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心では重すぎる
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【この小説が収録されている参考書籍】
心では重すぎるの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.21pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全38件 1~20 1/2ページ
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佐久間公シリーズの最終作と言われているが、続きは恐らくいつか書くだろうと思う。この連載開始が今から20年前のため、98年ごろに書かれた作品である。一応それでも佐久間公の最新作だ。 佐久間も親友の沢辺もすっかり歳を重ね、いい感じのオヤジになっており、若かりし頃の考えた方等とは大分変わっており、それはつまり、大沢在昌の考え方の変化でもあると思う。佐久間公は常に大沢在昌と同年代の時系列でストーリーが進んできたので、ある意味では今の大沢在昌の若者や若者の街に対する考えを佐久間公を通して反映させているとも言える。 後半で真相が紐解かれてくる時に、色々な組織や人が絡みすぎていて、紙に書いて組み立てないとよく分からない点がでてきたが、それに関しては「とにかく騙されてたって事ね」と思って結論だけを納得して読み進めれば問題ない。 また、途中で3回くらいかなり長い不要な説明が入る箇所がある。ここは正直言って物語には必要が無い。ただ説明臭い感じであって、読者には必要の無い説明が長長と書かれている。それは読者には必要はないが、著者としては必要な自己満足の箇所なのだろう。単行本として750ページは厚いが、その箇所を除けば100ページ弱は削れるような気がする。 現在、大沢在昌も60歳を超えているので、恐らく次書くときは佐久間公も60歳を超えていると思う。その時の佐久間公のジジイとして考え方を見るのもまた楽しみだ。 | ||||
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中年佐久間シリーズ。 かつて一世を風靡した漫画家の捜索を依頼され探偵佐久間が調査していくと、 自身が所長と務める更生施設のメンバーの抱えている問題と密接に関わっていることが分かります 基本的にはいつもの佐久間シリーズのテイストなのですが、 今回は佐久間と依頼人や情報提供者などとの語り合いが恐ろしく長く、 テンポがすごく悪い感じを受けました。 それを除けば面白いです。 | ||||
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引き続き、所在不明の漫画家の捜索と憎悪に満ちた女子高生との対峙と。 絡みあった二つの調査はやがて一つに。 その背景にあるのは、意外にも単純なものでした。 肩透かしも良いところです。 上下巻と長く引っ張ってこうだとは。。。。 そして、下巻も上巻に続いて、いろんな人との語らいが冗長に感じられました。 うまく一冊にまとめる事もできたんじゃないでしょうか。 | ||||
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なし............................ | ||||
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長い話だが飽きることなく読み続けられた。複雑に入り組んだ人間関係も特に無理はなかったと思う。他のシリーズも読んでみたい。 | ||||
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子供が読むと説教臭く感じるであろう大人の作品, 2008/8/8 By 堀江 "ホリエ" (東京都) - レビューをすべて見る レビュアにもそうした人物が散見されるが実年齢というよりも精神年齢が幼い人間には作者の文章が説教臭く感じるらしい。大人になれない20代あたりが読むと一番ハマるかもしれない。もちろん大人になった40台が読んでも面白いから買って損はない | ||||
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佐久間公Srもすべて順に読み、これが最後。 義務感・ノルマといった感覚でも読んだし、タイトルにもSr集大成という感じがしたため、読んでみた。 本作は、エンターテイメント的推理小説ではなく、ある意味での文学作品です。 それは大沢文学であり、真の文学小説を前にしたら勝負にならない。 前作「雪蛍」は、語りの多さは異様であったが、それは本作でも肥大継続されている。 内容そのものに感銘も感動も受けない。特に最後がいただけません。 タイトルに見合っていないどころか、「なぜそうなるのだ!?」です。 人物設定(個性付け)もNGです。 細かいことですが、”ひどく”という形容表現の頻出が難点です。(読んでみればわかるでしょう)頁数が多いだけに、途中から興ざめになります。 量(頁数)が多いだけの駄作です。 これはまさに、本作の登場人物まのままるにオーバーラップします。 マンガ家は本人ではなくその時々の作品が命。対して小説家は作品の質ではなく名前(xx賞受賞作家!)で商売できる。 | ||||
