■スポンサードリンク
狼花 新宿鮫IX
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
狼花 新宿鮫IXの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.19pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全63件 41~60 3/4ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
なんといっても歴代最高のヒロインの明蘭に尽きる作品。彼女の女として人間として他者に認められたいという生々しい願望がよく描き出されていて人間臭く好感が持てた。彼女に感情移入できないと評しているレビュアはこれまでのシリーズに登場したような類型的なヒロインに傾倒してるような人生経験の浅い童貞臭い者たちなのだろう。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
今回も鮫島の行動は大胆で、読んでいて思わず応援したくなるくらい、魅力的。 相変わらず一気に読める位スピード感のある展開だが、もっと簡略に描写しても いいかも、と思う部分もあった。そうすれば、もっとタイトでスリルな作品に なったと感じた。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
今回は、テーマが大きくて、その分人物描写が薄くなった感がある。とりわけ、仙田と香田については、シリーズを通じて重要な人物であっただけに残念だ。 また、女性について。明蘭の倫理観の欠如は、中国人その他の外国人が、日本で必ずしも正当とはいえない扱いを受けていることの反面なのかもしれない。が、いかんせん魅力がない。何よりも、仙田がなんで明蘭にあそこまでこだわったか、理解しがたい。晶については、従来からのファンは以前から不満を抱いている。今回に限っては、思い切って一切登場させないという手もあったのではないか。この辺はシリーズものの難しさかもしれない。 一方、大きなテーマについては、共感できるところが多かった。物の流れは人の流れを作る。外国のモノが増えれば外国人が増えるのもまた必然だ。それに伴い犯罪形態が従来と大きく異なってくることは、以前のこのシリーズでも取り上げられている。この点を「都市」というキーワードで説明しているが、ごく普通の読者には、ややくどいかもしれない。 最先端のテーマを取り上げて、物語の重要な要素に仕立てあげ、さらに、中野学校という警察の歴史の暗部に踏み込んで、「都市」に絡ませる。おそらく今回はこちらのほうに比重が置かれたのだろう。 ただ、大沢独特の、登場人物による会話の妙は健在で、私としては、これが楽しめただけでも、十分読む価値はあった。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
久しぶりの新宿鮫シリーズ. 相変わらず水準は高い. しかし,雑誌連載だったためか文章にくどさが目立つ. 特に最初の数十ページは飽きる. ストーリー☆☆☆☆ 人物描写☆☆☆☆ 背景描写☆☆☆ どうせ加筆修正するなら大幅に削った方が読み手をもっと引き込むだろう. また,大幅に加筆して,人物描写に厚みを持たせてもよい. 初期のように,新書で原稿枚数をあらかじめ設定して執筆したほうがクオリティは上がるのではないだろうか. | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
新宿署のアウトロー刑事鮫島が活躍する「新宿鮫」シリーズ。 ファンにとってはまさに待ってましたの9冊目が本書だ。 何を隠そう、鮫島とは因縁の関係だった仙田とついに決着がつくのだから、本書を読み逃す手はない。今作ではアフリカから入る麻薬と故売マーケットを追うわけだが、その中で犯人側と警察側の人間関係がいりみだれ、個々人の心理状況もあいまって、緊迫した空気が作中常にある。仙田の過去、香田の信念、そしてしたたかに強く生きる呉明蘭。 面白かった。のめり込むようにしていっきに読んでしまった。久々に濃い読書ができた。 今作はシリーズのターニングポイントになったわけだけれども、鮫島があずかる遺書や晶との関係など、気になる複線はまだ残っている。次作がまた何年も先になるかどうかわからないが、楽しみに待つことにしようと思う。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
今回はいきなりナイジェリア人の運び屋が登場するので、 アフリカがテーマかと思ったら、資料が少ないのか、話のつかみだけでした。 主人公・鮫島の敵役「仙田」、ライバル「香田警視正」が登場、 三者のガチンコ勝負になり、中盤からラストにかけて一気に読ませます。 今回は「仙田」の正体も明らかにされます。 一方で「晶」の存在感が希薄で、ほとんどストーリーに絡みません。 敵約・ライバルとの勝負に一区切りつくので 次回作は登場人物が入れ替わるのでしょうね。 個人的には「仙田」が好きなキャラなのですが・・・ | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
この本は完全に事件に絞った感じのある本です。当初の本では晶との恋愛も含めた感のアルシリーズであったのが、それがなくなっています。著者は今回は扱うテーマが大きく取り上げられなかったのかも知れませんが、それならばいっそのことその部分を省いても良かった気がします。新宿鮫シリーズでは作者が輝いて見えます。大沢氏の本を読むならこのシリーズを読破するのが手っ取り早い、と思います。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
