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炎蛹 新宿鮫V
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炎蛹 新宿鮫Vの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.31pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全32件 21~32 2/2ページ
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今回の事件は、いわばありふれた事件を並行させることにより、 エンターテインメントというより社会派小説の趣を強くしている。 クライムノベルという観点もあり、 さまざまな読み方が出来る小説に仕上がっている。 今までは、事件そのものが派手であり、 鮫島にもスーパーヒーロー的な感じを受けていたが、 今回は、事件が地味なことと、 甲屋はじめ、警察外の人とのやり取りから、 鮫島が長幼の序を身につけた常識人であることが 強く浮き彫りにされている。 新宿鮫のシリーズにしては、地味という方もいらっしゃるのだろうが、 鮫島の人間性が出ている、隠れた名作であると思う。 奥付きを見ると、あまり売れていないようだが、 未読の方は、ぜひ読まれることをおすすめする。 リアリティという面から見れば、シリーズ最高傑作ともいえよう。 | ||||
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私にとって、大沢先生の作品は、「魔女の〜」が初めて読んだ作品であり、 大変楽しく読めました。 でも、それらの書評を読むと、新宿鮫シリーズには及ばないと書いてありました。 魔女でこれだけ引き込まれたのに、新宿鮫シリーズってどんだけ面白いのだろう?という 高い期待のハードルをもって読みましたが、十分クリアーです。 毎巻、毎巻面白い。。。 この巻は農水省の役人が脇役として登場します。 刑事小説にどうやって入り込むのか?楽しみにお読み下さい。。。 | ||||
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本作には農水省の植物防疫官である甲屋(かぶとや)と、東京消防庁の 吾妻という公務員が登場します。 なんだか、真保 裕一の小役人シリーズみたいですね。 今回の作品が過去の新宿鮫シリーズと違うのは、単独捜査を常としていた 鮫島が、植物防疫官の甲屋とコンビを組む事です。 甲屋というオッサンもなかなか良い味を出しています。 第二作の毒猿、第三作の屍蘭では魅力ある敵役作りに腐心していた作者が、 今回は鮫島のパートナーとして魅力あるキャラを出そうとしたようです。 このあたり、シリーズ物として読者を飽きさせない工夫をしているようです。 物語りの内容は、複数の事件が同時多発的に発生する中、鮫島と甲屋が 日本に持ち込まれた稲の害虫「フラメウス・プーパ」を探すと言う物です。 だけど、一つ一つの事件が小さく、盛り上がりに欠ける。 マネー・ロンダリングに関しては全貌が明らかにならず、主犯の男は影しか 出てこないなど消化不良気味です。 安定したストーリー運びで安心して読めるのだが、今ひとつパンチに欠ける と感じた。 | ||||
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職場は違えども志のある人は、ある種の共通した魅力を持っているものだ。この作品では防疫官の甲屋と消防の吾妻がそれである。むろん従来キャラの鮫島・桃井・藪の存在はいうまでもない。作品を重ねるごとにキャラクターが成長し、はたまた魅力的な新キャラが登場するのはファンとしてはとてもうれしいものがある。 | ||||
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新宿鮫シリーズでは鮫島を取り巻く上司の魅力がうまく描かれていると思う。桃井はもちろんであるがこの作品の甲屋がなんて魅力的なのだろう。中年以降の年代の人物に深みがあるのだ。 さてこの第五作目は他の人も書かれているが無関係そうな三つの事件が描かれているのだが、それがだんだんと絡みあっていく。一つ一つの事件は確かに薄いし他の作品と違って犯人の描かれ方もあまり細かくはない。ただ引き込まれる展開は見事で流れのままに読み進めることが出来る。 そういえばこの作品で出てくるオカマも魅力的である。第一作目でも思ったがこの人の書く同性愛者はなんだか人間味がある。けっこう物語の中でいい味を出していて個人的にそういう人物が出てくると新宿鮫は面白い気がする。 全体的に特に壮大と感じるわけでもないが地味な傑作だと思う。個人的には四作目よりもこっちの方が好きだ。一作目と同じくらい好きだ。それはたぶん一作目では桃井が描かれていたし、この作品では甲屋が描かれていたからだと思う。そういった人間的魅力が描かれていることにひきつけられたのだと思う。 | ||||
