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(短編集)

イン・ザ・プール



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【この小説が収録されている参考書籍】
イン・ザ・プール
イン・ザ・プール (文春文庫)

イン・ザ・プールの評価: 4.36/5点 レビュー 354件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.36pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全305件 161~180 9/16ページ
No.145:
(4pt)

シニカル

伊良部総合病院地下にある神経科。
訪れる人々も変だが、治療する医者のほうがもっと変。
その患者たちの行動は確かに異常なのだが、ある程度は共感できてしまう。
私たちが誰もが少しは抱えているであろう異常を、エスカレートさせたにすぎない。
そして精神科医である、主人公。
その破天荒な行動に、患者は翻弄される。
その行動もまた、この作品のシニカルさを強くしている。
ああ、あるある……ねーよw
みたいな読み方ができると楽しい。
主人公にいらつくともうアウト。
フィクションと割り切れないと、かなり不快でしょう。
イン・ザ・プール (文春文庫)Amazon書評・レビュー:イン・ザ・プール (文春文庫)より
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No.144:
(4pt)

小説を読んで初めて笑いました

精神科医、伊良部一郎先生とそこに訪れる患者たちとのやりとりを描いた小説。
プール依存症の中年男性、突然勃ちっぱなしになってしまった男性、携帯依存症の高校生など患者は様々。
患者も異常だが、伊良部はもっと異常…
マザコンで、注射に興奮。
色白で太った伊良部は気持ち悪いのだが、結果的に患者を完治へと導く。
伊良部の行動は幼稚で患者も呆れかえるほどだが、ふと言う一言に納得させられてしまう。
初めて小説で楽しませてもらいました。
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No.143:
(4pt)

エンターテイメント

非常に娯楽性が高く、
引き込まれました。
伊良部とマユミのコンビが
とても良く、パターン化された
注射のシーンがテンポを感じさせます。
患者も負けず劣らず個性的です。
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No.142:
(5pt)

精神科の症例に現代人の肖像

 水泳の習慣に溺れる会社員。勃起しっぱなしの「いい人」。
病的な自意識過剰のコンパニオン。ケータイ中毒の高校生。「確認行為」が止まらないルポライター。
 目を覆いたくなるような現代人の浅ましさに泥まみれになってつきあうのが、
マザコンでロリコンの非常識精神科医、伊良部。友達のいない色白のデブで、
患者をあきれさせるような幼稚な言動が続くが、気づけば患者は落ち着きを取り戻す。
どことなく、「チーム・バチスタ」の白鳥を彷彿とさせるキャラクタだ。
 伊良部は、患者の(決して「鑑」でなく)鏡になる精神科医だ。自意識過剰の女に、
自意識過剰に言い寄り、水泳中毒の男以上に、水泳にはまりこむ。
患者が立ち直るトリガーは、もっと別の出来事として立ち現れるが、
そうした出来事が患者の心に響く土壌を、きっと伊良部は鏡になって作っているのだ。
(ただし、それが伊良部の計算によるものかは不明である)
 5つの症例は、現代を生きる人間の宿業にも見える。異常に膨張した宿業には、
宿業クラスの非常識な視点から寄り添うしかないのかもしれない。
 伊良部の横に、アンニュイにたたずむ看護婦マユミもいい。自分に友達はいないと、
ケータイ中毒の高校生にきっぱり告げた後、「淋しくないんですか」と聞かれて、
「淋しいよ」と、これまたきっぱり応える。こういう人こそ、折れないのだきっと。
 筆者の温かい眼差しと哲学がこぼれる短編集。読む値打ちあると思います。
邪悪な人がひとりも出てこなくて、ゆったりした気分のまま、読破できます。
 ただ、高校生のメールの文面の描写が古いな。
10年前でも「ゲロゲロ」はいわんだろう、高校生。
イン・ザ・プール (文春文庫)Amazon書評・レビュー:イン・ザ・プール (文春文庫)より
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No.141:
(4pt)

