、ただ前進するだけの時代。それゆえ過多、暴走気味な 価値観が蔓延した訳だが、まさにそれを如実に表現してるのかなと?あとがきでも最近の若者 に取材もしたという事だったし、、、 大体、これを一つの推理、ミステリ小説と読む場合、あまりにポカが多いし、むしろその前に なんでこの段階で、そんな方向へ考えが巡るのかが理解できなさすぎるんだよなぁ。 だから、半ばね開いた口がふさがらず、ふ〜んって感じの前半、中盤だが、さすがに貴志祐介 の筆力はすごくて後半では目頭に熱いものがこみ上げることもある。ラストの描き方は本当に 巧くて、そこは素直に凄いといえる。 でもきっと、考えてみれば、共感できるのは今だけの気もした。なんというか時代が変われば 描き方が変わるのも当然だが、時代の流れが逼迫してきた時、つまり20年後ぐらいにこれを 再読すれば、いい意味でここまで陳腐で滑稽なものはないと感じるだろう。そうあるべきだが ・・・。 文庫版の方には佐野洋さんが解説書いてるが、なんとも皮肉に松本清張を例に出して、推理 小説の倒叙形式について解説してるが、結局、清張の小説に出てくる殺人犯ってのは、本作 の主人公、櫛森秀一とは真反対のタイプなんだよね。それは本作の「こころ」の章に出てくる 夏目漱石のこころを読んだ時の秀一の浅い解釈が全てを物語ってました。 それが仮に、新しい倒叙ものだといいはっても、あまりに中途半端だし、総じて説得力に欠け るんですよね。 でも他の方のレビューを読んでて、あぁそうかと思ったのは、やっぱりコレは今の同年代の 若者が読めば共感できる部分も多いのかな?ということでした。 | ||||
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テーマやタイトルを考慮に入れた作品だけあって 期待が大きかったが残念な部分が多かった。 終盤へのたたみかけは目を見張るものがあったが、 序盤に引き込まれる要素が無く途中で読むのを断念しかけました。 先ず主人公の秀一が頭が良すぎて感情移入出来ない。 殺人に到る動機があまりにも不純ではないかと思ってしまった。 細かい心理描写や設定には凄みを感じ取れたが、 リアリティーが欠けてる部分が目立ってしまったのは残念です。 | ||||
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それなりに楽しく読めましたが、 ストーリーの中で「ん? これってわかりずらい……」 という展開があり、それが残念でした。 | ||||
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文章も上手く、一気に読ませてくれ、また手に汗握るハラハラ・ドキドキ感も十分味わうことができる。読んで損はしないと思うが…。 しかしどうにも物足りなさが残ってしまう。それはなぜかと考えたが、それはおそらく、高校生が"正義"のために殺人を犯すというストーリーにおいて、犯人である高校生があまりにも健全で好人物に描かれていることに尽きるような気がした。 主人公が殺人やむなし、と決意するに至る過程はそれなりには説得力を持たせてはいるが、もっと少年の闇の部分を描いてほしかった。爽やかで好人物な高校生が正義のためだけに殺人っていうのが、ねえ…リアルさを欠いて減点となりました。 | ||||
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黒い家以降から貴志祐介作品は必ず買うようにしており、青の炎も発売直後に買った。 金銭強要に加え強姦まがいの肉体関係を迫られる母。法的にも社会的にも八方塞。 そして鬼畜の魔の手が妹に及ぼうとした時、家族を守るための完全犯罪が実行される・・・・ 読後、本当に胸を締め付けられるようだった。秀一の怒り、憎しみ、悲しみが手に取るように分かった ・・・・・ハズだった。 しかし、同じく読後の友人の感想を聞いてみると、どうもそんな単純な話ではないようだ。 友人の指摘は、同級生石岡に、家族をガス抜き代わりに襲うようそそのかしたり、曾根抹殺計画より前に殺人の 文献収集を趣味にしたりと、秀一に『家族を守るため苦悩する少年』と『うがった倫理観を持つ“中二病”』の 二面性があるのでは?というものだった。 確かに母と妹を守るために奔走する姿と、独特の価値観を披露したり、石岡や社会を露骨に見下ろしたりする姿とで 明らかな描写の違いがあり、読みながら首をかしげた。宣伝文句に使われた『せつない殺人者』と符合しない。 後半、石岡が秀一に言い放った「親切そうにして見下していた」こそ、彼の本性を見透かした、的を射る 発言だったのではないだろうか。 犯罪者視点の作品で『同情されやすい悲しき罪人』を作りあげるのは、非常に簡単だと思う。 しかし本書は、意図的としか思えないほど、完全犯罪の正当性(読者による同情)を疑問視せざる得ない 主人公の負の面が浮かび上がってくるように描かれている。 結局、この殺意はどこから湧いたものだったのか?純粋に家族を救済するためだったのか? 「不幸な少年が仕方なく殺人を犯しました。かわいそうですね。」では終わらせなかった作者の意図が よく分かりませんでした。ある意味、純粋な悲しき殺人者よりリアリティがありましたが。 | ||||
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少年犯罪を描いた作品だが、なんとも切ない。母や妹を守るために、17歳の少年が出した結論はあまりにも切なすぎる。憎しみの炎は赤からやがて青に変わる。一見冷たく見えるが、赤い炎よりはずっと高温で、激しく燃焼する青い炎に。だが、その炎は一歩間違えば自分自身をも焼き尽くす炎となるのだ。危ういバランスの中でやがて迎える結末。彼はこういう結末を覚悟していたのだろうか?その結末を迎えようとしたとき、彼は何を見て、何を考えていたのだろうか?同じ年頃の息子を持つ母として、傷ついた彼の姿は見るに耐えない。「抱きしめてやりたい。」そう思った。 | ||||
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主人公の心理が繊細につづられ、否応なしに共感させられてしまう。それだけに、後半の破局が切ない。ただし、そうなるまでが、やや引きが弱いかも。と、いうのは、『黒い家』は一気に読んでしまった中学生の息子に、こちらもお薦めしてみたところ、全然、喰い付かなかった…けれども、かつての幼馴染や義父とのやりとり、妹との会話、など細かなエピソードの積み重ねはよく練られていると思う。 | ||||
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異常な世界とは、思いますが改めて読んでいくと、少年の揺れ動く心情が垣間見れます。映画もまた見たくなる一冊です!! | ||||
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