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安楽病棟



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【この小説が収録されている参考書籍】
安楽病棟
安楽病棟 (新潮文庫)
安楽病棟 (集英社文庫)

安楽病棟の評価: 4.06/5点 レビュー 32件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.06pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全24件 1~20 1/2ページ
12>>
No.24:
(5pt)

現代の重要テーマを主題として取り上げた意欲作。

認知症病棟の入院患者とそれを取り巻く家族や病院職員の苦闘と悩みを綿密に描写。文庫本600頁のぶ厚さだがその筆力が読む者を退屈させず、一つひとつのケースが伏線となる一級のミステリーを構成。
安楽病棟 (集英社文庫)Amazon書評・レビュー:安楽病棟 (集英社文庫)より
4087456234
No.23:
(5pt)

帚木蓬生氏の切り口は絶妙

彼の小説はほぼ完読しています。今回unlimitedで読むことができうれしいです。人情味のある書きぶりで、心が温かくなるのですが、読後は宿題を与えられたような気がします。次の小説が楽しみです。
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4087456234
No.22:
(5pt)

急速に進む高齢化の現在こそ読まれるべき一書

看護大学を出て痴呆(認知症)病棟に配属になった城野看護師と病棟担当医香月医師をめぐる、痴呆病棟の患者たちの生活と看護と介護、そして現在の日本では犯罪である「安楽死」の問題を読者に鋭く、深く問い続ける重い一書だった。団塊の世代があと数年で後期高齢者となる現在こそ、改めて読まれるべき本である。
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4087456234
No.21:
(5pt)

戦慄の一書!

本作には、自分が何者かさえ把握できない登場人物が多く出てきます。
だからと言って、「生きている資格がない」ことにはなりません。
生死の自己決定を他人(ここでは医師)に、勝手に判断される筋合いもない訳です。
そんな当たり前が「滑り坂理論」を根拠に、呆気なく忘れ去られてします。
人の奥底に眠る狂気を再認識させられる、作品です。
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4087456234
No.20:
(5pt)

終末期の過剰医療、安楽死について、国民的議論を!

50代男です。

非常に秀逸な本だった。まず、患者個人個人の背景を読者に伝え、単なる患者と一括りにしないようにし、

中盤で、痴呆病棟の日常、現状を描き、後半の事件で人生のしまい方について、読者に考えさせる。

今は、将来排泄や食事が自分でできなくなったら、人生終わりにしたいと考えているが、

いざ、その時になるとできるだろうか。増してや、痴呆などになれば、意思表示も難しくなる。

医者は、ただ生物的に治そうとするので、患者が死ぬまで相当の医療行為は続けるのだろうが、超高齢なり、

重度の痴呆なり、植物状態なり、そういった場合、死期を数ヶ月伸ばすために高価な医療は必要なのだろうか。

今はまだできるかもしれない。しかし、労働人口が減り、国家債務がさらに膨れ上がる将来は、是非を問わず、

命の選別が行われるのではないだろうか。

「日本の医療ではそもそもそうしたテーマで議論することさえ異端視されるのが現状だ。研究会に

出席するだけで、何か悪魔の会議に出ているかのように思われてしまう。」p(413)

オランダでは積極的安楽死も認められ、年間死亡の四割は安楽死(治療を停止する消極的安楽死含む)で

その六割に患者の同意は取られてないらしい。

おすすめです。ぜひご一読ください。
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No.19:
(5pt)

今月、芝居になります

実は出版されてすぐに読んでいましたが、6月、青年座が劇化するとのこと、観劇に友人たちを誘うためにも、再読をと思って購入しました。蔵書の片づけをしてしまったので、以前かったものがどこに行ったか・・・。
帚木蓬生のかなりの愛読者のつもりです。「閉鎖病棟」「風花病棟」医療現場の現実を見ている医師の冷徹な目と、この作者独特の深く人間性に根ざした優しさ、それが共存する作品は、彼独自の世界だと思います。「終末医療」「安楽死」―治る見込みのない病気、家族をもわからないような認知症になったら、生きていたくない!と私自身は思っています。それを医師に伝えることすらできなくなると想像するだけで怖い。この興味あるテーマをどう芝居で演じるのか興味津々です。書籍を売る方が、この劇化の情報をご存知ならよかったのに。
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No.18:
(4pt)

老人、病人、認知症などと一括りのもの言いをしてはならない

前半で丁寧に描かれる一人一人の老人の過去が、後半に到って意味を持ってくる。昨年の相模原の施設の事件などを想起させる内容で、この作家の慧眼に感服した。たとえ認知症の老人であっても、身体に不自由のある老人であっても、皆、最初からその状態ではなかったことをわれわれは知らなくてはならない。親を看取ってまだ1年の私には、この病棟の患者さんたちが自分の親のようにも思え、また遠からず自分も行く道であろうと思えて胸に響いた。
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No.17:
(5pt)

