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(短編集)
張込み
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張込みの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.50pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全28件 21~28 2/2ページ
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二冊目として購入 プレゼント用に買いました❗かなり喜びましたね✨ | ||||
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主人がこの原作を読んだことがないと探していました。なんとこんなお値段で速やかにお送りいただき感謝です。 | ||||
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表題作「張込み」含め8つの短編集、推理小説の原点でもある「張込み」 そして「顔」「声」「地方紙を買う女」「鬼畜」「一年半待て」「投影」 「カルネアデスの舟板」いずれも名作である。 清張の作品は予想できない展開が待ってるところが魅力である。最後の 「カルネアデスの舟板」は男性の嫉妬、羨望、焦燥感を見事に書かれてる。 全体に共通してるのは昭和の時代の列車、風景などの描写が、懐かしい 香が漂い、郷愁を覚える作品です。 | ||||
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推理物の短編集。どの作品も読み応えありかつ落ちもあって爽快だ。 一点、「地方紙を買う女」と「顔」で地方紙の購入について事実の相違がある。 顔では「地方紙は東京の有楽町では郷土新聞として普通に手に入る」とされ、東京で地方紙を買う。 一方、地方紙を買う女、では「地方紙は東京などでは手に入らない」という前提だ。どちらも 東京(後者は千歳烏山近辺とある)に住んでいる。 双方どちらも同じ時期の作品かと思うが、どちらが正しいのだろうか。 短編集としてはこの点の事実の相違がやや気になるものの、全体としての価値を下げるものではないのだが。 | ||||
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これまで推理小説はポー以外読んだことがなかった。本書は読書の楽しみを増やしてくれた。 「張込み」は「別な生命を吹きこまれたように、踊りだすように生き生きとしていた」さだ子を描写することで、「猫背の吝嗇な夫と三人の継子との生活」における平凡な顔の裏に潜む本当の姿を照射した佳作。 「顔」は面が割れていると思い込んでいる主人公井野と、古い記憶にうもれ忘れてしまった石岡の心理が交互に記される。着想が斬新で、作品の構想も読者を飽きさせない。 「声」は約80ページもあるだけあって、聞いた女がテーマの第一部と肺の石炭がキーワードの第二部構成のストーリー展開に厚みがあって読みごたえがある。 「地方紙を買う女」は新聞の断り文句に「小説がつまらなくなりました」と書いたばかりに、作家の怒りを買い、恨みから執念で事件の真相を突き止められてしまう筋書き。作家杉本の女の追い詰め方が鬼気迫るものがあって引き込まれる。 「一年半待て」は恐ろしい話だ。好きな男と結ばれるために、用意周到に夫殺しを計画する妻。ヒューマニストと呼ばれる評論家に対する痛烈な批判が込められているが、鮮烈な響きを持って終わる最後の落ちは見事の一言。 「投影」は腐敗した市政府を追いかける地方新聞記者の物語。特徴をもった登場人物生き生きと描かれ面白い。ただ、個人的には事件発生のための仕掛けに無理があるような気がする。 「カルネアデスの舟板」に出てくる大鶴教授の描かれ方は、ほれぼれするほどいやらしく、現実感のたっぷりの初老のおやじである。悲しい老教授が女に落ちるまで主人公の計算に狂いはなかったのだが。 | ||||