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すべての伏線が収まるべきところに収まって、さすがという出来である。 非常に楽しい時間がすごせたと思う。 私は、大沢在昌の名前はデビュー時から知っていたが、 当時の文体が好みじゃなかったので、 つい最近まで読まずに来た。 しかし、読んでみて思うのは、 20年も第一線で残っている作家は、やっぱりすごいということである。 | ||||
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大沢在昌って、こんなにメッセージ色の濃い作品を書く作家だったんだと認識を新たにした。 上巻を読み終えたが、まだ話はつながり始めたばかりで、この先どうなっていくのか 非常に楽しみである。 佐久間と私はほぼ同年齢であるため、佐久間の考えに共鳴するところが多い。 オヤジくさいといわれればそれまでだが。 ここまでは、大沢在昌の懐の深さがよく出ているなぁと感じさせられた上巻であった。 | ||||
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大沢在昌って、こんなにメッセージ色の濃い作品を書く作家だったんだと認識を新たにした。 上巻を読み終えたが、まだ話はつながり始めたばかりで、この先どうなっていくのか 非常に楽しみである。 佐久間と私はほぼ同年齢であるため、佐久間の考えに共鳴するところが多い。 オヤジくさいといわれればそれまでだが。 ここまでは、大沢在昌の懐の深さがよく出ているなぁと感じさせられた上巻であった。 | ||||
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この作品、どこが面白いのだろう? レビューを書こうとして悩んでしまった。 確かに漫画週刊誌におけるアンケート至上主義や、漫画家と編集者の 関わり等は良く書けていると思う。だけど、漫画界の内幕ならば、現在 では「消えたマンガ家」等の書籍が出版されており、その内容を知って いる読者も多いのではないだろうか。 この作品には、漫画だけに限らず、ドラッグ、渋谷のチーマー、新興宗教、 自己啓発セミナー、ポルノにロリコン、果てはSMまで、様々なサブカルチャー 的要素が詰め込まれている。多くの題材を破綻無くストーリーに織り込んで いるのは作者の力量だろう。だけど、それらはあくまで小説を構成する素材 であり、本当に作者が書きたかったのは、別の物であると思える。 作中で探偵を職業とする主人公「佐久間公」が、過去と現在の自分を 比較してみたり、出会った人に自分の探偵としての生き方をあれこれ 説明する。これは主人公である「佐久間公」と言うより、作者である 大沢在昌の「感傷」では無いだろうか。 解説で福井晴敏氏が指摘しているように、この作品は私小説に近い 内容である。 しかし、作者の「感傷」に読者が付き合う必要があるのか、疑問である。 あたしは、「重すぎる」と言うより、はっきり言って「ウザイ」と感じて しまった。 | ||||
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この作品、どこが面白いのだろう? レビューを書こうとして悩んでしまった。 確かに漫画週刊誌におけるアンケート至上主義や、漫画家と編集者の 関わり等は良く書けていると思う。だけど、漫画界の内幕ならば、現在 では「消えたマンガ家」等の書籍が出版されており、その内容を知って いる読者も多いのではないだろうか。 この作品には、漫画だけに限らず、ドラッグ、渋谷のチーマー、新興宗教、 自己啓発セミナー、ポルノにロリコン、果てはSMまで、様々なサブカルチャー 的要素が詰め込まれている。多くの題材を破綻無くストーリーに織り込んで いるのは作者の力量だろう。だけど、それらはあくまで小説を構成する素材 であり、本当に作者が書きたかったのは、別の物であると思える。 作中で探偵を職業とする主人公「佐久間公」が、過去と現在の自分を 比較してみたり、出会った人に自分の探偵としての生き方をあれこれ 説明する。これは主人公である「佐久間公」と言うより、作者である 大沢在昌の「感傷」では無いだろうか。 解説で福井晴敏氏が指摘しているように、この作品は私小説に近い 内容である。 しかし、作者の「感傷」に読者が付き合う必要があるのか、疑問である。 あたしは、「重すぎる」と言うより、はっきり言って「ウザイ」と感じて しまった。 | ||||
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結局はやくざがらみの事件なんだけど、宗教やドラッグ、現代の若者の価値観など、理解できずにとまどう他人の〈心〉との関わり方を描いた傑作である。著者は本作で登場人物の口を借りておおいに考えを述べ、議論させた。もちろんその答えを提示するためではなく、物語を通じて著者がそれらと向き合った姿を力強く描いている。物語としてもいい。心を操ることのできる渋谷の〈魔女〉、失踪した漫画家を探す依頼、徐々にからみあう二つの謎(っていうか必ず1つに結びつく。これは陳腐なまでに定番)、そそられる。推理に関しても読者が気づきそうなところで主人公にもわかる、ややこしいところは主人公に整理させる。このへんのバランスも良く、読みやすい。あとなんといってもすべてのキャラがしっかりと良い個性を出している。弱さも欠点も等身大でいながら前進する力強さをもつ主人公である「人捜し専門」の探偵・佐久間公は某S島よりずっと好き。ちなみに本書でいちばん気に入ったキャラは編集者・岡田である。 | ||||
