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悪霊島
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【この小説が収録されている参考書籍】
悪霊島の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.49pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全37件 21~37 2/2ページ
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ページ数が多いにも関わらず、一気に読みました。 今までの金田一シリーズの集大成とでも申しましょうか、昭和42年当時の世相や時代背景をも取り込み、構想なされた素晴らしい作品です。 横溝作品特有のおどろおどろしさもあるが、なぜか「八つ墓村」や「吸血蛾」ほど凄惨には感じなかった。 犯人は大概の人は想像がつくと思います。 | ||||
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旧家どうしの対立、双生児血筋、孤島などなど、怪しくて薄気味悪い雰囲気満載の 横溝小説の王道という感じだが、終盤になると、情欲、情欲、情欲のオンパレードになり、 読んでることがアホらしくなってしまう。「そこのところ」はそんなに誇張しないほうが良かったのに。 それとラストもちょっとね・・・。 映画化された篠田監督の作品も観たが、やっぱりラストがちょっと・・・。 とにかく小説も映画も途中まではとても面白かったのになと思った。 | ||||
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ロジック(論理)もない。トリックもない。ミッシングリンクもない。プロットも過去の作品の寄せ集め。 こんなにつまらない本格推理小説も滅多にない。 この作品を高く評価する人は横溝正史のファンではあるが、ミステリーのファンではないと思う。 クリスティは割と晩年まで作品の質が落ちなかった作者だが(でも、クリスティは手がかりの出し方とか、アンフェアすれすれのことを平気でやるなど、書き方がずるいから好きではない)、彼女以外は、どの作者も晩年はダメダメな作品ばかり発表しているよね・・・。クイーンもヴァンダインも、ドイルも、カーもみ~んなそう。だから横溝正史だけでなく、本格ミステリーってそういうものなのかもね。 横溝正史は絶頂期の作品を読みましょう。まずは獄門等、本陣殺人事件、犬神家の一族、悪魔の手毬唄あたりから入ってみてください。 | ||||
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上下巻読んで、よい背景と登場人物がそろっていたのに、惜しいなぁというのが最初の感想です。 島の雰囲気と人物描写は相変わらず生き生きしているので、読むこと自体は苦しくありません。 しかし事件がすべて計画的ではないので、トリックも何もありません。 一つでも犯人との知性対決があればと思いました。 本文で金田一も言っていますが、「推理ではなく憶測」が当たっちゃったという感じです。 しかも結構決めつけ。たとえば最初に出てくる被害者の最期の言葉ですが、 今回の結果なら、自分なら「あいつ」とは言わず「あれ」と言うと思うし、瀕死の人が比喩表現満載でしゃべるかな、など。 また他の方も書いていますが、同じ文章が出てくることが気になりました。 こういう本も金田一、ということですかね。 | ||||
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小道具(濡れた蓑とか矢とか)を取り入れているけど、そこに絶頂期の切れ味はない。そもそも物語は長いだけで謎らしい謎がない。こんなにつまらない本格推理小説もそうはない。 獄門島のお寺の鐘とか犬神家の一族の琴糸やマスクとか、悪魔の手毬唄の漏斗とか、絶頂期の作品の小道具は事件の謎にうまく絡められていたから輝いていたんだよなぁと改めて思った。 前作の「病院坂の首くくり家」の下巻とつまらなさ加減は双璧。それでも「病院坂~」の上巻はまだ多少の魅力はあった。でも、よく考えたら「病院坂~」って、絶頂期に書き始めて途中でストップしてた作品(「病院横町の首くくりの家」)の改稿&長編化作品なんだよな・・・。つまり上巻のプロットは絶頂期に作られたものだし、文章の一部分は絶頂期に既に書かれていたってこと。 結論、老年期に入ってからの横溝正史はつまらない。そういえば「仮面舞踏会」も「迷路荘の惨劇」も全く面白くなかったな。 | ||||
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映像先行で概要は知っていましたが、前段の伏線と急所に当たる終盤のまるで違う展開に驚きました。 私は、妻、母、娘の葛藤を描いた「悪魔の手鞠唄」の続編として、 その逆である、夫(情夫)、父、子の葛藤をテーマにした小説であると受け止めました。 その中で小説内の重要関係者全てにおいて、終盤に一直線に繋がっていくくだりは圧巻と言っても良いでしょう。 また、単純で理想的関係を求めるばかりでなく、普段の父子のライバル心のような描写も最後にあり、ホッとさせてくれ、怪奇を書く作者の現実に対する力量を感じさせてました。 | ||||
