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病院坂の首縊りの家



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病院坂の首縊りの家の評価: 3.76/5点 レビュー 34件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.76pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全34件 21~34 2/2ページ
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No.14:
(2pt)

上巻の方がまだ読める

上巻も下巻も推理小説としての魅力はないに等しいのだが、上巻の方がまだ読んでいられる。

下巻はあまりのつまらなさいに途中で挫折・・・。ラストの謎解き部分だけ読んだが、読まなくてもほとんど違和感なく解決編を読めた。つまり下巻には謎らしい謎がない。下巻唯一の謎も別の作品で使われたトリックの再利用だから、読まなくてもいいし・・・。

上巻に謎があるかっていうと、1番大きなトリックが途中で読んでてほぼ解けてしまうので、金田一に解けないはずがない。なのに説かないあほらしさ。

もう少しまともなトリックと謎を思いついてから作品を書いた方がいいと思った。
誤解のないように言っておくが、小生は横溝正史の大ファンである。でも、ミステリーファンでもあるので、つまらないものはつまらないのだ。
病院坂の首縊りの家 (上) (角川文庫―金田一耕助ファイル)Amazon書評・レビュー:病院坂の首縊りの家 (上) (角川文庫―金田一耕助ファイル)より
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No.13:
(5pt)

これが最後で旅立つ金田一さん

下巻で20年間の全ての謎が解けます。
トリックよりもヒューマンドラマの印象が強い作品で、謎を解いた金田一さんの強い憔悴感がアメリカへの旅立ちへと向かいます。
金田一シリーズの最後の作品、又作者の最後の力を振り絞った作品かもしれません。
戦後間もない暗澹とした時代から経済成長への時代の移り変わりが面白く、又探偵小説よりも人間ドラマの印象を受けました。
病院坂の首縊りの家 (下) (角川文庫―金田一耕助ファイル)Amazon書評・レビュー:病院坂の首縊りの家 (下) (角川文庫―金田一耕助ファイル)より
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No.12:
(5pt)

20年後に全てが解決します

探偵金田一先生最後の事件。
すべてが明らかになるのに何と20年かかります。
最初は戦後直後の混沌とした時代にマッチした陰惨たる事件が起こります(生首風鈴事件)。
犯人と思しき遺書は発見されるが、犯人は発見されないまま年月が過ぎていきます。
上巻では、写真館と法眼家と関わりをほのめかしていますが、金田一先生、警察は決定的な証拠はつかめないまま暗中模索に突入。
当然金田一先生の名推理は上巻では登場しません。
下巻でどのように展開するか期待させます。
病院坂の首縊りの家 (上) (角川文庫―金田一耕助ファイル)Amazon書評・レビュー:病院坂の首縊りの家 (上) (角川文庫―金田一耕助ファイル)より
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No.11:
(4pt)

推理小説としてはイマイチでも……

先日、BSで本作のテレビSPが放送されたため、
本作を再読してみました。

細かいところは忘れていましたが、
他の方が仰るように、 「 推理小説 」 としては、
確かに不満が残るものです。

最初の事件が起きてから20年後に解決というのは、
「 金田一の最後の事件 」 のため、
無理矢理な展開と言われても、仕方ない気もします。
しかし、昭和51年以降の横溝ブームのため、
以前に中断した作品を著者が再度書く気になってくれたことは、
ファンとしては喜ばしいものです
( ただし、 「 迷路荘の惨劇 」 「 白と黒 」 のように、長くなって良くなったとは、
感じない作品も多いのではありますが ) 。

上巻が昭和28年、下巻が昭和48年という、初めに設定ありきですが、
まあまあ、まとまっている方ではないでしょうか。

若干ネタバレになりますが、犯人が他の横溝作品ほど、
存在感を覚えるような人物でなかったのが不満 ( 動機も ) と、
改版の 「 金田一耕助ファイル 」 には解説がないのが残念でした。
個人的には、改版でない、平成8年より前に発行されたものをお薦めします。

