■スポンサードリンク
(短編集)
空中ブランコ
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
空中ブランコの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.39pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全281件 221~240 12/15ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
誰もが持っている心の闇。ちょっとしたキッカケで闇が一人歩きしてしまう。考えて考えて、どんどん煮詰まって、逃れたいのに逃れられない・・・・。そんな身動きが取れなくなってしまった人間の心に、普通の言葉なんか通用しない。愛する家族の言葉さえも、ゆがんで聞こえてしまう悲劇。ここに書かれている患者の心模様はリアルすぎます。常人には、破天荒な奇人ドクターにしか見えないけれど、外界から遮断された(聞く耳を持たない)交信不能な状態の患者と、うさんくさいこの男だけは、唯一 周波数を合わせることができるらしい。患者本人にとっては、最後の砦がコイツなのか!!と認めたくないのだけれど(笑)本能レベルにさかのぼったチャネリング。彼ならきっと、アナキン(ダースベーダー)をも暗黒面から救ってしまうことだろう。。。。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
「インザプール」が、あまりに面白かったので、立て続けに読みました。前作で、「もしや、伊良部先生は実はすべてわかっていて、こんな行動に出てる?」と、疑問に思ったりもしたけれど、こちらを読んでまったくその疑問は的を射ていないことがはっきりしました。「義父のヅラ」であちこちの地名に点を入れて、書き換えてしまう彼、「空中ブランコ」で、するすると梯子を上ってブランコを試みる彼、「ホットコーナー」でプロ野球選手相手に、とんでもないキャッチボールを始める彼、まさに5歳児です。現代の悩める人間のすべては、伊良部先生のもつ子供並の思考回路に立ち返ったときに、何かはっとすることがあるんでしょうね。一度手に入れたものを手放す勇気、なかなかないんですよね。「べつに命を落とすわけじゃなし‥」という、究極の一言は、心に染みます。次回作が待たれます。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
やってくる患者は伊良部に比べれば多分正常なのでしょう。みんな心の病気だから、悩むことをやめれば快方に向かうのは必定。悩むのが馬鹿らしくなってくるのを、伊良部が狙っていれば凄いですが、決してそんな風には見えないので、果たしてどちらが患者だか、、、しかし、どうしても憎めない絶妙なキャラです。本書を読んでいると、現代人はちょっと真面目過ぎるのかなと思います。伊良部のような存在に救われたいというのは、今の日本全体の願いなのかもしれない、と考えるのはちょっと大げさでしょうか | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
人間不信、尖端恐怖症、強迫症等の患者がおとずれる、伊良部総合病院地下の神経科。トンデモ精神科医・伊良部と妙に色っぽい看護婦のコンビは誰にでもでっかい注射をしまくっている。(伊良部は注射フェチの医者なのだ)このコンビに驚き、怒りながらも、なぜか伊良部のもとへ再び訪れてしまう。 それは、神経をすり減らして日々を送っている患者が、なにか伊良部に惹かれているからか? 暴言とも思える伊良部の診断やアドバイスは、つらいことに的を射ている。 私のような「うつ病」持ちの読者には、伊良部が愛おしく、彼のくじけない神経が羨ましい。 とりあえず読んでいて爆笑するだけでも伊良部に治療されているのかも? また、続きを読みたいと思うのは私だけ? | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
この奥田さんのことは、「最悪」でファンになって「邪魔」で完全に虜になったと思ったら、前作「イン ザ プール」で作風変えてきました。面白いけどちょっとぎこちなさも…と思っていたら、「空中ブランコ」で一気に突き抜けた感じです。あのテンションで何作もっていうのは、ちょっときついかもしれないけど、次作期待してしまいます。「東京物語」なんかもまた作風変わっていいけど、個人的には伊良部先生にはやく再登場いただきたいです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