素晴らしい作品でした。

さすがに帚木蓬生作と思いました。緻密で丁寧な作品を書く作家ですね。商品もほぼ新品で何も不都合なかったです。ありがとうございました。
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4101288135
No.16:
(5pt)

ミステリーではない

どこからミステリーが始まるのかと思ったら、最後の最後。完全な付け足し。

しかし、痴呆性老人の状態の記載はすごい。認知症の専門病院に勤務したことがあるが、こんなところまで把握できなかった。感受性が違うとしかいいようがない。すごい取材力だと思う。

認知症の老人は人間だ。自殺幇助は不適切だと思う。オランダの安楽死の状況が記載されているのは、非常に役にたった。オランダの状況を誤解している人は少なくないと思う。

まだ認知症になってない高齢者の方が読むと、胸がズキズキすると思う。
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4087456234
No.15:
(5pt)

ミステリーということを忘れる

ミステリーだということを忘れて、自分が認知症になったら、こんな病院に入って、この看護師さんに面倒を見てもらいたいと思いました。
ミステリーだということを思い出したとき、背筋がぞっとしました。
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4101288135
No.14:
(5pt)

初めて知った作家さんですが。

自分が読むために購入しましたが。
息子が 読んでます。
いろいろと考えさせられる作品であります。
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4101288135
No.13:
(4pt)

工夫が足りない

基本的には帚木氏らしい医療問題をベースにした、障害を抱えながら物悲しくも静かに
暮らしている老人たちと一人の看護婦の物語で、読み終えればそれなりの満足感もあるのだが、
前半が物凄くだるい

これから登場する老人たちのエピソードが次々に綴られるのだが、これが200ページ近くも続くので、
二人に一人ぐらいは戦争ネタなことも相まって、読んでいてどうしてもだれてしまう
本筋の話をやりながら老人たちのエピソードも交えるぐらいでちょうどよかったのではないだろうか

またこの作品は目次を見れば分かるが、長編というよりもエピソード集のような作りになっているので、
一つの話が終わる度に読む勢いが殺がれて、どうしても読むのに時間が掛かってしまう

悪い作品ではないが、帚木氏の作品としてはやや不満もある一冊だった
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4087456234
No.12:
(4pt)

フィクション作品ですが!

作品の前半部分は高齢の方々の入院への思いや周りの方々の動きが描かれ、途中ぐらいから看護婦さんの目線による、日記風の作品になっています。
高齢の方の院内での生活模様がリアルに記され数十年後の自身でないか、と腹の中から感じる作品でした。
ドキュメントのカラーをこの作品にまとめて、サスペンスを加味しなくても良かったのでは!と感じる
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No.11:
(4pt)

自分を投影する

痴呆病棟に入院してきた人たちの人生を書き、その上で、看護師の視点から病棟の日常をたんたんと描写する。とても温かい良い小説と思う。
レビュアーは、ご自分の親の姿をここに見ておられる方が多いようだが、中年期に入った私は、自分をそこに投影してしまう。
さまざまな老人問題を静かな筆で描いた優れた作品。

ただ、結末はいただけない。殺人事件を通じて問題提起するというのもわからなくはないが、無理に事件にしなくとも、安楽死の問題など、充分に書かれていると思う、で、☆4つ。


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No.10:
(5pt)

生と死の双方向から見つめる終末期医療

終末期医療を扱った作品です
作者も医者であるためかなり深いところまで掘り下げていますが、わかりやすいように平易な文章で書かれています
日ごろこういう問題に触れることのない人も馴染みやすいのではないでしょうか?
内容ですが、痴呆病棟での看護の様子が細かくリアルに描かれています
普通はこの問題を扱うと介護側に焦点をあてるので現場のつらさなどが描かれるのですが、この作品は少し違います
痴呆患者さんたちを含めた、病棟で暮らす人全員のイキイキとした様子が描かれているのです
当然苦労は多いし、多くの患者さんは問題を抱えています
しかし、彼らは一人一人個性をもって確かに生きていることを読者に感じさせるのです
どんなに痴呆が進んでいても、「病人A」となってしまっている登場人物はいません
作者の人間の描き方の秀逸さを感じます
一応この作品はミステリーですが、推理小説として読もうとする方にはオススメできません
タイトルやあつかう内容から言って、どんな事件でどのような人間が犯人かは想像がつくと思います
事件の形にしているのは、安楽死の問題について読者に刺激を与えて真剣に考えてほしいからだと私は思います
終末期医療を生と死の両面から考えさせてくれる興味深い本です
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4101288135
No.9:
(5pt)