5年ぶり、9作目の「新宿鮫」です。 新宿中央公園で起きた外人どうしの喧嘩で、大麻を所持していたナイジェリア人が逮捕。そして巨大盗品マーケットを独自に築き上げた国際犯罪者と、そのマーケットを狙うヤクザ組織、そして警察機構が三つ巴の駆け引きを繰り広げる。 鮫島の正義感は、相変わらず。組織を重んじる警察という機構の中では、孤立する存在。同じ目的でも、毒をもって毒を制する危険な手段を選ぶ香田警視正。手段は、違うものの職務に対する純粋さはどこか共感を覚えるところもありました。 最近の大沢さんの作品は今一つ冴えない感がありましたが、大沢=新宿醒鮫は健在でした。 晶との関係は、もう終わってしまうのかな? | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
新宿公園でのナイジェリア人同士の麻薬取引をめぐる傷害事件に端を発する5年ぶりの新宿鮫シリーズ第9弾。 これまでもこのシリーズや「天使の牙」など大沢作品でくりかえし描かれてきた暴走する警察キャリアの犯罪組織への接近,囲い込み=鮫島からみれば「警察の死」というテーマに加え,今回はインターネットなどを用いた過去の例のない新たな盗品市場の開拓とその争奪戦,更に中国からきた呉明蘭という女性をめぐっての三角関係の微妙なかけひきと盛りだくさんな内容を見事なストーリーテリングでスピーディーに描き出している。 アナーキスト深見,明蘭,ヤクザの毛利の三角関係の重たさに対し,鮫島とすっかり距離のできてしまった恋人晶の影の薄さ(チラっと1シーンしかでてこない)。今後の展開が気になる。 550ページの大作を一気に読ませる著者の筆捌きはこのシリーズの中でも随一。大傑作! | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
『新宿鮫 (カッパ・ノベルス)』を手にして以来、10年以上愛読しておりますが、今回も大変読み応えのある力作であったと思います。多発する外国人犯罪を背景に同期のキャリア組で現在では立場の違うドロップアウトした新宿警察署の生活安全課に所属する刑事:鮫島とキャリア官僚であり、警視庁組織犯罪対策部に任命された理事官:香田との熱い討論が印象的であり、お互いに考えや行動は違えども犯罪に対する憎しみや執念が十分に伝わりました。 個人的には香田理事官の「俺のやろうとしていることが、法的に問題がないとは、ひとつも思っちゃいない。これで手柄を立てて、長に昇ろうなんて、これっぽっちも考えない。いいか、俺は本気で、奴ら(筆者注:外国人犯罪者)を締めあげたいんだ。」といった発言が最も印象的でした。手段はどうであれ、香田は香田なりに自分のクビをかけてまでこの日本という国を凶悪の魔の手から救いたいという気持ちが読者にも十分伝わって来ました。 だからこそ、是非次回作でも香田理事官の復活を望みたいのです。桃井課長や鑑識係の藪同様、香田理事官もこの『新宿鮫』シリーズで鮫島を支えるなくてはならない重要なキャラクターなのですから…。 追伸、以前と比べると近作ではお互い忙しくなってすれ違いの生活が多いせいか晶の出番が少ないように思いますので次回作では晶の活躍(出番)が多くなることを望みます。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
新宿鮫はまさしく生きています。 本作を読み続けておられる方々と同様に色々な意味で年輪を感じさせます。 日本が先進国に変容しようとするなかでの経済偏重主義、移民問題、巨大官僚機構の危うさや、 実年男(?)がはっとする恋の悲嘆も織り交ぜながら物語は進みます。 かつての作品を彩った人物、新たなる世界へと誘う人物どれもが人間臭いと感じます。 新シリーズへと伺わせるラストが気になります。 賛否両論あろうとも、愚直なひとりの男のありようを今後も見守りたい。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
もう読めないかと思っていた、新宿鮫が帰ってきた!相変わらず面白い。 このシリ−ズではいつも、善良な市民ではうかがい知ることの出来ない裏社会の姿が、綿密な取材によって明らかにされているのだが、今回の盗品マ−ケットや薬物のテ−マもリアルで著者の、取材ル−トに感服しました。作品自体は鮫島のキャラクタ−が、ヒ−ルの登場人物に負けているような気がして、★4個。 最近数作のけじめがついてしまって、新たな展開に期待です。 昌と、よりを戻して欲しいと思うのは私だけ? | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
まずは、ファンの要望に正面から応え、しかも質にこだわってシリーズを 積重ねていることに感謝したい気分です。 やっぱり鮫、されど鮫、極上の時間をありがとう。 鮫島の単独行を支える仕事上のキーマンにして心の支えといってもいい 桃井についてですが、鮫島の「動」との対比からか徹底して「静」である 存在として描かれていました。 静かなる存在の桃井ですが、今回は内面についても描写されています。 願うならば重要な場面で「あと1歩」踏み込み、対決してほしかった。 本作品では正義とは何か、警察とは何かという問いに対し、鮫島、香田、 仙田という三者の視点で語られますが、桃井という存在も一つの回答 として提示されるべきと思うからです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
鮫シリーズすべて読んできましたが、 常に盛り上がりそうでしぼんでいく感じ。 今回のは、きっと続編らしきものが今後書かれるだろう、と思われるようなものでした。 残念ながら、今までの物の中では一番イマイチかも。 次回作に期待します。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