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これに限らず、どうにも新宿鮫は、読んでる最中は面白いんだけど、読み終えると、意外にたいしたこと無い事件だったと感じるのばっかなんだよな・・。なんか締めが甘いのかな?人物はいいのだけど、事件自体が意外と薄かったり染ます。とくにこの「炎蛹」は、その傾向がいちぢるしかったです。3つだか4つの事件が平行して描かれてるけど、1つ1つの事件が、とても大味に感じました。性病感染させられたおっさんが娼婦にリベンジ、オカマの放火魔、海外から入ってきた害虫駆除、イラン人のマネーロンダリングなどの事件。どえも薄かったです・・・。なんでも絡ませちまえばいいってモンじゃないしー!あ、それゆえに今回は、鮫に気の会う仲間たちが引っ付いてますね。消防局の吾妻さんとか、そしてなんといっても防疫局の甲蟹が抜群のキャラクターでした!憎めないおっさんがまた登場!!!「弾道捜査官の藪に匹敵する個性キャラっすよ!シリーズのレギュラーにして欲しかったくらいですねー。それといいわすれたが不満では、晶ちゃんの出番が少ないのがダメ〜〜。もっともっとフーズハニイってな状態でっす〜〜〜〜! | ||||
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新宿鮫シリーズの第5弾 この作品は、シリーズ中で少し趣が異なる作品といってよいかもしれない。本編は、売春婦連続殺人とラブホテルの連続放火をサブの事件とし、メインは、外国から偶然持ち込まれた「炎蛹」の行方を追うというものである。 「炎蛹」が孵化することによって国内の稲が全滅するという設定なので、確かに重大な案件なのだが、過去の4作で鮫島が追った事件のイメージとも異なり、犯罪のスケールが小さく感じた。面白い作品で十分に楽しめるのだが、このミスなどの一般的な評価が、他のシリーズ作品と比較して低いのは、このあたりに理由があるのかもしれない。 | ||||
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読んでる間は、こんなに複雑にしなくてもいいのに...なんて思ってしまいました。いろんな要素からみ過ぎかなと。あまりに複雑なプロット...言い方を変えれば練りに練られたプロットなんでしょうけど。一気に読まないと登場人物がわからなくなってしまうような... ラストに向かってはいろんな要素が一気に収束するようなプロットなので、ぐんぐん加速して読みました。ちょっと出来すぎの結末ってカンジはしましたけど。個人的には「毒猿」、「無間人形」の方が好きかなぁ。 | ||||
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本来は二人一組で捜査するのが刑事という仕事の原則であるが、鮫島だけは事情があって一匹狼で捜査する。しかし今回は、いっとき二人一組になる。相手は刑事ではない。農水省植物防疫官、甲屋公典である。この奇妙な組み合わせが、今回の作品をユニークなものにしている。そして、鮫島の存在意義を改めて説明している。それは「組織の中での位置などに関心を持たず、自分の仕事に誇りを持つ」ということである。言葉では簡単だが、なかなか簡単な事ではない。その証拠に、その事を描くとこんな長編になる。最終版、三つの事件がたたんでいく様子はどきどきする。終り方は気にいっている。 | ||||
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大沢氏はどの作品においてもストーリー構成が面白いのだが、今作はシリーズ上最高である。登場人物の多さもさることながら、色々な出来事が複雑に絡み合い、最後にはそれらが一つになっていく。しかも、今までに無いくらいのスピード感!!それは時間に追つき追いかけ鮫と彼を取り巻く様々な人物が生み出していく事象が作り出す空間の妙だと感じた。一番のお勧め!! | ||||
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読み始めたら止まらない、という面白さである。これは、複数の犯罪が縺れ合い、一つの糸を解くとそれまで絡み合っていた糸がきれいにほどけて行く爽快感を醸し出している。同じシリーズでも一作毎にプロットを変え読者をあきさせない工夫がされている。何作読んでも飽きが来ないのである。 | ||||
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新宿鮫シリーズ第5作。今回は「蛹」というタイトルからもわかるように、「虫」が影の主人公。そしてその虫を扱う植物防疫官の甲屋(かぶとや)が、鮫島とともに敵を追い詰めていく。連続娼婦殺人、連続放火、外国人マフィアによる盗品の売買、この3つが絡み合い、そんな中で殺された娼婦が日本に持ち込んだと思われる、南米の「フラメウス・プーパ」という恐ろしい害虫の蛹が消えていた。その害虫は、羽化すれば恐らく日本の農業全てを全滅させるであろう、恐ろしい虫だと甲屋はいう。実際、南米では「フラメウス・プーパ」によってその年の作物が全滅しているとも。とにかく数日後にせまっている羽化までの間に、蛹を見つけ出して処分しなければいけない。ところがその蛹は、連続殺人事件とも!!密接に絡み合った人間が持ち出していて、なかなか見つからない。「フラメウス・プーパ」とは大沢氏の想像の産物だということだが、そんな害虫が日本にもし上陸でもしたら、恐ろしいことになるだろうということは簡単に想像できる。そして害虫や、日本にはなく日本の同種を脅かすかもしれない外国の種を国内に持ちこませないために活躍しているのが、甲屋のような、植物防疫官なのだという。海外旅行が当たり前になり、海外から日本へ人がやってくることも当たり前になった今の世の中、植物防疫官などの仕事に従事している人たちの仕事はとても大変になっているのだろうと思う。そして、わたしたちも海外に行ってへんなものを持ちまないように、海外へ持ち出さないように、しないといけないと痛感。 | ||||
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