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(短編集)
空中ブランコ
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空中ブランコの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.39pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全281件 181~200 10/15ページ
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成功者として歩む代償のように蓄積していく見得やプライド、重圧。それが澱のようにたまって主人公たちの心を蝕み、神経症となって表れる。教授のヅラをひっぺがしたい衝動に駆られる医者、箸や爪楊枝と尖ったものが怖いヤクザ……。笑ってしまうが、本人たちの悩みは深刻だ。なあんだ、感じたまま、思ったままに、言葉にし、行動すればいいんだ、と気づいたとき、主人公は苦しみから解放されるのだが、その「無垢な心」を教えてくれるのが、愛らしい子供でも聖職者でもなく、メタボな醜悪おやじ=伊良部医師、というのがいい。ゲラゲラ笑いながら読んだあと、小躍りしたいような気分になる爽快な短編集。 | ||||
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久し振りに心が癒されるユーモア小説を読んだ。 内容は、少し風変わりな精神科医の伊良部一郎先生と 神経質症の患者とのやりとりがユーモラスでとても面白い。 特に、伊良部先生のセリフが、医者とは思えない言動で、 思わず吹き出してしまうことがたびたびあった。 患者は、とても真剣に悩んでいる。 それを伊良部先生の純真なカウンセラーを受けることによって、 大きな気付きが生まれる。 そのときに、読者も癒されるのだと思った。 五編の短編で気分転換に読むのに丁度よかった。 | ||||
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最初の「空中ブランコ」から、すっかり笑いのツボにはまってしまいました。”柔をもって制す”というか、”ぬかに釘”か、まったくつかみどころのない、それでいて的を得ている名精神科医(迷医?)伊良部せんせーの治療と行動、言動にこっちも癒されました。 一番笑ったのは、伊良部せんせーが豹柄の服を着たときサーカスの人が真っ先に、サーカスの豹ーひょう太ーの檻を覗いた、というくだり。普通の人じゃ絶対やらないことを平気でやってしまうせんせーの性格がよく現れていて、電車の中で噴き出してしまいました。(赤面) この稚気いっぱいの伊良部せんせー、最初の数話ではもう中年のおじさん、西田敏行さんのイメージだったのですが、本当はまだ36歳なのですね。 テレビ朝日の金曜深夜ドラマあたりで映像化して欲しいと思いました。ゴールデンよりもこういった時間帯やマイナーなドラマの方があっているように思います。 とにかく、ストレス社会の中、こういう本によって多いに笑う事はとっても大切だと思います。 | ||||
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いかにも現代小説らしく、軽くさらっと読めるのがよい。そして面白いのでよい。です。 精神科医の伊良部先生を軸として、5つだったかな?の短編ストーリーが収められています。ストレス等など様々な症状で精神的に参っている患者たちが、癒されていく様子が描かれているのです。水戸黄門的ワンパターンなんだけど、それでも面白いからよいです。もしくは、だから面白い?のかな。 なかなか良い娯楽小説だと思います。 さらっと読めて軽い感じだけど、決して軽すぎない。ドラえもんが、子供でも見られる漫画であると同時に大人が見ても楽しめたり泣けてしまったりするのと似てるような(??)うむ、ちょっと無理な例えかしら(苦笑) | ||||
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皆がさまざまなストレスを抱えながら生きていて、自分もある日突然精神病だの神経症だのを発症するかもしれない、と多くの人が不安に感じているという今の時代だから、この小説で神経科の門をたたく登場人物たちに、読者は親近感と共感を覚えるのだろう。伊良部先生の、一見奇怪ながら純真無垢な振る舞いに触れ、患者たちは見失いかけていた自分の本当の姿、あるべき生き方を再び見出して立ち直る。 収められている5つの短編はそういう意味では皆同じお話。悪く言えばワンパターンということだが、伊良部先生のイノセンスに笑い、癒され、飽きることなく読んでしまう。水戸黄門だってワンパターンと知りながら見続けてしまうじゃないですか、そんな愛すべき小説。「フォレスト・ガンプ」とも通ずるような笑いと癒しを感じる。 私の気に入りは「義父のヅラ」。読んでいて最高に元気になる。「ハリネズミ」は読んで笑っているうち、なんだかこの登場人物がいとおしくなる。最後の「女流作家」はちょっぴり感動、ほろりとする。 | ||||
