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(短編小説)
A MASKED BALL
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A MASKED BALLの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.23pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全48件 1~20 1/3ページ
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「A MASKED BALL」 そんな悲惨な犯行をするほど掃除のおばちゃんに動機と体力があるのか疑問に思ってしまいあまりオチに共感出来なかった。結末が気になってスイスイ読めた。 ★「天帝妖狐」 中島敦の山月記を思わせる物語。途中の描写が今まで読んだ乙一の中でも1番グロテスクで堪えたがその不快感を上回る美しい別れの描写がある。今まで読んだ乙一作品では「失はれる物語」「BLUE」と並ぶくらい好き。 | ||||
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表題作ではないですが一番最初に収録されているトイレのタバコさんの話が面白かったです。 トイレの壁にメッセージを書いてやりとりしてく感じが淡々としているのに段々と狂った雰囲気になっていくのが面白い。 主人公もそこで逃げずに立ち向かうのが笑えました。 トイレのタバコさんはバッドエンドじゃないし読了感よかったです。 | ||||
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トイレの落書きを発端に引き起こされる恐怖『A MASKED BALL』 一時の恐怖から魂を売ってしまった男の悲劇の物語『天帝妖狐』 ともに性質を異とする二編からなるホラー小説。 どちらも初期の乙一さんらしい、勢いのあるホラーとして楽しむことが出来た。 お気に入りは二本目の『天帝妖狐』。 こっくりさんで呼び出した霊に騙されて体を奪われる恐怖、周りと違うというだけで周囲からさげすまれる屈辱、復讐によるカタルシス、愛による感動。 いろいろな要素を140ページの中で味わい尽くせる、お得な短編と言えるかもしれない。 | ||||
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表題作の天帝妖狐は、やり場のない悲しみに溢れた物語で辛くなる。 少年の頃、何気なく始めた狐駒狸さんで妖を呼び出してしまい、契約を結んだことによりだんだん人の体ではなくなってしまう男・夜木の切ない話。人として生きていけない、と諦めかけてた嫌われ者の夜木に優しさを与える杏子。彼にも普通の暮らしができるのかと希望をもったが…。 しかし、ほんの少しだけの救いがあった。夜木はこれからも、杏子からもらった言葉を胸に生きていくのだ。彼はきっと忘れないだろう、彼を彼として受け入れた彼女の事を。感動とは違う涙が出そうだ。 | ||||
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表題作も好みですが、冒頭の「A MASKED BALL」が最高です。 何度読み返しても、飽きることがありません。 さすが乙一。 | ||||
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巻数が増していくにつれて徐々に薄味になっていく作品が多い中、 変わらず面白さを提供してくれる素晴らしい作品です。 そろそろ最新刊を買うのは控えようかと思われているあなた、是非購入することをおススメ致します。 | ||||
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天帝妖狐、よかったです 子供なら、誰だって願ってしまいそうなこと。そんな浅はかな願いのせいで、夜木が背負うことになってしまった運命が、重たいどころじゃなかったです。 夜木の未来がどこまでも真っ暗すぎて、もはや共感できるという域ではなく…、途中、読むのが辛くなる程でした。 人の中で人として生きることを、自分には過ぎた望みと諦めかけていた夜木さんにとって、一人の人間として接してくれた杏子の優しさが、どれだけ響いたかと思うと……………(';ω;`)ウルッ 最後の2行で、夜木が決して明かすことのなかった杏子への本心が語られて、思わず泣いてしまいました。 乙一さんがさらに好きになりました。読んでよかったです。 | ||||
