■スポンサードリンク
(短編集)
イン・ザ・プール
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
イン・ザ・プールの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.36pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全305件 241~260 13/16ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
スートーカーの話しのとき、ラストのセリフを読むと、単なる面白い、ギャグ小説ではないと知らさせる。 患者のために自ら道化を演じているだけか? それとも本物の馬鹿か?と考えてしまった。そのことにはっきり答を出さないところがまたイイ! | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
文体は極めて普通なのに、 内容は極めてクレイジー!! 今の社会、こういう病気もあり得るよなあと、 リアリティを感じつつも、ありえねーって!! という突っ込みを自然と入れたくなってしまう、 なんとも摩訶不思議なワールドです。 独特の苦笑・失笑・爆笑の世界観ですね、これ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
はじめに、文庫化され、しかも通勤鞄に入れるのに手頃な厚みだからといって、公共交通機関の中で読まないことを強くおすすめします。笑いをかみ殺すのに苦労すること必至ですから。 主人公伊良部医師は聞きしに勝る異様なキャラ、加えて筋立てのおもしろさに笑わせられっぱなしでした。ですが、キャラクターとアイディアだけではここまで引きつけられません。安定した筆力があってこそ。変な話でありながら威風堂々、風格すら漂っています。 また、各編それぞれ色合いが異なるのも魅力。ひたすら笑わせその印象を刻みつける伊良部鮮烈デビューの第一話、少しほろ苦い後味の残る話、大人のおとぎ話の感もある最終話・・・といった具合。伊良部のキャラクターの強さに頼らず、ちゃんと患者と症状を中心に据えて描いているからなのでしょう。 『最悪』『邪魔』もおもしろく読みましたが、こちらの方が好き。買って損なし!です。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
短編集で、どれも「精神科を訪れる患者」の独白になっています。 そんな患者たちに、おかしな対応をするのが、全編通して登場する精神科医・伊良部です。 伊良部に関わった「患者たち」は、治った人もいれば、まだ課題が山積みの人もいる所に、 何とも言えないリアリティがありました。 ばかばかしい展開の中に、一味も二味もクセのある「希望」があって、 読後の爽快感は、たまりません。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
精神科医、伊良部。 こんな先生がいたらいいのに。 ユニークなキャラクターが愛おしくなりました。 あらゆる心の病をかかえた患者の一人称で書かれていて、 そこがまた魅力的だった。 携帯依存症の高校生の話は特に身近に感じて興味深かったです。 テンポがよく、コミックを読んでいるかのようにスラスラ読めました。 普段あまり本を読まない人にもお勧めだと思います。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
もはや現代人の誰にでも起こりうる心理的な病理。これらの患者さん達は未だ社会的には同情よりも白眼視されることが多い。実際に病気にかかったときはかなり深刻な悩みを抱えることとなろう。 本書に登場する神経科医・伊良部は、幼稚園児のように我が儘で周りの目や人の迷惑を全く気にしない欲望に忠実な、でも素直で憎めないキャラ。決して「いい人」ではないし、実際にいたら迷惑極まりないが、不思議と人を癒す力がある。 真剣に生きてばかりでは息がつまる。たまには脱力して自分の欲望に忠実に生きてみることが必要なのか、と気付かされます。 新しい癒し系キャラ伊良部の言動に大笑いして、僕たちも癒されましょう。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
伊良部という一風変わった精神科医にまつわる話。少し普通とは変わった形で患者と関わり、確実に快方に向かわす。自分が精神的に落ち込んで、本当に追い込まれた時は、この医者にかかりたい。 とにかく患者の「異常」と見える部分を完全に肯定してくれる。そしてじっくり話を聞いてくれる。これらは精神的に追い込まれた人にとって、何よりの薬なのではないか。そう思った。 個人的には「フレンズ」という話。携帯を手放せない高校生の話だが、以前あるいは今も少し自分にもこの高校生と共通するところがあるから。 あと伊良部が患者に話しかけるときに「〜〜というわけ。」という表現をするのが、とても好き。変に丁寧でなくて、気づかぬうちに素直に言うことを聞いてしまいそう。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
