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賞の柩
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賞の柩の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.87pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全15件 1~15 1/1ページ
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西澤潤一が、当時の定説に反論し半導体の新たな理論を論文にし、当時の教授に提出する。しかし、教授に机に仕舞い込まれた話など、どの世界でも、こういう話は枚挙に遑が無い。 本書は医学的にも、フランスで出来事(レンタカー運転、食事)も面白い。読んで想起するのは、フランクリンのX線結晶構造解析から、アイデアを盗用したのではないかとされるワトソンとクリックのDNA二重らせん構造の発見。 参考までに、「研究不正」(黒木登志夫)を挙げる。 | ||||
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小説は、人の心理を読み解く能力を養うのに最適なテキスト、 と ある作者書いていますがこの作品から学ぶことも多い。 | ||||
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タイトルにある「賞」とはノーベル賞のこと。ベテラン研究者が若手研究者の論文を剽窃し、あまつさえノーベル賞まで取ってしまうというお話です。 別にノーベル賞でなくても、査読者がその立場を利用して他人の論文内容を奪うということは、学術の世界にはよくあることです。 しかし、本作はそれを80年代に取り上げているというところがまず凄い。手塚治虫が名作『ブラックジャック』をものしたように、医学部出身の著者ならではの着眼点でしょう。 同じ研究者の端くれとして、とても興味を持って読みました。ただ、話はとてもおもしろかったのですが、殺人のパートにはちょっと疑問があります。あんな方法で本当に人が死ぬんでしょうか。 実は本作自体、国内のあるミステリー系の大きな賞の候補作品となっています。惜しくも大賞を逃したのは、希代のストーリーテラー高村薫と争ったせいもありますが、本作にあるトリックがやや弱いというところも関係しているように思いました。 | ||||
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欧州人の登場人物の考え方が、彼らの価値観ではなく、 著者の持つ(日本的)価値観に基づいていることが不自然さを感じさせ、 本書を楽しめなかった最大の理由だ。 アーサー・ヒルがノーベル賞授賞式に向かう車中、 運転手が「オリンピックメダルよりも取るのが難しいから、 ノーベル賞の価値は格段に高い」と話す場面がある。 ここは、違和感を覚えるシーンである。 ヨーロッパには、スポーツであろうと、科学であろうと、 成果は成果として褒め称える文化がある。 ノーベル賞の方が重みがある、という発想は、 同賞に対する強い憧れをいだく日本に住む日本人の価値観ではないだろうか? (日本国籍ではなく、米国国籍を持つ南部さんが同賞を受賞した時に、 メディアが「日本人」として大々的に報じたことを思い出してほしい) どっちの考え方が正しいという問題ではない。ただ、描写として不自然と言えよう。 また、パリ市街や南仏を舞台としているシーンでは、 もっぱら車窓から見える景色を描写しており、 人間模様が全く描かれていない文章は貧弱である。 ヨーロッパを舞台にすることは、作品の質に全く貢献しておらず、 憧れているヨーロッパの話をしたかっただけなのか?と思う。 本筋には不必要な描写が多く、集中して読みにくい。 "Publish or perish"を"Publish or disappear"と間違えている点なども気になる。 星2点が妥当だろう。 | ||||
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科学の世界もそれほどピュアなものではないはず。 名誉・栄誉のためには、ある程度の競争や陰謀がある可能性は十分に考えられる。 ただ、放射能汚染による病気というのがちょっと無理があるようには思えたが。 | ||||
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本筋に関係ない話が多すぎて退屈だった。結末も納得いかない。もう二度と読まない。 | ||||
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ストーリーの造りが安易 前半の迫力に比べて、後半は凡庸。というよりも、殺人にまで持って行くストーリーが荒唐無稽に近い。その殺人方法も、科学的にはあり得ないもので、興ざめした。 | ||||
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私は医療関係者です。 なんとなく書店で見かけて購入しました。読んでみると、すごく面白い。格調も高い。 自然や建物の描き方がきれいです。 テーマも、その展開も面白いと思いました。 論文の査読は私もやったことがありますが、こういう問題(査読者が投稿された論文内容 を盗んでしまう)は常にあります。上司から、査読論文を参考にして研究しろと言われた こともあります。 展開も自然だと思います。 一気にファンになりました。作者の別の書籍である ”逃亡者”を発注しました。 願わくは、電子書籍でだしてほしいです。紙の本は読み終わった後、とっておく のが大変です。また読みたい場合、捨てるわけにはいかないし・・・ | ||||