小学生の時に映画 「 犬神家の一族 ( 昭和51年版 ) 」 を映画館で鑑賞して以来の
横溝ファンとしては、一連の岡山ものほどの思い入れはないものの、
ラスト金田一ということで、やはり無視はできません。
本作の存在意義だけは、受け入れたいものです。
病院坂の首縊りの家 (下) (角川文庫―金田一耕助ファイル)Amazon書評・レビュー:病院坂の首縊りの家 (下) (角川文庫―金田一耕助ファイル)より
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No.10:
(3pt)

確かに「本格推理」としては……。

本格推理として期待して読むと、何が何だかわからなくなると思います。トリックも
自著からの流用というおもしろいことをしていますので、そういう部分でも評価は
低くなるんだと思います。
 私は横溝正史作品は金田一シリーズだけでなくその前の耽美風や幼児向けから時代物、
金田一耕助の前の探偵だった由利先生のシリーズもほぼ読んできたので、この作品の
雰囲気にそれほど違和感は覚えず、むしろ、金田一耕助を引退させるべくしてこうなったような
気がしました。原点回帰というか、こういう草双紙的なおどろおどろしい事件でデビューした
金田一耕助という探偵を、喩え時代は流れてもまた同じような雰囲気の中で引退させて
あげるという……。「本陣殺人事件」より「車井戸はなぜ軋る」に近い雰囲気かと思います。
もっと言うと「蔵の中」、「鬼火」、「面影双紙」でしょうか。「小説として」読むことを
おすすめします。
病院坂の首縊りの家 (下) (角川文庫―金田一耕助ファイル)Amazon書評・レビュー:病院坂の首縊りの家 (下) (角川文庫―金田一耕助ファイル)より
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No.9:
(3pt)

とりあえずご苦労様

週間文春1978年 総合9位
私は、必ずしも横溝正史の良い読者とはいえないが、完成度の高い作品とは思えなかった。素封家を舞台として、複雑でどろどろな人間関係が巻き起こす惨劇は、いつものパターンなのであるが、迫力に欠けている。昭和48年とはいえ、学生はそんな話し方はしないだろうとか、随所にどうでもよいような場面があるからか。殺人現場の見立ては印象的なのだが、何せ無駄に話が長くて緊張感がもたない。事件の決着のつけ方は、良いとは思うけど。
金田一耕助は、1913年生まれらしいので、生誕100年まであと数年。本書が、最後の事件に相応しいかは疑問であるが、とりあえずご苦労様でしたといいたい。
病院坂の首縊りの家 (下) (角川文庫―金田一耕助ファイル)Amazon書評・レビュー:病院坂の首縊りの家 (下) (角川文庫―金田一耕助ファイル)より
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No.8:
(2pt)

長い...長くて退屈...

いや、もう他に書きようがない。
作者が老骨に鞭打って、最長長編を書き上げたことには敬服するが、その内容たるや退屈をガマンしてまで読むほどの価値は認められない。
一応本格ものの態をなしてはいるが、そこで用いられているメイントリックも作者の有名作品の使い古しだし。
本書が執筆された当時は角川映画シリーズやTVの横溝正史シリーズのお陰で作者は人気絶頂、本書も映画化され金田一耕助最後の事件と喧伝され話題沸騰だったことから、本書はそれまでの作者の代表作と同等以上に売れに売れ、角川書店の宣伝勝ちだった訳だが、ブームの過ぎ去った今となっては一顧だに値しない作品。
本書を金田一耕助・最後の事件だからといって評を甘くするのは、レビューを参考にしてこれから読もうという人には大いに迷惑なことだし、それだけの理由で本書が評価されるなら、金田一耕助・最初の事件で第一回探偵作家クラブ賞受賞作の「本陣殺人事件」などは、もっと評価されるべきだろう。
病院坂の首縊りの家 (上) (角川文庫―金田一耕助ファイル)Amazon書評・レビュー:病院坂の首縊りの家 (上) (角川文庫―金田一耕助ファイル)より
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No.7:
(5pt)