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ブームからかなりになりますが、以前に購入したのがバラバラに痛んでしまったので購入しました。 絵もきれいだし、新鮮な気持ちで読めました。 | ||||
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最近、金田一耕介がちょっとしたマイブームになっていて 映画で見たものから順番に読んでいる最中で 上下まとめての感想です 映画で観ているので、頭の中になんとなく粗筋が入っているため 映像を描きながら読んでいたんですが 結論から言うと、上下二冊にせずに1冊でまとめた方がよかったのではと思いました 同じ描写、同じ台詞、同じ場面の描写が多くて、 「あれ?これと同じ文章さっきもなかった?」 何度そう思ったことか。 読み忘れた部分を思い出すためにしては頻度が高すぎて せっかくの流れがそこで途切れた形になるのが残念です 違和感もいくつかありました 鍾乳洞の中での捜索は、 八つ墓村を経験しているなら紐を使うことは頭にありそうですが 別の人物がその方法を取ったことに驚いたり、 目撃証言だけの情況証拠に頼ることが多すぎて 数多の凄惨な事件を見てきた金田一にしてはお粗末かなという気もします ネタばれになりますが、初読で姉妹の一人が殺された理由がわかりませんでした 再読してみます エピローグのように余韻の残る部分は好きなんですけどね | ||||
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週刊文春1980年 総合7位 金田一耕介の最後の事件『病院坂の首縊りの家』の発表後、2年後に本作品が世に出たことになる。「ぬえの鳴く夜は恐ろしい」のキャッチフレーズで有名な映画化が、比較的すぐに開始されたらしいので、映像ありきの作品と思えてしまう。『病院坂の首縊りの家』でかなりガッカリしたので、本作品の方が、まだしもとは思うものの、往年の迫力は失われている印象が強い。なにせ、殺害現場に”見立て”がないんで、キーワードはちりばめられているものの、作者の特徴である練り上げたどろどろ感が、ほとんどない。過去の作品の寄せ集めのようにも見えて、早く先を読みたいという気にさせてくれなかった。面白くないわけではないけれど、なにせ、金田一シリーズですからねぇ。絶頂期の作品と比較するのは酷かもしれないが、前作で終わっていた方が良かったんだろう。残念。でも、70歳代でここまで書けるってことは、大作家ってことなんだよなぁ。やっぱり。 | ||||
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上下巻のため何か匂わせて終わるのは 仕方ないことですので、そこの点は割り切ること。 上巻はこの怪しげな島、「刑部島」であった 歴史、そして失踪事件などがメイン。 もちろんミステリーでありますので、途中殺人も起きます。 そして鍵になるある怪死した男が残した言葉… これは呼んでいくとその言葉に合致しそうな 事象というか、人が出てきます。 それがどうつながっていくのか… 途中の段階なのですが 気になりますね。 | ||||
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横溝正史最後の長編作品として知られるが、そのデキたるや有名作品の中では最低。 刑部島という島に渡った男が姿を消し、金田一耕助が消息探しの依頼を受けたが、久しぶりに会った磯川警部からその男は、シャム双生児を見たらしい奇怪な言葉を残して既に死んでいると聞かされる、というところから、どっぷり奇怪な島の奇怪な事件に巻き込まれるというものだが...。 シャム双生児、とくに「あいつは体のくっついた双子なんだ・・・・・あいつは歩くとき蟹のように横に這う」という登場人物の言葉からは、江戸川乱歩の「孤島の鬼」を連想させるし、あるいは同書のオマージュとしての意図があったのかも知れない。 しかしはっきり言って、作者は「仮面舞踏会」の頃に筆を折るべきだったのだ。もうその頃から年のせいだろう、論理の破綻が明らかになりつつあり、本書に至ってはもうメタメタ。 なんでこの犯人が双子の片割れを殺さねばならなかったのか? 到底ありえないことだし、なぜそうしたかの説明も一切ない。 単に犯人は気が狂っていたというだけで、読者が納得するとでも思っていたのだろうか? いや、おそらく年のせいでそこまで頭が回らなくなっていたのだと思う。 | ||||