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「張込み」 平凡な(平凡過ぎる)日常を送る主婦に突然訪れる非日常的な危機 張込みを続けていた刑事の計らいで主婦は再び日常に戻ることが出来た 犯人逮捕という本筋より、平凡な日常と危機的な非日常、この主婦にとってどっちが幸せなのだろうか、主婦の人生に思いが飛ぶ 「鬼畜」 お妾さんと3人の子供が本宅に押しかけてきて、お妾さんは子供を置いて里へ帰ってしまう 子供の始末をしろ、と迫る本妻 子供の始末を実行する夫 子供を置いて出て行った妾 本当の鬼畜は誰だったのだろうか 「顔」 映画俳優がふと見せる表情に、偶然列車内で見かけた殺人容疑者の顔を思い出した目撃者 「声」 300人の声を聞き分けることができる電話交換手 偶然繋いだ間違い電話の声を思い出したことで悲劇に見舞われる 「地方紙を買う女」 心中を装って、自分に纏わりつく男を殺害した女 「一年半待て」 働かず酒に溺れ暴力を振るう夫を殺害した妻 正当防衛で執行猶予2年、懲役3年の刑が下されるが… 「投影」 地方へ都落ちした元大手新聞記者が再び東京に戻るまでの数ヶ月 「カルネアデスの舟板」 昔お世話になった大学教授の復帰に手を貸したがばかりに自分の人生が少しずつ思うようにいかなくなった男が企んだ教授失脚の罠 どの作品も真犯人の追及のみならず何故犯罪が起きたのか 推理小説の本筋+人生、社会の厚みが描かれており存分に社会派松本清張を楽しめる1冊になっています | ||||
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松本清張初期の短編が八つ収められています。「張込み」「顔」「声」「地方紙を買う女」「鬼畜」「一年半待て」「投影」「カルネアデスの舟板」。 なかでも、「鬼畜」と「投影」の二作品が印象に残ります。陰と陽とでもいった味わいが好対照なんですが、作品の根っこの部分で通じているところがあるように感じました。どこが?っていうと、「鬼畜」に出てくる三人の子供の長男と、「投影」に出てくる主人公の男。虐げられし者が鬱々として、「今に見てろよ」と怨念を抱くところ、そこに“復讐する者”が持つ共通した匂いを感じたのです。 「鬼畜」は読んでいて、どうしようもなく暗い思いにとらわれました。血のつながっていない三人の子供を目の前から消し去ろうとする夫婦の話、それが「鬼畜」です。黒い汚点のように心にしみついて離れない、そんなやりきれない話ですが、これが読後、じわじわと効いてくるんですよ。ぞおっとします。 それから、関係がないと思われるところを結びつけて、そこに旨味を出す面白さが清張作品にはあるように思います。“一緒に見なされないものを一緒に結びつけて考える”ということ。これはミステリの面白味のひとつですが、この妙味を出す手際の巧さが清張作品にはありますね。「地方紙を買う女」では、主人公の作家が読者からの葉書を読んで、それをあることと結びつけて考える件りがあります。一見なんのつながりもなさそうに見えたところに、ある関連性が浮かび上がってくる。離れた点と点を結んで、ひとつの絵に仕立ててしまう面白さがある。そこに、著者ならではの芸の旨味があると思うのです。 | ||||
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つい先ほどテレビドラマ化された松本清張「張り込み」読みました。短編集で他にも同じく前にテレビドラマで見たことのある「一年半待て」も収録されていましたが、どれも圧倒されるような短編とはいえ清張氏の世界がぐんぐん目まぐるしく広がっているような気がして、総じて結構ボリュームがあったのですが、そう量を大きなと感じることなく、あっという間に読むことができました。どれも人づてに聞いたかテレビドラマで内容をほぼ知っているとはいえ、それでも飽きることなく其々にやはりかかれた時代が今と感覚が違っているところはありますがそれでもぐんぐん進んでいくその世界に目が話せませんでした。推理小説といえば江戸川乱歩ぐらいしか知らなかった私には「顔」とか「声」とかこんな推理小説もあったのかと感心するばかりでした。それと書かれているその知識の膨大さには圧倒されそうでした。「投影」なんて何かもうただ読んでいるだけであちこちの推理が右往左往してただその推理は何となく分かったもののほんとに頭が混乱しそうでした。「カルネアデスの舟板」今一わかりにくい学者の世界でありながらそこに愛憎が入り乱れほんとにあんな風に終わってしまうとは思いませんでした。テレビドラマで大体分かっているとはいえ「一年半待て」原作小説はこんな風になっているのかと感心し、テレビドラマで放映されていたのと連想しながら余計に楽しめたような気がしました。表題作「張り込み」は人伝に内容を聞き知っておりましたが同じくテレビドラマと連想させて余計に楽しみ、原作小説との微妙な違いが更に読む楽しみを増加させるような気がして、面白く読むことができました。テレビドラマと関連させて更にこんな推理小説もあるのかと感心され、やや時代感覚の違いはあるものの、それでも充分楽しめることができました。遥かに圧倒そうであり、清張氏の世界にはまっていきそうです。 | ||||
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