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(短編集)

空中ブランコ



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【この小説が収録されている参考書籍】
空中ブランコ
空中ブランコ (文春文庫)

空中ブランコの評価: 4.39/5点 レビュー 318件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.39pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全281件 201~220 11/15ページ
No.81:
(5pt)

題材は深刻なはずなのに笑える。「大人のおとぎ話」のような作品

「イン・ザ・プール」に続く伊良部先生の診察室第二弾。相変わらず笑える。患者の症状は前作の方が面白い(例えば「勃ちっぱなし」)が、患者達のキャラクターは本作の方が上だろう。中でも「女流作家」という作品は、著者自身のまじめな気持ちが入っているようでかなりテンションが高く、前のめりになりそうである。この作品にチョットだけ登場し貶されている作家の奥山英太郎は間違いなく著者自身のことである(収入以外は…)。この作品が凄いのは、現代の日本人が抱える心の問題を描いているにも拘わらず、それをそのまま描くのではなく、レベルの高い「笑い」にまで転化されているところなのだろうと思う。さらに、現実にはいそうもない伊良部先生に「私(僕やオレ)もこういう風に治療されてみたいなぁ」と思わせるという意味では、『リアルな大人のおとぎ話』のようにも思える。
笑えすぎる作品なので、なんだか「直木賞」受賞作に思えないような気も一瞬したのだが、文藝春秋社の創設者で直木賞と芥川賞を考案した作家の菊池寛が「作家が書きたくて書いているものが純文芸(芥川賞)で、人を悦ばすために書いているのが大衆文芸(直木賞)だ」と書いた(言った?)のを思い出してみると、この作品はやはり直木賞に相応しい。
空中ブランコAmazon書評・レビュー:空中ブランコより
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No.80:
(5pt)

正気と狂気の間を揺れ動く不思議な空中ブランコ

 本書の題名どおり、まさに正気と狂気の狭間を揺れ動く空中ブランコのような世界。今回もまた、このおかしな精神科医が活躍してくれます。前作からの凄まじさは相変わらず!
 本書を読むと、正気と狂気の違いとは何か、わからなくなるときがあるかもしれません。でも、それは現実の世界においてもたまにそういうことがあります。
 そう、本書は確かに架空の話ですが、これよりももっとおかしな現実が、意外とあなたのすぐ近くに潜んでいるかもしれませんよ(笑)。
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No.79:
(5pt)

ズラは必読!

インザプールの続編です。今回も普通の精神病患者たちが、普通じゃない精神科医である伊良部のものと訪れてはちゃめちゃな治療によって元気を取り戻していきます。ただ前回と違うところは、患者達が完治せずに伊良部のものと去っていっているということです。元気になる方法を伊良部から教えてもらい、それを自分の手でとりに行かねばならない。そのほうが現実的な気もします。
それにしても、義父のズラはもう爆笑ものです。もう思い出しただけで、笑いがこみ上げてきます。
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4163228705
No.78:
(4pt)

伊良部円熟♪

いわずもがなの「直木賞作家」、奥田英朗氏の伊良部シリーズ第2弾。
伊良部の威力炸裂♪
最初の「In the Pool」とも違う、円熟味を感じました。
最近はまた新作だされたみたいです。
あれやこれやと忙しい現代人にオススメな良書♪
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No.77:
(5pt)

イン・ザ・プールより

前回よりも、面白さに拍車がかかり、腹を抱えて笑ってしまった。テレビや映画などを見ていては普通にある経験だが、小説でココまで笑えたのは人生初。
ホントに面白い!
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No.76:
(4pt)

そんなに笑えはしなかったけど

つまらないことで際限なく悩み、気にしないようにしようと思うほどドツボにハマる。
人が聞いたら鼻で笑うようなことでも、当人にとっては生活に支障が出るほどの大問題。
例えば、パートナーと息が合わないサーカス団員。
尖端恐怖症のヤクザ。
義父のカツラをむしり取りたい衝動を必至にこらえ続ける医者。
ファーストへの送球が出来なくなったプロ野球選手。
同じ人物設定を過去に用いていないか、病的に気にする女性作家。
この作品で、精神科医・伊良部先生を訪ねることになる5人。
彼らのような、華々しい(?)悩みではなくても、こういったものは誰でも一つくらいは持ってるだろう。
破天荒な伊良部先生に振り回される彼ら5人の姿を見ながら、ついつい我が身を振り返る。
簡単に他人に言えることではない。
分かってもらえるとは思えないし、つまんないことだと言われるに決まってる。
何よりその悩みが、「実は自分の中の黒い、醜い、或いは弱い部分に根ざしている」ことに薄々ながら勘付いているから。
そんな自分を見せられない。
自分でも認めたくない。
・・・でも、それは見方や考え方を変えれば霧にように消える類のもの。
誰かとの出会いや、言葉一つで軽くなるもの。
作中の患者達が立ち直るキッカケをつかむたびに、「そうだよ・・・。そうだよな。」と思わず自分にも言い聞かせたくなる。
凹むことがあった時に前を向く為のヒントをもらった気がする、そんな感じの一冊です。
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No.75:
(4pt)