登場人物のキャラクターの際立ち具合、伊良部の一見、奇想天外さは、イン・ザ・プールを、一段しのぎます。それでいて、そこはかとない、あたたかみと、心の機微を醸し出している、これまでにない、作風に感服です。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
~「イン・ザ・プール」の続編。若干、伊良部のキャラクターが変化している、というか確立したと言うべきか。おもしろさは前作を凌ぐ。収録された5編のどれをとっても、読みながら笑いが漏れてくる。パターンはこれまでを踏襲している。奇病に悩まされる患者が伊良部の許を訪れる。伊良部は患者の生業や状況をおもしろがり、自分も参加してくる。患者は伊~~良部に振り回されながらも、いつしか心の枷が外れ、病から脱する。なんという紋切り型! しかし、伊良部の奇想天外な行動が、類型化された展開など吹っ飛ばす。「水戸黄門」「大岡越前」も真っ青だろう。そして、患者とともに、読者も伊良部に治療されて(癒されて)いるといえる。ストレスとは無縁に生きる伊良部一郎の姿に、読むものは、なにかこう肩~~が軽くなるような感覚を覚える。結果論としては,伊良部は患者に干渉し、その干渉を通じて患者は癒される。ほとんどは彼の稚気に発していることは間違いないが、毎回1回は、もしかしてこれはわざと(治療行為として)やっているのではないか、と穿たせる行動があり、伊良部という人物の謎めき感を高めている。もう一点、患者をぞんざいにあしらっている~~が、彼の看立てがつねに正鵠を射ていることは特筆に値する。誤診を犯さないのだ。いやあ、それにしても楽しい。笑える。映画も楽しみだが、早く3冊目が出ないかなあ。~ | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
本能の精神科医伊良部一郎と、セクシーダイナマイト(死語)だけど無愛想な看護師マユミが登場するシリーズの第2弾。前作『イン・ザ・プール』に比べ、より患者の描写に重点がおかれているのが特徴。それぞれ職業はサーカス団員、ヤクザ、精神科医、プロ野球選手、作家と普段あまり接しないような専門職が並び、どんな日常や悩みがあるのか興味を惹く。特に「作家」に関しては筆者の独り言のような部分もあり、笑ってしまった。今回は伊良部の学生時代について書かれているので、次回作ではマユミの過去に触れて欲しい。インパクトという点では前作に劣るが、より洗練された印象を受ける。個人的には『ハリネズミ』がお気に入り。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
「イン・ザ・プール」でおなじみになった精神科医伊良部。前作よりも彼は魅力的に描かれていると思う。彼のもとを訪れる患者の置かれた立場、心理状態も、良く描かれている。人の心は強くもあり、弱くもあり。だがくじけた時は、きっかけさえあれば必ず立ち直ることができる。患者たちにとって伊良部の存在は、どんな薬よりも効き目があるに違いない。伊良部本人は果たしてそのことに気づいているのだろうか?ともあれ、今後の彼の活躍に期待したい。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
何事にも直球勝負。後悔も反省も謝罪もしない。そもそも、そんな感性自体持ち合わせていない。伊良部センセイ、万歳。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
あぁぁ、面白かった!読み終えるとスカッとして、気持ち良い作品。特に、義父のヅラが最高に笑えました。時間を忘れて読んでしまう作品です。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
インザプール同様、気分が乗らない時に「家庭の医学」!?として愛読している。そういえばテレビドラマ化されるらしいではないか!こちらのほうも楽しみだ! | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
幼稚でおかしな精神科医の話ですが、一回目はすごくおもしろく感じ、一気に読んでいました。各章にはないかと最後に落ちがあり、あっなるほどってな感じで、世にも奇妙な物語みたいだなぁと思いながら読んでいました。しかし、自分的には二度目は読む気にならないんですねぇ。。。ただの個人の好みなんですが。。でも、またとない違った世界が味わえ、直木賞受賞作品だったりと、おもしろいはおもしろいです。インザ・プールも一度読んでみたいです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