キャラ立ち

この小説(シリーズ)は、とにかく主人公の伊良部医師のキャラで成り立っている。現実世界ならばちょっとなぁ、という人物に、自ら語らせずに狂言回しに使うテクニックはなかなかですね。おもしろいです。
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No.140:
(4pt)

元気になれる本

とにかく、おかしい。涙が出るほど笑った。
伊良部先生の患者は、ごく普通の人々だ。ベテラン編集者、商事会社の社員、タレント希望の若い女、メール命の高校生など。
普通の彼らの普通の生活が、突然、普通でなくなってしまった。
プール依存症、陰茎強直症、被害妄想・・。彼らの悩みは深刻で切実だ。勇を鼓して精神科の門を叩く。伊良部先生はとんでもない治療法を提案する。わらにもすがる思いで試してみる・・。
その悪戦苦闘ぶりを笑っているうちに、ふと思った。生きるって大変だな。普通に生きていくって、ホントに大変だ。
だが、伊良部先生は名医だ。注射フェテであろうがマザコンであろうが。
患者たちは、何とか病気を克服しーというか、社会の矛盾や自分の性格からくるストレスと折り合いをつけていく。
読み終わったあと、読む前より少しばかり元気になる本だ。
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No.139:
(4pt)

ストレスに悩める現代人の必読書

小説としても面白いが、ストレス解消のためのわかりやすい医学書ともいえるのではないか。
ストレスにさらされ続ける現代人であれば誰もが自律神経失調症、もしくはそれに似た症状を経験しているだろう。そしてそれはほんの少しのきっかけで神経症へと変化する。自分も含めそういう人たちの多い今の世の中。昔に比べれば心の病〜精神疾患がそれほどタブーとされなくなった今だからこその良書といえる。
全く心の病に無縁な人にとっては未知の世界なので理解できないかもしれないが、心の揺れからくる体調の変化を感じたことのある人なら共感できるだろう。読み進めてくすっと笑えることができるなら心が軽くなるはず。ただ現在進行形の人にとっては笑えないだろうし、少し辛い内容になるかもしれないので読むのは控えたほうがいいかも。
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No.138:
(5pt)

いらっしゃーい

何が面白い?って聞かれたら答えるのは難しいけど、とにかく面白い!!!伊良部が変なだけあって患者の症状も変だけど、読み終わった後には自分が診察されたかのようにスッキリする感じ('∀`)伊良部に「いらっしゃーい」って言われたいし診てもらいたい!!
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No.137:
(5pt)

ユーモアはお悩み解消に効果的

怪人伊良部と看護婦マユミが悩める患者を治療する話。
こう書いてしまうと身も蓋もありませんが、
読者は完全にそれぞれのエピソードに登場する患者に自己を投影して、
この連作小説を読んでいると思います。
自分も患者の心持ち、悩みのどれかに自分を重ねることができて、
それをやすやすと越えていく伊良部の魅力が、
本書を手に取る理由だと思います。
実は人の悩みにきちんと向かい、かつそれを笑い飛ばしてくれる読み物って、
最近少ないように思います。
むしろ疑似カウンセリングみたいな新書、小説のたぐいが多いと感じます、
本書の爽快感は疑似カウンセリングより、
ユーモアがずっと悩みに効果があるということを教えてくれます。
イン・ザ・プール (文春文庫)Amazon書評・レビュー:イン・ザ・プール (文春文庫)より
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No.136:
(5pt)

面白かった!