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『こっくりさん』を皆さんご存知だろうか。 幼少期に誰もが一度は遊んだことのあるあの遊びから物語は始まる。 この作品の一番の見所は夜木という青年の外見とは裏腹に『人』としての醜さ、脆さの中にある誠実だから故の孤独感、そして愛を求める力である。また、その愛に触れた瞬間の人の心の温もり、情動が乙一の独創的且つ繊細なタッチで克明に描かれている。 乙一ならではの表現力で残酷ながらも最後にどこか心暖まる愛のあるホラーファンタジーを是非。 | ||||
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友達に買ってもらうように頼まれましたので、内容のことはよく分かりませんが、状態はとてもいいです。友達も満足のようで、いい買い物だと思います。 | ||||
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ひとり狐狗狸さんに興じる孤独な少年 夜木は、呼び出した早苗と名のるものに、身体をわたす約束をしてしまう。不死となったかわりに、怪我をする度、この世ならぬものに変じていく夜木。夜木は、長ずるにつれて、全身を包帯に包んで人目から身を隠していく。 あるとき、少女 杏子は、行き倒れとなった夜木を助ける。異様な風体の夜木の中に、優しい心根を見出し、何くれなくと世話をする杏子。長らく世間から隔絶していた夜木であったが、徐々に、杏子と心を通わしていく。しかし、夜木を巻き込んだ暴力事件をきっかけに、夜木は抑えきれない獣性を目覚めさせてしまうのだった。 ・・・ 本作品は、乙一さんのせつない系に属するホラーだ。夜木と杏子の視点から交互にストーリーが展開していくのだが、二人の交差しない深い思いやりの情がせつなさを満開にする。狼男の孤高さにフランケンシュタインの悲哀を加えを和風テイストに仕上げたような作品になっている。場所や年代は特定されないけれど、どことなく昭和の匂いがする。懐かしさをともなっている作品だ。 『天帝妖狐』の同時収録作品は、『A MASKED BALL - 及びトイレのタバコさんの出現と消失 -』。 トイレの落書きに示唆された出来事が、学校で起きてしまうというミステリタッチの作品だ。トイレの落書きが匿名掲示板(今ならさしずめSNSか)になって、そのトイレを利用しているもののみに、情報伝達がなされるという設定になっている。デジタルを逆手にとってアナログ感を前面に押し出しているところが良い。トイレで隠れてタバコを吸う主人公 上村の高校生活をからめて、青春小説の趣があったりする。綱紀粛正の傾向を強めていく落書き。上村は、真相を見抜くことができるだろうか と続いていく。 伏線やミスリードもあって、ミステリ好きにも楽しめる作品になっている。 | ||||
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タイトル通り初めて心から読み終わりたくない、と思いました。 勿論、良い意味で。 最後は感動できます。 どうして上手くいかないんだろう、と言う葛藤と幸せになってほしい、と言う願いで胸がいっぱいになりました。 | ||||
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今更ながら読み終えました この本はだいぶ前に買ったのですが中々読む機会がなくずっと本棚の中でした 結果…もっと早く読めば良かったと思いましたTT A MASKED BALLも非常によかったのですがその印象も吹っ飛ぶほど天帝妖狐は素晴らしい作品でした あの別れのシーンの夜木さんと杏子の気持ちを思うとすごく切なくて涙が止まりませんでした さらに別れのあとにあの手紙の最後の部分を持っていかれると号泣ものです やっぱり乙一さんは最高だと思いました | ||||
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不気味で不穏な空気が文章から伝わってきて、 現実ではありえない話なのに引き込まれるし違和感を覚えない。 内容も斬新だしおもしろいんだけど 最後がすっきりしないというか、ちょっともやもやが残る。 でも間違いなく良作。 | ||||