もう、単純に面白いです。電車の中で読んでいて声を出して笑いそうになり、笑いをこらえるのに必死でした。もう顔がニヤケまくっていたことでしょう。精神科医の伊良部イチロー。この名前から野球好きな私は読みたくなったのです。プロ野球選手が思ったところに投げられるなくなる病気などもあります。基本的には短編集で、それぞれ色々な精神的な病気を持った患者を伊良部先生が痛快に直していきます。この本をおもいきり声を出して笑って読むことで、精神的な治療にもなる(?)のではないでしょうか! | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
笑いました~!読後感はスッキリ。この小説に登場する5編の患者たち同様に、「心が軽くなった」感じを味わえます。文章は、星新一のショート・ショートに似たような淡白さですが、おデブで奇人の伊良部先生の治療ともコントともつかない患者たちとのやり取りはかなり笑えます。オットセイみたいな図体で子供のような声でしゃべる伊良部先生の役をあの阿部寛が演じてドラマ化もするとか。見た目イメージは全く違うのに、あの奇行の数々を違和感無く演じられるのはやっぱり阿部ちゃんですかね?普通はそれが出来ないからストレスが溜まるんだってばー!とツッコミを入れつつ、一緒に馬鹿を楽しめる本です。この本を読むこと自体が代償行為なのかも?尖端恐怖症や、嘔吐症、強迫症と、意外と身近で自分もかかりうる病気に処方箋をくれたようです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
「イン・ザ・プール」に引き続き、伊良部先生のやんちゃぶり、ますます冴えています。全篇「水戸黄門」顔負けのパターン構成。最後にパターン化された恋愛小説しか書けない女流作家の悩みを配するあたり、心憎いまでの配慮です。伊良部先生のキャラは「刑事コロンボ」に通じるものがありそうです。むき出しの好奇心と子どもじみた言動で相手を油断させながら懐に飛び込んでしまう。読みながら、こういう友だちがいたら愉快だろうなあと思わない人はいないのでは。気を使わなくてもよい人、気を使わなくてもよい読書、癒し系の時間が欲しい人にはぴったりです。きっと明るい気持ちになれます。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
現実的には、こんな精神科医がいるわけがない。しかし、伊良部総合病院を訪れる患者たちの抱える病気は、現代の日本が抱える問題そのものである。程度の差こそあれ、自分自身にも思いあたることがある。そう考えると、笑ってばかりはいられない。 本の構成は、5編の短編集であるが、すべてに、精神科医の伊良部が登場する。5編とも上手くまとまっており、話の展開も本当におもしろい。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
前作「イン・ザ・プール」の続編、第131回直木賞受賞作。正直、これで直木賞受賞しちゃっても良いのでしょうか?と思えてしまうほど笑わせられてしまいます。短編集で繋がりが無いため、前作、本作のどちらから読んでも十分楽しめると思います。比べた場合、あえて言うなら本作のほうが、笑いだけでなく、ちょっぴり心に染み入る内容となっています。精神病という世間では一般的には公表しにくい悩みがテーマとなってますが、伊良部の軽快なトーク(治療?)により、患者が克服していくというなんとも癒される物語です。深読みせず、素直に笑って貰いたい本だと思います。重厚な小説ばかり読んでいる方、忙しい毎日に疲れている方、恋人と別れたばかりの方、読書に興味の無い方…。息抜きに本作を読んでみてはいかがでしょうか。きっと心が満たされると思いますよ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
直木賞受賞作品だけあって、さすがに第1段「イン・ザ・プール」よりも完成度が高いように感じます。「イン・ザ・プール」ではただおもしろく読んだだけでしたが、「空中ブランコ」は、自分自身が読みすすめている間におのずと伊良部の診療を受けているようで、読み終えた後は癒されたように感じました。特に、「養父のズラ」は、巷のお笑いよりもおもしろいです。思わずゲラゲラ声をたてて笑ってしまいました。元気がない人、心が疲れている人には特にお薦めです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
最高です。友達にすすめるならまずこれ!! | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!