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すごく面白い小説です。 安心して人に勧められます。 僕がこの作品がスゴいと思うのはただ笑えるだけじゃなくて、この作品に出てくる患者たちが現代を生きる僕たち一人一人を表してるのではないかと思わせることです。 彼ら、彼女らほどではないけど、僕らも程度の差こそあれどこかおかしい所があって非合理的 な行動を取る。 それはもしかして現代社会を生きるためには仕方のないことなのかもしれない。 でも伊良部先生は「そんなの大したことないよん。」と身をもって教えてくれる(笑) 本人は気づいてないと思うけど、彼は確かに患者たちを、僕たちを癒してくれる。 | ||||
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誰にでも 思い当たるような、気になる症状を持った様々な職業人間の生活に 子供のような好奇心と親の七光りをフルに使って、体当たりで飛び込む伊良部医師。 特に意図したわけでもないようなのに、患者の精神生活を着実に向上させていく。 安心して楽しく読める本です。 | ||||
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今回伊良部先生は、サーカス見たさに毎日往診しますw 見るだけではなく、なんと空中ブランコにも挑戦! 豹柄のレオタードに身を包み、プレスリー並に太ったフレディ・マーキュリーという感じだそうです… 死者を笑いに使うなぁ(泣) でも笑ってしまった… 最後の話、伊良部先生は小説に挑戦しますw が、それより愛子の台詞は、奥田さんの代弁でしょうかw 特に最後の2ページはそんな気がしました。 『人間の宝物は言葉だ。 一瞬にして人を立ち直らせてくれるのが、言葉だ。 その言葉を扱う仕事に就いたことを、自分は誇りに思おう。 神様に感謝しよう。』 ぐっときました。 前作同様、おすすめ! | ||||
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なんの予備知識もなしに、「そういえば以前、テレビで紹介されてたなー」って思って読んでみました。 タイトルからしてサーカス団の話かと思えば予想外に精神科のお医者様が主人公じゃないですか。この意外性と、治療をしてるんだかどうだかわからない状況が、なんともいえずおかしくて。 いろんな患者さんが悩みを抱えてやってくるのだけど、頼りになるのか、ならないのかがよくわからない。本当につかみ所がないんですね。でも、気がつけばみんな治療されているところも不思議。 現代はココロの病をもった人が多いストレス社会。本当に必要なお医者様は、実はこんな人かもしれませんね。 | ||||
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とにかく笑えます! 変な医者にありえない持病を持った患者が尋ねてくる、 という内容なのですが、爆笑です! この変な医者、伊良部のキャラにハマってしまうと思います。 ただし注意が1つ。 電車の中や、人が多い場所で読むのは禁止です! すんごい冷たい視線が。。。。 | ||||
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こんなおもしろい本は初めて読みました。おかしくて電車の中で読めないほどでした。伊良部先生最高です。本当にこんな精神科医が存在したらいいですね。実は頭がよく、ユーモアがあり、天然ボケの伊良部先生が大好きです。奥田英朗さんの作品の中で一番おもしろい本です。超おすすめ。 | ||||
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型破りで破天荒な精神科医・伊良部の活躍?を描く、「イン・ザ・プール」に続く第二弾。 連作5編が収録。 多様な症状に悩む患者5人が、それぞれの語り手になっています。 何の予備知識もなく読み始め、「なんだこの医者?いや、ありえないから!」と一瞬引き気味になったけども、 読み進めるうちに「いいぞ伊良部!そのまま我が道をばく進しろ!」とにんまりしながら応援したくなります。 仕舞いには「こんなお医者がいてくれたら・・・」とまで思ったりして。 5人の患者のキャラと悩みも個性的で、マンネリ化しません。いろんな人の人生の深淵を、垣間見たような感じさえするくらい。 はちゃめちゃなギャグ漫画的主人公が織り成す、けっこー深い物語だと思います。 楽しめます。 | ||||
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直木賞受賞作にふさわしいエンターティメント性に優れた娯楽小説です。 人間には、一生のうちに、二度ほど、大きく精神を病む危機がやってくるそうです。 その時に、伊良部先生のようなお医者さんと出会えたら、とても楽しいでしょうね。 今は、またインザプールしか映像化かされていませんが、空中ブランコも後々には 必ず映像化されるでしょう。その際には、絶対に見るつもりです。 特に、「ハリネズミ」や「義父のズラ」は、壮絶な作品になりそうです。 たぶん、オチをしっていても、楽しめると思います。 そういう意味で、本著は、上質な落語などにも通じる、高尚な笑いを提供している作品だといえるのではないでしょうか。 それから、当時の直木賞選考委員に、ズラの方が居なかったということも幸いだったといえます。 | ||||
