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君の顔では泣けない
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君の顔では泣けないの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.32pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全19件 1~19 1/1ページ
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入れ替りの物語はたくさんありますが、こちらは、切り口が違います。 とにかく、葛藤というか、リアリティがある。 思いっきり泣けます。 | ||||
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男女の身体が入れ替わるという使い古された設定にも関わらず、面白いと思った。 入れ替わり系の物語だと、たいていは元に戻るために四苦八苦するプロセスを描くものだが、本作の主人公は違った。異常な状況を何となく受け入れてしまう。もちろん葛藤はある。ただ、原因を探るとか、元に戻るために苦悩するとか、そういう展開ではなく、まずは新しい環境に適応する努力をするのだ。そこが新しい。 他の気づきもある。 この物語に大きなイベントは起きない。ただただ入れ替わった男女の日常が続く。年齢とともに一般的なライフイベントは起きるが、ドラマチックな事件は無い。 それでも読者としての自分は主人公の行く末をハラハラしながら見守ってしまう。 どうやらドラマというものは、主人公の葛藤さえあれば成立するものらしいと気づいた。主人公の目の前にはありふれた日常しかないのだが、「この人生は自分のものではない」という葛藤が物語のエンジンとなっているのだ。身近な愛すべき人々に嘘をついている罪悪感。他人の人生を生きる居心地の悪さ。それが葛藤となる。 なるほど、「葛藤」さえあればドラマになるのだな。 個人的には大林宣彦監督で映像化してほしい作品。 | ||||
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入れ替わりものが好きなので面白く読ませてもらった。ただ!入れ替わった相手の水村が今の主人公の家に来るのは違和感を覚えた。主人公がフリーの状態ならともかく結婚後に、旦那と娘を家に置いて他所の男が実家に出入りしてるのおかしいよ!!意味が分からない。でもそれを抜きにしてもTS物としてはよく描かれた作品だと思う。ハッピーエンドとかそんな感じの話とは言えないけど面白いことは間違いない。 | ||||
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男女入れ替わりモノの多くは入れ替わった2人を中心にストーリーが短期間の間に怒涛のように過ぎて、元に戻ってしまえばあの夏は、あの期間はという展開を想像させる。その展開とは全く違う入れ替わった後の2人の葛藤や家族との妙なズレや、少しずつ受け入れながらも進んでいく(成長)ストーリーは読んでいて気持ち良い。また、表題もとても良いと思う。表題の出てくる場面も良いのでタイトルを変えた方の力量に感服した。 1つ心残りは男女入れ替わりの理由、原因があまりにも無くて、サラッと入れ替わってしまったというのが話し始めにあるので、そこで止まってしまったら読みにくい作品です。 | ||||
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ミセスグリーンアップルの我逢人好きには刺さる | ||||
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映画「転校生」でひとつのジャンル化した「男女の入れ替わり」というモチーフだが、入れ替わった男女(坂下陸・水村まなみ)がもとに戻れないまま15年(15歳→30歳)を生きていくことを通して人生論やジェンダー論、家族論などさまざまな要素を包含した文学作品になっている。 主には、男性だったのに女性の体になってしまった「坂下陸」の15年間を通して、女性が人生で通過していく出来事(セクハラー恋愛ー性体験ー結婚ー妊娠ー出産)を男性の心の「陸」がいかに受け止めていくかを通して女性の人生の「大変さ」がしみじみ伝わってくる。 家族関係、友人関係も入れ替わりがなければ、ありふれた通過儀礼にすぎなかったものが入れ替わったためにくっきりと際立ったイベントとして描かれる。 「入れ替わり」というありえない不条理をまず設定して、そこからの人生を際立たせるカフカ「変身」にも通じる作品。 | ||||