同タイトルのDVDを先に観て、面白くこちらも読みました。
一言、面白い!
伊良部先生みたいな先生がいたら、私も病院行きます。
頑張りすぎている自分を、別な角度で癒してくれました。
続編も読みます。
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No.135:
(4pt)

コメディーにすることの潔さ

各短編ごとにでてくる神経症患者は
いずれも軽度のもので、現代人であれば少しは理解できる心象だったりする。
いささか極端ではあるが、人より注目されていると思ったり、
メールの返事がないと不安に感じたり、部屋を出たあと煙草の火を消したか心配したり
といったことは、大なり小なり誰にでもあることだと思う。
そういった心配事が行き過ぎると、神経症ということになるのだと思う。
このようなテーマを取り上げながら、伊良部という絶妙な人物を登場させることにより
見事にコメディーになっている。この手腕は見事。
しかし現実にそのような悩みを抱えている方が読んだらどう感じるかは分からないが、
コメディーにしてはいるが、患者をユーモアにするのではなく、
あくまで伊良部をピエロにしたてている点がポイントではないだろうか?
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No.134:
(5pt)

「自分にあるかも!」と思わせる本

自意識過剰、神経過敏な現代人が、
ちょっと踏み外すと、
ここに出てくる「患者」になってしまう。
思わず読んでいて「自分を気をつけなきゃ」
と思わせるような、ちょっとした現代人の心の狂いを、
おもしろおかしく指摘してくれます。
ぜひ現代人のみなさんに読んでほしい。
この本を読めば、
自分の心の病が重病になる前に気づけるかも。
イン・ザ・プールAmazon書評・レビュー:イン・ザ・プールより
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No.133:
(4pt)

ホラーコメディ

とある心の病気で青春時代を棒に振ってしまった自分にとって、本書はとても生々しい。
患者全員が自分自身に見えてならないのだ。
思考回路があらぬ方向へと向いてしまい、他人や社会から見れば非常識な思考に支配されてしまう。
そしてその思考にがんじがらめになって、尋常ではないほどに苦しむ。正に日々が「ホラー」なのだ。
本書は、心の病気を抱える人の心を描ききっている。
そしてそういった人たちが直面している生き辛さを「あざ笑う」と「笑い飛ばす」との中間の範囲で、伊良部という狂言回しを置いて鮮やかに「コメディ」として昇華することに成功している。
そして心の病気を抱えた人たちに対する伊良部の「考え方=生き方のアドヴァイス(?)」も忘れない。
ちょっと心が疲れたかな、という人にとって本書は「良薬」になるのかもしれない。
ただ、本書に出てくるような「妄想」を伴った症状があんなに簡単に治るとは考えない方が良いかと。本書はあくまでもフィクションです。その点を強調したいので星五つから星一つ減点。
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No.132:
(4pt)

伊良部先生、私を診察してください

時に医師としてあるまじき、いや、人間としてあるまじき行動を平気でとり、何故か患者の心を癒していく精神科医・伊良部先生。名医です!
“鬱病”という名を借りた“我がまま病”や“慢性の落ち込み”に陥っている人に、よく効く本です。下手な癒し本より、ずっとずっと気持ちを軽くしてくれます。
イン・ザ・プールAmazon書評・レビュー:イン・ザ・プールより
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No.131:
(5pt)

おもしろい!

おもしろすぎる!短編が苦手でしたが、これは主人公がずっと同じなので、短編の短所の物足りなさがなく、とっても楽しく読めました。読んだ後は気分がすっきり!笑えて感動できる傑作です!
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No.130:
(5pt)