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最近、文芸書とよばれている本を読み始めたのだが、こんなに笑った本は初めてだ。夜、部屋で読んでよかった。。人前で読んでいたら変な人になってた。。それでいて、ちゃんとメッセージもあって、読み終ったとき、心が暖かくなる。丁度、気持ちが沈みまくっている時にこの本を読んだので、かなり気持ちが軽くなった。この本のおかげだ。伊良部は精神科医として、物語中の人を治療してるけど、それと同時に読者も癒している。 | ||||
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直木賞受賞作家が書いた本なだけに注目が集まったこの作品。 中には、えっこれで受賞作なの?と思われるような作品もありますが、空中ブランコには納得です。 まず、話の構成がうまい。面白い。 みんなの悩みが切実に描かれている・・・それだけではない。 さらに解決方法が度肝を抜かれそうなくらい奇想天外なものである。 これは大人のおとぎ話と言っても過言ではないだろう。 童心に還らせてくれるような効果も存分にある。 子供の頃のワクワクした気持ちを、もう一度思い出させてくれそうな本です。 伊良部一郎、最高!!! | ||||
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直木賞受賞作との事で以前より興味があり読んでみました。 短編集ですが、全てに同じ精神科医が出てきます。 その精神科医のキャラクターが非常に面白く、ついつい物語にのめり込んでしまいます。 本当にこの様なお医者さんがいる精神科があれば通って見たいなと思ってしまいます。 ある意味で本当の名医なのでしょう。 個人的にあまり短編集は好きではありませんが、この本に関しては同じ医者がずっと出てくる事もあり、本当に楽しく読めます。 全作「イン・ザ・プール」があるようですが、それを全く読んでいなくても全く問題ありません。 | ||||
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面白かったです。5つの作品が収められていますが、どの作品もパワー全開で読者をホントに楽しませ、爽快な気分にさせ、元気が出てくる作品です。 ボクにとっては「女流作家」が一番印象的でした。この作品の最後、「人間の宝物は言葉だ。一瞬にして人を立ち直らせてくれるのが、言葉だ。…」ここのところの文章がとても好きだなあって感じました。 伊良部ものはこれが2冊目。3作目の「町長選挙」の次に読みました。順番が逆なのですが、「町長選挙」に比べるとこちらはちゃんと書いたなあって気がします。「町長選挙」はパロディになってしまってるかな。それに比べるとこちらはきちんとしたオリジナルな作品だと感じました。 次は「インザプール」を読んでみよう。 | ||||
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笑える小説とういのを久々に読んだ気がする。自分がよく行く本屋に「人が死ななくてもいいじゃないか」という奥田氏の色紙が飾ってあったが、殺人ミステリー小説の全盛期において、氏の小説は異彩をはなっている。 自分のすぐ側にいそうな神経症患者の病気を見事な逆療法(?)によって次々に解決(治癒)していく伊良部医師のハチャメチャぶりがとにかく笑える。患者が伊良部医師にふりまわされているうちに、自らの過ちに気づき自然治癒していく。 伊良部医師と助手の看護婦の関係はホームズとワトソン(?)を、とぼけた会話でいつのまにか事件を解決(病気を治癒)していく手法は刑事コロンボを、なぜか読者に思い起こさせる。元CMプランナーが書いたとはとても思えない、見事なアンチ推理小説だ。 | ||||
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苦しみ悩んでいる患者と、あっけらかんとしてる精神科医。このバランスがいい! 『悩みは、避けていても解決できい。どうにかしてその悩みの壁を越えてこそ解決できるのだ』 と、伊良部から教えられるような気がします。 軽い感じで読めるお勧めの1冊。 | ||||
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かなり前にテレビで2時間ドラマ化しましたね、主演阿部寛で。 車内、カフェ、マクド、立ち読み…etc周りに人のいるところで読むことはお勧めできません。必ず恥ずかしい思いをすることでしょう。 テレビではやらなかった話が何個かあるんですが、その中の「義父のヅラ」が特に最高です。外で読んでて笑いかみ殺すのに必死でしたから。ワタシウソツカナイ、ヨンデミルヨロシ。 ただバカな話にして笑いをとってるだけの作品ではないので安心していいですよ。 これ読んではまったら次は「サウスバウンド」を!貸してあげたいぐらいですが、んなこた無理なんで買ってください。 | ||||
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