奇妙奇天烈な精神科医&看護婦コンビと患者たちの面白くて深い連作短篇集である。いろんな悩み、というか心の病を患った人たちが登場する。物語なので言動、心情はカリカチュアされているけれど、読んでいるうちに他人事ではないぞ、と思っていることに気づいた。軽重の差はあろうが、誰しも思い当たる節があるのではないだろうか。そして常軌は逸脱しているけれど、芯はぶっとく筋が通った医者と看護婦の治療行為に納得というか安堵を覚えるはずだ。水泳依存症の中年男性、携帯電話中毒の少年、極度の心配性、ストーカーの妄想に振り回される女性、怒りを内包しつづけた故に大変な目にあった会社員。心とはかくも繊細なものなのか。気の持ちようの大切さを改めて思い知る。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
当事者が自ら語るその凄まじい闘病奮闘記。 当事者が救われる『治療的虚構の世界』は変人二人によってつくられている。 「奇怪なる伊良部一郎医学博士」と「無愛想だが性の象徴・看護師まゆみ」がつくる伊良部総合病院地下の『神経科』。 当事者と治療者のギャップ激しい。 短い会話がテンポよく重奏する。 腹抱えて笑ってしまう。そして人間くさい伊良部医学博士の寄り添い行動に感動してしまう。 ハチャメチャな動き!! こんな医師いないよ。 プール依存症 持続性勃起症 強迫神経症 とにかく 治ってしまうのだ。 『行動療法』とか『現実療法』とでもいうべきか。 不思議な不思議なお話。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
伊良部という特異なキャラを持つ精神科医、その部下の看護士マユミ。 常人の神経を超越した二人の待つ伊良部総合病院の地下診療室。 訪れるのは、心の病にかかった様々な人々。 「患者」側としては極めて深刻な事態に陥り、神経科を訪れるのだが、ドクター伊良部が、患者に輪をかけた異常性を発揮して圧倒してしまう。正に名医かつ迷医。 直木賞受賞の第二作「空中ブランコ」でもおなじみの展開、いつも同じと言えば同じだが、何話読んでも面白い。 「異常」が相対的な概念である以上、人はみなここに登場する「患者」と大差ない、異常性の欠片を抱えている。その事に気づいて読むと、自分が本当に追い詰められる前に、この本を読んで「考えすぎない」技を身に付けておきたいという気になる。 収められた連作の中では、表題作「イン・ザ・プール」が出色。「フレンズ」もなかなか良い。「空中ブランコ」を先に読んでしまった人も是非読んで欲しい。順番が逆になっても全く問題ない。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
この小説の主人公は医学博士。その名は伊良部。博士でありながら、彼の治療方法はまったくベタラメで幼稚。伊良部が単なる馬鹿ならば私はこんなに夢中にはならなかった。ページをめくるうちに「伊良部の治療法はちゃんとした理論にもとづいているのではないか?」という疑問さえ沸いてくる。全く馬鹿げていて、子供だましのような提案をしつつもどこか一理あるような・・・。そんな矛盾を垣間見せてくれるところに、この小説の面白さというか「味」がでている。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
図書館の先輩に「面白いよ~こんな医者がいたら受診したいよ!」といわれたのがきっかけで読み始めました。ニルヴァーナの「ネヴァー・マインド」を彷彿とさせるジャケットも素敵☆ 既に映画のキャスティングを知ってしまっているので、伊良部医師(映画では松尾スズキさんが演じています)に関して違和感がありましたが、ちょっとエッチな看護師に「市川美和子さん」はハマリ役だと感じました!想像しながら読むとちょっと興奮します(笑) 実際に神経科に通っている私から言わせると「こんな病院はないよ・・・」という感じですが、もし伊良部みたいな先生がいたら診察を受けてみたいですね☆するっと読めます。電車での読書にオススメです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
それぞれ「水泳依存症」「陰茎強直症」「被害妄想」「ケータイ依存症」「強迫神経症」の、神経科を訪れる患者達の視点で描かれる短編集。医師「伊良部」は本当にとんでもない精神科医なのだが、様々な心の病気を抱えた患者達が「伊良部」と接することにより、次第に癒され、次々と改善への道を見つけていくのが不思議である。その言動が患者を治すために計算されたものだとしたらまさに名医なのだが、果たして・・・。 奥田英朗の作品を初めて読んだが、読みながら、遠い昔、中学生のときに筒井康孝を読んで筒井中毒になったのを思い出した。あの時に覚えた感覚と共通なものがあった。これを読みながら、続編の「空中ブランコ」も、きっと買ってしまうだろうと思った。そして、その続編が出たら、またきっと買ってしまうだろうと、読み終えた今、思ってしまった。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