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この作者は『低年齢でデビュー』を売りにしているため、 どうせ同年代のガキをターゲットにした、子供だましの駄文だろうと思い込んでいた。 ところが読んでみると大違い。 う、うまい。なんてこった……。 まさにプロ作家の筆力が余すところなく発揮されている短編集です。 ある短編はぎりぎりまで削ぎ落とされた短文が続く。 シャープで軽快な語り口。それでいて説明不足はどこにもない。 もちろんストーリーも秀逸。 まず読み手を軽く笑わせて、ハラハラさせ、ラストは奇妙な後味を残しつつも爽やか。 ある短編はじっくりと長文での描写を重ねつつも、無駄な部分はどこにもない。 小説世界の空気や手触りまでもが感じられるようだ。 『うまい小説は、文章を読んでいるだけで面白い』と言われるが、まさにその通り。 ストーリーは言うに及ばず。 単なるホラーには終わらず、単なる悲劇でもない。 人類に普遍的な大きなテーマが提示され、物語は妖しく美しく終焉を迎えます。 自由自在に文体を使いこなし、読み手の感情を揺さぶるストーリーテリング力に脱帽。 一ページ読んだだけで惹きつけられたのは久しぶりでした。 | ||||
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あちこちで激押しする声を聞いてはいたんですが、 後味の悪いホラーだとイヤだなと食わず嫌い。 たまたま手に取った形でしたが、 まだ十代ながら老練なテクニック、 それでいて十代まっただ中のみずみずしい感性、 うならされる着眼点、 ハッピーエンドではなくても お為ごかしでない救いがある。 これから追いかけていくことになりそうです。 ただ、題名は2編ともどうなのかなぁ。 これ、「仮面舞踏会」かなぁ・・・何か一ひねりあるのか? 「天帝妖狐」の方は 読後しばらく考えて「天帝」の意味に気づきましたが。 解釈は分かれるかもだけど、 「A Masked Ball」最後の落書きは口調からあの人ですよね。 そういう含みのある終わり方も見事でした。 すっかりやられました。 | ||||
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天帝妖狐は乙一作品の中でもグロテスクな作品に分類されると思います。しかし、残酷な描写と同等の切なさや儚さも含んでいると感じます。個人的には最後の夜木の独白に、とてつもなく胸を締め付けられます。 | ||||
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この作品を「ひとつの作品」として評価します。「物語」としては良い小説だと思います!『A MASKED BALL』と『天帝妖狐』、共通するものは「読んでいるうちに引き込まれる」事です。『A MASKED BALL』は少々冷めた主人公視点で展開すると同時に事件・謎解き要素が含まれていきます。『天帝妖狐』は主人公・夜木とヒロイン・杏子の視点で書かれている事で引き込まれてしまいました。初期の乙一作品の中では一番好きな小説です。 | ||||
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『天帝妖狐』です。 中編二本です。ホラーというよりはミステリーっぽい、トイレの落書きを扱った『A MASKED BALL』と、ダークホラーの表題作です。 乙一の作風の広さ、ですね。 『A MASKED BALL』は、現在ならばインターネット上で起こることを、あえてアナログなトイレの落書きとして扱うところが心憎いです。 犯人の正体よりも、巻末の解説で我孫子武丸が言及している、真面目に悩んでいたあの人物の正体の方が印象的でした。 書簡体『天帝妖狐』は、本当にホラーです。 自動車部品鉄工所の煙の黒さがにおいそうな雰囲気の中で、悲しい宿命の主人公と、ヒロインの触れあいが微妙に絶妙です。 | ||||
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最初はつまらないと思った('・ω・`) でも意外や意外。一番好きかも。乙一のグロ系作品が今まで大好きだったんだけどこれ読んだら号泣した(';ω;`)すごく切なくて、物悲しくて、妖しくて、大好きです。 | ||||
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触れる。触れられる。 ただそれだけが、自分にとっても他者にとっても、自分が存在していることが確かめる手段だ。 表題作は怪異の物語であるけれども、他者と折り合いがつきにくく、なかなか周囲になじめぬ体験をしている人に、そうっと触れて慰めるようだ。タイトルから想像したものとは違っていたが、端整な日本語でつづられており、大人びて落ち着いた趣がよい。 「落書きをしないでください」と書くのも落書きじゃないか、という矛盾を利用した「A MASKED BAWL」も、巧妙な作りの中篇だ。解説を読むまでもなく、トイレの落書きを用いたところが面白い。 悪気のない加害者や被害を見ない加害者、加害者から見えない被害を書かせると、この人はうまい。 | ||||
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