いつか『伊良部一郎対榎木津礼二郎』が読んでみたいぞ

初出は2002年5月リリース。伊良部一郎+マユミの最強コンビの第一弾。短編の数=患者の数になっている。どの作品も現代を反映しているなぁ、と思う。いかにも周りにいそうな人たちが、どんどん思いこみをエスカレートさせていく。ある意味現代社会というのは『増幅社会』なのかもしれないな、と読んでいて思う。
しかしながら他人事として読むと、申し訳ないくらいに可笑しい。伊良部一郎+マユミの最強コンビはただでさえ増幅しやすい患者の心理を振り切れるまで増幅させる。一方でこの伊良部一郎との京極夏彦作品でおそらくは京極堂を押さえて(関口なんぞ足下にも及ばないな、絶対)、人気No.1キャラクタであろう、榎木津礼二郎とどっちが最強だろうか、などと思ってしまう。それこそ『ルパン対ホームズ』ではないが『榎木津対伊良部』の戦いが観てみたい。大体榎木津など精神科受診が適正な気もするぞ。
奥田氏の作品は
『邪魔』→第125回直木賞候補作
『イン・ザ・プール』→本作 第127回直木賞候補作
『マドンナ』→第128回直木賞候補作
『空中ブランコ』→第131回直木賞受賞作
という風になっていて何度も直木賞にふられているのだが、この『イン・ザ・プール』が『空中ブランコ』に劣っているとは全然思えない。まったく直木賞の選考基準は不可思議極まりないと毎度思うのはぼくだけだろうか。
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No.129:
(5pt)

伊良部、最高!!!

笑わされました!読んだ途端友達に勧めました。
痛快なお話だけど、患者さんの心理描写などは丁寧で、単なるギャグ小説とは一線を隔しています。
「ともかく伊良部先生の所にいってらっしゃーい!」と思います(笑)。
最後に一言:笑っちゃいけない環境で読むと非常に苦しいのでやめましょう!
イン・ザ・プール (文春文庫)Amazon書評・レビュー:イン・ザ・プール (文春文庫)より
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No.128:
(5pt)

治さない、治療

伊良部医師は、患者を治さない。
治らない患者をそのまま受け入れる。
そして―自らも治らない何かを充分に患っているように見えるけれど―
そのままで生きている自分を見せる。
それだけ。
「受け入れられる」ことを求める人の想いは本当に切実で、
とても深刻な「愛」のあり方のはずなのに、どこか可笑しくて。
そして、患者自身が患者を受け入れる時、病はいつの間にか消失する。
病は病でなくなるのだ。
その人は、その人自身に戻るだけ。
「受け入れる」のは患者自身なのであって、医者ではない。
病を癒すものは何か―
抱腹絶倒のエピソードの中に共通する、そのただ一点を見つめる時、
なぜこのお話がこんな笑い話でありながら、ここまで人の心を動かし、
癒される気がするのか、納得させられるように思う。
「自然体で生きていると、何もかも笑い話になってしまいます。」
講演会でそう言って会場の笑いをさらった、
薬を使わない医療を続ける、尊敬する精神科のお医者様を彷彿とさせました。
イン・ザ・プール (文春文庫)Amazon書評・レビュー:イン・ザ・プール (文春文庫)より
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No.127:
(5pt)

元気が出る1冊です。

神経科医伊良部先生シリーズの第一作です。
私の場合、「空中ブランコ」を先に読んでしまったのですが、伊良部先生のハチャメチャ度はイン・ザ・プールの方が激しいです。
古き良き時代には実際にこんな医者がいたのかもしれません。
社会も企業も伸び伸びとして生きていけない息苦しい時代になってしまいましたが、この伊良部先生シリーズが売れている理由は、現実離れしたハチャメチャから来る爽快感にあるのでしょうね。
元気が出る一冊です。
イン・ザ・プールAmazon書評・レビュー:イン・ザ・プールより
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No.126:
(4pt)

患者が自分で病気を克服する神経科

どの話も比較的おもしろかった。精神的な悩みを抱える患者に対して、無邪気な応対をする伊良部だが、伊良部が直接手を下すわけではなく、患者自身が自分自身の病に気付き、自ら克服していくところが神経科だと思った。特に印象に残ったのがフレンズ。昔は携帯なんてなくても自宅に電話して友達と約束をしたものだが、今では毎日メールをしないと自分自身の存在意義を示せないと考えている現実がリアルに描かれていて読み応えがあった。
イン・ザ・プールAmazon書評・レビュー:イン・ザ・プールより
416320900X

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