伊良部最高

前作「イン・ザ・プール」より伊良部がさらに
パワーアップしていると感じた。
この奇妙な精神科医は、本当に笑いを誘ってくれる。
全ての作品が、どれも面白い。
「空中ブランコ」は言葉の必要性を感じさせられるし、
「義父のヅラ」は主人公の達郎がいつヅラを
取ってしまうのかハラハラするし、
「女流作家」は最後の最後、マユミの言葉で胸が熱くなる。
さすがは直木賞だ。
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No.74:
(4pt)

癒しと再生の変化球

精神科医の伊良部は、年齢不詳の中年でトドのような肥満体。注射フェチで無分別。幼児のような純粋無垢さは治療の一環として演じているのか、生来のものなのかは時たま判別がつかなくなる。相棒のマユミは、ミニスカボディコンの格好で肉感的。無愛想な看護婦。そんなふたりのところへ駆け込む患者たちは災難だ。常識が通用しない伊良部ワールドにたちまち翻弄されていく。ある種のショック療法なのか・・・物語がクライマックスを迎えると、患者と読者は症状が改善され、明日への気力がめいっぱい注入されていることに気づく。支離滅裂な伊良部とマユミの言動が実はカウンセリングになっていて、救済へとつながる。現代という意味不明な時代ならではの心やさしき大人の童話。
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No.73:
(5pt)

こころの処方箋

『イン・ザ・プール』に続く伊良部精神科医シリーズ第2弾。
患者の悩みを悩みとも思わない、
伊良部先生大活躍のお決まりのパターンだけど、
物語が終わる頃には患者は癒されている、悩みが軽くなっている。
「そんなうまい話があるか!」っていうのが本音だけど、
それでも読んでいるこちらの心まで軽くなっているのが分かるから、
この本の存在自体が、ある種の精神療法の効果が実際にあるのかな?という気にさせられる。
ちょっと心が重たいな、という時に読めば心が晴れる。
そういう意味で一家に一冊常備したい。
『イン・ザ・プール』のほうが、扱っている症状が身近に感じられたし、話の流れも自然な気がした。
伊良部医師のように、周りの目を気にせずに、好きなことができれば、誰も悩みなんかないんだろうなあ。
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No.72:
(5pt)

今より少し人に優しくなれるヒントがある

 相変わらず「伊良部医師」はおもしろい。「〜というわけ。」という話し方も大好き。
 今回も患者の設定は多彩。それぞれ特徴のある悩みを抱えていて、それ自体に「そんなこともあるんだ」という学びがある。またその各々への「伊良部医師」の接し方というのも、やはり学びがある。
 実際にやると行き過ぎなのかもしれないが、患者の「〜したいけど、・・・があるからできない」といった、精神的な不具合の根源にある束縛をといてあげようとする姿勢を学ぶことはとても為になる。この「あげよう」という表現は適切ではないと思うが、とにかく、この本は読み方によっては、今よりも少し人に優しくなれるヒントがあるのではないかと思う。
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No.71:
(4pt)

後味爽やか

どっちが患者なんだかワカりゃしない医師が患者を治す?話。
短編なので全体的にすっきりとした軽い読み物になっている。
しかし、その中には日常で生きていく悩みや苦しみが詰っており、
どうやっていけばいいのかを考えさせられる。特に女流作家の話が
おすすめ!彼女の友達の台詞にはじーんときます!他の話も良いし
、終わり方は全部爽やかに締めくくられている。ちょっと何か読み
たいなぁと思っている方には丁度いい作品だと思う。
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No.70:
(4pt)

息抜きの一冊

奥田氏の小説は初体験であったがとても面白かった。
精神課医の伊良部は破天荒(いい加減?)な性格で精神を病んだ(といってもかなり特殊なケースが多い)患者に接し治療を施す。患者は伊良部医師の奇妙な魅力に惹かれ通院し、いつの間にか完治に向かっていく様子がとても面白い。
勉強や仕事で疲れた時の息抜きにお勧め。
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No.69:
(5pt)

伊良部シリーズはこれでひとまずおしまいか。

 ミステリアスな看護師、マユミさんがはじめて等身大の女性として登場する。
 『女流作家』で、マユミさんは女流作家に語る。(マユミは怒ったような顔をしていた。目も合わせない。照れているのだ。可愛い。−という。)
「あのう」「○○さんの『××』、読みました」「すごく面白かったから、言っておこうと思って」「わたし、小説読んで泣いたの、生まれて初めてだったから」「それだけ。またああいうの、書いてください」
 奥田英朗はサービス精神旺盛。
 −人間の宝物は言葉だ。一瞬にして人を立ち直らせてくれるのが、言葉だ。その言葉を扱う仕事に就いたことを、自分は誇りに思おう。神様に感謝しよう。−
 これは、奥田が自分自身の作家としての立場を表明している言葉ではないのか。
 ミステリアスなマユミさんが、生々しい娘として描かれた。
 だから、伊良部一郎とマユミさんがつくった虚構の世界は、終わったのだと思ったのは「げすの勘ぐり」か。
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No.68:
(5pt)