30を過ぎた頃から時間の流れが明らかに変わった。そんな大げさな話では無いが、前作から5年以上も経過していた事、それに気付かず、気にもなっていなかった事に我ながら驚いた。 さて本作であるが、鮫島は変わらず新宿鮫であった。キャリアの資格を持ちながらキャリアにならなかった刑事。小説の主人公としては申し分の無い正義漢である。ライバルとして再登場する香田、申し分ない。そして深見という男、申し分ない。ネタバレしてもいけないので詳細は語れないが、シリーズのファンとしては面白い話になっている。 但し、今回益々『晶』の出番は減っている。元々リアリティの薄いキャラクターだから(職業が)、個人的には必要ないとは感じる。ただ、一人の孤独な男としての鮫島の内面を描くには欠かせない人物ではある。 香田の怒りは理解できる。ただ深見の明子に対するこだわりは今の私にはピンと来なかった。もっとクールでクレバーなキャラクターだと思っていた。 しかし、ネタバレしないようにレビューを書くのは難しい・・。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
すべからく犯罪を撲滅する。その過程において法の平等と尊厳を貶める行為には与しないという鮫島。 犯罪を憎む気持ちは人後に落ちないが、大所高所的に現状を踏まえたうえで、一時的かつ便宜的な妥協はやむをえないとする香田。 読み進めるうえで、意見はおおいに分かれるところであろう。 鮫島の考えは理想に振れすぎているし、対する香田の考えは策を弄しすぎるように思える。 どちらも純粋に犯罪を憎む気持ちに疑いをはさむべくもないがゆえに、頭を抱えたくなるほど難しい命題となる。 これは私見だが、若い人は鮫島、社会人は香田にシンパシーを感じる傾向にあるのではないだろうか。 ちなみに私は総論は鮫島で各論は香田という折衷案を採用し、自分の中途半端さとバランス感覚を再確認したのであった。 もう一点、大事なことがある。 それはこういう「究極の選択」に対して、読者として荒唐無稽であると感じなかったことである。 荒唐無稽どころか、リアリティすら感じてしまう。 困った時代である。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
新宿鮫シリーズも、はや9作目。 最初がごく普通の刑事ものだったことを思うと、ずいぶん遠いところまで来た気がしますね。個人的には、最初の映画化作品の真田広之が妙に印象に残ってますね(決して映画の出来がよかった訳ではないんですが)。 晶役は田中美奈子でしたよね。 逆に、NHKのドラマの舘ひろしは、全然イメージじゃなかったな。 大体全然キャリアっぽくないし。 新宿を舞台にした多国籍犯罪の盗品マーケット・ルートが題材で。 外国人犯罪から東京をいかに守るかで警察庁キャリアと対立する鮫島。 「氷舞」以来の敵役・仙田も登場して、ひさびさに盛り上がるかな、と思ったら。 なんだか、犯罪捜査理論小説みたいでね。 入庁同期の宿命のライバル・香田との対決も理屈を捏ね回す犯罪抑止理論の戦いになっちゃってて、楽しめなかったんですよ。 今週もベストセラーリストのトップに名を連ねてる本書なんですが、買ってる読者さんたちは、こんなエンターテインメントにも新書みたいな、現実性や社会性とか分析を求めるんですかね。 もっと単純な警察小説とか事件小説を読みたいと思うのは僕だけなんでしょうか。 鮫島にしても、晶にしても、桃井にしても、薮にしても、香田にしても、仙田にしても、役者は揃っているのだから、純粋なエンターテインメントにしてくださいよ、大沢センセ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
新宿鮫シリーズの続編。香田や仙田などの重要人物が登場する。全体的に盛り上がりに欠けるし、晶もほとんど登場しないので、少々物足りなさを感じる。しかし,相変わらず無難にまとまっており、飽きずに一気に読める。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
氏の作品を読むのは初めてです。5百ページを超える長編にもかかわらず、 一気に読みました。この手のものでは「うたう警官」も良かったと思いますが、 氏の作品も、登場人物等を別にすると、まるでノンフィクションのようにリアルです。 帯に記された「日本国のあり方を問う」という問題提起性も大げさには感じません。 さかのぼって、氏の作品を読んでみたくなりました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
待望の5年ぶり新宿鮫シリーズでありなが、ネット上はで賛否両論の作品のよう。自分としては、久々に密度濃い時間を堪能できた作品であった。確かに中国人女性の明蘭がどんなに魅力的な女性なのかといった疑問もあろう。及びシリーズの重要人物であった香田、仙田といった登場人物が本作で、不満足な形で終局を迎えたと思う読者も多かろう。しかし単純に、本シリーズは新宿を舞台に、時節々の経済、犯罪問題をテーマに、魅力的な主人公である鮫島、及びその脇役たちが飛び回り、駆け回り、そして登場人物の巧みな「会話/話術」が読者を引きつけることが、ここまで人気がある要因と思う。そういった点で、故売買市場扱った人間達、警察組織と暴力団の巧みな駆け引き、そして明快な文章、話術がとても魅力的であった。 とくに本作では、仙田の存在が、主人公である新宿鮫を食ってしまうようなインパクトを自分は感じたし、前作「風化水脈」では肩透かしをくったが、ここ4,5作では最高の出来であると思う。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!