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人でなしの櫻
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人でなしの櫻の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.09pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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好きな作家の1年ぶりの新作なので予約して読んだが、前作「緑陰深きところ」に☆5つを献上した自分にとって、この小説は全くの別人が書いたものとしか思えない。 病を得ている日本画家と、モデルの少女との間に流れる情感をテーマにしたものと自分なりに解釈したが、それにしてもなんだかなあ……。 暗い緊迫感の中、どこか微かな希望の光が感じられる前作とは打って変わって、ここには救いが全くない。 流麗な文章と豊富なボキャブラリーに加え、確かな表現力によって辛うじて免れているが、これは精神が破綻しかかった世界、芸術に名を借りたエロチシズムまっしぐらの世界ではないか。 ~以下若干のネタばれあり~ 誘拐した少女を11年間も幽閉した男や、少女との逃避行に走る画家、その画家を糾弾することで世間の感情に迎合している風を装いながら、腹の中では自作の売り上げを伸ばすことしか考えない作家等など、ちょっと理解不能なキャラ総出演の趣。何やら某大国の暴走大統領が脳裏に浮かんでしまい、読み進めるのにかなりの気力と時間を要した。読了するも未消化のまま本を閉じた。 ひと皮むけたと絶賛されるか、はたまた一歩引いてしまうファンが続出するか評価は確実に分かれるだろうが、自分は後者だ。多分、今後は新作の予約はしない。 しかし、このような作品こそ、得てして大きな賞をとりそうな予感はする。 疑問をひとつ。発売時の本の帯に各地の書店員さんのコメントが載っているが、発売前にどうしてストーリー構成などを把握できるのだろうか。役得なのか。そして皆が皆感動している! こういう場合、出版社の欲しい意見のみ集約することが定石とは思いつつも、感動できなかった自分の読みは甘いのだろうか、とも思った次第。 | ||||
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