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(アンソロジー)
折りたたみ北京 現代中国SFアンソロジー
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折りたたみ北京 現代中国SFアンソロジーの評価:
| 書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.40pt | ||||||||
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全42件 41~42 3/3ページ
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| 表題作である郝 景芳(ハオ・ジンファン)の「折りたたみ北京」では、折りたたまれ続ける都市に文字通り分断され届かぬ人々の思いが丁寧に描写されます。 陳楸帆(チェン・チウファン)の3篇は、科学技術に人間性が浸食されていくような状況において、なお根源的な欲望、喜怒哀楽を描いた作品です。「鼠年」における青年兵の葛藤、それをあざ笑うテクノロジー企業の暴虐な意思。時間の流れ、その感じ方さえ経済に利用される格差社会を描いた「麗江の魚」。テクノロジーを越えた愛憎を切り取る「沙嘴の花」。どれも絶品。現代中国におけるポスト・サイバーパンク。 夏笳(シア・ジア)の3篇は、少しやさしくすれば子ども向けSF童話になりそうで、その実、内在しているものはハード。「お化けには学校も試験も何にもない」ことの哀しみを切り取る「百鬼夜行街」、テクノロジーを利用した世界と祖父、祖父と孫の斬新なふれあい、「童童(トントン)の夏」、そして世界の終りに無機物と有機物が結ぶ友情、「竜馬夜行」。最後の作品で蝙蝠が語る「好きにしていいのよ。人がいなくなっても世界は続く。ほら、今夜の月はこんなにきれい。歌いたければ歌えばいいし、歌いたくなければ寝ていればいい。歌えば世界が聞く。黙すれば万物の歌が聞こえる」というセリフがとてもよい。 劉慈欣(リウ・ツーシン)の「神様の介護係」には恐れ入った。高齢社会の問題を揶揄した短編かな?と思ったら、終盤に神様が明かす宇宙の絶望的な秘密と、これ以上なくロマンチックな宇宙の最期。完璧です。 | ||||
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| 中国SFアンソロジー。水準は極めて高く、傑作。 いろいろ妄想しているが、邪推によると、 これは中国検索サイト「百度」で2000年から2011年まで連載されていた科幻小説群であると思う。 最後の短編「神様の介護人」の作者は、中国史上最強の囲碁棋士「柯潔(カジエ)」によるものであろう。 必読としておすすめしておく。 「円」の計算陣形は、これを理解して古代に行けば、天才発明家として聖君になれるだろう。 妄想だが、わたしは自分が「見えない惑星」のルアジだと思えてしまう。 中国で大切なものは「老(ラオ)」に集まり、日本で大切なものは「隠術」に集まる。 訂正する。 これは「百度」(バイドゥ)ではなく、北京にあった中国検索サイトに年刊連載された科幻小説群である。 中国検索サイトは献策サイトでもあり、さまざまな中国政府への献策を集めていた。 いま、献策サイトは「天網」と名前を変えている。 この中国SFアンソロジーは、中国人13億人を顔認証する北京の検索サイト「天網」を作った中国人たちが読んでいたSF小説群である。 | ||||
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