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お話は良かった。価格が少しページ数に対して高価な気もしたけれど、問題は、そこではなく、表紙を見て気になり、でもサンプルでは確認出来なくて、購入して確認。このイラストは、あの「古塔つみ」氏ですよね。紙媒体は無理でも電子書籍は比較的簡単だと思います。早く表紙は変更したほうが良いと思います。著者に迷惑かかる前に。 | ||||
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男女入れ替わりとの前情報のみで読みましたが、こんなに素晴らしいとは!巻末の選評の中に、入れ替わりがなぜ起こってしまったのかが弱いとあったのですが、その辺は軽く流されている方がしっくり。なにしろ入れ替わってからが濃密すぎて。入れ替わりなら視点が男女交互にくるかと思いきや(女の体にはいった)男のみの語りで一冊終わるところにも感服しました。こうなると相手の(男の体に入った)女目線の本も読みたくなってしまいました。 | ||||
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年間に数冊、読み進めることを中断することが苦痛と感じられるほどの快作に出会う。 今作はほとんど非の打ちどころがない素晴らしい文学作品であり、30歳程度の若い作家のデビュー作だとは到底信じられない。 今作の冒頭は、主人公二人のざっくばらんな会話に終始する逢瀬の場面で始まる。読者は今作を読み進めるにつれ、二人が死に物狂いの経験と変遷をたどりこの場面にたどり着いたことが徐々に分かってくる。胸が締め付けられるような読書体験である。 辻村深月が看破したように、「入れ替わり」自体がテーマなのではない。それは映画「君の名は」とは一線を画す。入れ替わりはあくまで装置、メタファーであり、主題は別にある。表現されたかったのは、自分の人生を生きる過程で誰もが感じる離人感、自己同一性の揺らぎだと思う(二人が逢瀬を重ねる場所は「異邦人」であることもそのことを象徴している)。その証拠に、入れ替わり以外に、SF的要素は全くない。描写されるのは、誰もが遭遇しうるありふれた生々しいライフイベントだけである。 テクニカルな点でいえば、一見くだけた会話文の中に巧妙に、そして緻密に織り交ぜられた計算が垣間見える。例えば、冷静な意識で発せられた言葉にある「無理」と、我を忘れた時のセリフに含まれる「むり」との書き分け。冒頭でどちらの人物が発した言葉なのかわざと混乱させ、その作為的な混乱自体が今作の仕掛けであることにつなげる手腕。場面場面で濃淡を使い分けられる文章の密度。デビュー作とのことだが、間違いなく今まで何度も作品を書き溜めてきた(そして自己批判の声を聴き続けた)人間の文章である。ぜひほかの作品も読みたい。 私は、作者が念頭に置いたのは東野圭吾の二大傑作である「白夜行」と「秘密」だと思う。二十年前に読んだこれら作品の場面が、今作の読書中何度もフラッシュバックした。今作においてヒロインが本来の父親との将棋を楽しむシーンなど、「秘密」における実家で蕎麦を食べるシーンと重なるし、主人公二人の関係性は「白夜行」の二人のそれと相似である。 恐ろしい作家だと思う。次回作は内容がどのようなものであれ、最優先で読むことになるだろう。 | ||||
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TikTokのけんごさんが紹介していたことをきっかけに読みましたが、めちゃくちゃ面白かったです!!この作品がデビュー作とのこと。作者さんの次作も必ず買って読みます!! | ||||
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男女の中身が入れ替わるという、一見すると典型的なラブコメのように感じますが、もっと深くまで踏み込んだ作品だと感じます。 男女の違いとかジェンダーに関することとか… そもそも恋愛小説じゃないです。 でも、そこが面白かったです。 | ||||
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入れ替わりもので他にないストーリーが素晴らしいです。 | ||||
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読みながら、ウルウルするとこが、時々出てきて、電車などで読んでると、ちょっと焦りました。いろんな感情が、両方の立場で、上手く描かれたと、わたしは思いました。最後まで描かれるのか?と思いましたが後は… | ||||
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設定だけで最高だし、お試しの部分読んだだけで、世界観に引き込まれた。 30歳越えた男の人におすすめです。 | ||||