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ノーベル賞は華やかなものだが、その裏で研究費もろくに出してもらえず 苦しい生活の中ひっそりと消えていく人間も多い もしそれを得られる機会があるならば他人を傷つけてでもという人間も少なからずいるだろう そういった人間のダークな一面を書いたリアリティのある作品 また医学ミステリとしてだけではなく、風景や生活の描写にも中々のこだわりが感じられ あまりそういった描写が好きじゃない自分にもヨーロッパの雰囲気が楽しめたのが悪くなかった ただ途中視点がいくつか変更されるが、紀子の視点の話が全くなくなってしまうのがややいまいち 医学関係の話が分かる人なら、全く分からない自分より1ランク高く楽しめる作品だろう | ||||
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九州の病院の勤務医・津田は研究生時代の恩師・清原修平が携わっていた筋肉繊維の研究でノーベル医学・生理学賞を単独受賞した英国人研究者の過去に疑問を抱き、ブダペスト、パリ、バルセロナを訪れる。パリでは清原の娘・紀子が暮らしており、津田のバルセロナ行にも同行する。バルセロナで暮らしているはずの男を探して、津田はロンドンにも赴く。ロンドンではさらに謎のカギを握ると思われる女性とも会い、真相に近づいていくが・・・。22年前の小説だが、セシウム、イリジウムなどの放射性物質の名前も現れ、筆者の先見性が伺える。難解な筋肉繊維の説明と、美しい風景描写が一見ミスマッチだが、筆者は我々を取り巻く世界の根底には人知を超えた美の存在があることを教えてくれる。 | ||||
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十分な中身です。装丁もきれいであり、特に問題なく読めました。 | ||||
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生きていればノーベル賞、という表現がある。主人公(脳外科医)の教室の元教授は正にそうした高名な科学者であった。主人公が大学の図書館で見つけた古い医局の資料の中に、元教授の残した謎の文書があった。ノーベル賞と言えば科学者に取って最高の栄誉だけに、その裏での賞取り競争は熾烈なものであろう。また、実際には誤った学説に授与された事も1回や2回ではない。故人には与えられない、同じ学説に対して4人以上の同時受賞は無いなどの規則があり、ノーベル賞級の発見に関して4人以上が横並びの時にはその内一人が亡くなるまで、賞は授与されない(嘘の様な本当の話)など、賞を巡るドロドロした裏面が明らかにされていく。一見関係のない登場人物が次第に結びついていき、やがて物語は意外な結末へ。 | ||||
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世界に名誉ある賞として、ノーベル賞と言うのがある。その受賞者は無論、その国民全体が誉れ高き気分に包まれる物である。所がそれが不正に「論文の改ざん」「競争医学者達への殺人」だったら如何だろう。そんな事、有ってはいけない事だけれど、この小説では、この暗部の世界を描いている。その謎を追って、被害者の弟子と被害者の娘とのカップルがロンドンからパリ、そしてスペインのカタロニャへと謎を追って旅をするが、その風景の美しさ。これまた箒木氏の筆の為せる技である。又、彼女も画家でパリのある古城で個展を開く所なんか同じ絵描きの私にしてみれば羨ましい限りである。読者はこの嫌な気分も、二人の爽やかさに随分、救われる事に成る。是非一読を。 | ||||
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世界に名誉ある賞として、ノーベル賞と言うのがある。その受賞者は無論、その国民全体が誉れ高き気分に包まれる物である。所がそれが不正に「論文の改ざん」「競争医学者達への殺人」だったら如何だろう。そんな事、有ってはいけない事だけれど、この小説では、この暗部の世界を描いている。その謎を追って、被害者の弟子と被害者の娘とのカップルがロンドンからパリ、そしてスペインのカタロニャへと謎を追って旅をするが、その風景の美しさ。これまた箒木氏の筆の為せる技である。又、彼女も画家でパリのある古城で個展を開く所なんか同じ絵描きの私にしてみれば羨ましい限りである。読者はこの嫌な気分も、二人の爽やかさに随分、救われる事に成る。是非一読を。 | ||||
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世界に名誉ある賞として、ノーベル賞と言うのがある。その受賞者は無論、その国民全体が誉れ高き気分に包まれる物である。所がそれが不正に「論文の改ざん」「競争医学者達への殺人」だったら如何だろう。そんな事、有ってはいけない事だけれど、この小説では、この暗部の世界を描いている。その謎を追って、被害者の弟子と被害者の娘とのカップルがロンドンからパリ、そしてスペインのカタロニャへと謎を追って旅をするが、その風景の美しさ。これまた箒木氏の筆の為せる技である。又、彼女も画家でパリのある古城で個展を開く所なんか同じ絵描きの私にしてみれば羨ましい限りである。読者はこの嫌な気分も、二人の爽やかさに随分、救われる事に成る。是非一読を。 | ||||
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