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結局はやくざがらみの事件なんだけど、宗教やドラッグ、現代の若者の価値観など、理解できずにとまどう他人の〈心〉との関わり方を描いた傑作である。著者は本作で登場人物の口を借りておおいに考えを述べ、議論させた。もちろんその答えを提示するためではなく、物語を通じて著者がそれらと向き合った姿を力強く描いている。物語としてもいい。心を操ることのできる渋谷の〈魔女〉、失踪した漫画家を探す依頼、徐々にからみあう二つの謎(っていうか必ず1つに結びつく。これは陳腐なまでに定番)、そそられる。推理に関しても読者が気づきそうなところで主人公にもわかる、ややこしいところは主人公に整理させる。このへんのバランスも良く、読みやすい。あとなんといってもすべてのキャラがしっかりと良い個性を出している。弱さも欠点も等身大でいながら前進する力強さをもつ主人公である「人捜し専門」の探偵・佐久間公は某S島よりずっと好き。ちなみに本書でいちばん気に入ったキャラは編集者・岡田である。 | ||||
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『人の心は、いつだって危ういところに浮いている。底なし沼の水面のような場所でな。・・・お前さんの心を浮かせているものは何だ』 主人公に対するこの問いかけに、作中でどれほど答えてくれているのだろうか。この本の面白味は、その一点に尽きる、と思って読み進めていったのですが・・・ 謎の女子高生?選んだ題材が悪かったのかなぁ。。。途中までは面白かったんだけど。 | ||||
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単行本のとき(高校1年)に読み、久々に文庫で読みました。 初読後、連想したのが三好徹「聖少女」。 高校生のときの私には両者とも「つまり、何がどう問題なのだ」と さっぱりわからなかったのです。 あれから6年。22歳でオヤジとは呼ばれたくないですが、 佐久間公を通した大沢在昌が少し理解できるようになりました(悲)。 大人の視点では理解できなくなった現代の子どもの心のなかを、 SMやらマンガ出版などの大人の論理を駆使して理解しようとする。 佐久間公は確かに《優秀な》調査員ではなくなりましたが、 その姿勢から、心の重さを深く掘り下げているように思えます。 太田忠司「Jの少女たち」のようにマンガ=子どもの文化と、 短絡的に結び付けていない点も、大沢在昌の視野の広さを伺えます。 大沢作品にアクションを求めなくなってきたのも、歳のせいかな…。 | ||||
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単行本のとき(高校1年)に読み、久々に文庫で読みました。 初読後、連想したのが三好徹「聖少女」。 高校生のときの私には両者とも「つまり、何がどう問題なのだ」と さっぱりわからなかったのです。 あれから6年。22歳でオヤジとは呼ばれたくないですが、 佐久間公を通した大沢在昌が少し理解できるようになりました(悲)。 大人の視点では理解できなくなった現代の子どもの心のなかを、 SMやらマンガ出版などの大人の論理を駆使して理解しようとする。 佐久間公は確かに《優秀な》調査員ではなくなりましたが、 その姿勢から、心の重さを深く掘り下げているように思えます。 太田忠司「Jの少女たち」のようにマンガ=子どもの文化と、 短絡的に結び付けていない点も、大沢在昌の視野の広さを伺えます。 大沢作品にアクションを求めなくなってきたのも、歳のせいかな…。 | ||||
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話のテンポが良く、枚数の多さはあまり気にならない。1つ1つの場面をじっくり読ませる深みがある。一見無関係と思われていた様々な事柄が、次第に結びついていく展開は見事。詳しく描かれた漫画業界の話は、漫画を夢中になって読んだ時期がある者なら興味深く感じるだろう。主要人物に魅力的なキャラクターが多く(主人公はややお人好しの印象を受けるが)、読み応え十分な作品。 | ||||
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私立探偵「佐久間公」をとりまく人間模様が興味深い作品でした.この本の主人公,佐久間が,シリーズモノだということを感じさせないほど,この本はこの本で,独立して楽しめる内容です.そう,私もシリーズモノと知らずに読んだ読者の一人だったのです.渋谷に群がる高校生を中心とする若者と,40を幾つか過ぎた男,佐久間.その中間の年代(ちょっと佐久間寄り?)に位置する私には,どちらの言い分もしっくり心にきた.それでも,対子供達との会話より,立場の違う大人同士の会話に心惹かれる.燃え尽きた大人気漫画家・ヤクザ・裏の権力を持つ友人・警察・佐久間の見え隠れする過去,そういったものが絡み合い,深みを増している.「立場」による物の考え方・価値観の違い.自分の属する社会しか知らない私には,それらのやりとりに心が躍った.エンターテイメントとして申し分ない作品だと思う.結末は,奇をてらうことなく,落ち着くところに落ち着いた,という感じ.だから,「推理小説はまず結末を読んでから,読み始める」という読み方をしている人たちにも,この作品に関しては,結末を読むようなことをせず,最初からじっくり読んでもらいたい.結末は,平凡(?)なものです.結末にたどりつくその過程を堪能してもらいたいと思う. | ||||
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