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王様のブランチで推奨していましたので購入しました。 ところで、身体の入れ替わる作品といえば、大林宣彦監督の『転校生』(映画)や東野圭吾著の『秘密』を思い浮かべます。本作品は、丁度、この 二作品を足して現代風にアレンジしたような作り方になっています。なかなか、面白いところもあって読み応えはあります。 ただ、高校を卒業して上京、結婚、出産、子育てと、人生の転機を色々と経験していく経緯をもうちょっと丁寧に詳細に描いて欲しかった。そうすれば、もっと深みがあってもっと面白かったと思います。そうすれば、もっと評価が高かったと思います。 | ||||
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面白そうなので、書店で手に取り項にしました。一気に読了しました。 時の流れを巧みに組み合わせたところは、上手いと思いました。 もっと表して欲しいのは、もう片方の主人公の心理的描写をみてみたかったです。 女性特有な描写がそこだけ妙にリアルさがあり、全体のバランスを崩しているような気がします。 | ||||
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読んでいて真っ先に思い浮かんだのはフランツ・カフカの「変身」、アルベール・カミュの「異邦人」。これらの作品に強くインスパイアされている印象を受けた。 男女入れ替わり作品は万人受けする一方、設定や性的描写を間違えると一気にSFや官能小説に近くなってしまう危うさがあると思う。しかしながら本作はその点を上手くコントロールしていて、決して読みやすさを失わず、心の不一致や自分の在り方など現代社会にも通ずる問いを与えてくれている。 過去パートを1回、2回目と読み直していく中で、登場人物の機微に触れ、現代パートで答え合わせをしていく。全てがつながったとき初めて主人公たちと同じ境地にたどり着き、不条理さを受け止められる。読み終えてそんな気持ちになれる作品、ぜひオススメしたい。 | ||||
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※ネタバレのない感想です※ 「男女入れ替わり」というジャンルの作品全般を、私は愛しているが、エロやギャグとして扱われることが多い。それはそれで好きだ。 「男女入れ替わり」というシチュエーションを通し、男女の成長を描いた作品といえば、故、大林信彦監督の「転校生」がまずあげられる。ひと夏の心と体の入れ替わりを通して、かけがえのない経験を積み、成長する少年少女を描いた傑作だ。 翻って本作であるが、それに勝るとも劣らない大傑作である。高校生の男女が入れ替わって戻らないまま15年がたってしまう。女の子(みずき)になってしまった男の子(陸)は、慣れない女の子の体で悪戦苦闘しながら、人の体で生きていく。その心の機微と成長が見事に描かれている。 本作は作者の処女作でありかつ発売前に重版出来というとんでもない本だが、十分その期待に応えてくれるだけの読みごたえがある本だと感じた。 本作は男女入れ替わりというエロやギャグにされがちな素材を真正面から丁寧に取り扱った良作である。そこに価値があるのだが、惜しむらくは、惜しむらくはちょっとでもいいからエッチなシーンが欲しかった。そこが☆5にならない理由。 | ||||
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・女性の人生のイベントを男性目線で断続的に眺める、という試みが根気強く描かれている。 ・他人と入れ替わることで、身の回りの何気ないものの良さ・大切さが際立つ、という描写は著者の丁寧な筆致に依るところ。 ・女性ならでは、というイベントが主として描かれているが、それを受けての主人公のパーソナリティ変化と戸惑い、受け入れ(或いは拒絶)みたいな過程の濃い描写が欲しくなってしまう…のは単なる個人的趣味かも。 (描かれているのはパーソナリティ変化、というよりは経験・体験からの学習の結果、という風に感じる。ので、コレは元が女性でも一緒じゃね?と思ってしまう) ・なので入れ替わりが男性⇄男性でも半分くらいは成立するストーリーにも思える ・実は自分の友達やパートナーも誰かと入れ替わっているのかもしれない。挨拶がぎこちなかったり、メールが素っ気ないのはそれを悟られまいとしているためであり、決して面倒くさかったり、自分に気がないためではないのかもしれない。 | ||||
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