金田一シリーズの最後の本

本屋にふと立ち寄ると、横溝正史の作品のカバーが新しくなって、あたかも横溝作品フェアーのようになっていた。非常に懐かしく、思わず手に取り数行読むと、同氏の作品を若かりしとき読んだ思い出が蘇ってきた。
小学生の頃などは同氏の作品はそのおどろおどろしいイメージより怪談お化けものかと思っていたものだった。高校生になり試しに一冊読み、あまりの面白さに著者の有名な作品を次から次へと読んだ記憶がある。
あのおどろおどろしさ、だが、金田一のさっぱりとした独特の雰囲気にほっとした気にさせられ、読み始めると最後まで止められないあたかも中毒のような、そんな本だった。
それから20数年。今回本屋で見ると、金田一耕助ファイルシリーズとしてちょうど20冊ある、そして、私がまだ読んでいない本がまだ何冊か残っていると知り嬉しくなり思わず手に取った本がこの本である。
やっぱりいい。久しぶりに徹夜した。一気読みという奴である。
20数年ぶりに読むと、若い当時では気付かなかった、愛憎、愛欲、浮気、妾等等が良く理解できるのである。これは読んだ作品ももう一度読んでも良いかなと。
当分読む本について迷わずに済みそうである。
病院坂の首縊りの家 (上) (角川文庫―金田一耕助ファイル)Amazon書評・レビュー:病院坂の首縊りの家 (上) (角川文庫―金田一耕助ファイル)より
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No.6:
(5pt)

横溝正史ベスト10級の最後の傑作

横溝正史が晩年に生み出したロマン大作。会心の出来だったかどうかはわからない。「悪霊島」に着手するまでの繋ぎとしてスタートしたのが、いつまでたっても収拾つかず苦しんだ話が、数々のエッセイで書かれているからだ。
上下二巻は確かに長い。ただ、どうも、これでも連載分の贅肉をそぎ落としたらしく、実際はもっと長かったらしい。そのおかげか、事件の展開こそ遅いものの、冗長と感じられる箇所は少ない。
大都市が舞台だが、横溝の都会物に付き物だったエログロ、猟奇怪奇趣味が抑えられ、岡山物とも異なるしっとりした味わいが出ている。「黒猫亭事件」に似た感覚か。
トリックは、「蝶々殺人事件」の流用ありで、特筆するものはない。しかし、クライマックスでの犯人ならぬ、黒幕との心理闘争は素晴らしい。「八つ墓村」で、金田一耕助は、犯人の死の間際に激烈な心理闘争を行ったというエピソードを語るが、形を変えて再現したと思われる。
ラストの数々のハッピーエンドたるエピソードが、緊張感を削ぐため、減点しがちだが、これは著者の優しさゆえ付け加えずにはいられなかったのだろう。
傑作だと思う。ただ、この作品でエネルギーを費やしすぎたゆえ、本命である「悪霊島」の出来が締まりのないものになった気がする。合掌。
病院坂の首縊りの家 (下) (角川文庫―金田一耕助ファイル)Amazon書評・レビュー:病院坂の首縊りの家 (下) (角川文庫―金田一耕助ファイル)より
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No.5:
(2pt)

いたずらに長い推理小説。設定にも無理がありすぎ。

 最初の事件が未解決に終わり、20年後に起こった別の事件と共に解決される、という話。だが読んでいて、最初の事件が未解決になる必然性が今ひとつ分からなかった。金田一耕助の力をもってすれば、十分解決できたはずなのだが・・・。20年後の事件が起こる必然性もあまり伝わってこない。それに、20年後の事件はドラマとしてあまり面白くなく、登場人物にも魅力が乏しい。
 そもそも、設定にも無理がありすぎる。血縁関係はあるが双子ではない二人が瓜二つである、と最初に示されて、それをもとに話が展開していくのだが、一卵性双生児でもないのに双子のようにそっくり、ということは現実にはまずありえない。
 まあ現実離れした空想話として読んでいれば面白いストーリーなのだろうが、推理小説としては正直どんなものかと思う。
病院坂の首縊りの家 (下) (角川文庫―金田一耕助ファイル)Amazon書評・レビュー:病院坂の首縊りの家 (下) (角川文庫―金田一耕助ファイル)より
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No.4:
(5pt)