「いらっしゃーい」という明るい声の次は、「さあ、注射、いってみようかー!」という、患者を無視した行動。すべての患者に共通の、このとっかかり。私は、屈託のない伊良部先生の虜になってしまいました。面白い小説はいろいろあると思うけれど、この本は思わず声を出して笑ってしまう貴重な本です。事実、私は病院の待ち合い室で、「あははっ!」と声を上げてしまい、具合の悪そうな方々に睨まれてしまいました。是非、是非、シリーズ化して欲しいです! | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
初めての奥田作品がコレ.素直に面白く,そして大いに笑わせて戴きました.電車(公の場)の中に持ち込んではいけない,と,買った日に悟りました.とりあえず,ひとり笑える場所であることを確認してから読むことをお勧めします.念のため.伊良部一郎(このネーミングがまたナイス!奥田氏らしいというかなんというか…)のような医者は,まぁいないだろうと諦めるにしても,こんな友だちがいたらいいなぁと思ってしまう.がんばり過ぎてる自分を振り返ることのできる一冊.がんばることは悪いことじゃないけど,時々肩の力を抜くのも悪くない.毎日をがんばっている人にお勧めします. | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
笑える。まず患者より医者の方が変人なところがすごい。やってくる患者も相当変わった人々なのだが、どんな患者より伊良部(主人公)の方が上を行ってる。そんな伊良部のアホっぷりを見ているうちに患者がスーッと正気に戻っていくという仕組み。伊良部の行動は突拍子も無いのだが、登場してくる患者の病状はいかにも身近にありそうで明日は我が身な感じだ。もし自分がそんなことになったらやっぱりこんなアホな先生に楽しく治療されたいものだ。携帯電話依存症の男子高校生の話なんて最後ホロッとさせられてしまった。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
こんな先生いたら迷惑だけどいいな。セクシーでクールな看護婦さんにも会いたいなぁ。とか思いながら読みました。心の闇を深刻ではなく明るく解き明かしていく方法が好き。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
トンデモ神経科医の伊良部と患者が織りなすスラップスティックです。 ストーリーのハチャメチャさとは裏腹に、妙に身につまされるような恐ろしさや、「最近どこか社会がおかしいぞ」って感じる小さな不安感の堆積を投げつけられたような気分になります。 これって「笑える社会派文学」だったりして。 なかでも、携帯中毒の高校生が主人公の「フレンズ」は読んでいて空恐ろしさを憶えました。 さあ、次は空中ブランコに取りかかります。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
こないだドラマで見た「空中ブランコ」が面白かったので、原作が面白いのか脚本家が上手かったのか確認しようと思い、同じ主人公の前作から読むことにした。短編の集まりなので読むのがすごい楽。 舞台は総合病院の地下にある神経科、病院の御曹司で馬鹿息子の精神科医伊良部を、毎回そこに通う羽目になった患者の視点から描く。 つまり主点人物がいろいろイッちゃってるわけなんだが、もしも町で出会ったら相当ヤバイ行動に見える彼らが、それ自体がさほど不自然でない、むしろ自分にも起こり得る気がする。人はささいなことから心のバランスを崩すんだと思える。ベタに言えば現代社会の落とし穴ってやつか。 そして、本来おかしくなってるはずの彼らの目から見て、精神科医伊良部のほうがよっぽど「変人」なのである。伊良部は意図してか知らずかその珍奇な行動で患者を振り回すことで、患者は次第に自我を取り戻していくというストーリー。 これを読むと、自分自身の思い当たるフシや、他人の行動についていろいろ分析したくなる。そうすると不思議、腹の立つ行為も何か原因があるんじゃないかと考えるうちに、他人に優しくなれます。 人と接する機会の多い職種の人は読んだほうがいいと思います。下手な実用書より楽しみながら深く理解できます。 主人公の伊良部はドラマでは阿部寛、映画では松尾スズキが演じていますが、原作のイメージでは伊集院です。脂デブ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
本書は、患者よりも変で無邪気な精神科医伊良部一郎と変な症状で悩める患者との話である。患者よりも変わっている伊良部の言動や行動が笑える。患者も半分はあきれ返っている。無茶苦茶なんだけど、結局患者の症状は回復していくわけだから、優秀な医師なんでしょう。5つの短編の概略イン・ザ・プール:水泳依存症の話勃ちっ放し:陰茎強直症の話コンパニオン:被害妄想の話フレンズ:ケータイ依存症の話いてもたっても:確認行為の習慣化(強迫神経症)の話5つの短編の中で一番好きなのは、「勃ちっ放し」ですかね。これは、私がこんな状態になったら嫌なんだけど、傍から見ていると面白いなあと思う。話の中でも結構面白く書かれてあった。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!