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一九七二年のレイニー・ラウ
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一九七二年のレイニー・ラウの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.00pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全3件 1~3 1/1ページ
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香港でわかれた女性レイニー・ラウに主人公が25年ぶりに再会を果たす表題作をはじめ、借金とりたてに訪れたやくざと主婦の危険な関係を描いた「花におう日曜日」、美しい背中の女性と知り合い、著者自身の小説観まで投影される「ここから遠く離れて」など、静かに心を打つ8篇所収。あなたが出逢えたかもしれない「恋人」たちがきっとここにいる。 | ||||
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実は、彼の作品ははじめて読んだ。いかにも自分好みの小説家だし、『ハルビン・カフェ』とかは興味があったんだけど、なぜか読むチャンスがなかった。すでに何冊か著書は持ってるにもかかわらず。 しかし、やっぱり予感は当たっていて、読んだら、ほかの作品もすべて読まずにはいられなくなった。 20年以上前のハードボイルドって感じだけど、抑制されて乾いた文体にもかかわらず、美しい文章だ。 この文庫も、恋愛小説集だけど、かなりハードボイルドで、乾いているけど、それだけではなく、情念、エロスを感じる。 1年前の今日、亡くなったとのことだが、とても惜しい。 | ||||
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短編集である。括りは何か?恋愛、出会い、別れ、セックス、そんな凡庸なものではない。日常からその男女だけが抜け落ちたような恋愛小説でには、飽きあきしていたところに打海氏に出会った。男と女の、あるときには女と女のふと、互いに放つ微弱な電波が、ぶつかり、訝しがり、弱気になりながらも次第に絡み合っていく様は、巧みな台詞回しと、削ぎ落とされた表現で実にスリリングだ。先の展開がまるで読めない、という楽しみ。これこそ待っていた、望んでいた小説だ。視覚的な表現だけではない。嗅覚・触覚・聴覚まで総動員して感じ取れるような豊かな文体は、芳醇なモルトウィスキーのようである。ラストが、これまたいずれも秀逸。無限の広がりを持った余韻が、いつまでも心の中に響く。 | ||||
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