老人医療現場のノンフィクション的な記述を用いた安楽死に対する提言。

本作はミステリの形式になっているが、主題は老人医療と安楽死である。痴呆状態になった人は、人か屍か?大きな問いが示される。香月医師が行った行為は殺人であり、安楽死などではない。自分の医療行為に正当性を主張するのであれば、それは堂々と行われるべきであり、こそこそと他人の目を気にしながら行う必要はないはずだ。この時点で自分の行為が反社会的な物だと自覚していることになる。日本では積極的な安楽死は殺人なのだ。老人介護、痴呆老人医療、安楽死問題など本書で扱われた問題はこれからの日本にとって重大な事柄であるが、日本人の悪い癖として、厄介なことには目をつむり、他人任せ、先送りにする。我々は「40歳をこえれば初老であり、あとは坂を転げ落ちるようにおいていく、自分の老いを死を常に現実の物として考える必要があるのだ」という作者の言葉に耳を傾け、真剣に考える時期に来ていると思う。
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No.8:
(4pt)

認知症の高齢者へ接するときの素直な心構えを持たせてくれる秀作である

作者はメンタルクリニック院長であり情景描写に定評のある山本賞作家。様々な症状の老人が暮らす痴呆病棟で起きた、相次ぐ患者の急死。この老人たちの入院までの生き様が私たちの共感を呼び、切なくなるほどに生き生きと描かれています。理想の介護を実践する新任看護婦の温かい視点が心に沁みます。彼女が尊敬し、恋慕する医師が実は安楽死をおこなっていたことに気が付き、自省を求める手紙を書くところで本文は終わっています。ミステリーの手法はやや古典的でありまた結末は尻切れトンボに思えますが、文中での彼のオランダでの安楽死に関する講演内容は本作が発表されて9年を経た現在でもほとんど周知されておらず、終末期医療に関する重要な知識が得られると思われます。超高齢化社会に入り、75歳以上の3割が認知症になるといわれています。認知症の高齢者へ接するときの素直な心構えを持たせてくれる秀作だと思います。医療関係者はもちろんのこと、認知症を有する高齢者にかかわるすべての人に是非一読を薦めます。
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4101288135
No.7:
(5pt)

非常に重たい問題

高齢化社会を迎えた日本。平均寿命は男性で79歳、女性では85歳を超える超長寿の国です。これは平均寿命なので幼年期や青年期に死亡した人達をカウントしたものですから、実際にはもっともっと長生きしているということになります。かつては人生50年と言われたように人工的な手当を受けずに自然の状態での人間の寿命は50年程度で、残りの30年近くは人工的に生かされているというのが本当かもしれません。人生50年時代には長寿を祈り求めた人間ですが、人生80年時代になってもより長寿を祈るものなのでしょうか?
耳が遠くなり、目が見えなくなり、自力で歩くこともままならなくなっても長生きを望むのでしょうか?体中にチューブを取り付け、排便も手伝ってもらいながらそれでも生きたいと思うしょうか?これは非常に重要な問題だと思います。安楽死を施すことが殺人行為であるのなら、人間の尊厳を無視して無駄に長生きをさせる行為もある意味で罪な行為と言えないでしょうか?わたし自身がそのような立場になったときには安楽死を望むと思います。しかし私の子供たちが不幸にも植物人間状態になったときはきっと延命措置を施してもらうよう懇願するかもしれません。この問題は人によって大きく考え方の違う問題だと思います。しかし近い将来必ず我々がその当事者になる問題です。人間にとって生きるということはどういうことなのか?与えられた寿命を全うするとはどのようなことを言うのか?その答えは誰が知っているのでしょうか?非常に考えさせられる一冊でした。
安楽病棟 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:安楽病棟 (新潮文庫)より
4101288135
No.6:
(5pt)

一気に読めます。

一気に読めました。おもしろかったです。ミステリーというカテゴリーだったので、難しい内容なのかなと思ったけれど、とても読みやすかったです。様々な人間模様が事細かに書かれていて、本の中にいつのまにか吸い込まれていました。老人(痴呆症患者)が多く出てくるが、それぞれの生い立ちにとても胸を打たれた。わたし自身回りの老人に対して、もっと親切に優しさをもって接したいと素直に感じました。
安楽病棟 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:安楽病棟 (新潮文庫)より
4101288135
No.5:
(5pt)

認知症の父と重ねあわせて。。

一時期帚木 蓬生氏の小説ばかり漁って読んでいた時期があったが、久しぶりに氏の小説を読んだ。ア−、うまいなあ。実に構成といい、文章といい、うまいです。
ラスト近くで、これは手紙だったのだと判るのですが、認知病棟に勤務する看護士さんの優しい語り口が実にいいのです。
安楽死を問う小説ではあるのですが、途中途中の介護の情景、介護士・看護士さんの日々奮闘ぶり、そのすべてが認知症になってしまった自分の父親の姿と重ね合わせて、涙ながらに読みました。100人の認知症患者がいれば100人百色の症状があると知って、愕然ともしました。そして、認知症はまず”ありがとう”という言葉から奪っていく。。。まさにその通りです。”ケアするということは自分がケアされるということ”。いい言葉ですね。
私にとっては、安楽死が生か非かの前に、認知症を学ぶことの出来るバイブルにもなりました。
安楽病棟 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:安楽病棟 (新潮文庫)より
4101288135

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