ものの終わり

この本はオススメです!ただ、金田一の最後の事件だけあって背景が深いので、特に等々力警部の関わっている事件を2−3点読んで関係をつかんでから読んだ方が楽しめると思います。
この話は、一人の法眼弥生という女傑を中心に、金田一が彼女の一代人生の幕引き役を担った事件です。
上巻では、彼女の家の成り立ちとその延長線上に第1次事件が発生し、しかしその事件が表面上は未決として(金田一の中では一つの結論を得ますが・・・)法眼弥生の手によって打ち切られます。この時点では、金田一も彼女の手のひらの一つの駒に過ぎません。
そして上巻の事件から20年が経ち、その上巻の事件を種に下巻の第2次事件が花開き、今度は金田一がすべてを手のひらに載せ、その幕引きをするという展開になってます。
上巻は上巻で一つの事件を扱っていますが、下巻の事件との関係で明言を避けています。
ですので、読んでいてもどかしく、また金田一の行動に疑問を感じる場面もありますが、それは下巻で氷解していきます。
ちなみに私は、下巻を読んだ後に再び上巻に戻った口です。
事件そのものについては、ここでも横溝の世界は健在で、期待を裏切りません。
しかしその事件性以上に、ものの引き際というものを強く打ち出している物語だと思います。
法眼弥生の引き際。
等々力警部(第2の事件では引退していますが)の引き際。
そして、金田一(または横溝)の引き際。
物語の余韻が深く心に残る横溝晩年の名作だと私は思います。
病院坂の首縊りの家 (上) (角川文庫―金田一耕助ファイル)Amazon書評・レビュー:病院坂の首縊りの家 (上) (角川文庫―金田一耕助ファイル)より
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No.3:
(2pt)

名作にはほど遠い

金田一耕助最後の事件だがだらだらと長いだけで傑作にはほど遠い。 クリスティーのポワロの最後の事件みたいに作者が若い頃に書いていれば……もっと締まった作品になったかも。
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No.2:
(4pt)

感慨深い作品です

この上下巻を読み終えたのは、通学途中の電車の中でした。
結構余韻に浸っていたのを思い出します。
金田一耕助(耕介ではありません。あまりにもこの間違いが多いので)最後の事件。(作品としては、後に悪霊島がありますが)
金田一探偵らしいラストです。
心して読んで下さい。そして余韻に浸って下さい。
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No.1:
(4pt)

金田一耕助最後の事件。もう一人の主人公は「等々力警部」

最後に書かれた金田一耕助の作品は「悪霊島」であるが、最後の事件はこの作品である。
明治の時代に、軍医から転身し病院を設立し隆盛に導いた「法眼鉄馬」、彼と同郷で政商としてのし上がった「五十嵐猛蔵」。この二人から始まる両家の歴史には縁戚関係をこえた暗い関係がある。この物語は、本妻の子、妾腹の子、養子が絡み合う複雑な人間関係の両家を巡って展開される連続殺人事件である。著者の十八番、ドロドロの設定である。
昭和28年に始まったこの事件は、20年を経過した48年に最終的な解決を見るのだが、著者がそこまで事件の解決を延ばした理由が二つあるように思える。一つは、事件の解決方法などが時代に合わなくなった金田一耕助に対する花道。著者はあえて事件の解決を20年後にすることで、ラストシーンをより印象的にしようとしたのではないか。もう一つは、長年金田一耕助と多くの事件を共にしてきた「等々力警部」に対する花道である。既に退職して私立探偵事務所を経営している等々力元警部は、刑事になった息子が“組織捜査”という言葉を繰り返すのを寂しがり往時を懐かしむ。
しかし、この事件は、もはや現役ではなく時代に取り残された感がある二人の“個人の力”によって解決され終幕となる。二人の引退をこれ以上印象的にする設定はないだろう。
著者はこの後「悪霊島」で岡山の磯川警部のドラマも書き上げる。この二つの作品が書かれた背景は色々あるのかもしれない、例えば映画化ありきだとか…。著者は金田一耕助と同じくらい両警部に愛着があったはずである。書いてよかった作品であるに違いない。著者の推理小説を殆ど読んできた私にとって愛着のある作品である。
ただ、初めてこのシリーズを手に取る人は「獄門島」や「悪魔が来りて笛を吹く」から読んだほうがいいかもしれない。推理小説としての出来はこちらの方がいいと思う。
病院坂の首縊りの家 (上) (角川文庫―金田一耕助ファイル)Amazon書評・レビュー:病院坂の首縊りの家 (上) (角川文庫―金田一耕助ファイル)より
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