疲れたあなたに癒しの一冊♪

最初は淡々と・・・進むにつれてどんどん引き込まれて思わず吹き出す♪『人間の宝物は言葉だ。一瞬にして人を立ち直らせてくれるのが、言葉だ。』その言葉を実感させてくれる癒しの一冊です。疲れているあなたはぜひ読んでみてください。癒されますよ(^・^)♪
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No.67:
(5pt)

笑えます☆★

読む前は、病院の話、しかも精神科の話ということで、一歩引いていたのですが、身構えることなんて全然なしの、とっても笑える話でした。悩みを抱える患者さんに対しての伊良部先生の接し方は、とっても新鮮で良かったです♪
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No.66:
(5pt)

小学生から大人まで勧められる佳作

直木賞受賞作。敷居は極めて低く、我が家では私、中学生の息子、小学生の娘、3人が奪い合うように読んだ。小学生には漫画チックなコメディとして、大人には立派に文学としても読める辺りが凄いところ。破天荒な精神科医・伊良部と変わり者の看護士マユミの溢れる個性を、笑いのエッセンスにしつつ、伊良部を訪れる患者の悩みの深さがコントラストとなって物語が進んでいく連作短編集。最終的には患者は皆立ち直っていく、いつも驚くべき方法で。それは悩み多い現代人に、「気楽にいこうぜ」という、不真面目なようで大真面目なメッセージなのかも知れない。直木賞だから、とかフジTVでドラマ見たから、といって本作から手に取る方も多いかもしれないが、是非第1作「イン・ザ・プール」も読んで欲しい。独立した話なので順番を逆に読んでも全然問題ない。蛇足ながら、本の中のイメージを再現すれば、伊良部の役はTV版の阿部寛、ではなく「田口浩正」がぴったりだと思う。(ちなみにマユミは釈由美子でぴったりです。)
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No.65:
(5pt)

あなたも変人で天才な医者に癒されてみませんか?

 なんかこの本を読んで安心しました。伊良部先生も癒し系だけれどこの本自体が癒し系ー。奥田 英朗さんの本をはじめて手にとりました。人気があるわけですね、おもしろいです。
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No.64:
(5pt)

伊良部先生大好き

あの性格本当にいたらどうなのでしょうというような伊良部先生。テレビ化されていたので見た人も多いのではないでしょうか?シリーズもの、イン・ザ・プール。これもお勧めします。とにかく読んでみないと分からないこの面白さ。そしていつの間にか自分の心にぽっかり空いた穴をうめてくれる気持ち。ムカツクが、これが本当の精神科医にあるべき姿?こんな人なら嫌でも心を開いてしまう気がします。読んでみて下さい!!!!!
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No.63:
(4pt)

最強キャラ・伊良部

精神年齢が5歳くらい(?)の大病院の御曹司にして精神科医の伊良部。ミニスカ豹柄でタバコをふかす謎の看護婦マユミ。彼らのもとを訪れる患者たちは、伊良部の奇怪な行動に面食らいながらも不思議と癒され、問題の出口を見つけていく。伊良部は最強キャラだ。ネーミングからして、あの野球選手の濃い顔立ちと体型を思い起こさせる。そしてその破天荒な行動。その姿が目に浮かぶようで、読んでいて思わずニヤニヤしてしまいます。最後にはホロリとさせてくれるところも奥田さんのうまいところ。気楽に読めて、楽しくて、ちょっと感動して、読んだ僕たちが癒されるそんな本。あまりにご都合主義な展開とパターン化されすぎで飽きがくる展開は気になりますが、それ以上に爽やかな気分になれるのでおすすめ。
空中ブランコAmazon書評・レビュー:空中ブランコより
4163228705
No.62:
(5pt)

くだらないけど面白い

本書は、患者よりも変で無邪気な精神科医伊良部一郎と変な症状で悩める患者との話である。患者よりも変わっている伊良部の言動や行動が笑える。患者も半分はあきれ返っている。それでも、そういう伊良部に癒される形で、症状が治っていく。『イン・ザ・プール』の続編と言える。5つの短編の概略空中ブランコ:突如空中ブランコが出来なくなる話ハリネズミ:尖端恐怖症やくざの話義父のヅラ:義父を見ると、ヅラをとりたくなる医学部講師の話ホットコーナー:一塁に送球できない三塁手の話女流作家:本の題材を探すときに、心因性嘔吐症が発生する女流作家の話5つの短編のなかで一番すきなのは、「義父のヅラ」です。伊良部の医学生のときの様子が垣間見れるのがよかったです。また、一番笑いが出る穂で面白かったなあとおもいます。まあ、この話は特にくだらないけど面白いなあとおもいます。私もやりたいけどやれないということもあるんで
空中ブランコAmazon書評・レビュー:空中ブランコより
4163228705

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