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昭和53-55年に執筆されたもの。著者が70代の後半に入ってからの作品でありながら、この重量感。 ちなみに金田一ものとして最後に書かれた作品である。 瀬戸内の島を舞台に、金田一と磯川警部が活躍するというもの。上巻は導入部といった感じで終わってしまうのだが、それでも、思い返してみれば殺人がいくつも起きている。このあたり、殺人を防げない金田一ならではといったところか。 また、磯川警部が岡山言葉丸出しになったり、私生活がさらされたり、なんだか扱いがひどくなったように思う。別人かと見まごうばかりだ。 『獄門島』の雰囲気に近く、どうしてもだぶって見えてしまう。 | ||||
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横溝正史が休筆時代に十年がかりで考えただけあって、細部まで伏線が練りこまれた労作だと思う。しかしながら、冗長な箇所が非常に目立ち、どれほど長くても2/3に抑えるべきだったと感じられてならない。 嵐の夜の殺人、ずぶ濡れの蓑、シャム双生児など、鮮烈なイメージを喚起される道具立てに事欠かないが、最大の問題点は、クライマックスの緊張感のなさだろう。大勢で物見遊山のように、犯人のところへ押しかけたのではせっかくのスリルも台無しである。これも著者の、登場人物に対する優しさゆえだろうか?キャラクターたちを孫のように可愛がり、不憫な思いをしないよう慈しむ余り、こうした展開を選んだ気がしてならない。残念だ。 | ||||
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金田一シリーズで、最後の作品となった本作。 上巻、正直ちょっと冗長過ぎないかなぁと感じたのですが、 いえいえ、これはまさに序章。 上巻の終盤頃から、加速度を増してゆきます。 あと二作の金田一モノを書く予定だったという横溝正史。 この作家の、すさまじさを感じずにはいられません。 これは、傑作です。 | ||||
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金田一耕助最後の事件は「病院坂の首縊りの家」だが、最後に書かれた作品はこの「悪霊島」である。 作品としては著者の定番の一つである、瀬戸内の孤島、村を二部する因縁ある勢力を巡る連続殺人であり目新しいものはない。そして、殺人にトリックらしきものもないので金田一耕助の推理がどうかという作品でもない。他のレビューにも書かれているがオドロオドロしいだけかもしれない。映画化が前提にあったのだろう…。しかし、この作品で語られるのはそれだけではない。 金田一耕助シリーズでは忘れてはいけない人物が二人いる。東京の等々力警部と岡山の磯川警部である。この二人の魅力がなければ金田一耕助の魅力がこれ程際立つこともなかったであろう。著者の推理小説を殆ど読んできた私にとって、この二人がどちらも登場しない作品は、推理小説として優れていても何かが足りないような気がする。 この作品に登場するのは磯川警部である。しかも、彼自身が事件の中心人物の一人である。そして、金田一耕助も知らなかった彼の哀しい過去が明らかになっていくばかりか、それが事件を解く鍵になっていく。更に、金田一耕助の調査を最も惑わせたのは、彼の実直な性格がさせてしまったトリック?である。 私には著者がこの作品で書きたかったのは「磯川警部」ではなかったのかと思えてならない。 「病院坂…」で金田一耕助と等々力警部を書き尽くした著者にとって、この作品を書く経過はどうであれ、やはり書いてよかった作品であるに違いない。金田一耕助と同じくらい磯川・等々力の両警部に魅力を感じていた私にとっては忘れられない作品である。 ただ、初めて金田一耕助シリーズを手に取る人は「獄門島「悪魔が来りて笛を吹く」等から読んだ方がいいかもしれない。 | ||||
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私は横溝正史のファンです。「本陣」、「蝶々」、「獄門島」、「手毬歌」・・・絶頂時の作品群は本当に素晴らしい。中でも「八つ墓村」は探偵モノ、スリラー、風土記、そして宝探し的大冒険活劇のエッセンスが目くるめくように統合された大傑作と思っています。しかし、「悪霊島」と「病院坂」はいけない。一番大事な探偵小説としてのトリック、プロットがお粗末すぎる。角川がせっかく静かな余生を送っていた横溝先生に「とにかくオドロオドロしい小説を書いてくれ」と強制していた気がします。あらゆる「作家」には才能の旬の時期がある訳で、商業主義のご都合で大好きな小説家と名探偵の晩節を汚された気がします。 | ||||
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「鵺のなく夜に気をつけろ・・」と言い残して船の上で死んでいった一人の男。その事件を捜査する私立探偵の金田一耕助。JETさんの漫画は怖いくらい死体が美しくてさらに怖さをそそります。「悪霊島」のほかに「鴉」という作品が入った一冊です。 横溝正史ファン必見!! | ||||
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